NHKスペシャル 証言記録 日本人の戦争 全二回シリーズ

証言記録 日本人の戦争 第1回 アジア 民衆に包囲された戦場
2011年12月3日 総合テレビ

太平洋戦争開戦から70年。戦争証言プロジェクトでは、戦争体験者の証言を4年にわたり収集してきた。その数は、元将兵や市民を合わせ、800人以上にのぼる。証言の大半を占めるのは、無惨で生々しい「死」の記憶である。日中戦争から太平洋戦争に至る“昭和の戦争”の死者は、日本人だけで310万人。この夥しい死は、単に軍部の誤った戦争指導によってのみ、もたらされたのではない。“昭和の戦争”は国民の圧倒的支持を受けて始まった。その中で、日本各地の村々から大量の兵士たちが戦場に送り込まれていったのである。近年、こうした総力戦の実態を示す資料の発掘が各地で進められている。長野県の村に残る、戦死者の村葬の詳細な記録。そこには戦死者を“英霊”として称え、遺族に対して手厚い援助を行い続けた村の姿がある。そこから浮かび上がるのは、兵士の「潔い死」を美徳とする「故郷」の姿である。第1回は、常時数十万を超える大量の兵力が動員された“大陸”を舞台に、戦場と銃後が一体となって推し進めた“昭和の戦争”の実像を証言で記録する。

証言記録 日本人の戦争 第2回 太平洋 絶望の戦場
2011年12月4日 総合テレビ

日本人が体験した“昭和の戦争”の実像を、戦争体験者の証言で記録する「日本人の戦争」。第2回の舞台は太平洋。真珠湾攻撃以降、太平洋の広大な地域に戦線を拡大した日本軍。連合軍の反攻が始まると、国力を越えた戦線拡大の結果として、前線の兵士は悲惨な最期を辿ることになる。米軍の圧倒的な物量と火力に追いつめられる兵士たち。補給が途絶え、弾も食糧も尽き、孤立していく戦場。生き延びる手段を奪われ、捕虜となることを厳しく戒められていた多くの兵士が、餓えや病で死んでいった。過酷な太平洋の戦場を生きた元兵士たちの証言と、戦場の兵士から届けられた大量の軍事郵便が残された村を軸に、日本人が国を挙げて邁進した“昭和の戦争”の結末を描く。



・第1回は73分、第2回は49分構成

NHKでは、戦争証言の最後の機会として集中的に記録を採取している。その数は800名ということであり、今回もそれらから軸を作って構成されたもの。

第1回は大陸進出での八路軍との攻防、また第2回ではニューギニア戦線での死線にさまよう兵士たちのことが印象として残った。

戦争は通常の常識などは通らないゆえに、様々な悲劇が起こる。先の戦争でも、戦争に名を借りた暴虐な行いがあったことは事実としても関係者が語る機会はなかなかなかった。彼らはもう、80歳代後半から90歳代であり墓まで語らずとも済むには違いない。

人肉のことや、ゲリラ掃討と称して女や子どもを抹殺したことも語られていた。自ら手を下したというものはないにしても当事者たちの証言は重い。

戦争を生き延びて帰った人たちは、何かしらの負い目を抱いている。それは戦陣訓で教え込まれた恥を感じているということもあったろうが、一緒に死んだ方がましだったという気持ちだ。一人の兵士が語っていたように、慣れてしまえば死臭が漂っていても食事ができてしまうというのは本当のことだろう。

歴史は繰り返す。歴史から学ばないものは同じ過ちを繰り返す。それが分かっていても人間は忘れやすいものであり、これだけ情報過多社会になっていても本当に大事なことは伝わっていない。

登場した人たちを見ていて、この戦争から得たことを、どのように消化しているかで生き方が変わってしまったようで人生を狂わせるということは、こうしたことなのだろう。殺さなければ殺されるという単純な理屈を超えたものがなく、今日でなければ明日までの命とする思いが人間を大きく変えてしまうのだろう。
関連記事
スポンサーサイト



コメント


トラックバック

↑