神話の力1

「生命の神秘はあらゆる人間の観念を超えています。私たちが知っているあらゆるものは存在と非存在、多と一、真理と誤謬といった観念用語の範囲内にあります。私たちはいつも対立した諸概念のなかでものを考える。しかし、究極者である神はあらゆる対立観念を超越している」(ジョーゼフ・キャンベル)1-121

・人間の限界は、その思考に枠があることだ。特に二項対立というものは、新たに昇華するという弁証法の考え方もあるが、全体を理解するといることができなくなる。それ以前に、人間はあらゆることを考慮に入れて考えることは不可能である。生命の神秘には、ただ頷くしかないのだ。

※引用はジョーゼフ・キャンベル/ビル・モイヤーズ『神話の力』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)からで1-121とは、同書の121頁を指す。


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Joseph Campbell
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神話の力 The Power of Myth

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ジョーゼフ・キャンベル(著)/ビル・モイヤーズ(著)
飛田茂雄(訳)

神話が人間に語りかけるものとそれが精神に及ぼす見えない影響を明かす

世界中の民族がもつ独自の神話体系には共通の主題や題材も多く、私たちの社会の見えない基盤となっている。神話はなんのために生まれ、私たちに何を語ろうというのか? ジョン・レノン暗殺からスター・ウォーズまでを例に現代人の精神の奥底に潜む神話の影響を明らかにし、綿々たる精神の旅の果てに私たちがどのように生きるべきか、という答えも探っていく。神話学の巨匠の遺作となった驚異と感動の名著。

ジョーゼフ・キャンベル Joseph Campbell 1904年ニューヨーク生まれ
 コロンビア大学で哲学・神話学を専攻。セイラー・ロレンス大学で長年教職につくかたわら、世界各地の神話の比較研究に多くの業績を残し、斯界の第一人者として活躍した。主な著作に『千の顔を持つ英雄』、『神話のイメージ』がある。1987年没。

ビル・モイヤーズ Bill Moyers 1934年オクラホマ生まれ
 ジョンソン政権の大統領報道官、ニュースのコメンテーターを経て、米国を代表するジャーナリストに。TVドキュメンタリーを中心に活躍し、数々の賞を受賞。現在でも積極的に活動を続けている。


単行本: 411ページ 早川書房 (1992/07発売)
新書(ハヤカワ・ノンフィクション文庫): 495ページ 早川書房 (2010/06発売)

※新書化により単行本は入手が困難
 新書版解説/冲方丁
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