イスラム国、宗教的遺構「預言者ヨナの墓」爆破

イスラム国、宗教的遺構「預言者ヨナの墓」爆破
2014年7月27日 読売新聞

 イラク北部モスルからの情報によると、イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」は24日、キリスト教とイスラム教の聖地として知られるモスルの歴史的遺構「預言者ヨナの墓」を爆破した。

 爆破を目撃したというモスル在住のアブ・シハーブ氏(36)は本紙の電話取材に、「突然『イスラム国』民兵が現れ、併設される礼拝所(モスク)から参詣者を追い出した。直後、大きな爆発音とともに、敷地全体が煙に包まれた」と証言した。

 「ヨナの墓」の敷地に立つモスクは、かつてネストリウス派キリスト教会として使われていたモスルを代表する歴史建造物。【カイロ=久保健一】


・中東情勢が目を離せない局面に達している。記事にあるような「イスラム国」の愚行、そしてガザ地区に対するイスラエルの越境攻撃は1000以上の死者を出していると報道される。またウクライナでの民間旅客機撃墜事件に見られるように民族紛争も国際社会の批判を浴びている。

つくづく宗教とは何なのかという疑問を思わずにはいられない。単純に自分が宗祖の立場であったならば、そうした行動を許容するのだろうかという疑問も起こらないのだろうか。

そもそも宗教にあるのはイノチの根源をどのように把握するかということで、その先には寛容の気持ちを抱き隣人を愛し労わるという行為に違いなく、それを否定すれば世界宗教の名前は与えられなかったに違いない。

宗教的熱情により自己の欲望を抑えられなくなっている人たちに対して私たちは本当に無力なのだ。それはイエスも経験されたことである。その人たちに対してイエスは「彼らをどうかお許しください。何をしているのか分かっていないのです」と神に祈ったのは極めて道理にかなったことなのだ。

残念なことではあるが、総体として人類は生きており、一部の人たちの愚行で消滅してもそれは種として仕方ないことなのだ。それだけの進化しか獲得できなかったということだ。

反対に言えば、頭脳などを極端に発展させなければ、そこらの動物や植物のように無為な行為をする知力もなかった。地球の環境に応じた生き方をし、そこから外れることはなかった。

そこに人間の矛盾がある。ただ人類が滅んでも次の日には新たな生命が誕生し、この地球環境に応じた生命活動を開始することは事実なのだ。それを期待する。

人間は内心に闘うこと、自他を区別し扱うことを本来的に持っており、そうした欲望をコントロールすることを期待されている。それが果たされない場合は、殺し合い奪い合い破壊尽くすという様相を示すだけなのだ。


<「イスラム国」>キリスト教徒人頭税 拒否すれば処刑も
2014年7月21日 毎日新聞

 イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」が7月中旬、支配下に置くイラク北部モスルのキリスト教徒に対して人頭税(ジズヤ)の支払いを命じたことに、国内外から非難が高まっている。モスルには7世紀のイスラム教創始以前からキリスト教徒が暮らしてきたが、数万人が迫害を恐れてクルド自治区などに逃れた。

 「宗教や民族の違いを理由に組織的な迫害を加えることは人道に対する罪だ」。国連の潘基文(バン・キムン)事務総長は20日に声明を出し、イスラム国による異教徒迫害を非難した。マリキ首相も「テロリストの極端な犯罪志向が明らかになった」と批判した。

 イラクからの報道によると、イスラム国は今月18日、キリスト教徒に人頭税を課すとの布告を出し、19日までにイスラム教への改宗、納税、モスルからの退去のいずれかを選ぶように迫った。米CNNテレビによると、1世帯55万イラクディナール(約4万8000円)の納付を要求し、拒否した場合は処刑することも示唆した。

 イスラム国家は、人頭税の支払いと引き換えに、同じ一神教のユダヤ教徒やキリスト教徒らの信仰を容認してきた歴史がある。イスラム国家復活を目指す「イスラム国」も、これに倣ったとみられ、シリア北部でも同様の統治を行っている。

 モスルではイスラム国が侵攻した6月上旬以降、迫害を恐れるキリスト教徒やシーア派住民ら数十万人がクルド自治区などに避難した。【カイロ秋山信一】



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<ローマ法王>中東とウクライナ…平和実現を祈る
2014年7月21日 毎日新聞

 フランシスコ・ローマ法王は20日、バチカンのサンピエトロ広場で開いた日曜恒例の祈りの集いで、中東とウクライナにおける平和の実現を祈願し、紛争当事者に「対話と和解」を呼びかけた。

 法王は集いの中で「イラク・モスルや中東のキリスト教徒が迫害され、故郷から追い出されている」と指摘し、「暴力に暴力で打ち勝つことはできない。打ち勝つことができるのは平和によってのみだ」と訴えた。

 イラク北部モスルではキリスト教徒がイスラム教スンニ派過激派組織「イスラム国」から改宗か納税を迫られ、集団で脱出している。

 法王は18日、イスラエルのペレス大統領とパレスチナ自治政府のアッバス議長に電話をかけ、ガザ地区を巡る情勢の悪化に「重大な懸念」を表明。「敵対に終止符を打ち、停戦、平和、和解を促進する努力」を傾注すべきだとの考えを伝えた。

 また、ウクライナ東部上空でのマレーシア航空機撃墜事件の犠牲者と遺族に祈りをささげ、紛争当事者に対して、平和の構築と、対話を通じた紛争の解決を呼びかけている。【ローマ福島良典】



他宗派の誘拐、処刑横行=「イスラム国」軍事力強化―イラク
2014年7月24日 時事通信社

 国連のムラデノフ事務総長特別代表(イラク担当)は23日、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」がイラク北部で他宗教・宗派の信徒や少数民族の誘拐、処刑といった非人道的行為を激化させていると明らかにした。同日行われた国連安全保障理事会への報告で述べた。過去数週間で「数万人が家を追われ、多くが誘拐されたり、処刑されたりした」という。

 ムラデノフ氏によれば、イスラム国が支配する北部ニナワ州で、少数派のキリスト教徒のほか、シーア派イスラム教徒やトルクメン人が改宗などを迫られ、応じない場合、組織的な誘拐や殺害の対象となっている。【ニューヨーク時事】

 

<アラブ5カ国>君主制国家の維持VS軍隊に成長した過激派
2014年9月25日 毎日新聞

 シリアでイスラム過激派組織「イスラム国」への空爆に参加したサウジアラビアなどアラブ5カ国には、2011年に始まった中東の民主化要求運動「アラブの春」の波及を防ぎ、君主制国家を維持した共通点がある。同じアラブ人国家に対する異例の軍事介入の裏側では、「アラブの春」の混乱に乗じて台頭したイスラム過激派と、長年アラブ世界を支配してきた独裁的君主体制という新旧の潮流が激しく衝突している。

 「我々は深刻な危機に直面している。テロ組織は隠れ家から出てはびこり、細胞組織から軍隊に成長した」。空爆開始後の23日、ニューヨークの集会で演説したサウジのサウド外相は、中東でのイスラム過激派の勢力拡大にこう危機感をあらわにした。

 自由や民主化、汚職撲滅などを目指した「アラブの春」は、エジプトなど4カ国で独裁政権を倒した。当初は新時代への期待が高まったが、独裁的な強権政治のたがが外れた結果、これまで抑圧されてきたイスラム過激派勢力が台頭した。

 シリア内戦は当初アサド政権と反体制派の対立構図だったが、混乱に乗じてイスラム国や国際テロ組織アルカイダが勢力を伸長。エジプトでも東部シナイ半島にイスラム過激派が拠点を築いた。リビアからは内戦で使用された武器が周辺国に流出。イエメンでもスンニ、シーア両派の過激派が勢いを強めた。

 シリア空爆に参加したサウジ、アラブ首長国連邦、カタール、ヨルダン、バーレーンの5カ国はいずれも王制・首長制で、「アラブの春」では反体制の民衆デモの芽を摘んできた。宗教指導者(カリフ)の統治を理想とし、世俗君主の存在を否定するイスラム過激派とは思想的に相いれない存在だ。

 ただ、これら5カ国にもイスラム過激派の台頭に好意的な宗教保守層が存在する。カタールやサウジからは慈善事業名目などで過激派に資金が流れているとの指摘がある。欧米の専門家によると、サウジやヨルダンはイスラム国の外国人戦闘員の主要な供給源となっている。支配層は、こうした勢力が将来的に国内で反体制運動を始めるのを懸念している。

 サウジなどは今回、軍事作戦と並行して、国内の過激派や協力者の摘発も進める方針だ。空爆への参加は「過激派の活動には容赦しない」という国内向けのアピールという面もある。【カイロ秋山信一】



<イスラム国>女性弁護士を公開処刑 イラク・モスル在住
2014年9月26日 毎日新聞

 国連イラク支援団は25日、イスラム過激派組織「イスラム国」による宗教・文化施設の破壊を非難していた北部モスル在住の女性弁護士が「背教者だ」と一方的に指弾され、イスラム国に公開処刑されたことを明らかにした。女性の遺体には拷問の痕があったという。イラク問題を担当する国連のムラデノフ特別代表は「弱者を繰り返し攻撃している」とイスラム国を非難した。

 国連やAP通信によると、処刑されたのは、囚人の人権問題や貧困支援に取り組んでいたサミラ・ヌアイミさん。今月17日に自宅で夫や3人の子供と一緒にいたところをイスラム国に拘束された。5日程度の拘束期間中には「悔い改めるためだ」として拷問を受けた上、イスラム国が独自に設置した司法機関・イスラム法廷の判断に基づき公開処刑された。

 ヌアイミさんは拘束前にフェイスブックで、イスラム国が宗教施設や文化財を破壊していることを非難していた。

 イスラム国は6月以降、モスルを実効支配しており、周辺では女性政治家や人権活動家が殺害、拉致される事件が相次いでいる。【カイロ秋山信一】



文化遺産の破壊・略奪多発=闇市場通じ国外売却-「イスラム国」
2014/09/30 時事通信社

 イスラム過激組織「イスラム国」が、イラクの支配地域で古代文化遺産の破壊や略奪を繰り返していることが29日、パリの国連教育科学文化機関(ユネスコ)本部で開かれた専門家会合で報告された。略奪品は闇市場を通じて国外に売却され、イスラム国の資金源となっているという。

 イスラム国はイラク北部のモスル、ティクリートなどの支配地域で聖廟(びょう)やキリスト教会を破壊した。モスルでは7月、キリスト教やイスラム教の聖地「預言者ヨナの墓」が爆破、破壊された。

 イスラム国はイスラムの教えに関して極端に厳格な解釈を主張し、墓での礼拝は偶像崇拝に当たると批判的にみている。

 バグダッド博物館のラシド館長は「(古代)アッシリア時代の建造物が爆破され、盗まれた遺物が欧州の都市で見つかった」と報告。イスラム国に売却を指南する国際犯罪組織があるとの見方を示した。モスルの修道院などから1500点以上の古文書が持ち出され、広場で全て焼却されたケースもあったという。

 ラシド館長は、イスラム国支配地域でのさらなる破壊や略奪を食い止める手だては何もないと認めた。【パリAFP=時事】



少数派の女性を戦利品に=イスラム国「奴隷復活」宣言
2014/10/14 時事通信社

 イラクとシリアで勢力を拡大する過激組織「イスラム国」は12日発行のプロパガンダ誌の中で、イラクで拘束したクルド人少数派ヤジディ教徒の女性や子供を「戦利品」として、戦闘員に分け与えていると明らかにした。イスラム国側がヤジディ教徒を「奴隷」として扱っていることを明確に認めたのは初めて。

 イラク北部シンジャル山周辺では8月、イスラム国に追われたヤジディ教徒が孤立。米軍がイラクでの空爆に踏み切る理由の一つとなった。現在も数百人の女性や子供の行方が分かっていない。

 プロパガンダ誌は「奴隷復活」と題した記事で、「捕らえたヤジディの女や子供は、シャリア(イスラム法)に基づいて、シンジャルの作戦に参加した戦闘員に分け与えた」と強調。キリスト教徒やユダヤ教徒には「税金」支払いや改宗という選択肢も与えるが、多神教のヤジディ教徒には適用されないと明言した。【バグダッドAFP=時事】



さらし首、町のあちこちに=「イスラム国」恐怖で住民支配―国連調査委
2014年11月14日 時事通信社

 国連人権理事会が設置したシリア情勢に関する国際調査委員会は14日、過激組織「イスラム国」の支配地域で、思想や宗教が異なる市民、戦闘で捕らえた兵士の処刑が横行しているとの最新報告書を発表した。犠牲者の首が広場で「見せしめ」にされるなど、イスラム国が恐怖による支配を強めていると非難した。

 報告書によると、北部アレッポなどでは、集まるように命じられた住民の目前で処刑を実施。遺体ははりつけにされ、住民の目に付きやすい場所にさらされたり、切断された頭部は公園の柵に並べられたりするという。

 報告書は少女がイスラム国の兵士と結婚を強要されたり、性的暴行の対象になったりしていると指摘。さらに「学校が18歳未満の少年の徴兵や軍事訓練の施設として使われている」とし、イスラム国が「大規模な戦争犯罪」を行っていると断定した。

 その上で、「組織的に基本的人権と自由を否定している」と、イスラム国による人道に対する罪を改めて批判。イスラム国指導者らを処罰するため国際刑事裁判所(ICC)への付託などを訴えた。【ジュネーブ時事】



「組織的な性暴力」…国連「イスラム国」を糾弾
2014年11月15日 読売新聞

 国連人権理事会の独立調査委員会は14日、イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」に関する報告書を公表した。

 報告書は、拉致した女性を売買するなどイスラム国による「戦争犯罪」や「人道に対する罪」を非難した。

 報告書によると、イスラム国は今年8月、イラク北部の都市センジャールのヤジーディ教徒を襲い、数百人の女性と少女を誘拐した。その一部がシリア北部ラッカに連行され、戦利品として市場で売られた。このほか、前線から戻った戦闘員に繰り返しレイプされている女性もいるという。

 報告書は、イスラム国が、捕虜にした女性に子どもを産ませ、イスラム教徒にすることで、ヤジーディ教徒の後継ぎを根絶する目的を持っているとも指摘し、「組織的な性暴力と奴隷化を続けている」と糾弾した。【ジュネーブ=石黒穣】



「同性愛者」2人を公開処刑=シリア南東部でイスラム国
2014年11月26日 時事通信社

 在英のシリア人権監視団は25日の声明で、過激組織「イスラム国」がシリア南東部デリゾール県で、「同性愛者」の男性2人に対して投石による公開処刑を行ったと明らかにした。

 イスラム国は、県の中心都市デリゾールで18歳の男性、イラク国境に近いマヤディーンで20歳前後の男性を、子供を含む公衆の面前で処刑した。所持していた携帯電話の動画などを根拠に罪を問われた。イスラム教では、一般的に同性愛は禁じられている。

 シリアとイラクで活動するイスラム国は、シャリア(イスラム法)を名目に、支配に抵抗する人々を虐殺している。AFP通信によれば、2人はイスラム国に反発していたため、同性愛を口実に命を奪われたとの見方も出ている。【カイロ時事】


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