天台宗:専門用語解説の大辞典を初編集

天台宗:「前代未聞」も…専門用語解説の大辞典を初編集
2013年6月20日 毎日新聞

 比叡山延暦寺(大津市)を総本山とする天台宗が、教義などの専門用語などを解説する「天台学大辞典」の編集作業を進めている。宗祖・最澄(伝教大師)らの遺徳をしのぶ大法会(だいほう(え)(2012年4月~22年3月)に合わせた10年がかりの記念事業で、宗派としては初めての取り組み。上下2巻に計約1万語を収める計画だ。

 天台宗は6世紀に隋(ずい)で始まり、日本では平安時代、唐に留学した最澄が広めた。最澄が開いた延暦寺は以後、浄土宗の法然、臨済宗の栄西、浄土真宗の親鸞ら多くの宗祖を輩出している。

 これまで密教大辞典(真言宗)や浄土宗大辞典(浄土宗)、禅学大辞典(禅宗)などはあったが、天台宗には大辞典がなかった。天台宗典編纂(へんさん)所(同市)の荒槇純隆編集長(54)によると、手書きの文献が膨大にあり、整理されていなかったためという。

 天台宗は約80年前から文献を活字化する作業を開始。鎌倉~江戸時代に全国の有力な寺で開かれた勉強会の記録も調査してきた。作業は第二次世界大戦で一時中断したが、「天台宗全書」25冊と「続天台宗全書」全25冊中22冊を昨年6月までに出版し、辞典編纂の下地が整った。

 昨年11月、東京都台東区の寛永寺に「辞典編纂室」を設置。僧侶や大学教授ら約100人が、辞典に掲載する用語をカードに書き出す作業を続けている。これまでに約1万2000語を選んだ。中には天台宗の重要書物の一つ「摩訶止観(まかしかん)」に記載された「前代未聞」などおなじみの言葉もある。

 荒槇編集長は「天台宗の言葉は源氏物語などの文学にも教養として登場し、日本の文化や精神に影響を与えている。辞典で天台宗への理解を深めてほしい」と話している。【石川勝義】


・記事では辞典がいつ完成するのかは書かれていないが極めて重要な仕事であろう。言葉の定義を進めることは、言葉で成り立つ宗教には必要なこと。他の宗教成立にも影響するだけに丁寧に仕上げてほしいものだ。

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