蛇遣いが失職、物乞いに=生物保護法で消える伝統―「25万人が貧困直面」・インド

蛇遣いが失職、物乞いに=生物保護法で消える伝統―「25万人が貧困直面」・インド
2013年8月18日 時事通信社

 雑踏の中、もの悲しい笛の音を響かせ、コブラを操る蛇遣い。インドを代表するその伝統芸能の灯が、今にも消えようとしている。ヘビの捕獲や飼育を禁じた野生生物保護法の施行で、約25万人の蛇遣いは生業を失った。6年前に立ち上がった支援団体も活動を停止。同団体のラクティム・ダス代表は「蛇遣いの多くは生活に困り、物乞いになった」と語る。

 11日、ヘビをあがめる祭り「ナーグ・パンチャミー」が各地で行われた。多くの参拝者がヒンズー教寺院を訪れ、シバ神の使いとされるコブラの彫像に祈りをささげる。「かつてはこの祭りにつきものだった蛇遣いの姿も、ここ数年は見かけなくなった」と僧侶は語る。

 野生生物保護法は1972年に施行された。しばらくは蛇遣いも黙認されていたが、2008年ごろから取り締まりが厳しくなり、警察に逮捕される者が相次いだ。支援団体が蛇遣いの雇用先確保を政府に呼び掛けたが、相手にされなかった。【ニューデリー時事】


・ヘビは多くの神話で生命力の象徴であり記事にあるようにインドではヘビを祀る祭りもあるということだ。またキリスト教は人間を堕落に誘った忌むべき動物なのだが、キャンベル教授によればヘビが人間を誘惑するというモチーフは神話の題材としては多いという。

この記事を読むと大きく三つの問題が感じられる。

まず野生動物保護ということで、ヘビ遣いも動物虐待として捉えられるならば、例えば日本でも動植物園で行われているショーも該当するのかもしれない。むかし近くのヘビセンターで行われていたコブラ対マングースという催しは動物愛護法違反は確実だろう。

インドだけではないが最貧民らの生業を奪うことになることは確実だろう。物乞いは立派な職業かもしれないが、それがカースト制を維持し独立心を奪うことは歴史から学ぶべきことだろう。

約25万とあるが、それは人口の多いインドだからだろうが、伝統芸能が軒並み消滅している日本を考えてもさみしいことだ。先ごろ亡くなられた小沢昭一も急速になくなっていく芸能を記録し何とか残そうとしていたことが思い出される。

AFPの過去記事では、ヘビに対する畏怖の念がなくなりヘビ遣いの地位が下がっているという指摘も本当だろう。



インド 蛇使い snake charmer India

以前の盛栄はどこに? ヘビ使いの現状 - インド
2006年12月18日 AFPBB News

非政府組織「フレンズ・オブ・スネークス(Friends of Snakes)」の主催で17日、ヘビ使いたちによるコンサートが開催された。ヒンドゥー教では元来、ヘビを神聖な生き物として崇めており、よって、楽器を奏でることによりヘビを自由自在に操るヘビ使いも崇高な人々と考えられてきた。20世紀になると、観光客を惹きつける産業として、インド政府により推奨され、ヘビ使いは最盛期を誇った。しかし近年、テレビのドキュメンタリー番組などによりヘビに対する畏怖の念が変化し、ヘビ使いの地位が低下したことや、動物保護の概念が広まってきたことなどにより、ヘビ使いの数は減少してきた。さらに、インド政府はヘビ使いに対する規制を敷き、都市部でのパフォーマンスを禁じたため、衰退の一途をたどっている。フレンズ・オブ・スネークスは、このようなヘビ使いの人々がその伝統的なパフォーマンスを有効に使うことができるよう、様々な支援を行なっている。今回のコンサートもその一環として行なわれた。

20130819

写真は楽器を吹くヘビ使いたち。【ニューデリー/インド 18日 AFP】


関連記事
スポンサーサイト

コメント


トラックバック

↑