サウジ初の女性監督の映画 日本で公開へ

サウジ初の女性監督の映画 日本で公開へ
2013年11月30日 NHK

イスラム教の戒律や伝統が厳格に守られ、女性の社会進出が遅れている中東のサウジアラビアで初の女性映画監督の作品が、来月から日本でも公開されることになりました。

サウジアラビアは宗教的な戒律や部族の伝統が厳格に守られ、車の運転が禁止されるなど女性の社会進出が遅れているうえに、未婚の男女の同席を避けるためといった理由で映画館もありません。

そのサウジアラビアで初の女性映画監督となったハイファ・マンスールさんが、来月、日本で最初の長編映画「少女は自転車にのって」が公開されるのを前にNHKの取材に応じました。

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映画はサウジアラビアを舞台に、厳格な女子校に通う10歳の少女が、女の子が自転車に乗るのは「はしたない」と考える大人たちの反対を乗り越え、自転車で自由に走り回る夢をかなえようと奮闘する姿を描いています。

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撮影はすべてサウジアラビア国内で行われ、撮影中は宗教警察に男女のスタッフが一緒にいることをとがめられるなど、苦労の連続だったということです。

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ハイファさんは「サウジアラビアでも社会の変化が起きているが女性への態度は一夜では変わりません。それでも女性たちは自分を信じて困難に立ち向かってほしい」と話していました。

この映画、「少女は自転車にのって」は来月14日から東京・千代田区の岩波ホールで公開され、全国各地でも順次、公開される予定です。


・イスラム教の国といっても様々であり、つまり戒律が厳格に守られているというのは実は国家体制を維持するための方便としかいいようがない。

この映画の内容を、映画評論家・町山智浩氏が語った内容がすさまじかった。

10歳の女の子が自転車に乗りたいと思って工夫して稼ぐ。「女の子が自転車?ダメよ!」と母親。その背景にあるのは極端な女性差別である。男の子が自転車に乗っているのを見て憧れる女の子の物語を通して社会の矛盾を描く。

つまりサウジアラビアには女性の人権は今でもないということなのだ。自立してはいけないのだ。強力な家父長制を敷き、女・子どもは家長の所有物という認識にある。結婚前の女性が男性にラブレターを送ると罰せられる。この国には恋愛は存在しない、女性は売買の対象なのだ。

自動車の運転なども女性には認めない。女性がレイプされると、女性の方が誘惑したと難癖つけて裁かれる。女は持ち物だから家長に財産があれば夫人は何人でもいる。選挙権もない。

この撮影も記事に書かれている以上に大変だったという。この映画はサウジアラビヤでは上映されない。

では人権問題にうるさい欧米の人たちを含めてなぜサウジアラビアに圧力をかけないのはズバリ!石油の巨大輸出国だからだ。長男にすべてを相続させるシステムを守ることが結果として同族国家を維持する。

NHKの報道では宗教警察が撮影に介入するシーンがあった。この宗教警察という言葉も初めて聞く。NHKでは5:45もかけて映画の大まかな映像と女性の置かれている一端を報告した。

宗教の名のもとに国家体制や家父長制を維持するため女性を抑圧する。このようなことが今もあることが驚きだろう。こうした一面も宗教の持つ暴力性を感じさせるものだ。映画の可能性を感じるだけに国際的な反響を受けてほしいものである。


【公式サイト】『少女は自転車にのって』  http://shoujo-jitensha.com/

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