ローマ法王元執事 文書流出で有罪

ローマ法王元執事 文書流出で有罪
2012年10月7日 NHK

ローマ法王庁の内部文書がことし1月、外部に流出するという事件が起こり、バチカンの裁判所は6日、文書を盗んだ罪で法王の元執事に禁錮1年6か月の有罪判決を言い渡しました。

この事件はことし1月、ローマ法王ベネディクト16世への書簡など、ローマ法王庁で機密扱いの内部文書がイタリアのメディアに流出したことが明らかになったものです。

イタリアではこの内部文書をもとに、法王庁内での権力争いや不透明な財務状況などを暴露した本が出版され、バチカンを揺るがすスキャンダルとなりました。

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その後、文書を盗み出したとして、法王の元執事パオロ・ガブリエレ被告46歳が逮捕・起訴され、先月末からバチカンで裁判が行われていました。そして、検察側の禁錮3年の求刑に対し、裁判所は6日、ガブリエレ元執事に禁錮1年6か月の有罪判決を言い渡しました。

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判決は裁判の開始から1週間で出され、また、判決後ローマ法王庁も「元執事に法王が恩赦を与える可能性が極めて高い」と述べるなど、スキャンダルを早期に収拾させたいバチカンの思惑がうかがえるとの声も出ています。

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内部告発サイト、ウィキリークスになぞらえて「バチリークス」と呼ばれたこのスキャンダルでは、法王庁内部の権力争いが文書の流出の背後にあったという指摘が出ていますが、元執事は裁判で文書の漏えいは単独で行ったと主張し、今回の裁判でははっきりしませんでした。



・こうしたスキャンダル源は、信頼された側近の行為であったということで信頼された者が裏切るというよくあるパターンである。

記事にあるように機密文書が存在すること自体が何やら宗教とは異質に感じるのだが、全世界に影響力を持ち宗教のみならず金融に関しても不透明な側面を過去からずっと持っているバチカンだけにインパクトが大きい。

どの組織においても最も重要なことは文書化しておくことが後々に役立つから、金庫の内部に保存しておくのだろう。これも宗教の一側面として捉えておかなくてはいけない。

つまり愛を説いているだけではダメなのだと誰もが知っている。バチカンは世界各国にある教会組織から確度の高い情報を逐一得ており資金提供して活動を行っていることは周知のことだろう。

ただ、それが本当に宗教的なあり方なのだろうかという根本的な問いを発したのがイエスであったことは皮肉なことだ。元執事が、こうした実態に目覚めたのも彼の良心だったのだろうか。


バチカン機密文書漏えいで判決 法王元執事に禁錮1年6月
2012年10月7日 東京新聞 朝刊

 ローマ法王ベネディクト十六世(85)への手紙や法王庁の機密書類が相次いでメディアに漏れた事件で、窃盗罪に問われた法王の元執事パオロ・ガブリエレ被告(46)の判決公判が六日あり、バチカンの裁判所は禁錮一年六月を言い渡した。

 AFP通信によると、判決に先立ち、検察側が禁錮三年を求刑。ガブリエレ被告は陳述で「教会への心からの愛のためにやったことだ。自分が泥棒だとは思っていない」と主張。裁判官は、量刑について、被告のこうした心情や「法王を裏切ってしまった」と感じていることなどを考慮したと説明した。ロイター通信によると、法王庁報道官は、恐らく法王が被告に恩赦を与えることになると述べた。
 事件は、米公文書を暴露したサイト「ウィキリークス」になぞらえて、「バチリークス」と呼ばれ、法王の忠実な部下として評判だった被告が千部を超える書類などを持ち出したとされる。情報提供を受けたイタリア人ジャーナリストは著作で法王庁内の権力闘争や汚職疑惑を暴いた。

 先月末に始まった公判で、被告は単独犯であることを認める一方で、法王庁内には、他にも情報提供者が存在していると説明した。カトリックの世界を揺さぶったスキャンダル事件の全容は、まだ明らかになっていない。 【パリ=野村悦芳】



ローマ法王庁:元執事に禁錮1年6月 機密文書漏えいで
2012年10月06日 毎日新聞

 ローマ法王庁(バチカン)の機密文書が漏えいした事件の判決裁判が6日、バチカンの法廷で開かれ、裁判長は、窃盗の罪に問われたローマ法王ベネディクト16世の元執事、パオロ・ガブリエレ被告(46)に禁錮1年6月(求刑3年)の有罪を言い渡した。キリスト教カトリック教会の総本山・法王庁を揺るがした事件の裁判は9月29日の開始から1週間でのスピード判決となった。イタリア紙によると、法王は恩赦を与える見通しだという。

 裁判長は判決で、被告が「法王の信頼を悪用した」と指弾したうえで、犯罪歴がないことなどの情状を酌量して禁錮期間を求刑よりも短縮したと説明した。被告の弁護人はロイター通信の取材に対し、控訴しない方針を明らかにした。

 事件は「バチリークス」(バチカン機密漏えい)と呼ばれる。公共事業発注を巡る不正疑惑を法王に告発するバチカン幹部の私信コピーがジャーナリストの手に渡ったことで今年1月に発覚した。

 06年から法王の執事を務め、居室に通じるエレベーターの鍵を持っていた被告が今年5月、警察当局に逮捕された。警察当局者の法廷証言によると、機密文書は被告宅に隠され、法王が「破棄すべし」と指示を書き込んだ文書もあったという。

 被告は取り調べに、教会の「邪悪と腐敗」を暴き、「正しい道に戻すため」として漏えいを正当化。法廷証言で機密文書をコピーしたことは認めたが、窃盗罪にはあたらないと主張する一方、「息子のようにお慕いする法王の信頼を裏切ったことに罪の意識を感じている」と語った。

 法王庁のあるバチカン市国には刑務所がないため、禁錮刑が確定すれば、イタリアの刑務所に収監される。だが、法王はバチカン市国の元首として恩赦を与えることができ、イタリア紙スタンパ(電子版)は6日、法王が既に恩赦を決めていると伝えた。

 裁判の審理は4回のみで、スキャンダルの幕引きを急ぎたい法王庁の思惑が浮き彫りになった。 【ローマ福島良典】




追記 関連事件

バチカン機密漏えい「ほう助」の技師、初公判
2012年11月5日 読売新聞

 ローマ法王庁(バチカン)機密文書漏えい事件で、窃盗罪で禁錮1年6月の判決を受けた元法王執事を助けた罪に問われたバチカン国務省のコンピューター技師クラウディオ・シャルペッレッティ被告(48)の初公判が5日、開かれた。

 シャルペッレッティ被告は、元執事あての封筒が職場の机から見つかるなどして起訴された。だが、公判で被告側弁護士は、元執事がシャルペッレッティ被告がパソコンを点検するのを拒んでいたことを挙げ、両者の関係は希薄だったと強調した。【ローマ=末続哲也】



ローマ法王、禁錮刑の元執事に恩赦=機密情報漏えい事件
2012年12月22日 時事通信社

 ローマ法王ベネディクト16世(85)は22日、法王の私信など機密文書が盗まれたバチカン(ローマ法王庁)機密漏えい事件「バチリークス」で禁錮1年6月の実刑判決を受けたパオロ・ガブリエレ元執事に恩赦を与えた。元執事が家族とともにバチカン外で新たな生活を始められるよう配慮するという。恩赦を受け直ちに釈放された。

 バチカンは「法王は収監中のガブリエレ元執事と面会し、元執事が乞うた恩赦の願いの受け入れを伝えた」とする声明を発表。法王は「温情の意思表示」のため恩赦を与えたとしている。【ジュネーブ時事】



ローマ法王:元執事に恩赦 機密文書漏えいで有罪
2012年12月23日  毎日新聞

 ローマ法王ベネディクト16世は22日、法王庁(バチカン)の機密文書漏えい事件で10月6日に禁錮1年6月の有罪判決を受けた元執事、パオロ・ガブリエレ受刑囚(46)に恩赦を与えた。バチカン報道官によると、法王は収監中の刑務所に受刑囚を訪れ、約15分間、面会したという。


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