詩人:まど・みちおさん103歳に 童謡「ぞうさん」作者

詩人:まど・みちおさん103歳に 童謡「ぞうさん」作者
2012年11月16日 毎日新聞

 童謡「ぞうさん」や「一ねんせいになったら」の作詞で知られる詩人まど・みちおさんが16日、103歳の誕生日を迎えた。やさしい言葉を使って奥深い内容の詩を数多く作り出してきたまどさん。現在は創作活動を休止しているが、「気づくことがあったら、看護師さんに話して書いてもらっています」と今もことばに対する思いは強い。

 「こんなに長生きするとは思いませんでした」。親族約30人による誕生日会から一夜明けた10日。まどさんは東京スカイツリーを遠望できる丘の上の喫茶室でしみじみと語った。

 まどさんは現在、川崎市の自宅に近い東京都稲城市の病院で療養を続けている。身体機能が衰えて車椅子の生活だが、健康状態は良好という。

 長生きの秘訣(ひけつ)を尋ねると「いろんなことにこだわらないで、負けて『ちくしょー』と思っても、忘れてしまうことです。そのおかげで今日まで生きたんじゃないかと思います。ばかか利口かと言えば、ばかだったんですね」

 日々の生活で楽しみにしているのは、身の回りの不思議を見つけることだという。

 まどさんは100歳を挟んで円やハート形などをさまざまに組み合わせた1000枚以上の抽象画を描いた。それらをまとめて画集も出したが、昨年ごろから手に力が入れづらくなり、創作活動は休止状態になった。

 「何にも書けないけれど、何か気がつくことがあったら、それを日記帳にちょっと書こうと思っています。しかし字がよく書けませんから、看護師さんに話して書いてもらうことをやっております」と話し、にこやかに笑った。著作は100歳を過ぎてからも20点を超えている。まどさんは「当たり前はつまらない」といい、日々、新しい発見を目指している。【内田久光】

 【略歴】まど・みちお
 本名・石田道雄。1909(明治42)年、山口県徳山町(現・周南市)生まれ。10代から詩を作り、20代で北原白秋に認められる。戦後、幼児雑誌の編集をしながら「ぞうさん」(団伊玖磨作曲)などの童謡を作詞。50代から詩作を中心とし「てんぷらぴりぴり」など多くの詩集を発表した。皇后さまが詩集を英訳した絵本「どうぶつたち」などが海外に紹介され、94年には「児童文学のノーベル賞」とも言われる国際アンデルセン賞作家賞を日本人で初めて受賞した。



・たまたま詩集を購入したこと、100歳の時に出演したNHK番組が印象にあって目にとめた記事。

また医師・日野原 重明さんは生誕1911年10月4日(101歳)である。どちらも高齢になっても意欲的な活動をされていることで世間の注目を浴びた。


追記

「ぞうさん」作詞、詩人まど・みちおさん死去
2014年2月28日 読売新聞

 童謡「ぞうさん」「やぎさん ゆうびん」などで知られる詩人のまど・みちおさん(本名・石田道雄=いしだ・みちお)が28日午前9時9分、老衰のため死去した。104歳だった。

 告別式は近親者のみで行う予定。喪主は長男、京氏。

 山口県生まれ。9歳の時に台湾に転居し、台北工業学校土木科を卒業。台湾総督府道路港湾課に勤務していた1934年、絵本雑誌「コドモノクニ」に投稿した童謡2編が北原白秋の選で特選になり、本格的に詩と童謡の創作を始めた。

 戦後は、詩人の与田準一さんの呼びかけで、「コドモノクニ」から誌名変更した幼児雑誌「チャイルドブック」の創刊にかかわった。

 「ぞうさん」を書いたのは、国民図書刊行会(現チャイルド本社)で働いていた51年、41歳の時。音感教育家の酒田冨治さんから「幼児向けの童謡を書いてほしい」と頼まれ、一晩で書き上げた。

 團伊玖磨が作曲し、翌52年にNHKで初放送され、全国に広まった。ほかに「一ねんせいに なったら」「ふしぎな ポケット」なども作詞した。


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