ボクらが歌を歌う理由(わけ)~愛知芸大オペラ1年の軌跡~

ボクらが歌を歌う理由(わけ)~愛知芸大オペラ1年の軌跡~
2013年6月2日 CBC

歌の力に魅了され、歌を愛し、歌に人生を賭ける声楽家を目指す大学院生17人がオペラを作り上げる1年間に密着!

愛知県長久手市。緑の多い環境にある愛知県立芸術大学。国公立の芸術大学では、全国でも4校にしかない声楽専攻。その声楽を大学院で学ぶ17名の学生がいる。愛知県立芸術大学では、授業のカリキュラムに総合芸術・オペラを取り入れている。半年以上の準備を重ねて、年末のオペラ公演。今年で19回目になる。演目は、グリム童話で有名な「ヘンゼルとグレーテル」。春、入学式の日に行われた配役オーディションから、夏を越えての猛練習。そして、年末のオペラ本公演。再び、春。それぞれの旅立ちの時を迎えて、それぞれの未来へと進んでいく。歌が好きで、歌に魅了され、歌に人生を賭ける若者達の奮闘ぶり。そして、それを真正面から受け止め、より高いレベルに引き上げようとする「プロ」の大人達。1年を超える密着取材で、彼ら彼女らが「歌にこだわる」、真の理由に迫る。

出演
愛知県立大学音楽科声楽専攻大学院生17名(M2-9名 M1-8名)
愛知県立大学音楽科声楽専攻・末吉利行教授
演出家・飯塚励生
マエストロ(指揮者)・佐藤正浩

ナレーション:西村雅彦
ディレクター:林 実咲
演出:渡辺明宏
制作:CBC



・この番組だが地元の公立芸術大学の大学院生によるオペラ公演をドキュメントしたもの。公演そのものは昨年末に行われていたが院生の卒業を待っての放送となった。それは卒業式と、その後の進路を確認する意味もあったろう。

このタイトルを見た時に、もっと濃い内容のものを思っていたが構成にメリハリもなく、歌にこだわる意味も深くは分からなかった。オペラが総合芸術であることは間違いない。オペラ公演でも、オーケストラや舞台装置担当も同大学専攻学生たちの応援があるようだ。

私個人の意見では、一般的に大学院生レベルが過去の学部生レベルではないかと思う。そういうことを含めて教育の難しさを痛感する時代にある。院生たちも卒業しても就職先の確保が困難なのは変わらない。特に芸術家として生きていくことは至難の業である。彼女らには内面まで踏み込む余裕もなく、与えられたものをこなしていくことでもいっぱいなのだろう。

教えている教師たちも、この経験は基本ということを強調していた。自分を表現することが芸術家の使命とすれば、生きること自体に表現者としてのあり方を教えることの難しさを感じる。

すべての音大生が檜舞台を目指すことは無理であり、私自身としては教育者への道を進んだり、感性を活かして生活することも問題なくよいだろう。それが芸能人が芸能界で生き残ることと同義であり、単に技術があるだけでない運ともいえる人や出来事の縁が左右することが多いのだ。

こうした舞台づくりであるが、いろいろと困難があるのが当然である。ただ何とかなるのが、これまた当然でありプロ教師たちが指導する以上は結果は出る。そこをどのように描くのかということが制作者たちには求められるだろう.

このブログで紹介したNHKで放映された広上淳一・東京音大教授と指揮科学生のドキュメントが秀逸だったのは、教育者としての広上の指導法のユニークさに、まだまだ何も分からないながらも苦しみながら取り組む学生の対比が際立っていたからだろう。

NHKのディレクターは、NHK名曲アルバムの構成をずっとしていた方で音楽知識も豊富であり、音楽の核心が何であるか把握していた。この点で制作関係者らが特にクラシック音楽について、どの程度の深みを持っていたのかが問われることになる。
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