番組製作者が語る「よみがえる第二次世界大戦~カラー化された白黒フィルム~」

2009年8月 6日 大道映画人
柴田昌平 プロダクション・エイシア代表
 
第二次世界大戦の開始から今年で70年。
ナチスの台頭、ヨーロッパ戦線、そして太平洋戦。
埋もれていた記録映像を丹念に掘り起こし、
綿密な時代考証と地道な作業によって、
白黒映像をカラー化しようという試みを、
NHKとフランスの国際共同制作により行ったものです。

多くの方々が精魂こめて進めてきたプロジェクトの最後に
私は編集・構成として携わらせていただいたのですが、
カラー化された映像の力に、大きな衝撃を受けました。
たとえば戦場に投入された日本兵たちの姿。
過去の人ではなく、いますぐそこにいる隣人、
いや、自分自身の姿に見えてきます。
あるいはさっきまで笑っていた人たちが、
次の瞬間には想像を絶する虐殺の現場にいる・・・。
日常と戦場との境がいかに脆く崩れるのかを感じます。

番組を編集しながら、祈りつづけるような思いでいました。
平和を守るには、たえざる日常の努力が必要なこと、
人権という概念を、私たち人類は
どれほどの代償を経て得たものなのか、
改めて気づきました。

素材となった映像は、もともとは
プロパガンダ目的で撮影されていたものが大部分です。
また、アジア戦線など、映像が乏しい地域については、
残念ながら今回は触れらていません。
それでも、こうして記録として映像を残してくれたことで
私たちは多くのことを学ぶことができます。
第二次世界大戦をトータルに把握できる画期的な番組になったと思い、
一人でも多くの方にご覧いただきたいと思っています。

(スタッフ)
語り:黒沢保裕
音楽:川井憲次
監修:大森洋平 / ダニエル・コステル
音声:柳田敬大
映像技術:森田文雄 / 北澤孝司
映像カラー化:フランソワ・モンペリエ
タイトルデザイン:市川千鶴子
ディレクター:柴田昌平 / イザベル・クラーク
制作統括:片山純一 / ルイ・ヴォードビル 

国際共同制作 NHK / FTD / CC&C(フランス)



・このブログを見て、柴田氏の思いが伝わりました。

確かにプロパガンダ目的なのです。戦争遂行を目的に、その正義を自国民に知らせるためのものです。それが、歴史の一部分として残されたことは貴重であり、活字の上、記憶の上だけでなく映像として残っていることは重要です。日本兵の丸刈り頭を見ていると、70年前ですが、彼がいて家族があって戦争があったことが感じられます。それはモノクロやカラーといったものを超えて、彼らが生きていたことを実感させます。

番組中に、岩場から投身する女性の映像が見られます。従来は沖縄戦で追いつめられた島民が捕虜となることを拒んだためと言われています。この映像が別の戦いに用いられていました!? 
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