<バチカン>同性愛の仏大使を同意せず 3カ月以上も

<バチカン>同性愛の仏大使を同意せず 3カ月以上も
2015年4月12日 毎日新聞

 フランスのオランド大統領が駐バチカン(ローマ法王庁)大使に任命した同性愛者の仏外交官に対し、バチカンが同意を与えず、物議を醸している。最終的な不受理が決まったわけではないが、キリスト教カトリックにとって同性愛者の処遇は敏感な問題だけに、バチカンとしても対応に苦慮しているようだ。

 大使を派遣する際には事前に駐在国から「アグレマン」と呼ばれる同意を得る必要がある。バチカンの場合、同意に必要な期間は通常3~4週間。だが、仏外務省のローラン・ステファニーニ儀典長(54)は1月5日の閣議で駐バチカン大使に任命されたが、3カ月以上が経過してもバチカンから同意の通知が届いていないという。

 同意の遅れを仏週刊紙カナール・アンシェネや仏紙ルモンドが報じ、仏テレビ・新聞が一斉に後追いした。バチカンは事実関係の確認を求める報道陣に対して「ノーコメント」の姿勢を取っている。仏カトリック紙ラクロワによると、オランド大統領は「最良の外交官の一人」として任命撤回には応じない構えを見せている。

 ステファニーニ氏はカトリック信徒。フランシスコ・ローマ法王は一昨年3月の就任以来、「神を求める同性愛者を裁くとしたら私は何者か」と同性愛者に融和的な姿勢を示している。だが、イタリア紙スタンパによると、同性愛者や再婚者らは、男女の結婚を神聖視するカトリックの教義に反するとして駐バチカン大使に就任できないのが通例という。

 フランスは1789年の仏革命以来、政教分離を貫く世俗国家。同性愛を「自然に反する不道徳」とみなすカトリックの総本山・バチカンに対して、フランスは同性愛者を含め事実婚のカップルに正式婚とほぼ同等の権利を認めている。大使任命を巡る対立には双方の文化の違いが横たわっている。【ローマ福島良典】



<ローマ法王>9月キューバ訪問を検討
2015年4月17日 毎日新聞

 バチカン(ローマ法王庁)の報道官は17日、フランシスコ法王が今年9月下旬の訪米時にキューバを訪問する方向で検討を進めていると発表した。法王は米国とキューバの国交正常化に向けた秘密交渉で仲介役を果たした。訪問が実現する場合、1日前後の短期間の旅程になるとみられる。

 南米アルゼンチン出身の法王は昨年、オバマ米大統領とキューバのラウル・カストロ国家評議会議長に書簡を送り、歩み寄りを促した。昨年10月には米国とキューバの代表団による大詰めの協議の場にバチカンを提供した。

 バチカンは1935年にキューバと国交を樹立。フランシスコ法王のキューバ訪問が実現すれば、先々代の故ヨハネ・パウロ2世(98年1月)、前任のベネディクト16世(2012年3月)に続き3人目となる。【ローマ福島良典】



ローマ法王:ダライ・ラマの面会断る 中国との関係配慮
2014年12月13日 毎日新聞

 フランシスコ・ローマ法王が、ローマ訪問中のチベット仏教最高指導者、ダライ・ラマ14世からの面会希望を断った。イタリア・メディアが報じた。バチカン(ローマ法王庁)は断交中の中国との関係改善を模索しており、中国政府を刺激しないようにとの配慮があるとみられる。チベット高原一帯で「高度の自治」を求めるダライ・ラマを中国政府は「分離独立主義者」とみなしている。

 ANSA通信によると、ダライ・ラマは11日にローマ到着後、法王との面会をバチカンに申し込んでいたが、「できないと言われた」と述べた。バチカン報道官は法王が「ダライ・ラマを大いに尊敬している」としながらも、中国との「微妙な状況」から面会の予定はないと認めた。

 中国のカトリック教会は政府公認の「中国天主教愛国会」と、法王に忠誠を誓う非公認の地下教会に分かれ、バチカンと中国は聖職者の司教を任命する権限などを巡り対立している。法王は昨年3月の就任以来、中国に対して、関係改善のための対話に応じるよう呼びかけている。

 ダライ・ラマは12日からローマで3日間の日程で始まった「ノーベル平和賞受賞者世界サミット」に出席している。サミットは当初、南アフリカ・ケープタウンで開催予定だったが、対中関係を重視する南ア政府がダライ・ラマへのビザ発給を拒否したため、ローマに変更された。

 ダライ・ラマが最後に法王と面会したのは、前任法王ベネディクト16世時代の2006年。【ローマ福島良典】



被爆から「何も学んでいない」 ローマ法王、戦争や核の脅威憂慮
2014年12月1日 共同通信

 ローマ法王フランシスコは11月30日夜(日本時間12月1日未明)、世界各地で戦争が起きている現状について「第3次世界大戦といえる」と憂慮、核兵器の脅威にもさらされ、長崎や広島などの被爆の歴史から「人類は何も学んでいない」と嘆いた。訪問先のトルコからの帰途、特別機での同行記者団との会見で語った。

 第2次大戦終結から来年で70年になるのを前に、中東をはじめ世界中でテロや紛争が続き、多くの人々が犠牲になっている状況にあらためて警鐘を鳴らした。【ローマ法王特別機中、共同】



ローマ法王 テロ無くすため宗教間対話を
2014年11月29日 NHK

ローマ法王のフランシスコ法王は訪問先のトルコで会見し、戦闘が続くシリアなど中東の現状に懸念を示したうえで、テロ行為を無くすため異なる宗教間の対話を進めるべきだと訴えました。

トルコを訪れているフランシスコ法王は28日、首都アンカラでエルドアン大統領と会談したあと、2人そろって記者会見しました。この中で、フランシスコ法王は「中東で戦闘が続いていることに、われわれは目をつぶってはならない」と述べ、イスラム過激派組織「イスラム国」の台頭などで今も戦闘が続くシリアやイラクの現状に懸念を示しました。

そのうえで「あらゆるテロ行為を終わらせるため、異なる宗教や文化の間での対話が重要だ」と述べ、異なる宗教間の対話を進めるべきだと訴えました。

一方、エルドアン大統領は「法王の訪問はイスラム世界に肯定的な影響を与える」と述べ歓迎したうえで、ヨーロッパなどでイスラム教への偏見が広がらないよう対策を取る必要があるという考えを示しました。

フランシスコ法王は、29日からはトルコの最大都市イスタンブールを訪れ、およそ10世紀前に東西に分裂した東方正教会の総主教と会談するなど、東西の教会の間での対話も進めることにしています。



ローマ法王:移民の受け入れ促す 欧州議会で演説
2014年11月25日 毎日新聞

 フランシスコ・ローマ法王は25日、フランス東部ストラスブールにある欧州連合(EU)の欧州議会で演説し、欧州が「内向き」にならず、高齢者や貧困者、移民に対する連帯の精神を実践するよう呼びかけた。ローマ法王の欧州議会訪問は1988年10月の故ヨハネ・パウロ2世以来、26年ぶり2度目。

 フランシスコ法王は演説で「世界は『欧州中心』でなくなり、欧州はやつれ、世界の主人公ではなくなっている」と述べ、欧州経済危機を受けて高齢者や若者、貧困者の孤独が深まっていると指摘。「(移民船の遭難が続く)地中海が巨大な墓地になるのは容認できない」と語り、移民の受け入れを促した。

 バチカンのお膝元である欧州では近年、宗教離れが進んできたが、フランス人のバチカン専門記者によると、飾らない人柄で人気のフランシスコ法王の就任以来、カトリック信仰回復の傾向が出始めているという。

 フランシスコ法王はカトリック史上初の中南米出身法王。欧州域外出身の法王誕生は約1300年ぶりで、バチカン(ローマ法王庁)の「脱欧州」の流れを印象付けた。昨年3月の就任以来、社会的弱者に寄り添う「貧者の教会」路線を打ち出している。【ローマ福島良典】



<ローマ法王>食糧市場が「飢餓などを克服する戦いの障害」
2014年11月20日 毎日新聞

 フランシスコ・ローマ法王は20日、ローマで開催中の「第2回国際栄養会議」で演説し、穀物などの食糧を金融投資の対象として扱う「市場・利益優先主義」が「飢餓や栄養失調を克服する戦い」の障害になっていると批判した。

 法王は、食料危機など地球規模の問題の解決にあたって「国家主権や国益に基づく取り組みの限界」を露呈していると指摘。国際社会が国家の枠組みを超えて、世界の富や食料の適正な配分に努め、飢餓や栄養失調に苦しむ人々に連帯を示すよう呼びかけた。

 法王は昨年3月の就任以来、「貧者の教会」路線を掲げ、社会的弱者に寄り添う姿勢を打ち出してきた。1992年の第1回国際栄養会議では先々代法王の故ヨハネ・パウロ2世が開幕演説をした。【ローマ福島良典】


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