フランス:同性婚の解禁法案可決 14カ国目

フランス:同性婚の解禁法案可決 14カ国目
2013年04月24日 毎日新聞

 フランス国民議会(下院)は23日、同性間の結婚を解禁する法案を最終可決した。オランド大統領の公約の一つで、同性のカップルが養子を取り両親となることを認めるなどの内容。野党の右派・国民運動連合(UMP)は法案可決を受け、憲法会議に違憲審査を請求した。だが憲法会議は1カ月以内に合憲と判断する公算が大きく、6月中にも発効し、同性婚カップルが誕生する。同性婚の合法化はオランダ、ベルギー、ニュージーランドなどに続き14カ国目。

 仏では既に同性のカップルに社会保障などで結婚に近い権利を与えるパクス(連帯市民協約)法があるが、カップルのどちらか一人しか子供との親子関係を認められなかった。

 同性婚法が発効すれば伝統的な家族の形が変わるとして、カトリック教徒の一部や保守派が10万人規模のデモを繰り返すなどして反対し、世論を二分する議論となった。上院が12日、法案に一部修正を加えて可決。下院で修正点を審議していた。【パリ宮川裕章】



・国論を二分するほどの問題となっている。記事にあるように新しい価値観のもとで、従来は宗教的にタブーとされてきたことが、実は生物的に意味あることという認識が拡がっているからだろう。

性差のメカニズムとは、ほんの少しの差異から生ずるし、まれに女性の身体に男性の感情といったことも生ずる。この割合だが、4/22の全国紙報道では、北海道での調査で2800人に1人の割合で性同一性障害が起こるという全国推計となっている。

この結婚の問題は、そうした生物学的な因子よりも幅広い考え方を必要とするだろう。また、なぜ法律的に認めなけらばならないのかは、社会制度の安定のためであり財産・相続といった身分を確定すること、そして差別をなくし社会サービスを享受するようにするためである。

宗教や倫理的な問題も残っているが、事実婚が増え現実的に問題が生じていくなかで早急に法整備の必要があるのだろう。

キリスト教では、ジェンダーの考え方から、聖書に書かれている女性蔑視の考え方を問題視する神学者たちも多い。もっと実態に即した神学が樹立できないものだろうか。聖書が成立した時代には、極めて生物としての人間に対する科学知が乏しかったことは認めざるを得ないだろう。

離婚が多い欧米ではすでに家族関係は複雑になってしまっている。そのために身分法を整備し、子どもたちへの権利を守り、合わせて財産法も整備することが求められる。今後とも、こうした動きは拡大することは予想される。

日本においては、これからの課題である。女性の社会進出を国は推進しようとしている。それが法的にも社会的にも果たされて、こうした問題はクリアされていくのだろう。


チェック:欧州、広がる同性婚 仏14カ国目、米6月判決 団塊世代台頭で容認機運?
2013年04月25日 毎日新聞 東京夕刊

 同性カップルの結婚を認める動きが欧州各国で広がっている。フランスでは23日、下院が同性婚を認める法案を最終可決し、早ければ6月にも発効する。英国でも2月に下院で法案が可決された。家族の形が変わりつつある。【パリ宮川裕章、古関俊樹】

 同性婚は2001年にオランダで合法化。ベルギーやスペインなど14カ国に拡大している。米国は州ごとに異なり、マサチューセッツなど9州と首都ワシントンで合法化されている。連邦最高裁では同性婚の是非を争う訴訟が進行中で、6月にも出される判決が注目されている。

 フランスでの同性婚法制定はオランド大統領の公約の一つ。社会党はすでに保革共住政権時代の1999年、結婚しないカップルにも社会保障などで結婚に近い権利を与える「パクス法」を制定。パクス婚する同性カップルは年間9000件を超え、世論調査では国民の53%が同性婚に賛成している。

 しかし3月24日、パリ・凱旋門(がいせんもん)近くで行われた同性婚法案反対のデモには、主催者発表で140万人(警察発表30万人)が参加した。「この問題の本質は出産や親子関係の話。生物学的に親は男女でなければならない」。そう語るのは、女性タレントのフリジッド・バルジョーさん(50)。法案反対運動のリーダーだ。

 パクス婚では、養子を取る場合、どちらか一方が独身者として行う。だが、同性婚が認められると子供は同性の両親を持つことになる。国民の約7割がカトリック信者のフランスでは、家族など伝統的価値を重視する教会の反発が根強い。

 一方、同性愛者は法案に期待する。09年に女性同士でパクス婚したパリ市の会社員、バネサ・バルバさん(33)は、ベルギーの病院で精子バンクを利用して子を出産。パートナーの女性も同じ方法で子を産んだ。同性婚法が発効すれば、4人は法的に完全な家族となり、互いの子供へ遺産を相続することも可能だ。バルバさんは「同性婚法ができれば同性愛への偏見も変わるはず」と語る。

吉田徹・北海道大学准教授(欧州比較政治)は「日本の団塊世代に相当する欧州の68年世代は学生運動や性の解放運動にかかわり、新しい価値観を持っていた。彼らとその子世代が社会の中心となり、同性婚が受け入れられる土壌ができた。また経済のグローバル化に伴い保守と革新の経済政策に差がつかなくなり、同性婚のような社会・文化政策が選挙で争点化したことが大きい」と説明している。

 日本では、同性愛者らでつくる「特別配偶者法全国ネットワーク」などが、国に法的保障の充実を求めている。だが、法整備へ動き出すほどの盛り上がりはまだない。大阪府議だった05年に同性愛者であることをカミングアウトした尾辻かな子さん(38)は「日本では同性愛者であることを周囲に打ち明けにくい雰囲気がある。人権問題であり、政治課題として議論することが必要だ」と話している。

 ◇同性婚を合法化した国

01年 オランダ

03年 ベルギー

05年 スペイン カナダ

06年 南アフリカ

09年 ノルウェー スウェーデン

10年 ポルトガル アイスランド アルゼンチン

12年 デンマーク

13年 ウルグアイ(上下院可決済み)
    ニュージーランド(議会可決済み)
    フランス(上下院可決済み)

    ?英国(下院可決済み)
    ?米国




フランスで同性婚法が成立…今夏に発効見通し
2013年4月24日 読売新聞

 フランス国民議会(下院)は23日、同性結婚を合法化する法案を可決し、法案は国会で成立した。今夏、発効の見通し。ロイター通信によると、同性婚の合法化を決めた国としては、世界で14番目となる。

 採決では保守系野党が反対に回り、賛成331票、反対が225票だった。法案は性別を問わず結婚の権利を認め、同性カップルによる養子縁組を可能にする内容。仏では1999年に成立した民事連帯契約法で、同性カップルも事実婚として登録すれば結婚した夫婦と同じ社会保障や税控除が認められている。同性婚の合法化は、昨年5月に就任したオランド大統領の公約だった。【パリ=三井美奈】


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