総理公邸の“幽霊”巡り…政権内の閣内不一致?

総理公邸の“幽霊”巡り…政権内の閣内不一致?
2013年5月25日 テレビ朝日

 総理公邸に幽霊が出るという噂を巡り、安倍政権内で“閣内不一致”と言われるかもしれません。

 政府は、民主党議員が提出した総理公邸に出る幽霊の噂が事実かどうかをただす質問主意書に対し、「承知していない」とする答弁書を閣議決定しました。しかし、その答弁書に署名したはずの菅官房長官が、記者会見で答弁書の内容を覆す証言をしてみせました。

 菅官房長官:「(Q.長官も公邸に入っているが、そういう気配はあったのか?)言われれば、そうかなと思いました」

 かつては、羽田元総理夫人が霊能力者から「庭に軍人がいる」と告げられたり、夜中にドアノブを開ける音がしたというエピソードを森元総理大臣が披露したこともありました。今回の閣議決定とは裏腹に、総理公邸の幽霊の噂が消えてなくなることはなさそうです。


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・総理官邸に引っ越さない首相に対しての野党議員からの質問主意書に対する回答。

官房長官が記者会見の際に、上記のような反応を示した。質問する議員や新聞記者も真面目に答える政府も何か戯画的だ。

歴代首相夫人の中には、魔術的なことに執心されている方もいる。それは海外でも同様のようだ。芸能人らが怪しげな霊能力者らに籠絡されるが、政治家も人気商売だから彼らを頼っても仕方ないのかもしれない。

ちょっと脱線するが、地元愛知県には日本を誇る怪人タレント・つボイノリオがいる。彼は歴史に詳しいのだが、むかし京都のラジオ局で番組を持っていた。幽霊がいるならば京都の人たちは夜も眠れないだろう、なぜなら京都は戦乱で数えきれない人たちが殺し殺された土地だからと冗談交じりに語ることがよくある。

不本意に亡くなった人たちが迷っているならば、大量虐殺が行われた土地には多くの霊現象があるはずで、霊感の鋭い人たちは暮らせないに違いない。

かくいう私自身は霊感もなく鈍感な人間なので感じられないのかもしれない。敢えて言えば、怖いのは幽霊よりも人間の方だ。幽霊と宇宙人、いるかいないという議論と同じ。信じるものは救われる・・・!?


長年の噂「首相公邸の幽霊」
2013/6/4 中日新聞

 首相公邸に幽霊が出るらしい。政府は、そんな噂(うわさ)を「承知していない」とする答弁書を閣議決定したが、政界で知らない人はいない怪談話だという。現れては消える「都市伝説」の歴史をひもとくと、政治権力の中枢をめぐる心理が浮かび上がってくる。(中山洋子、小倉貞俊)

◆暗殺の歴史、不安が一因?

 「総理大臣公邸には二・二六事件などの幽霊が出るとの噂があるが、それは事実か。安倍晋三首相が公邸に引っ越さないのはそのためか」

 こんな質問主意書を提出したのは民主党の加賀谷健参院議員。これに対し五月二十四日に閣議決定した政府見解が「承知していない」だった。菅義偉官房長官は記者会見で「(幽霊の)気配を感じるか」との質問に、「言われればそうかなと思う」と否定しなかった。

 政界ではたびたび「公邸の幽霊」が話題になってきた。政治評論家の小林吉弥氏は「佐藤栄作首相のころから永田町を取材しているが、そのころからすでに噂はあった」と振り返る。

 現在、首相公邸となっている建物は、一九二九(昭和四)年の建築。二〇〇二年までは首相官邸として使われていた。もともとの公邸は、その旧官邸と扉一つでつながっていた。現在の官邸を新築する際、もとの公邸は取り壊され、その代わりに旧官邸を五十メートル移動させて公邸に改装した。

 旧官邸と旧公邸には、血塗られた歴史がある。

 一九三二年の五・一五事件では、武装した青年将校らが官邸に侵入、警察官一人を殺害した後、犬養毅首相を暗殺した。三六年に旧陸軍の青年将校らがクーデターを起こそうとした二・二六事件では、反乱部隊が乱入。岡田啓介首相はお手伝い部屋に隠れて難を逃れたが、間違えられた岡田氏の義弟が射殺された。官邸警備の警察官四人も殺害され、公邸も荒らされた。玄関には弾痕とされる傷痕があった。

 以来、「二・二六事件の幽霊が出る」「夜中に軍靴の音が聞こえる」などの噂は絶えなかったという。実際、二・二六事件の後、歴代首相は公邸を敬遠。六八年に改修して移り住んだ佐藤栄作首相まで三十二年間も“空き家”が続いた。

 その佐藤政権は在任最長記録を残したことから、妻の寛子さんは「(佐藤氏が公邸の)縁起直しをしたと思う」と語っていたようだ。それでも不人気は相変わらずで、二〇〇二年までの旧公邸時代には、佐藤氏以降の十八人の首相のうち、田中角栄首相ら六人が公邸に入らなかった。

 「公邸の幽霊」がメディアの注目を集めたのは羽田孜元首相のころだ。妻の綏子さんがおはらいをしてもらうと、「庭に軍服を着た人たちがたくさんいる」と言われたという。著作「首相公邸-ハタキたたいて六十四日」によると、近くの宮司に公邸を清めてもらい、あちこちに盛り塩も施したとか。「公邸にただならぬ『何か』を感じたのは私だけではなかったらしく、細川(護熙)首相の佳代子夫人は(略)寝室を一室お使いになっただけで、残りの部屋にはお香をたかれていたようです」とも。

 森喜朗元首相は「幽霊に出会った」という話をしていた。しばしばメディアでも取り上げられたのはこんな話だ。

 退陣直前の深夜、寝室で寝ていた森氏はガチャガチャとドアノブの音がして目覚めたが「誰だ」と怒鳴ると音が消え、廊下を走り去る音がした。ドアを開けたが誰もおらず、警護官らも「誰も来ていない」と証言した。森氏は、小泉純一郎元首相に「幽霊が出るぞ」と忠告したらしい。

 その小泉元首相は首相退任前に「幽霊に出会ったことはないね。一度会いたいと思ったんだけど」と語っていた。

 一方、村山富市元首相は「入居してから『軍靴が聞こえる』などと噂を聞いたが、興味も関心もなく、詮索したことはない」。就任当初、記者団に「幽霊が出るらしいが」と問われたときは「大丈夫。幽霊は人によって出るから」と答えた。

 細川元首相以降は歴代首相が公邸を利用。〇五年に新公邸が移転・完成してから、入居しなかった首相はいない。

◆安倍首相の未入居で憶測招く

 安倍首相は現在、車で十五分ほどの渋谷区内の私邸から通っているが、緊急時の対応が遅れる恐れがある。東日本大震災や原発事故を経験し、官邸の危機管理能力の向上が強く求められている。沿道などの警備の人数や費用もかかる。冒頭の質問主意書を提出した加賀谷議員は「巨額を投じて改修した公邸をなぜ使わないのか、危機管理や警備上、問題はないのかをただしたものだ」と強調する。

 安倍首相も第一次内閣時代には公邸を使用したが、今回就任後五カ月たっても入らないことは、さまざまな臆測を呼んでいるのだ。

 その安倍首相は一日に放送されたテレビ番組のインタビューで「森元首相がお化けの一部を見たという話を聞いた。足がないのではなく、足の部分だけを見たと」と明かしたが、噂については「都市伝説だ」と指摘。公邸に引っ越さないこととの関係は「まったくない」と強調した。

 「うわさの謎」の著書がある川上善郎成城大教授(社会心理学)は「権力の中枢にある政治家には誰かの恨みを買っている自覚がある。建物自体の歴史も相まって、無意識な不安や恐れが、幽霊の噂を生みやすい」と説明しながら続ける。「庶民からみると政界は“伏魔殿”。どんなお化けが出てもおかしくない。幽霊の噂もなくなることはないでしょう」

◆ホワイトハウスはリンカーン出る?

 政治と幽霊との関わりで最も有名なのが、米・ホワイトハウスだ。一八〇〇年完成。歴代の大統領一家や職員らが幽霊を見たり、不気味な音を聞いたり、勝手にドアが閉まるなどの怪奇現象を体験しているという。

 中でも目撃談が多いのが、志半ばで暗殺されたリンカーン大統領の幽霊だ。ルーズベルトやトルーマン、アイゼンハワーら歴代大統領らが見たという。オバマ大統領のミシェル夫人も「深夜、夫とともに奇妙な音を聞いて目が覚めたり、足をかまれるように感じることがあった」と語っている。 

 米国事情に詳しい明治大の越智道雄名誉教授は「古くて大きな建物なのできしむような異音がしたり、昼間の喧噪(けんそう)とのギャップで夜は不気味な雰囲気がある」と指摘。「政治権力の中枢なので政敵や国民からの批判が集中する。その不安が形を変えて幽霊や心霊現象として現れたのでは」とみる。リンカーンの幽霊が多いことは「大統領の多くは厳しい決断を迫られる局面で、国家分断の危機を切り抜けたリンカーンを思い浮かべるという。その心理も関係していそうだ」と分析する。


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