カルトに狙われる中高生が増加 勉強中に声かけ、「洗脳キャンプ」へ

カルトに狙われる中高生が増加 カフェで勉強中に大学生が声かけ、「洗脳キャンプ」へ
2013年3月9日 J-CAST

宗教団体の勧誘の対象年齢が低下し、中高生が巻き込まれる事態になっている。カフェで勉強をしている生徒を狙い、大学生の信者が正体を隠して近付くケースが増えているというのだ。

専門家は「早期発見が重要」と指摘し、子どもの生活スタイルの変化に注視するよう話している。

大学から締め出され、中高生をターゲットに

「それまでは数年に1件程度だった、(中高生の)保護者からの相談が、2年前、1か月に1件以上のペースで来るようになった」――全国カルト対策大学ネットワークや日本脱カルト協会などで、カルト被害防止の啓発活動をおこなってきた恵泉女学園大学の川島堅二学長(宗教学)はJ-CASTニュースに対してこう話した。

放課後カフェなどで一人で勉強している受験生が狙われるケースが多い。正体を隠した大学生の信者が、「大学生」という立場を利用して声をかけ、宗教団体の催すスポーツイベントなどに誘い出すのだという。

背景には、全国カルト対策大学ネットワークらの活動により、大学側での防止策が強化されたことがあると考えられる。啓発授業の設置や学園祭からの締め出しなどで、大学生を対象とした勧誘活動がやりにくくなったため、「戦略を変えてきたなと思いました」(川島氏)。

東京はじめ首都圏を中心に、札幌、大阪、北九州など、全国の都市部でも被害が確認されているそうだ。これまでにもマスコミなどでよく取り上げられている3団体を含めた、計6団体による被害が多いという。

1年超えると抜け出すの難しく「早期発見が重要」

川島氏によると、子どもがこういった団体に誘われた兆候としては、「生活スタイルが変わること」がある。カルト勧誘は、具体的には以下のような段階をおって子どもの生活に食い込んでいくからだ。

まず、カフェなどで一人で勉強している高校生に、正体を隠した大学生の信者が「勉強がんばっているね」「●●大学の学生だ」などと声をかけ、警戒心を解いてから「勉強も大切だけれど週1度くらいは身体を動かしたほうがいい」などと近くの公民館などでおこなわれる団体の週末イベントに誘う。「バレーボールなどをする」「大学生の友達ができる」といったもっともらしい体裁があるため、たいていの親はこの時点では応援こそすれ警戒することはあまりない。

次に、「人生に役立つ話が聞けるから」と平日の夜に行われる勉強会(実際は教義を教え込む会)に誘われる。当初は週1回だが、少しずつ回数が増える。信者は共同生活をしている場合も多く、そこで夕食も提供される。当然帰宅が遅くなる日が増え、目ざとい親ならこの時点で子どもの変化に気づく場合もある。

こうした勧誘活動は3月~4月におこなわれ、最終的には5月の連休中の「合宿」に引き込むことが目標となっている。

そのため、しまいには子どもは「泊りがけのキャンプに行く」などと言い出すようになる。費用は「無料」という。この段階で親が「さすがにおかしい」と気付いて、相談にやってくることが多いそうだ。

また、稀なケースではあるが、信者の教師がその立場を利用して生徒を信仰に引き込むということもあったという。もちろん、このほかにも様々な手口がある。

川島氏は「最初の勧誘から3か月以内ならほぼ100パーセント離脱させられるが、1年を超えてしまうと、団体の教えが深く浸透し、親に本当のことを言わなくなる。専門家に相談へ連れて行こうにも、団体側の指示を仰いで拒否するので手を打つのが難しい。早期発見が重要です」と警鐘を鳴らしている。



・記事に書かれているように、大学での勧誘活動に支障が出てきたことから、それ以前に信者獲得を狙った動きということができる。

特に、家族から離れて暮らす学生たちが狙われていたのだが、これからは受験生の段階からも注意していないといけない。

もっと問題にされてよいのがカルトの実態である。


追加情報

<いまドキッ!大学生> 手口巧妙、カルトの勧誘
2013/4/30 中日新聞

 1年生の諸君、大学にはもう慣れたかな。前回(16日付)の紙面でサークルの魅力を紹介したけど、伝えきれなかったこともある。それは、サークルの中にはその後の人生を台無しにされかねないカルト宗教の団体もあるってこと。新入生は格好のターゲット。うっかり入ってしまわないように気を付けて。

 カルト宗教とは、自分たちの信仰のためには社会の常識や法律を無視することもある危ない宗教のこと。死者十三人を出した地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教(今のアレフ)が代表的な例だ。

 オウム信者の多くが、大学生のときに入信したことは知ってるかな。カルトにとって、世慣れしてなくて警戒心が薄く、自由な時間が多い大学生はまさに狙い目。特に入学シーズンは新入生が標的にされるよ。入学ガイダンスや学内の掲示で注意を呼び掛ける大学も多い。

 誘い方はいろいろある。キャンパスやその近くで声を掛けるのは昔からある方法だ。名古屋大一年の女子学生(18)は三月中旬、入学手続きを終えてキャンパスを出たところで、二人組の女性に「聖書の一節を読ませてほしい」と声を掛けられた。大学側が注意しやすいキャンパス内をあえて避けており、カルトの可能性が高い。

 下宿先に突然やってくることもある。静岡大二年の男子(19)は昨年の春、インターホン越しに「学生アンケートに協力して」と求められた。相手が名乗ったのは、霊感商法が問題になった新興宗教とつながっているとされる団体だった。

 ここ数年はネットの交流サイト「フェイスブック」や「ミクシィ」で誘うことも増えている。学校名や趣味などの個人情報を公開する人が多いから、狙いを定めやすいようだ。「いいね!」ボタンを押したり、メッセージを送ったりして近づくんだって。

 問題は、カルトの多くが初めは正体を隠していること。「合唱をしませんか」「バレーをやろう」などとうそを言って、いざ会場に行ってみると、まったく関係ない宗教の誘いが始まるんだ。

 カルトサークルを見抜くにはどうしたらいいのかな。山口貴士弁護士(37)がその特徴を教えてくれたから、左のイラストを参考にしてほしい。「少しでも怪しいと思ったらすぐにその場から逃げて、大学の学生課などに相談して」とアドバイスしているよ。

20130430 83

◆「卒業後も金と時間奪われる!」

 みんなの中には「自分がカルトに入るわけない」とか「うちの大学にカルトサークルなんてないでしょ」って油断している人はいない? そんな人こそ要注意だ。

 山口弁護士は「相手は勧誘のプロ。詐欺と同じで『自分は大丈夫』と思っている人が一番だまされやすい」と話す。

 カルト対策に取り組む住職の瓜生崇さん(38)も「カルトが活動していない大学はないと思った方がいい」と教えてくれた。

 「カルトだって法律を犯さなければ問題ないでしょ」と言う人に向けては、恵泉女学園大の川島堅二学長(54)に登場してもらおう。

 川島学長は、カルトに入ると大学時代はもちろん、卒業後もずっと時間と金を教団に奪われてしまうと指摘する。「人生のすべてが教祖や教団のいいなりになる。そんな宗教を信じるために大学に入ったわけではないはず」と呼び掛けている。(字井章人)


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