人生いろいろ:イノチの重み~フランスでの決定から

† この短期間でフランスから興味深い報道があった。NHKが国際ニュースとして取り上げたが他のマスコミでは見当たらない。また他の重大ニュースに挟まれて見た人も極少ないだろう。私もたまたま見つけて記事にすることにしたが、人間の死をめぐる議論は、医療と宗教と社会という複雑な問題であり、それを国家として位置づけるのかは難しいことだ。特に終末期や脳死、尊厳死、安楽死などテーマは大きく広く深い。有史以来の問題に、個人の意思も加わり選択肢のある解決の方向性が求められるだろう。

‡ 一方で、同じイノチを巡っても、世界には今この瞬間も飢餓・疫病そして地域紛争(内戦)、人権蹂躙により多くのイノチが簡単に消されてしまう現状がある。また日本では児童虐待や金銭目当ての殺人などイノチを軽んずる風潮も見られる。たまたま生まれたところが平和・豊かであったために生き延びているだけに過ぎないとも言え、人類総体としてはイビツな状態であることに違いないだろう。イノチは重いのだろうか軽いのだろうか、それは自身が生活の中で判断・行動するところに答えがでるのだろう。


仏 こん睡状態男性の治療停止認める決定
 2014年6月25日 8時10分 NHK

フランスで、こん睡状態が6年間続いている男性の延命治療を継続するかどうかについて、家族の間で意見が分かれている問題で、最上級の行政裁判所に当たる国務院が治療の停止を容認する決定を出し、今後、終末医療の在り方を巡って議論を呼びそうです。

この問題は2008年、フランス北東部のランスで、38歳の男性が事故で頭を強く打ってこん睡状態となり、男性の両親が栄養や水分の補給など延命治療の継続を求めているのに対して、男性の妻は治療の停止を求めているものです。フランスで最上級の行政裁判所に当たる国務院は24日、これ以上治療を続けても意識の回復が見込めないうえ、事故の前、男性が妻に「延命治療は望まない」と表明していることから、「尊厳死」を適用できるとして治療の停止を容認する決定を出しました。

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決定のあと、男性の妻の弁護士は「患者の人権と尊厳、それに意思を尊重したものだ」と高く評価した一方、両親の弁護士は「とても厳しい決定だ。患者が亡くなるまで栄養補給をしないよう命令されたようなものだ」と不満を述べました。

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フランスのオランド大統領は、おととしの大統領選挙で、死の在り方について新しい法律の導入を公約に掲げていることから、今回の決定は終末医療を巡って、さらなる議論を呼びそうです。



“薬物投与で患者殺害” 仏の医師無罪に
 2014年6月26日 11時02分 NHK

フランスで、終末期の入院患者7人に薬物を投与して殺害したとして毒殺の罪に問われていた医師に対し、裁判所が無罪の評決を言い渡し、今後フランス国内で安楽死の法制化に向けた議論が活発になるとみられます。

この問題は、フランス南西部バイヨンヌの病院で、2010年3月から1年以上にわたって、53歳の男性医師が終末期の入院患者7人に薬物を投与して殺害したとされるものです。

医師は毒殺の罪に問われ、検察は執行猶予付きの禁錮5年の刑を求刑していましたが、南西部ポーの裁判所は25日、医師が患者を殺害する意図は立証できなかったとして無罪の評決を言い渡しました。

裁判の中でこの医師は、「薬物の投与は患者の痛みを和らげるためだった」と証言していました。
さらに、死亡した患者の家族の一部が医師の無罪を訴えたほか、医師の行為を支持する署名が6万人分も集められ、評決の行方に注目が集まっていました。

フランスでは、医療行為によって死期を早める安楽死は認められていませんが、オランド大統領は、おととしの大統領選挙で安楽死に理解を示す立場を打ち出しました。

このため、今回の裁判を機にフランス国内で安楽死の法制化に向けた議論が活発になるとみられます。


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