同性婚否定の連邦法は違憲=容認論に追い風―米最高裁

同性婚否定の連邦法は違憲=容認論に追い風―米最高裁
2013年6月27日 時事通信社

 米連邦最高裁は26日、「婚姻とは男女間の法的結合のみを指す」と定めた連邦法「婚姻擁護法」について、同性婚カップルに通常の夫婦と同等の権利を付与することを阻んでいるとして、違憲とする判決を下した。

 判決は、何人も法の適正な過程を経ずに生命、自由または財産を奪われることはないと定めた憲法修正第5条に触れ、「婚姻擁護法は修正5条で保護されている自由の平等を奪っており、違憲だ」と指摘した。裁判官9人中5人の多数意見。

 最高裁が同性婚に関し司法判断を示したのは初めて。同性婚容認の世論の高まりを反映した判決とみられており、同性カップルの権利擁護や同性婚の合法化を求める運動が勢いを増すのは確実だ。ただ、判決は、同性婚を認めるかどうかは各州が判断すべきだとの立場を取り、その是非に踏み込むことは避けた。

 裁判は、パートナーと死別したニューヨーク在住の女性が提訴。クリントン政権下の1996年に成立した婚姻擁護法に関し、配偶者控除や相続税の優遇措置などを受けることを阻んでおり、「法による平等な保護」を定めた憲法に反していると主張していた。

 一方、最高裁はこの日、結婚は男女間に限るとしたカリフォルニア州法の有効性が争われた裁判で、州法を擁護する被告側に当事者として訴訟に参加する資格はないとして、訴えを却下した。裁判官9人中5人の多数意見。これにより、州法は無効とした原判決が維持され、カリフォルニア州での同性婚に道が開かれた。


・今回の米連邦最高裁の判断は、同性婚間に「婚姻擁護法」(Defense of Marriage Act)の適応を決めたもので、国として同性婚を直接認めたものではないが、一部の州で合法化されている同性婚に伴って生じる諸権利を通常の夫婦と同一のものとして認めたもの。

世界の動きを見ると、シビル・ユニオン(シビル・パートナーシップ)という考え方があり、法的に承認されたパートナーシップを指すもの。つまり異性間の結婚である同性婚とは区別して、パートナーという地位に伴った法律の諸権利だけを推し進めるということだろう。

世界では、同性婚を認めない国も多い一方で、同性婚を一般の婚姻と認めるところ、同性婚を認めないにしても、その関係によって発生している諸権利を擁護するという考え方の国ががある。

お気づきの方も多いだろうが、最近NHKE-テレ「ハートネットTV」では『シリーズ 多様な“性”と生きている』としてセクシャルマイノリティーの問題を連続して取り上げた。

多様な性については様々な意見があろうが、それが生み出す豊かな社会があることも事実だろう。


多様な性のあり方について考えるサイト「虹色」 (NHK、外部リンク)
 http://www.nhk.or.jp/heart-net/lgbt

米連邦最高裁:同性婚を容認 「男女間条項」違憲判決
2013年6月26日 毎日新聞

 米連邦最高裁は26日、結婚を男女間のものと規定する結婚保護法(連邦法)の条項を「違憲」とする判決を下した。同性婚を事実上容認した内容で、米連邦議会は法改正を迫られる。同性婚を認める州で国が認める結婚の利益を適用可能になる。また、最高裁は同性婚を禁じた米西部カリフォルニア州の住民投票を無効とし、同州は同性婚容認を維持できる見通し。オバマ大統領は「結婚の平等に向けた歴史的前進だ」とコメントした。

 連邦最高裁が同性婚について憲法判断したのは初。9人の判事の判断は5対4で連邦法を「違憲」とした。判決では「法律で人間性や尊厳を守ろうとする州の判断に勝る正当な目的が国にない」と指摘。連邦法は同性愛者から平等の権利を奪い「(自由・財産などを保障した)合衆国憲法修正第5条に違反する」と指摘した。

 これまで同性婚カップルは、国が男女の夫婦に適用する税制や社会保障の優遇措置の対象外。一方、全米50州と首都のうちニューヨークなど北東部中心の12州と首都は同性婚を認めている。判決により、これらの州・首都でも国の優遇措置が受けられることになる。

 同性婚が違法の南部テキサスなど35州に影響はない。オバマ政権は連邦議会に法改正を求めるとみられる。

 結婚保護法は民主党のクリントン政権時の1996年制定。これに対し、ニューヨーク州の同性婚女性が、同法が財産の保障を定めた合衆国憲法違反だと提訴。女性は配偶者からの遺産相続が認められず多額の課税を受けていた。【ワシントン及川正也】



米国:同性婚容認「歴史的だ」 支持者ら大歓声
2013年6月27日 毎日新聞

 「ありがとう、最高裁」「USA!」。米連邦最高裁が同性婚容認の「歴史的」(オバマ大統領)判決を下した26日、裁判所前に集まった約1000人の同性婚支持者らの間からは、大きな歓声が上がった。人々は真夏のような強い日差しで汗だくになりながら、涙を流したり、抱き合ったりして「全面勝訴」を喜びあった。

 しかし、同性婚に反対する保守派の反発は必至で、判決を受けた関連法改正を巡る議会調整は難航しそうだ。

 最高裁前では原告たちが相次いで会見し、「今日は偉大な日だ」と判決を喜んだ。同性愛者で、同性婚を支持する活動を続けてきたジョン・ベッカーさん(28)は「連邦政府として同性婚を認めるという初めての判決で影響は計り知れない。もう『違法』な関係ではない」と涙をぬぐった。

 2008年11月に同性婚禁止の州憲法修正条項が住民投票で可決され、州の結婚証明書発行が中断していた西部カリフォルニア州でも、今回の連邦最高裁判決で手続き再開が認められることになる。同性愛の権利擁護を訴えてきたウェストハリウッド市の住民らは「カリフォルニアの勝利」と祝賀ムードに包まれた。

 ロサンゼルス郡保安官事務所ウェストハリウッド支部の前支部長で、レズビアン(女性同性愛者)のケリー・フレイザーさん(51)はこの日を待ち望んだ。カリフォルニア州で合法化された場合には結婚届を出すつもり。パートナーと養子縁組をした男の子を育てるフレイザーさんは「家族が法的にも認められた」と喜んだ。

 08年に結婚届を準備しながら、提出のタイミングを逃したレズビアンのソニア・ルナさん(40)は、養子縁組をした3歳の息子に「ママが結婚する」と書いたTシャツを着せ勝利をアピールした。【ワシントン西田進一郎、ロサンゼルス堀山明子】



米 同性婚も税制上男女夫婦と同じに
2013年8月30日 NHK

男性どうしや女性どうしで結婚する同性婚について、アメリカの連邦最高裁判所がことし6月に男女の夫婦と同等の権利を認める判断を示したことを受けて、アメリカ財務省は、同性婚のカップルを税制上も男女の夫婦と同じ扱いにすると発表しました。

アメリカでは、ことし6月、連邦最高裁判所が「結婚は男女間のもの」と定めている法律の条項は憲法に違反しているとして、同性婚のカップルに税や社会保障で男女の夫婦と同等の権利を認める判断を示しました。

この判断を受けて、アメリカ財務省は29日、連邦政府の税制面で、今後同性婚のカップルを男女の夫婦と同等の扱いにして、税の控除などを受けることができるようにすると発表しました。

アメリカで同性婚は長年、世論を二分する議論となっており、州のレベルでも同性婚を合法化しているところと禁止しているところに対応が分かれています。

これについてアメリカ財務省は、役所に届け出て結婚が認められている同性婚のカップルは、引っ越しなどで住む州が変わっても同等の税制が適用されるとしています。

アメリカでは連邦最高裁判所の判断をきっかけに、制度面で同性婚のカップルの権利を認める対応が始まっています。


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