Brilliant Classics J.S.バッハ:作品大全集7

CD.153
・幻想曲BWV.572
 ハンス・ファユス(オルガン)

† Fantasia G-dur/G major 幻想曲という題名。しばらくはオルガン曲になります。カール・リヒターが1979年に来日公演した際の実況CDから聴いています。

‡ パイプオルガンは教会からコンサートホールまでさまざまある。教会での演奏を聴いたことがあるが、そんなにズシンと低音は響かなかった。


J.S. Bach - BWV 572 - Fantasia G-dur / G major

performed by Andrea Marcon, organ

《バッハ探究メモ》

1708年の作品というから、バッハ23歳の作品。まず軽快でリズミカルな"Trés Vitment"の8分の12拍子に始まり、そして一瞬の沈黙ののち、音楽は壮大な"Gravement"へと。天上から降り注ぐかのように光り輝く音の奔流をめいっぱいに浴びながら、この地上で最も至福の瞬間がいつまでも永遠に終わらないで欲しいと願いつつ、尽きることを知らない壮麗な音楽の流れのなかに身をゆだねます。 終わり近く不安げでせっかちな"Lentement"。足鍵盤による低音に支えられながら繰り返されるせわしないパッセージは、しだいに確信と希望を帯びながら、そして作品は大きく輝かしく結ばれます。

2009年12月30日 Pensees


Brilliant Classics J.S.バッハ:作品大全集6

CD.102
カンタータ第147番『心と口と行いと生きざまもて』BWV.147
 ピーター・ヤン・ルーシンク指揮、ネザーランド・バッハ・コレギウム、オランダ少年合唱団、他

† 今年行われたトン・コープマンのABOのライブ演奏会を聴いている。直管のトランペットの演奏を初めて聴いた。この曲は、有名な曲で名前だけは知っていたが聴いたのは初めてだ。第一部と第二部の構成となっている。マリア訪問祝日のためということで、マリアの心情が歌われている。

‡ 心と口と行いと生き方がキリストを証しなければと歌う。第5曲では、ソプラノとヴァイオリンの独奏で、自分の道を整えて下さいと歌う。第6曲、第10曲は、主よ人の望みの喜びよであった。歌詞と対応して聴くと、よく分かる。


J.S. Bach: Jesus bleibet meine Freude BWV 147 (T. Koopman, ABO)

Ton Koopman, Amsterdam Baroque Orchestra

《バッハ探究メモ》
バッハ『主よ人の望みの喜びよ』楽曲分析―遠近感のある美しい響き―

Eichentopf_Da_Caccia.jpg
オーボエ・ダ・カッチャ“oboe da caccia”

Brilliant Classics J.S.バッハ:作品大全集5

CD.82
カンタータ第140番『目覚めよと、われらに呼ばわる物見らの声』BWV.140
 ピーター・ヤン・ルーシンク指揮、ネザーランド・バッハ・コレギウム、オランダ少年合唱団、他

† 第4曲コラールが聴き覚えがあった。確かオルガン曲だったろう。今年行われたトン・コープマンのABOのライブ演奏会を聴いている。第3曲でバイオリンのソロがあった。

‡ 内容は、キリストを花婿とするキリスト教の教義からだ。いつでも目覚めて、花婿を出迎えるようにという聖書の言葉をもとにしている。


Bach - Cantata BWV 140 - Peter Schreier - Sleepers wake

Conductor: Karl Richter
Tenor: Peter Schreier
Orchestra: Munich Bach Choir, Munich Bach Orchestra

《バッハ探究メモ》
【コラール】
簡単な単旋律によるルター派の賛美歌のことです。

【カンタータ】
本来は,単に「歌われるもの」という意味ですが,一般的には,管弦楽を伴う比較的大規模な声楽曲という意味で用いられます。独唱,重唱,合唱,管弦楽だけの部分,などのいくつかの小曲が組み合わされて,大きなひとつの作品となっています。
宗教的なものかどうかは関係ありません。

詳しくはあとで述べますが,キリスト教的なカンタータの中にコラールを含む場合が多い,というのがコラールとカンタータのおおざっぱな関係です。

【教会カンタータ】
カンタータのうち,キリスト教的なものを教会カンタータと呼びます。そうでないものは,世俗カンタータと呼びます。

多くの教会カンタータでは,合唱の部分の旋律と歌詞が賛美歌そのまま(狭い意味でのコラール)になっており,この部分もコラールと呼ばれます。(この意味が拡大解釈されて,曲の中の合唱部分や合唱的・宗教的な響きの部分がコラールと呼ばれるようになったのだと思います)

【コラールカンタータ】
カンタータのうち,あるひとつの賛美歌の歌詞,旋律をもとにして全曲が構成された教会カンタータをコラールカンタータといいます。コラールを含んでいても,賛美歌以外の自由な言葉や旋律を用いたものは,コラールカンタータとは呼ばれません。
バッハの場合,200曲あるカンタータのうち,10曲ほどがコラールカンタータに相当するようです。
また,バッハ以外にもコラールカンタータを作曲した人はいるようです。

Brilliant Classics J.S.バッハ:作品大全集4

CD.97
カンタータ第127番『主イエス・キリスト、真の人にして神よ』BWV.127
 ピーター・ヤン・ルーシンク指揮、ネザーランド・バッハ・コレギウム、オランダ少年合唱団、他

† 今年行われたトン・コープマン/ABOのライブ演奏会を聴いている。リコーダーが2本演奏に加わっていた。直管のトランペットも見られる。

‡ じっくりと聴いていくと感動できるのだろうかと声楽曲を聴きながら思う。歌詞よりもメロディーにしか興味がない方なので厳しい。


Bach BWV 127 Aria (Soprano) Die Seele ruht in Jesu Händen

《バッハ探究メモ》
鬼才グレン・グールドが音楽担当し、バッハの作品を劇中に使っている映画作品

■SF映画『スローターハウス5』(1972/米国)Slaughterhouse-Five

■ CAST
マイケル・サックス
ロン・リーブマン
ユージン・ロッシュ
シャロン・ガンス
ヴァレリー・ペリン

■ STAFF
監督:ジョージ・ロイ・ヒル
製作:ポール・モナシュ
脚本:スティーヴン・ゲラー
原作:カート・ヴォネガット・Jr.
編集:デデ・アレン
音楽:グレン・グールド
美術:ヘンリー・バムステッド
撮影:ミロスラフ・オンドリチェク

公開年:1972年
99min.


SLAUGHTERHOUSE-FIVE Trailer

(ウィキペディア)
『スローターハウス5』(- ファイブ、Slaughterhouse-Five, or The Children's Crusade: A Duty-Dance With Death)は、1969年に出版されたカート・ヴォネガットの小説。時間旅行を筋立ての道具とするとともに、ヴォネガットがその余波を目撃した第二次世界大戦でのドレスデン爆撃を出発点として、SF小説の要素と人間の条件の分析とを希有な観点から結びつけた作品である。
この本が出版された時には、ドレスデン爆撃はまだ広く知られておらず、退役兵や歴史学者によって語られることもほとんどなかった。この本は、爆撃の認知度を高め、大戦中の連合国によって正当化された都市空爆の再評価へとつながった。
スローターハウス5は、ジョージ・ロイ・ヒル監督、マイケル・サックス主演で、1972年に映画化され、カンヌ国際映画祭審査員賞、ヒューゴー賞及びサターンSF映画賞を受賞した。ヴォネガットはこの映画を「小説よりよくできている」と評している。グレン・グールドのゴールドベルク変奏曲等が劇中音楽として使用されている。

〈Amazonレビュー〉
ジョージ・ロイ・ヒルの真髄!  2009/3/4 By hide-bon (名古屋市)

遂に出ますね。ジョージ・ロイ・ヒルの伝説の傑作、ちょっと値段は張るが、やっぱり待望の初DVD化です。
現在、過去、未来。時空旅行する主人公そのままに時系列が縦横無尽にワープする構成、そのめまぐるしい場面変換に最初は混乱する事必至ですが、次第にストーリーを追う事よりも、奇抜でシュールでポップな映像処理の数々と、その不条理で辛苦な出来事(運命)に引き込まれます。暴力、混沌、絶望、死、愛、希望、平安。悲惨で過酷なドイツの捕虜収容所スローターハウス5から安寧で桃源郷なトラルファマドア星まで、夥しい死と一時の幸福、エロス&タナトス、数奇なドラマの終着点は、チープなドームに人工的な号砲花火、これが泣けます。
正にSFマインド、これぞロイ・ヒル・マジック、そしてこれも紛れもない人生、、、。カート・ヴォネガット・Jrの有名な原作小説を読んでいなくても楽しめるし、今観ても、少しも色褪せない知的でアバンギャルドに満ちた作品です。彼の映画では、同じく著名な文学を映像化した「ガープの世界」の作品世界に、何よりも似ています(と言うより、ガープが今作に似ていると言った方が正しいのだけど)。
主演はマイケル・サックス。今作と「続激突・カージャック」の2本のみで知られた俳優だけど、70年代アメリカ映画ファンとしては忘れられない顔。豊満なバストを揺らしながらのヴァレリー・ぺリンも印象的。
音楽はグレン・グールドなんですね、この著名なピアニストの存在も今作で知りました。

Brilliant Classics J.S.バッハ:作品大全集3

CD.88
カンタータ第51番『すべての地にて歓呼して神を迎えよ』BWV.51
 ピーター・ヤン・ルーシンク指揮、ネザーランド・バッハ・コレギウム、オランダ少年合唱団、他

† この第51番はソプラノの独唱カンタータ。当時は教会では女性は歌えなかったのでボーイソプラノであったが、この曲は大人のソプラノを想定しているというので、カストラートや成人女性が歌ったと諸説あるらしい。

‡ 第1曲でトランペットが活躍する。両者ともに高度な技術を要する。合唱はない。第5曲は「アレルヤ!」。


Bach: Cantata, BWV 51 (I: ''Jauchzet Gott'') - Natalie Dessay

《バッハ探究メモ》
BWVについて、1950年にドイツの音楽学者シュミーダーが発表した分類。特徴はジャンル別にまとめて番号が付けられていて、順番には法則性はなく年代順でもないとここと。異稿がある場合は、番号後に「a」「b」とつける。

カンタータ、その他声楽曲、オルガン曲、鍵盤楽曲、室内楽曲、管弦楽曲、対位法的作品の順に分類される。

Brilliant Classics J.S.バッハ:作品大全集2

CD.98
カンタータ第12番『泣き、嘆き、憂い、怯え』BWV.12
 ピーター・ヤン・ルーシンク指揮、ネザーランド・バッハ・コレギウム、オランダ少年合唱団、他

† 第2曲の合唱が、ミサ曲ロ短調〈十字架につけられ〉に転用されて有名な部分であるという。

‡ 以下、動画は鈴木雅明/バッハ・コレギウム・ジャパンによる演奏。BCJのカンタータ・シリーズは最新盤として第47弾を11月9日に発売しました。


Cantata "Weinen, Klagen, Sorgen, Zagen" no. 12 PART 1

Cantata "Weinen, Klagen, Sorgen, Zagen" BWV 12
1. Sinfonia
2. Chorus "Weinen, Klagen, Sorgen, Zagen"
3. Recitativo "Wir müssen durch viel Trübsal in das Reich"

Masaaki Suzuki, Bach Collegium Japan

《バッハ探究メモ》
バッハの居住地は東ドイツのライプツィヒ時代が長いようだ。生地アイゼナハからライプツィヒまで、比較的楽に足跡をたどることはできる。

バッハ演奏には2つのピッチがある。現代よりも高い「コーアトーン」と現代よりも低い「カンマ―トーン」(バロック・ピッチ)。

Brilliant Classics J.S.バッハ:作品大全集1

CD.101
カンタータ第4番『キリストは死の絆につきたまえり』BWV.4 
 ピーター・ヤン・ルーシンク指揮、ネザーランド・バッハ・コレギウム、オランダ少年合唱団、他

† カンタータ初体験なので、どう書き出したいいのか分からない。カンタータとはイタリアの「カンタータ」に似た教会音楽ということで、特に16世紀以降にドイツのプロテスタント教会礼拝用に発達した様式ということです。第4番の歌詞は、ルター作。キリストの贖罪によって、死の縄目から解き放たれたことを歌ったもの。

‡ 日本語訳を二つ比べてみたが印象が違うのが面白い。なお動画で参照できるものは一部分でも入れていきたいので参考にしてもらいたい。以下はリヒター指揮のものです。


Karl Richter - Cantata "Christ lag in Todesbanden", BWV 4 - Johann Sebastian Bach (6/8)

6. Verse V (bass): "Hier ist das rechte Osterlamm"

Bass (baritone): Dietrich Fischer-Dieskau
Münchener Bach-Orchester: Karl Richter

Recorded in Munich, Herkulessaal, July 1968

《バッハ探究メモ》
作品大全集CDがドイツから船便で到着した。とにかく検品しないといけない。こうした廉価盤セットCDは、CDそのものが入っていないことやダブりがあったりすることは常識的なことだ。CDのナンバーを確認し全て揃っていることは分かった。これからはCDそのものの品質がどうかをチェックすることになるが、聴き終わるのは遥か先のことだ。

ボックスセット本体を遥かにうわまわる梱包で、ドイツの新聞が緩衝材として入れてあった。ハンブルクから送られてきており段ボールは痛んでいた。中身は大丈夫だった。日本の新聞と大きさが同じであった。言葉が分からないのだが、何かドイツからはるばる来てくれて嬉しい。

バッハに関しては、4大宗教曲やヴァイオリンやチェロの無伴奏ソナタ、管弦楽作品、カール・リヒターの10枚組CDなど主だったものは所有している。関連書籍もいくらかは集めた。それでも未知の領域がほとんどであり声楽中心となる作品群では対応できるのかが気になるところである。

ミサ曲ロ短調に関しては、多数のCD演奏に接してバッハでは最も好きな曲である。これからはバッハの生涯や豆知識などを調べつつ彼の一端に触れていきたいと感じる。途中で挫折してもいいと思うし演奏家でない以上は詳しいことは分からない。分析できるほどの知識もない。それでも世界中の大勢の人たちにより評価されているバッハの全体像を知りたいと思う。

音楽に関しては、理屈ではなく好きになれるかという自分との相性だけだと思う。評論家や演奏家が考えを述べて、理屈が通っていても音はつかまえることができないものだ。また、吉田秀和のような文才ある音楽評論家は少なく、表現力が皆乏しいのが現状だ。私が聴いて心地よければそれでいいというような聴き方しかできない。それで、いいのだ。

なお、ディスクの順番は特に決めていない。ジャンルを混ぜながら聴いていきたいと思う。ただ、名曲と言われるCDが多いものから聴いていきたいと考え直した。ただCDを全部聴き通したとかは意味がないことだろう。これだけの作曲があれば、凡庸な作品や気持ちが入っていない作品だってあるに違いない。バッハ本人は残しておきたくなかった作品もあるだろう。

こうした音楽のつながりを深めながら、音楽と人生、音楽と聖なるもの、音楽と○○について、時々に考えて味わっていきたい。
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