介護主夫日記:芸能人の老親介護、持病療養

† まったく忘れかけていた芸能人が再びマスコミに出てくることがあり、中にはそのことで復帰しコメンテーターとなってしまうこともある。多いのが認知症の親を介護する孝行もの、ガン闘病告白し最後の力を振り絞って芸に邁進するもの・・・それに類して、国民の代表のような顔をして脚光を浴びたい人もいる。

‡ ただ長年介護をしている立場として、また個人的にも持病を生きているものとしてはキレイごとには興味が持てない。楽しく介護・療養とか言っている人たちには、専門の立場としても嘘くさく感じる。問題は何よりも介護・療養の時間が大幅に伸びてしまったことだ。正直、顔色は悪くなるし将来はないし犠牲が大きすぎる。以下の芸能人のようなグチャグチャだけど何とかやっていますというのが実相に近い。また女性タレント清水某さんのように、介護と貧困との連鎖も絡んで自死することにもなる。まともな介護・医療をするには、金持ちであるか自己犠牲の選択しかないのが現代日本だろう。


元祖美人芸人・春やすこ 両親自宅介護の実態を明らかにする
2012.11.18 NEWSポストセブン ※女性セブン2012年11月29日・12月6日号

 美人女芸人の先駆け的存在だった春やすこ(51才)。NHKの朝ドラ『カーネーション』に出演するなど、女優としても活動中だが、プライベートでは76才の母と80才の父の自宅介護と向き合い日々を送っていた。これまで決して語ることのなかった両親介護の実態とみずからの胸の内、その全てを明かしてくれた──。

「父はもう全然動けなくなって、お風呂もトイレも自力ではできません。今は肺炎で入院中ですが、こんなこと言うと、父には悪いんですけど、病院にいてくれてる時のほうが私は楽なんですよ」(春やすこ、以下「」内同)

 春の父は18年前に胃に腫瘍ができて以来、多くの病に悩まされていた。脳出血、腹部大動脈瘤、急性心筋梗塞、肺炎、胆石症…。

 春は現在の自宅に引っ越す前は、実家からほど近いマンションで暮らしていたため、何かあるとすぐに電話で呼び出されていた。そして9年前、現在暮らしている3階建ての一戸建てを建てる際、両親と同居することを決めた。

「父は脳梗塞の後遺症で、10年以上も前から右半身が不自由で、母も肺が悪くて酸素のタンクを持ち運んで生活をしていました。だから、息子が『おじいちゃん、おばあちゃんが心配やから一緒に住んだら』と言うてくれたんです。

 主人も何の抵抗もなく『そうやな!』と賛成してくれました。普通、家建てるっていうたら、主人は長男やし、自分のとこの両親と一緒に、ってなるのに。今から考えても、主人がそう言ってくれてずいぶん助けられましたね」3階建ての自宅は1階が両親の部屋、2階がリビングキッチン、3階がやすこ夫妻と子供たちの部屋となっている。

 両親と同居を決めた際に、夫には「両親の面倒は自分が見るから」と春は約束していた。しかし、同居から7年。予想もしなかった事態が起きる。

「2年前、父が階段から落ちてしまったんです。それまでは左半分の力で、歩くことができたので大体のことは自分でやっていたんですが…。そこからはもう全然動けなくなって、トイレにも行けなくなり、おむつになってしまったんです。父は最近、少し痩せましたが、それでも174cm・70kgもあってすごく重いんですよ。ベッドから起こしたり、車椅子に乗せたり、それだけで私も腰を痛めてしまいました…。

 でも、私は自分の親やから、主人に何かしてもらおうとは思ってませんでした。一生懸命に仕事を頑張ってくれて、生活を不自由なく支えてくれているからこそ、介護ができるので。でも、主人は帰ってきたら、必ず両親たちの部屋を覗いて『元気かぁ』って声をかけてくれます。それだけでも本当にありがたい。

 息子は車椅子に乗せてくれたり、娘は両親の部屋に行って、長い間話し相手になってくれたり。私にはできない“介護”をしてくれます。ただ、やっぱり下の世話は自分がやりますね。子供たちには気持ちがあるんですけど、たとえば、将来、『介護士になりたい』とかいうんだったら別ですが、これから伸びていく若い子に、年寄りのお尻のことはさせたないなというのが私にはあって…」

 父の介護に懸命な日々を送っていたが、さらに大きな問題が起きてしまった。今年5月、母が自転車で転倒し、大腿骨を骨折してしまったのだ。

「入院して大腿骨に人工関節を入れる手術をしなくちゃいけなくなって…。手術は無事成功したんですが、今度は、腎臓が悪くなって人工透析が始まったんです。退院してからは、何とか自分の部屋からトイレまでは歩いて行けますが、それが精一杯。これまで父の介護は母も手伝ってくれてたんですが、今は私が2人を看てるんです」

 施設に預けることはもちろん考えた。しかし、両親も嫌がったし、何より費用の折り合いもつかなかった。「自宅での介護は、父と母の年金をあわせて月15万円でやりくりしてるんです。施設やと、たとえば1人月18万円もかかる。とても無理なんです」



介護に忙しい芸人・春やすこ 友と酒を飲み気を抜く必要性実感
2012.11.25 NEWSポストセブン ※女性セブン2012年11月29日・12月6日号

 漫才コンビ「春やすこ・けいこ」として、上方漫才大賞新人賞など数々の賞を受賞し、漫才ブーム時代には、セミヌードで抜群のプロポーションを披露するなど、美人女芸人の先駆けだったタレント・春やすこ(51才)。

 現在芸人としてだけでなく女優としても活動。さらに、働きながら子育てをする女性の生き方についての講演会も多数行っている。しかしその一方で彼女は、両親の自宅介護と向き合う日々を送っていた。母(76才)は自分で歩けるものの要介護認定3。父(80才)は2年前から、完全寝たきりの要介護認定5だ。

 その彼女が今回、語ることのなかった両親介護の実態を語ってくれた。

 毎朝6時に起床するという春の一日は、父のおむつ替えから始まる。それが終わると家族全員の食事作り。寝たままだと誤嚥のおそれがあるため、まずは父をベッドから車椅子に移さなければならない。

 朝食後は両親の着替えを手伝い、再びベッドへ移す。その後も片付けに洗濯、そして休むことなく、11時半には昼食作りが始まる。

「夕方5時頃には夕食の準備をしなくてはいけません。でも、その間も、3時間おきにおむつ替えをしなくてはならない。うんちの後はおしりをきれいにふくから刺激されちゃうのか、替えた後にまたすぐにうんちしちゃうこともあります。

 本当に休む間もありませんよ。でも、真面目にやろうと思ったら、夜中もおむつ替えをしなきゃいけません。でも、そこまでしてしまったら、こっちがくたびれるので、もう絶対夜の12時までって決めたら、それ以降は朝6時に起きるまで替えない。逆にいえば、夜12時から朝6時までが、私の時間なんですわ」(春・以下同)

 春が両親の介護をするうえで何より大事にしていることが、「真面目に介護をしようとしないこと」。しかしこんなふうに考えられるようになったのは、最近のことだという。

「今年の8月の終わりぐらいですかね、父を抱えて車椅子に乗せる時に腰を痛めたんですよ。痛すぎて動けないし、食欲もなくなるし、10日ぐらいで3㎏も落ちました。そしたらその後はストレスで、ドカ食いするようになって、ブクブク肥えてきて…。それに気づいた周りの友人たちが、私が出られる時間に外に連れ出して、一緒にお酒を飲んでくれたんです。そこで初めて、介護から離れて気を抜くことも必要なんだと気が付いたんです」


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