人生いろいろ:時計と時間と人間

† 極めて精度の高い時計が開発された。「時」そのものを見直すきっかけになるという。開発チームの東大教授自身、これがどのように活用されるか分からないという。記事の説明では、現在時間は原子の振動で定義されているという。理解したいが、そのだけで思考が止まってしまう。

‡ そうした時間とは別に人間の経験する「時」は、楽しい時は長く感じ、辛い時はゆっくりと進むと感じるという独特の感覚がある。人間は、何歳まで生きるかで悲喜こもごもとなるが、短い人生ならつまらなく、人生経験が長ければ楽しくなるとは限らないことがアイロニーである。結論として導かれるのは、この瞬間は二度と帰ることないもので、その瞬間にも人生の全てを凝縮したものを感じることも可能であるということだ。だから短い人生を強いられた人にも人生の醍醐味を感じられないと即断することはできない。時計は精確に計測できるかもしれないが、人生にはそれが適応できない。人生とは不可思議なもので問いの答えは永遠に与えられない。嗚呼!


宇宙年齢で1秒も狂わない光格子時計 (外部リンク)
2015年2月10日 サイエンスポータル 科学技術振興機構

「160億年で1秒しか狂わない」時計を開発
2015年3月3日 NHK

160億年動かし続けても1秒しか狂わない、極めて精密な時計の開発に、東京大学などの研究チームが成功しました。現在、1秒の基準となっている時計の100倍以上の精度があり、宇宙が誕生した瞬間から動かし続けても、0.8秒しか狂わない計算です。

この極めて精密な「光格子時計」と呼ばれる時計を開発したのは、東京大学大学院の香取秀俊教授の研究チームです。この時計は、レーザー光によって作ったごく小さな空間に、ストロンチウムの原子を閉じ込めて振動する回数を数え、それを基に時間を計測する仕組みです。

従来の「光格子時計」は、周囲の熱の影響で原子の振動数にばらつきがあり、精度に問題がありましたが、氷点下178度まで冷やすことにより、振動数が一定し、画期的な精密さが実現できたということです。

現在、1秒の基準となっているセシウム原子を使った時計は、3000万年に1秒の誤差がありますが、今回開発された時計は、160億年に1秒の誤差という100倍以上の精度で、宇宙が誕生した138億年前に動かし始めたとしても、0.8秒しか狂わないということです。

こうした精度の高さは、世界でも例がなく、1秒の定義の見直しにつながる可能性があるほか、この時計を離れた場所に置くことによって、新たな測量技術の開発にもつながるということです。

香取教授は「『1秒』がセシウム原子時計で定義されて半世紀がたとうとするなかで、秒を測る精度を格段に上げることができた。日本由来の光格子時計で、基礎科学への貢献だけでなく、時計の概念そのものすら変える可能性がある」と話しています。

1秒とは
1秒という時間は、かつて、地球が自転するのにかかる長さ、つまり1日の長さによって定められていました。1日を24分割した時間を1時間とし、それを60分割したものが1分に、それをさらに60分割することで、1秒の長さが決められていました。

しかし、19世紀から20世紀にかけての天文学の発達で、地球の自転周期は、潮の満ち干や季節の変化などによって僅かに変動していることが明らかになりました。

このため、いったん地球の公転周期を利用するようになり、その後、1967年の国際度量衡総会によって、原子核が持つ普遍的な現象を1秒の基準として採用することになりました。

具体的には、セシウム133の原子が吸収するマイクロ波の振動数を利用する、「セシウム原子時計」によって1秒は定められています。

しかし、その「セシウム原子時計」にも、原子の熱運動やほかの原子との相互作用によって、3000万年に1秒の誤差が生じます。今回、東京大学のチームが開発した光格子時計は、その100倍以上の精度があり、160億年で1秒の誤差だということです。



追加 初めての世界標準時の物語
2015年5月26日 NHKラジオ第1
大英博物館連動企画「モノが語る世界の歴史」27

大英博物館展  http://www.history100.jp/

20150526.jpg
「ビーグル号のクロノメーター」 Ship's Chronometer from HMS Beagle (NHK音声解説・期間限定)

正確な時計作り、特に海洋王国英国では、航海での正確な時間測定の必要があった。

海洋クロノメーター (Marine chronometer) ←英国ジョン・ハリソンの開発で普及

簡素化されたクロノメーターが搭載された英国軍艦ビーグル号は、1831年に正確な南米の海岸線作りのために南洋航海に出た、それは加えてダーウィンが「種の起源」を書く航海ともなった。

英国の正確な世界海図は、英国グリニッジを起点とした時間、子午線を確定させた。この時から、世界はグリニッジ標準時とグリニッジ子午線により国際的に利用され1884年、ワシントン会議で国際的な利用が決定された。標準化されて時間の理解が大きく変わった。

関連記事
スポンサーサイト

コメント


トラックバック

↑