介護主夫日記:介護殺人と行政の怠慢

† 介護殺人の詳しい統計はないようだ。定義が難しいのと必要性を警察が感じないからだろう。警察は単に殺人であり、その動機による分類は二の次だろう。大学教授による調査があるが、それは新聞報道をもとにした推計値であり信用性の問題がある。本当に介護を動機としての殺人や遺棄行為がどのくらいあるのだろうか。いろいろなパターンがあり、なかには愛情から殺すこともある!?ということだ。

‡ 私が問題としたいのは「介護に疲れた!」と容疑者が話す場合である。そうした疲労が裏付けられるような場合に司法は社会はどう考えたらいいのであろうか。介護サービスが充実し介護者の負担軽減が図られていたならば事件は起きないというならば、それは制度に殺されたと言ってもいいのかもしれない。介護は子育てと違い期間の定めがない。介護離職せねばならぬのが日本の現状であり、介護サービスの不整備によって介護者負担増⇒ストレス増大・孤立化⇒ストレス疾患・遺棄・殺人となれば個人の責任を問えるのだろうか。介護者を疲れさせない政策を行政が考える能力が著しく欠如し認識がないのが日本の不幸だろう。


「介護疲れた」58歳男、義母の首絞め殺した疑い 兵庫
2014年6月4日 産経新聞

 同居する妻の母(90)の首を絞めたとして兵庫県警伊丹署は4日、殺人未遂容疑で、同県伊丹市の無職の男(58)を逮捕した。「介護に疲れた。殺してしまおうと思って首を絞めた」と容疑を認めているという。義母は搬送先の病院で死亡が確認され、同署は殺人容疑に切り替えて調べている。

 逮捕容疑は4日午前3時ごろ、自宅の一室で、就寝中の義母の首を絞めて殺そうとしたとしている。

 同署によると、男は義母と妻(59)の3人暮らしで、妻は就寝中だった。午前5時15分ごろ、ぐったりとしている母親を見つけた妻が110番し、駆けつけた同署員が男を緊急逮捕した。男はうつ病で通院中だという。



殺人容疑:老老介護の88歳「疲れました」79歳妻殺害
2014年5月29日 毎日新聞

 29日午前3時15分ごろ、北九州市八幡西区岡田町の男から、「妻の首を絞めて殺した」と110番があった。福岡県警八幡西署の警察官が駆けつけると、マンションの部屋で女性が布団の中でぐったりしており、病院に運ばれたが、間もなく死亡が確認された。同署は通報してきた無職、福田満容疑者(88)を殺人容疑で現行犯逮捕した。

 逮捕容疑は、同日午前2時半ごろ、自宅マンションの部屋で妻の無職、順子さん(79)の首をひものようなもので絞めて殺したとしている。同署などによると、福田容疑者と順子さんは2人暮らし。順子さんは約2年前に足を骨折し、福田容疑者が介護していた。福田容疑者は「介護に疲れました」と供述しているという。

 同区内の老人ホームでケアマネジャーをしている女性(59)によると、今年5月中旬、順子さんはこの施設に入居したが、3日後に福田容疑者が「金が払えそうにない」と退去を申し出たという。その後、福田容疑者は「自分で介護できるから」と話し、介護保険の給付を受け、自宅でヘルパーなどを利用しながら介護する手続きを進めている最中だった。

 順子さんは付き添いがあれば歩ける状態で、福田容疑者も施設に訪れた際は順子さんが歩くのを手伝っていたという。女性は「仲の良い夫婦だった。施設を退去したのも、金銭的な問題よりも、順子さんと離れて暮らすのが、寂しかったのもあると思う」と話した。【降旗英峰、浅野翔太郎】


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