同性愛者に人権なし? ロシアの実態

同性愛者に人権なし? ロシアの実態 
2013年8月16日 産経新聞

 ロシアで同性愛者への抑圧が顕在化しつつある。ロシアの捜査委員会は今月、著名な同性愛活動家への捜査を開始。嫌疑は、ネット上で同性愛に批判的な議員らを“侮辱”したというものだ。ロシアでは7月、未成年への同性愛の宣伝を禁ずる新法が発効されているが、同性愛者の人権が守られない事態が早くも懸念されつつある。(黒川信雄)

 「霊柩車の中で働かせれば、同性愛の宣伝なんかできなくなるわ」

 ロシア与党「統一ロシア」のエレーナ・ミズーリナ下院議員は、露紙イズベスチヤにそう語り、ロシアの著名同性愛活動家のニコライ・アレクセーエフ氏に“厳罰”を求めた。

 問題とされたのは、アレクセーエフ氏が6月15日、ツイッター上に投稿したコメントだという。同日、アレクセーエフ氏はミズーリナ議員に対し「彼女のために汚いカネを集めるにはどうしたらよいか」とフォロワーに“提案”するなど、ミズーリナ議員への中傷とも受け取れる投稿をしていた。

 英字紙モスクワ・タイムズなどによると、ロシアではマスメディアなどを通じ議員を中傷、侮辱することが法律で禁止されている。同氏のコメントが、どこまで同法の対象となるかは不透明だが、捜査当局はアレクセーエフ氏のほか、複数の人物に対し捜査を開始したという。有罪になれば、100万ルーブル(約300万円)の罰金か、200時間の矯正のための労働を課せられる。アレクセーエフ氏は現在国外におり、12日以降に出頭する予定だ。

 ただアレクセーエフ氏は「彼ら(ミズーリナ議員ら)は同性愛関連法案で何百万もの人々を攻撃しているではないか。私はただ、自信の考えを公に述べただけだ」と真っ向から反発している。一方のミズーリナ議員は、「私自身は怒ってはいないが、今後同様の事態に仲間の議員が巻き込まれないために訴訟を提起した」などと、不可解な言動を行っている。

 ミズーリナ議員は同性愛の宣伝を禁ずる法律の成立に向け主導的な役割を果たした人物といわれる。一方のアレクセーエフ氏は同性愛者らの人権擁護を訴える国際組織のロシア代表などを務めており、同法に対しても強く反発していた。

 ロシアでは、同性愛の宣伝を禁ずる法律のほか、信仰心を侮辱する法律などが発効するなど、適用を間違えれば人権を抑圧しかねない法律が相次ぎ導入されている。議員への批判を理由にアレクセーエフ氏が有罪になれば、ロシアでの言論の自由や人権をめぐる問題が、改めて国際的な注目を集めそうだ。

 一方、ミズーリナ議員の活動に対しては、同性愛者への人権を侵害しているとの懸念が早くも海外で持ち上がっている。報道によると、米国では彼女の入国を禁ずるなどの制裁法の対象に加えるべきとの意見が浮上しているという。


・同性婚が幅広く許容されていく世界の風潮の一方で、ロシアでは同性愛の宣言を禁ずる法律ができたという。記事では、同性愛を推進する立場と反対する立場の問題だけなく、言論の自由や人権抑圧ということまで含むために危機感を覚える人たちも多いだろう。

記事では、同性愛反対の理由を述べていないが宗教との関わりなのかロシア特有の政治システムの問題なのかは探求される必要があるだろう。

一般的に考えると、特異なことや奇異なことと思えることでも常識というものから断罪することはできるはずもない。常識は日々変わっていくし、そもそも自分と違ったいたからオカシイと判断すべき理由はないだろう。

こうした話題が日本のマスコミでほとんど報道されないことが大きな問題だろう。


追加

チャイコフスキーは同性愛者でも国民の誇り=プーチン大統領
2013年09月5日 ロイター

 ロシアのプーチン大統領は4日に放送されたテレビ番組のインタビューで、同性愛者だった作曲家チャイコフスキーを国民が誇りに思っていることは、ロシアが同性愛者を差別しないことの証明だと発言した。

今回の発言は、同性愛規制法に対する批判を和らげる狙いがあるとみられる。この法律は未成年者の前で同性愛を宣伝する行為を禁じるもの。

プーチン大統領は番組内で、「チャイコフスキーは同性愛者だったが、彼は偉大な音楽家であり、われわれは彼の音楽を愛している」と指摘。その上で「ささいなことに大騒ぎする理由はない。この国で恐ろしいことなど起きていない」と述べた。

同性愛規制法をめぐっては、ロシア国外からの抗議の声が上がり、同性愛者の権利保護団体は、来年のソチ五輪をボイコットするよう呼びかけている。[モスクワ 4日 ロイター]


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