NHK金曜eye「単身高齢社会 “ひとり死”への備え あなたは」

金曜eye『単身高齢社会 “ひとり死”への備え あなたは』
 2015年1月30日(金)【総合】午後7時30分~午後8時43分(関東甲信越)
<再放送>
 2015年1月31日(土)【総合】午前10時5分~11時18分(関東甲信越)
<再々放送>
 2015年2月24日(火)【総合】午前2時15分~午前3時28分(全国放送)

超高齢社会に突入した日本。特に顕著なのが単身高齢者の増加です。今年600万人を超え、2035年には762万人にのぼると言われています。都心部では高齢世帯の44%が“おひとりさま”です。

孤独死への不安も高まりますが、そうした中、「ひとりでも、誰かに頼ることなく、自らの生は自らの責任で閉じていきたい」と前向きに準備を始めた人々がいます。“孤独死”ではなく、自ら準備し望んだかたちで最期の時を迎えようという“ひとり死”。介護期、終末期、死後における様々なことを、全て自分で決め、最期は身内ではなくNPOに託すのです。意外にも、“ひとり死”を決めたことで不安が和らぎ、残りの人生を前向きに歩めるようになるといいます。こうした個人の思いを大切にし、在宅での“ひとり死”を実現しようと医療や介護の現場でも取り組みが始まりました。

番組では「ひとり死」を選択した人々や支える現場を密着ルポ。たとえひとりになっても安心して最期を迎えるにはどうしたらいいか、個人と社会のあるべき姿、必要な仕組みや制度を考えていきます。

【キャスター】斉藤孝信アナウンサー
【出演者】周防正行(映画監督)渡辺えり(女優 演出家)小谷みどり(第一生命経済研究所研究員)小笠原文雄(医師)



【番組内で紹介した人、団体について】 http://www.nhk.or.jp/shutoken/eye/20150130.html

(1)生前と死後のサポートをするNPO
■特定非営利活動法人「NPOりすシステム(LiSS = リビング・サポート・システム)」
 ※番組では「単身高齢者をサポートする」とご紹介しましたが、単身や高齢者でなくても、利用することができます。NPOとは公正証書に基づく契約を交わします。全国に会員が2700人。

 事務所:東京都千代田区九段北1丁目10番1-201
 電話:03-3511-3277
 E-mail:liss-system@seizenkeiyaku.org
 ホームページ:http://www.seizenkeiyaku.org

【サポートの内容 ※主に3つです】
 ●生きているときのサポート(生前事務契約)
 病院に入院するときの保証/手術の立ち会い/有料老人ホームに入居するときの契約の代理、保証、身元引受/公営住宅に入居するときの緊急連絡先となる/老人ホーム探しの情報提供や契約/介護認定の立ち会いや、介護契約の代理/外出時のつき添い/買い物の同行/(老人ホームへ入居するときの)引っ越し/安否確認(見守りセンサー、訪問、電話など)

 ※契約者には、自宅に警備会社のセンサーをとりつけてもらい、自宅で倒れてもNPOに連絡がいく体制になっています。VTR中でご紹介した吉川さんは、このセンサーで、死後24時間以内に発見されました。

 ●任意後見事務
 認知症などで自己の判断能力が不十分になった場合、任意後見人となり、契約書や本人の意思にしたがい、医療、介護、財産管理などを行う。

 ●死後のサポート(死後事務)
 葬儀や納骨/死亡届などの行政手続き/電気、ガス、水道などの停止手続き/各種カードの解約/インターネットや携帯電話などのデータ消去/部屋の片づけ、不用品の処分/ペットの処遇/親族や友人などへの死亡通知/死後の念忌法要や墓参り

 【費用について】
 死後のサポートのみ50万円~ 生前のサポート含む100万円~
 (※契約するサービス、利用するサポートによっては、それ以外にその都度料金がかかります)

 【事務所の所在地】
 東京、札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、松山、福岡、大分
 ★毎月一回(10日前後)に説明会を実施しています。
 ★こうしたサービスを提供している団体は他にもいくつかあります。

(2)自宅での“ひとり死”支える取り組みについて(在宅医療について)
■小笠原文雄(おがさわら・ぶんゆう)さん(小笠原内科院長 日本在宅ホスピス協会会長)
  〒500-8458 岐阜県岐阜市加納村松町3-3
  電話:058-273-5250
  FAX:058-273-6063

●在宅医療について詳しくは「日本在宅ホスピス協会」ホームページをご覧ください。
  ホームページ:http://sky.geocities.jp/nihonnzaitakuhospice/

●また、近くの在宅医をお探しの方は同協会の下記ホームページをご参照ください。
  ホームページ:http://www.homehospice.jp/

●このほか、近くの訪問看護ステーションにお問い合わせされると詳細情報がわかる場合があります(各自治体でも情報が得られる可能性があります)

(3)常盤平団地自治会/NPO法人 孤独死ゼロ研究会
  住所:〒270-2261 千葉県松戸市常盤平3-27-2
  電話:047-388-9367
  FAX:047-388-9966
  担当:中沢卓実さん(理事長)
●希望者には「終活ノート」を郵送してくれます


・73分構成。この番組は、NHKが関東甲信越向けに放送している金曜eyeという番組で、年間に8本程度制作している。反響のあるものをエリアを広げて再放送することもあるようであるが滅多にない。

内容が重要だけに、まず関東甲信越エリアで再放送し全国放送になった。しかし放送時間帯が何と深夜午前2:15~午前3:30というトンデモナイ時間だった。たまたまテレビをつけたら放送しており早速調べたわけだ。

番組のホームページには、詳細ページがあり番組で取り上げられた情報のフォローをしている。NHKの情報番組では、このような情報公開をしている場合があり、NHKへの個別の視聴者問い合わせから考えて予め出しているともいえる。

もし心あるならば土曜日・日曜日午後の時間帯に設定するべきだろう。なぜ、この番組が有効かといえば、単身高齢者が今後とも増えることが予想され、このようなサービスに関する情報が求められるからだ。

ひとり死を希望する人たちは確実に増加するだろう。それは昨今の人間関係の希薄化を高齢者たちが大きく意識しているからだ。番組構成は、生前・死後サポートNPOとの契約、在宅での看取り医療、終活ノートを使っての地域実践のリポートを挟んで、ゲストのおしゃべりとなる。

小笠原医師は、「トータルヘルスプランナー」という専門的役割に全体のコーディネイトをベテランの看護師に担わせているという。こうした名称は初めて聞いた。

実はケアプランを作るケアマネジャーというのが、介護保険制度上のコーディネイトの役割をすることが求められている。だが実際にはケアマネジャーの基礎能力不足や経験不足など、他の医療職や福祉職をまとめられる力量はない。

誰かが中心にならないと組織を動かすことはできない。その司令塔を決めることが重要であり、それはケアマネであろうと、訪問看護師であろうと医師であろうと構わないのだ。

申し訳ないが、渡辺えり氏のくだらない会話は必要ないと感じる。人選は必要だろう。タレントがアナウンサーの充足をすることはできないだろう。

個人的に最期のスケジュールを体験したので、このような全ての取り組みは大事なこと。特に家族や地域の協力が得られない状況がどんどん進行するなかで単身高齢者の不安は大きいと言える。結局は誰かにお世話にならないといけないことは事実だろう。


関連 小笠原医師の活動

在宅とモルヒネ(上)笑顔で生きるために
2015年3月24日 中日新聞

息苦しさも緩和、中毒なし
 がんの痛みを抑える医療用麻薬「モルヒネ」を在宅でも早めに取り入れ、患者の生活の質(QOL)の維持、向上を目指す動きが広まりつつある。ただ、患者や家族には「中毒になる」「死期を早める」などの誤解も多く、先進国の中でも日本の消費量は少ない。在宅医療でモルヒネを積極的に使っている医療者や患者の今を伝える。(山本真嗣)

 今月中旬、末期の肺がんを患う愛知県尾張地方の女性(90)は、容器の中のルビー色の液体をスポイトでキャップに取り、ひと息で飲んだ。モルヒネと赤ワイン、シロップなどを混ぜた「モルヒネワイン」。15キロ離れた岐阜市から訪問診療に通う小笠原内科の小笠原文雄さん(66)の処方で、呼吸困難の出始めた昨年6月から飲み続けている。

 モルヒネは主にがんの痛みを抑えるために使われるが、息苦しさを和らげる効果もあるという。1回につき2ミリグラムを服用。朝と呼吸が苦しいときに飲む。「甘くて飲みやすい。呼吸が楽になるし、せきも止まる」。女性は1年半前に肺がんが判明。既に肺全体に広がっていた。入院治療ではなく、娘や孫のいる自宅療養を選び、実績のある小笠原内科を受診した。

 当初はせきが止まらず苦しかった。今はモルヒネのおかげで苦痛はほとんどない。家族と食事をし、天気の良い日は庭の手入れや散歩するのが楽しみという。

 日本在宅ホスピス協会長で長年、医療用麻薬を使った在宅緩和ケアに力を入れる小笠原さんは「まず苦痛を取り除き、笑顔で生きることが在宅緩和ケアの大前提。モルヒネは不可欠」と指摘。「亡くなる直前にだけ使うのではない。生きるために使うんです」

 ただ、患者や家族にはモルヒネへの誤解が根強く、女性も当初不安がった。苦痛が取れること、医師が苦痛の治療に使う場合は中毒にはならないこと、苦痛を我慢するのは体に良くないことなど、医師や看護師らが丁寧に説明を繰り返した。モルヒネワインも悪いイメージを払拭(ふっしょく)し、飲みやすくするためのアイデア。資格を持った薬剤師が作る。

 「苦しいと思ったら、迷わず飲んで」。小笠原さんは訪問のたびに念を押す。月2回の訪問診療の際、医師が20~30回分を処方する。1日に使う上限はあえて指示しない。「上限があると、苦しいときに我慢する。不安が苦痛を増強する」。女性が記録した服用日時や回数などを参考に必要量を判断。苦痛が取り切れなければ、増量する。

 課題は地元で連携する薬局や、緊急時にすぐに駆けつけられる医師の確保。医療用麻薬を処方したり、薬局が保管したりするには麻薬取締法に基づく免許が必要だ。しかし、近くに十分対応できる薬局はなく、家族が岐阜市まで受け取りに行く。小笠原さんは「吐き気や便秘などの副作用への対応や服薬指導も含め、定期的に訪問してもらえる薬局があれば」と話す。

対応できる医療者少なく
 国立長寿医療研究センター緩和ケア診療部の西川満則さん(49)は、医療用麻薬の現状について、患者の症状に応じた増減量や麻薬の在庫管理も含め、「地域で十分に対応できる医療者や薬局は、まだ少ない」と指摘する。

 国は2007年施行のがん対策基本法で、早期からの緩和医療の実施を盛り込んだ。翌年、モルヒネの1回の処方日数を従来の14日から最長30日に延長。決められた方式に基づき、がんの苦痛の治療と医療用麻薬を処方した場合の診療報酬も加算した。

医療用麻薬の消費量
 愛知県によると、医療用麻薬を取り扱える県内の薬局は現在、2335店(74%)で、5年で4割増えた。厚生労働省は全国の医療者を対象に、医療用麻薬の使い方講習会を開くなどしている。しかし、患者の症状が悪化したとき、増量するのをためらう医師や、必要な麻薬をそろえていない薬局は少なくない。実際、08?10年の日本の医療用麻薬の消費量(100万人1日当たり)は米国の16分の1にとどまる。

 日本在宅ホスピス協会はホームページで、モルヒネを使った緩和ケアができる会員の医療機関を表示(「末期がんの方の在宅ケアデータベース」で検索)。薬局のデータベース(「在宅緩和ケア対応薬局データベース」で検索)作りも進んでいる。西川さんは「病院の主治医や看護師、医療ソーシャルワーカーらに相談してほしい」と話す。

 モルヒネ アヘンに含まれる化合物で、依存性があり、使用が厳しく制限される麻薬の一つ。痛みの信号が脊髄や大脳に伝わるのを抑える。世界保健機関の提唱する方法に従って、痛みの治療に使う場合は依存や中毒にはならないとされる。痛みや症状によって飲み薬や貼り薬、注射薬などを使い分ける。医療用麻薬には、モルヒネと同じ作用のあるオキシコドンやフェンタニルなどがある。


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