弔いの輪:1人暮らしの生活保護受給者も寂しく死なせない

弔いの輪:1人暮らしの生活保護受給者も寂しく死なせない
2014年3月8日 毎日新聞

 住民の4分の1が生活保護を受けている大阪市西成区で、身寄りのない1人暮らしの保護受給者が亡くなったとき、当事者同士やボランティアの支えで葬儀を営む取り組みが始まった。同区でボランティア活動をする僧侶の杉本好弘さん(70)=奈良市在住=らが「釜ケ崎見送りの会」を結成し、区役所も必要な情報を提供して協力、弔いの輪を広げつつある。

 西成区では、日雇い労働者が集まる釜ケ崎地区(あいりん地区)を中心に約2万8000人が生活保護を受給している。うち6割は65歳以上で、大半が1人暮らしだ。亡くなっても連絡がつく親族がおらず、市が葬儀業者に委託して火葬し、共同墓地などに埋葬している例が少なくない。

 杉本さんらは昨年8月に見送りの会を結成した。「1人暮らしの生活保護受給者を孤独に旅立たせたくない」との思いからだ。昨年11月には、受給者の死亡情報を共有できるようにしようと、区役所に死亡情報の提供を申し入れた。区役所内には個人情報の提供に慎重な意見もあったが、生前に本人が希望した場合に限って見送りの会に提供することになった。

 見送りの会は、葬儀の希望者を募って委任契約を結んで会員とし、契約書の写しなどを区役所に提出した。これまで実施例はないが、既に約25人が会員となり、区役所に届け出た。

 会費は月100円。自立を促すため、運営にはボランティアに加えて受給者自身も参加している。会員が互いに葬儀に参列して見送るのが原則だ。

 契約を結んだ池田一安さん(70)は約30年前、福岡県から西成区に移り住み、1人で暮らす。故郷の高知県には兄弟がいるが、今はほとんど連絡を取っていない。「みんな本音では、死んだ時には誰かに見送ってほしいと思っている」と話し、入会を考えている知人も多いという。杉本さんは「同じような境遇の高齢者は全国にいると思う。我々のような試みが各地に広がっていけば」と話している。 【杉本修作】


・孤独死や孤立死など独居高齢者の記事が目につく。この記事にあるように、日雇い労働者が集まる地区では過去から様々な保健医療活動や福祉ボランティアが行われいる。

看取りをめぐっては、マザー・テレサの活動が参考になるだろう。彼女は、どの宗教の信仰を持っていても等しく介護し最期を共に過ごした。それは家族とは疎遠になり暮らさざるを得ない人たちにとっては大きな救いになったことだろう。

宗教者の本来の仕事は私はここにあると考えているのだが、多くの宗教家は汚い仕事や世間から疎外されている人に近づこうともしない。立派な身なりをし良い生活環境に甘んじている。マザー・テレサの活動では、まず貧しい人とたちと同様な生活をすることから始まる。それはイエス・キリストの生涯を模したものだ。

さて西成区の活動だが、以前から活躍している僧侶らが役所の協力も得て行うものだ。葬儀を出すということよりも生前から助け合っての仲間作りや助け合いこそが、このシステムの中心であろう。独り切りでは死なせないという思いは力強いと感じる。日雇い労働者に限らず、生前から死後の取り扱いについて対応するNPOなども徐々にできている。ただ西成区の活動のような触れあいや暖かさは欠けているのかなと思う。

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