人生いろいろ:学生と「カルト」勧誘被害 大学の取り組みから

† 大学生・短大生・専門学校生など、親元を離れて下宿する学生に対してカルト団体が触手を伸ばしていることは繰り返し述べてきた。精神的なものに対する興味は波のように流行ったり廃れたりを繰り返すが、昨今の将来不安が学生に大きなダメージを与えていることは想像できるだろう。

‡ 奨学金を学生に与える日本育英会は、現在では日本学生支援機構と名前を変えている。そこが過去に出していて機関誌に月刊「大学と学生」というものがあった。ただ平成23年3月号(3月15日発行)をもって廃刊となった。このバックナンバーに目を通していたらカルト対策に著名な学者と大学の取り組みが紹介されていたので以下に記す。内容的には決して古いものではなく、勧誘の際の名称が変わっていくだけのこと。


独立行政法人 日本学生支援機構  http://www.jasso.go.jp/index.html

201009_cover.jpg
月刊「大学と学生」2010.9号から

大学におけるカルト対策‐現状と課題 (PDF:971KB)
 川島 堅二 (恵泉女学園大学/全国カルト対策大学ネットワーク)

カルト予防と学生支援 -大阪大学の事例から- (PDF:767KB)
 太刀掛 俊之 (大阪大学)


追記 マルチ商法にも・・・

子どもサポート情報 第58号   平成24年12月21日
◇発行:独立行政法人国民生活センター◇

    学生に広がるマルチ商法的勧誘に注意!    

◆事例
大学のサークルの友人に「入れば人脈が広げられる組織がある」と誘われ、組
織の人と会った。「加入して仲間を増やせば将来につながる」とアピールされ、
将来に漠然とした不安を持っていたこともあり興味を持ったが、加入するには
約50万円の資産運用ソフトを購入する必要があると言われた。「学生で支払え
ない」と断ったが、「消費者金融で年齢や職業などを偽って借りればよい」と
教えられ、借金して支払った。この組織は人を紹介しソフト購入につながれば
マージンが入るらしく、同様に勧誘を受けた知人からあやしい組織ではないか
と指摘された。高額でもあるので解約したい。(当事者:19歳 男性)

<ひとことアドバイス>
☆就職難などに悩む学生に対し「人脈が広がる」「もうかる」などと言って、
 資産運用ソフトやビジネス講座などの契約を結ばせるトラブルに関する相談
 が寄せられています。
☆友人やSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)で知り合った人などから
 勧誘され、他人に紹介し商品購入につながればマージンが得られるといった
 マルチ商法的手法が特徴です。
☆友人からの誘いであっても必要のない場合はきっぱりと断りましょう。また、
 友人を勧誘することによりその人との関係を壊してしまうおそれもあります。
☆消費者金融などで借金をさせて支払わせるケースも見られますが、安易に借金
 すると多重債務などに陥る危険性があります。
☆困ったときはお住まいの自治体の消費生活センター等にご相談ください。

イラスト入りリーフレット(PDF形式)



若者をターゲット 金もうけソフト 競馬予想や投資教材
2012/10/11 中日新聞 朝刊

 大学生を中心とする若者の間で、投資を指南するDVDや、競馬の予想をするパソコンのソフトを高額で購入させられるトラブルが相次いでいる。友人の紹介がきっかけになった場合が多く、元手を取り戻すほど、もうからないことがほとんどで、国民生活センターなどが注意を呼び掛けている。 (稲田雅文)

◆多額の借金する例も

 岐阜県の大学四年の男性(21)は、高校時代の友人から「話したいことがある」と連絡があった。出掛けると、会員制交流サイト(SNS)で知り合ったという名古屋市の業者の社長を紹介された。同市内のオフィスに行くと、社長は「若いうちに挑戦しないとつまらない人生になるぞ」と、投資を勧誘してきた。

 投資は、スポーツの賭け事が対象。海外の複数のブックメーカー(賭け屋)を利用し、配当の率の差を見て賭ければ「絶対に損をしない」と説明された。投資する技術を習得するため、五十万円で講義を受けるよう勧められたが、「金がない」というと「学生ローンを組めばいい」と言う。友人はすでに五十万円を借りて始めていた。

 二時間ほど説得されたが、男性は投資なのに「リスクがない」との説明を不審に思い、何とか断ることができた。

 国民生活センターによると、「金もうけに関するソフト」関連の相談は二〇一〇年に全国で二百九十九件寄せられ、一一年度は四百二十七件に増加。今年も九月十日現在、百四十三件ある。昨年は関東地方が中心で、今年に入って関西地方の相談が増えているという。

 金もうけソフトの内容はさまざま。事例1のように、株などへの投資を指南する映像を収めたDVDのほか、事例2のような競馬用ソフトも。いずれも数万円は得られても、初期投資を回収するほどもうからないのが実態のようだ。契約金額の平均は八十四万円で、お金がない場合は巧みな話術で学生でも借金をさせるなど、悪質なケースも多い。

 同様のトラブルで共通するのは、学生を中心とした若者が友人や同僚から勧誘され、友人を紹介すると紹介料が入る仕組みがあることだ。同センターは、マルチ商法を規制する特定商取引法の「連鎖販売取引」に当たらないか、調べている。

 滋賀県と京都府などの消費生活センターは、大学生が夏休みに入る七月、国民生活センターと合同で「金もうけソフト勧誘トラブル一一〇番」を実施した。国民生活センターの担当者は「友人からの紹介でも、投資の仕組みがよく理解できなければきっぱりと断って」と呼び掛けている。


 【事例1】大学の友人から「会ってほしい人がいる」と言われ、後日喫茶店で会った。他大学の学生とともに企業や投資の話を聞き、高額な投資教材の購入契約をしてしまった。支払いは学生ローンが便利と友人に連れていかれ、二社から合計五十万円ほど借りてしまった。購入した教材はDVD一枚の中身の薄いもので、あっけにとられている。後で他の友人も、同じトラブルに遭っていることが分かった。(二十代男性学生、千葉県)

 【事例2】勤務先の先輩から「面白い話がある」と呼ばれ、先輩の友人たちと食事をした。後日、先輩に呼び出され、先輩の友人から一年間で二十万円が六、七倍になるという八十四万円する競馬予想パソコンソフトの話をされた。「金がないなら借金すれば良い」と、消費者金融二社に連れていかれ、借金してソフトを購入した。契約書を書くと「仲間を増やし輪を広げよう、友達を勧誘するように」とマルチ組織のような図を見せられた。借金の返済ができないので解約したい。(二十代男性会社員、広島県)


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