人生いろいろ:大組織と個人

† 新型万能細胞の一連の問題だが、当事者たちが勝手に記者会見を開きドロ沼状態となっている。大組織、管理職、研究者らが、自らの保身をめぐって主張を繰り返している。これに対して世の中の見方もさまざま、それぞれに賛否の意見を持っているに違いない。専門家は立場もありあくまでも科学常識に立脚して意見を述べるし、科学の世界の疑義はそこで解決してもらいたいものだ。

‡ 一番罪作りだと思うことは、先進しているips細胞にケチをつけ、治療法・創薬に期待するしかない難病患者らを深く傷つけたことだろう。大きな期待を抱かせて梯子を外し自らの未熟さで全てを済まそうとすることは人間としてどうかと思う。そして大組織と一個人の闘いに映っているが、以下の記事にあるように、同じ職場にいる仲間たちが全ての資料を共有し分析・検討し事の本質を突きつめることが科学者のあり方に違いない。責任は、それぞれが起きていることに対して真摯に向き合い国民に分かりやすく説明する以外にはないだろう。科学者もムラ社会という指摘もあり、これが日本の科学研究の限界と評価されることはさみしいことだ。


識者が見た笹井氏会見 まるで「翻訳家宣言」
2014年4月17日 産経新聞

 3時間以上にわたって行われた理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの笹井芳樹・副センター長(52)の会見。STAP細胞の存在に自信を見せつつも、不正とされた画像や実験ノートを見ていないなど、釈明する場面も目立った。研究者や識者は、この会見をどう見たのか。

 ■東大医科研特任教授・上(かみ)昌広氏

 会見の始めに、笹井芳樹氏が「私が参加した時点で実験やデータ分析は終了しており、私の役割は論文の仕上げだった」「論文の文章を俯瞰(ふかん)する立場だった」などと語ったことに言葉を失った。会見は完全に失敗だった。「私は翻訳家です」と堂々と宣言したようなものだ。

 笹井氏は小保方晴子氏とともにデータをまとめて論文を執筆し、研究を統括してきた中心人物だ。副センター長として、博士号を取ったばかりで実績がない小保方氏をユニットリーダーに抜擢(ばってき)した張本人でもある。山梨大に行った若山照彦氏の後を引き継いで、研究をプロデュースしていたはずだ。例えるなら、俳優が不祥事を起こしたら、プロデューサーが逃げちゃったようなもの。若手を抜擢し、競争させる。良い結果が出たら会見にも出席してPRするのに、悪い結果が出たら自分は翻訳家だと言って逃げる。これでは下にいる研究者は救われない。

 科学的な部分については笹井氏の説明は正しかったと思う。「小保方氏に実験ノートを持ってこさせることができなかった」という説明についても、研究者同士ならあり得る話だと理解はできる。

 結局、「未熟な研究者」である小保方氏を抜擢した時点で、笹井氏には人を見る目がなかったということだ。若いうちから認められてきた笹井氏の経歴は立派だが、研究者としての能力と、人事権を持つ大きな組織の幹部としての能力は別。その責任を明確に認め、一研究者に戻って出直すと言えばよかった。

 一連の問題から理研が立ち直るのは難しいだろう。理研はSTAP細胞を再現する検証を続けるが、検証結果にかかわらず、信頼を取り戻すのは容易ではない。

 残念だが、こうした不祥事はどこの機関でも起こり得ることだ。ただ、研究者が不正を起こしたときに、責任者がきちんと責任を取ることが再発防止につながる。悪事はばれ、相応の報いを受けるとなれば歯止めになる。そうやって科学不正にひとつひとつ向き合っていくしかないだろう。

 ■組織論の専門家・大関暁夫(あけお)氏

 これまでのいきさつを見ても、理化学研究所は単なる科学者の集まりになっていて、組織としてまったく機能していない。そもそも小保方晴子氏、笹井芳樹氏という同じ組織に属する人間が別々に会見をすること自体が、一般的な感覚からするとおかしく思える。

 このままでは、笹井氏の会見での発言にまた誰かから反論やコメントが出てきて、まともなコミュニケーションができなくなってしまう。

 本来なら理研が関係者を一堂に集めてそれぞれの意見を聞き、持っている資料を集めて論点整理することが必要だ。その上で、研究者の間に異なる認識があることも含めて表に出すべきだ。それが組織マネジメントというものだ。それができないと、根拠の薄い醜聞や噂話ばかりが出回ってしまう。

 理研には、最初にSTAP細胞についての会見をした責任がある。研究機関は一般企業とは違うという指摘もあるが、理研は行政が担っていた分野を民間のような効率重視で運営していくことが求められる「独立行政法人」だ。独法として統率力を持った適切な運営が求められているわけで、法人組織としての意識を持たなければいけない。


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「第三の性」認める=教育、雇用で優遇措置適用-印最高裁

「第三の性」認める=教育、雇用で優遇措置適用-印最高裁
2014/04/16 時事通信社

 インド最高裁判所は15日、身体的な性と自身の性認識が異なるトランスジェンダーについて、「第三の性」として認めるとの判決を下した。インドで法的にトランスジェンダーが認められたのは初めて。

 最高裁は「自らの性を選ぶのは全ての人間に与えられた権利だ」と強調。「トランスジェンダーも同じインド国民であり、憲法は身分や宗教、性別に関係なく、全国民に平等な機会を与えると約束している」と述べた。

 また、トランスジェンダーを「後進諸階級」に位置付け、古来の身分制度カースト制で差別の対象となっている不可触民らと同様に、教育や雇用面での優遇措置が受けられるよう政府に要求。さらに、差別撤廃に向けた啓発活動を展開するよう求めた。【アーメダバード(インド西部)時事】


・このインド最高裁判断は、以下の記事あるように、同性愛を認めない代わりに、トランスジェンダーの雇用・教育等の対応を政府に求めたものだ。

15日の判決では、「性の識別は個人の尊厳の一部であり、『個人の自律』『自己決定』の中核をなす」と指摘。ヒジュラについて、男性か女性かという分類に加え、憲法と法律に基づく第3の性として認定しなければならないと判断した。(CNN)

男性、女性に次ぐ、新たな性別というわけだ。

なお、今回の最高裁による決定は、トランスジェンダーを第三の性として認める一方で、同性間の性行為を認めるものではないと明示されている。

デリー高等裁判所は2009年、同性間の性行為を無罪とする画期的な判決を下したが、最高裁判所は2013年12月、これを覆し、イギリス植民地時代以来の「同性間の性行為を禁止する法律」を復活させた。今回の最高裁の決定は、その決定に続くものだ。

153年前の植民地時代に制定された法律によると、インド刑法第377項には、同性愛は「自然に逆らう罪」であり、懲役10年の刑に処せられると規定されている。
(ハフィントンポスト日本版)

日本では、まだ治療の対象として考えているので、そこまでの配慮はないだろう。

研究室で培養した女性器、女性の体内への移植・育成に成功

研究室で培養した女性器、女性の体内への移植・育成に成功
2014年4月15日 Gizmodo Japan

医学の発展がまたひとつ。

何十年もの研究開発の結果、人類はついに女性器を培養・移植することに成功しました。細胞をもとに研究室でつくりだした膣を、細胞提供者に移植。すると、人工的に作り出した「それ」は実に自然な女性器へと形を変えていったというのです。

とても複雑に見える話ですが、1990年代からこの開発に携わるウェイク・フォレスト・メディカル・スクールのAnthony Atala研究員は、実にシンプルな話だと解説します。

この施術の対象になっているのはメイヤー・ロキタンスキー・キュスター・ハウザー症候群(MRKH)〔Mayer-Rokitansky-Küster-Hauser Syndrome〕の患者。MRKHは、先天的に腟が欠損、または発育不全によって子宮がうまく機能しない遺伝子疾患です。そのため、患者たちは性交や妊娠が難しいという大きな問題を抱えてきました。

Atala氏のチームは、女性の外陰部からサンプルをとり、それをコラーゲンで作られた分解性スキャフォールド(再生医療で組織修復を促す足場となるもの)に培養しました。ある程度のレベルまで培養が進むと、それを患者へと移植。その後女性の体内、つまり本来の女性器があるべき場所で、自然となじむように細胞を育てていったのです。

約6週間をかけて、スキャフォールドは子宮と繋がり、その管が位置を保つための役割をはたします。体内への定着とともに、神経や血管が通い、スキャフォールドは体組織に変化。そして約6か月を要して完全に女性器となったそうです。患者によっては合併症を引き起こすこともあるため、研究発表までに4年~8年もの間、研究チームは各々の経過を見守ってきました。これだけの長期間、合併症の報告は0件。この結果をもって今回の発表に至ったそうです。

Atala氏の発表では、移植後問題なく女性器は機能しており、患者たちはみな通常の性欲、興奮、満足、オーガズムを得られていると言います。妊娠可能かどうかの質問に対しても、「現在のところ、妊娠にチャレンジしている患者はまだいませんが、彼女らの排卵は問題なく行なわれているので、不可能とは思いません」とコメントしています。

この研究は多くの女性を救うものになると思われます。そして体内で臓器を育成できることは、今後さらなる可能性を切り開いていくことになるでしょう。再生医療は、現代でもっとも注目される医学であることに間違いありません。身体のすべての臓器が、ラボで作ることができ、移植されることが可能な時代がきたら、人間の在り方はどれだけ変わるのでしょうか。

source: The Lancet via New Scientist
Adam Clark Estes - Gizmodo US(訳:そうこ)



・再生医療について様々な話題がある。日本の国家戦略もしかりである。

技術だけは進んでも受け入れる人間の意識が変わるには時間がかかる。極端になれば傷んだ臓器を入れ替えることで治療ができる時代は思っている以上に早く到来するのかもしれない。

一方で数百円のワクチンがあれば救える子どもの命があるのも事実だろう。途上国は今でも人口爆発が続き、貧困にある家庭の子どもたちの衛生状態はよくない。加えて政情不安や経済破たんで医療を受けられない人たちも多いことだろう。

世界全体でどのように富・資源を分散していくのか、今後とも難しい選択が求められる。

人生いろいろ:ウクライナ問題の核心=ネオナチ

† マスコミではほとんと報道されていないが、ウクライナ問題は伝えられていることと全く違った要因が作用しており対応を誤ると影響が大きいとされる。複数の識者らの見解では、それはネオナチによるクーデターであったということだ。もともとウクライナでは経済問題悪化によりネオナチが勢力を議会にも持っていたが、今回の大統領排除の動きはネオナチがかかわっている。反政府デモの映像を見れば、映っているのがネオナチの信奉者であることが読み取れるという。そして暫定政権は、主要なポストをネオナチ政党が占めている。それは調べれば分かることだ。

‡ そのネオナチ政党よりもさらに極右グループもあり、彼らとの連携を強めており、欧州にとっては対応が非常に難しいという。伝えられるようにロシアによる一方的なクリミア半島介入等が国際的に非難されているが、もともとウクライナはロシアにとっては手におえない国になっており親ロシアの国ではないのだ。そのウクライナにネオナチ暫定政権が誕生し黒海艦隊の基地やロシア系住民にまでも影響が懸念されたために介入に踏み切った経緯があるという。今後、暫定政権が独走し反ユダヤ主義を鮮明に出せばアメリカ・イスラエルとの対立も予想され欧米の考えも変わっていくと予想される。欧州には未だ差別主義を信奉する人たちの火種はあり、移民排斥などナショナリズムを煽って一定の力を保持している。ウクライナ問題は領土不可侵の問題よりも、根が深いネオナチ問題だと考えて欧州や日本は対応しないと、経済がガタガタで政府も信頼されていないウクライナ情勢の改善は難しい。

人生いろいろ:身代わり観音

† 東京藝大美術館で「長浜のホトケたち」という展覧会が終わった。観覧した方の話を聴いて痛く感じたことは、この地域では寺院が廃絶した後も地域住民が観音様を守り伝えてきたことだ。その中に身代わり観音といういわゆる豪華な仏像とは一線を画する展示もあった。仏像を敵の手から守るために田んぼに沈めて守ったという観音像は以来、洗うという習慣が根付いてボロボロの様相であるが皮膚病などの疾患からの平癒を願う人たちの信仰があるという。

‡ 身代わり観音以外にも身代わり不動、身代わり菩薩など、人の苦しみを代わってくれる存在が信仰の対象となることは理解できる。イエス・キリストも病人に触れて癒したとする記事があるが、それは同様なものに違いない。それは強者から与えられるというよりは、弱者の方から、それを信仰すれば必ず良くなるという強い信念が身体症状に何らかの回復力を得させるのだろうと理解してよいのだろう。自らを空しくして衆生に尽くすという姿勢を現代の宗教者たちは持っているのだろうか!?



観音の里の祈りとくらし

観音の里 びわ湖・長浜  http://kitabiwako.jp/kannon/

20140414

観音の里の祈りとくらし展 びわ湖・長浜のホトケたち
2014.3.27 産経新聞

 ■平安時代から守り継がれて

 琵琶湖の北に位置する滋賀県長浜市は、約130もの観音菩薩像が伝わる「観音の里」として知られる。主に平安時代に造られ、千数百年もの間、地域住民の手で営々と守り継がれてきた「私たちの観音さん」18体がこのほど、東京芸術大学大学美術館(東京・上野公園)にやってきた。すべて東京初公開、うち3体はお堂の外に出たのも初めてという。造形美だけでなく、人々の中に息づく「祈りのすがた」に触れたい。(黒沢綾子)

 古くは奈良や比叡山天台勢力の影響下、仏教文化が栄えた湖北地方だが、なぜ観音菩薩像が際立って多いのかわからない。ただ古来、近江国の鬼門に位置する己高山(こだかみやま)(長浜市)が山岳信仰の拠点で、その主尊が十一面観音だったことから、観音信仰が盛んになったとみられている。また「観音様は仏の中でも現世利益に寄り添う存在として、特に民衆に親しまれたのでは」と語るのは、長浜城歴史博物館副館長の太田浩司さん。

 もともと観音像を造らせたのは、平安時代にこの地にあった大寺院という。しかし、その多くは近世までに廃絶。以降、観音像は村の守り本尊として村落共同体に受け継がれた。太田さんは「近江の国は昔から生産性が高く、惣村(そうそん)という共同体が発達、村人の力が強かった。中世、近世の村人の力があったからこそ、観音様は現在まで守り継がれた」と説明する。

 しかしながら、近江は京都から東国に抜ける要衝にあたり、特に戦国時代は幾多の戦乱や天災に見舞われた。長浜は知将、黒田官兵衛とゆかりの深い地でもある。

 黒田家発祥とされる地にある安念寺からやってきた2体の仏像は、いずれも原型がわからないほど朽ちている。地元の伝えによれば、織田信長の比叡山焼き打ち(1571年)で、末寺である同寺も焼失。村人らは間一髪で仏像を運び出し、田に埋めて隠したのだという。

 16世紀後半に廃絶した赤後寺(しゃくごじ)の本尊と伝えられている千手観音立像(重要文化財)も、戦禍をくぐり抜けた逸話がある。当初は十一面四十二臂(ひ)(腕)を持つ典型的な千手観音像だったと推定されるが、今は頭上面が失われて髻(もとどり)が補われ、腕も12本しか残っていない。羽柴(豊臣)秀吉が柴田勝家を破った賤岳ケ(しずがたけ)の戦い(1583年)の際、村人が近くの川に一時的に沈めて守ったからだとされる。

 観音像の所蔵先になっている寺の大半は無住寺院。地元の人々は自治会ごとにお堂を整えるなど献身的に尽力し、「守るというより、守らせていただいている」と口をそろえる。病の治癒や安産祈願など人生の節目だけでなく、「観音への祈りが生活の中に息づいている」と藤井勇治・長浜市長は言う。

 近年、各自治会の人数は減少傾向にある。また、平成24年度には長浜市内で4件の仏像盗難事件が発生。防犯・防火対策や文化財保護の観点からも、幅広いサポートが必要だろう。

 今回、観音像を東京で展示する意義について、東京芸大の薩摩雅登教授は「こういう信仰があることを広く知ってもらう。それが、文化財保護の外堀を埋めていくことになる」と話している。


人生いろいろ:水漏れ

† ここ数年にわたり水漏れがあった。水道検針の際にたびたび指摘されていた。その額は月額1000円程度だろう。漏水個所も分かっており原因も分かっていた。ただ工事業者に頼むのも面倒なのでほっておいた。3月になって急に修理をしようと思い立った。漏水の総計額を考えると工事する額と変わらないと感じていた。地元の指定水道業者に連絡すると、その日のうちに見積もりに来た。中小企業なので社長が直々に見て、たまたま営業車に積んでいた部品だけで何とかなった。こちらとしては見積もりも欲しかったが、簡単な工事なのでその場で済ませようというお互いの気持ちがあった。業者によると通常の漏水個所の特定は、なかなか難しいとのことであった。少しでも水漏れがあれば徹底的に調べるわけで、それこそ土中を掘り返す手間も必要となるかもしれない。

‡ 実は修理業者の行った配管部の修理だけでは終わらずに、後日に自分で水道栓そのものを取り換えた。漏水はこれで一応終わった。やはり見積もりをとってさらに考える時間があればよかったと思っている。加えて水道栓の可動部はゴムパッキングが使用してあることがホームセンターに行って初めて分かった。つまり水道管との継ぎ目だけでなく、水道栓の可動部にはゴムパッキングが入れてあり劣化して水漏れするのだ。それを知らないと水道管の継ぎ目の問題と勘違いしてしまうのだ。プロの仕事見ながら、ホームセンターで部品は購入時代になり、どこまで自分だけで対応できるかが分かりにくい。いろいろと教訓を得た。


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漏水箇所によって、それぞれ対応が違う!

詳細例はこちらへ 外部リンク

<遍路道>朝鮮人排斥訴える貼り紙 徳島、高松の5休憩所

<遍路道>朝鮮人排斥訴える貼り紙 徳島、高松の5休憩所
2014年4月10日 毎日新聞

 四国遍路の巡礼者が使う休憩所のうち、徳島県と高松市の計5カ所で、朝鮮人排斥を訴える紙が貼られていたことが10日、分かった。貼り紙は「日本の遍路道を守ろう会」との名で、「礼儀しらずな朝鮮人達が気持ち悪いシールを四国中に貼り回っています。見つけ次第、はがしましょう」などと印刷されていた。事態を受けて、徳島県は遍路道のある県内各市町村に確認を呼び掛け、徳島県警も軽犯罪法違反(はり札乱用)容疑を視野に情報収集している。

 徳島県内では、徳島市の観光施設「阿波おどり会館」前の休憩所で4枚▽吉野川市の休憩所で1枚▽阿波市の休憩所で2枚−−の計7枚が見つかった。一番札所「霊山寺(りょうぜんじ)」(鳴門市)でも枚数は不明だが、発見された。

 高松市一宮町の休憩所では、先月28日朝、管理人の男性(71)が貼り紙1枚を発見し、はがしたという。男性は「非常に腹立たしい。今年は四国遍路開創1200周年で、国も『おもてなし』を言っているのにこんなことするなんて」と憤った。

 札所の寺院で組織する四国八十八カ所霊場会は、4度目の結願(遍路終了)をし外国人として初めて遍路道の案内役や巡拝作法を手ほどきする「先達(せんだつ)」に、韓国人女性の崔象喜(チェ・サンヒ)さん(38)=ソウル市=を昨年12月認定した。崔さんは、インターネットで遍路文化を紹介するサイトや、遍路宿や休憩所にハングルで書かれた自作のシールを貼るなど海外に遍路を紹介する活動を続けており、貼り紙は崔さんを中傷したものとみられる。【加藤美穂子、立野将弘、伊藤遥】


・観光立国をめざす気になった日本なのだが、その実効には疑問がある。

この事件だが、四国遍路を紹介する韓国人女性に対しての中傷が目的らしい。四国遍路の参加したことはないが外国人も関心があろうし中には歩いている方もいるはずだ。

昨今の中国・韓国との政治的対立を背景にしたものとしても、文化交流、それも日本の伝統文化を世界に伝えるということが大事なことであることは誰しも理解している。地元の人たちも同意するだろう。

国は海外にならって観光地に表示されている看板を多言語表記することを推進している。日本は知られている観光地を除いて、こうしたソフト面に配慮してこなかった。

また最近ではイスラム圏からの観光誘致をめざして、宗教や食文化に配慮した施設ができ始めている。

日本人がこれからも世界で生きていくためには、日本の伝統文化を海外に知ってもらい、日本に興味を持ってもらうことが近道である。円安で、今後とも観光客は伸びるだろう。

中国・韓国とは千年単位の交流があり過去にもさまざまなことがあった。昨今のヘイトスピーチ現象の奥底にあるのは、人間の持つ複雑な感情なのだろう。

どこかのプロサッカーチームが無観客試合を命じられたのも記憶に新しいが、差別すれば差別される社会を助長し自らも影響をこうむる可能性があることは明白だろう。


四国八十八ヶ所霊場会公式ホームページ  http://www.88shikokuhenro.jp/


参考 外部リンク
ヘイトスピーチ” 日韓友好の街で何が・・・
2013年5月31日 NHKおはよう日本

参考 産経も好意的に紹介!

外国人女性初の「先達」に 韓国の崔象喜さん 香川
2013.12.3 産経新聞

 ■「人と人との交流を深めたい」

 四国八十八ケ所霊場会(四国霊場会、香川県善通寺市)公認の「先達(せんだつ)」に、韓国・ソウル市在住の崔象喜(チェ・サンヒ)さん(38)が3日、海外の外国人女性として初めて認証される。先達とは、初心者に作法などを教え導く役目。お遍路での人との出会いに感動した崔さんは「もっと人と人との交流を深める活動をしたい」と意欲をみせている。

 崔さんは平成22年3月、インターネットなどで四国遍路を知り、18年に亡くなった父親の供養のためお遍路に挑戦。困ったときに地元の人が親切にしてくれる「お接待」に感動した。交流を通じて日本語はみるみる上達し、いつしか春のお遍路は恒例となっていた。

 「高齢の男性から『一緒にお遍路を回ってほしい』と白衣(びゃくえ)を託され、すごくうれしかった」、「子供たちが声をかけてくれ、がんばろうという気持ちになった」と、5月に4周目を達成したお遍路の思い出は尽きない。帰国後も連絡を取り合う友人が次第に増え、今年6月に訪れたスペインでは、お遍路の話題で地元の人やドイツ人と盛り上がったことも。お遍路を通じて深まる縁を感じる。

 そんな崔さんは「私も少しでもお接待がしたい」と、お遍路の缶バッジを感謝の気持ちとして配ったり、遍路道を示すステッカーを作成したりしている。

 四国霊場会によると、公認先達になるには、お遍路を4周以上するとともに霊場88カ所のうち1カ所からの推薦が必要で、11月現在で約9千人がいる。3日の研修会では新たに約400人が加わり、心得を記した「先達教典」、朱色の金剛錫杖などが贈られる。

 「韓国でお遍路に興味を持つ人をしっかり案内したい」と意気込む崔さん。日韓両国間の関係は問題を抱え、冷え込んでいるが、「お遍路で本当に日本人、日本のことが好きになれる。人と人とは仲良くしていくことはできるはず。これからもお遍路のために活動したい」と力強く語った。


神社などで火災 放火の疑いも

神社などで火災 放火の疑いも
2014年04月10日 NHK首都圏ニュース

9日夜、埼玉県杉戸町と、隣り合う春日部市で神社と観音堂が焼ける火事が相次ぎ、警察は現場に火の気がないことから、放火の疑いもあるとみて調べています。

9日夜8時すぎ、杉戸町本島の「稲荷神社」から火が出ていると、近くに住む人から消防に通報がありました。火はおよそ1時間後に消し止められましたが、木造平屋建ての建物およそ45平方メートルが全焼しました。

また、9日夜11時20分ごろ、およそ7キロ離れた春日部市粕壁にある山中千手観音堂も火事になりました。

近所の人たちが気づいてすぐに消し止めましたが、床がおよそ0.5平方メートル焦げたほか、室内にあったあんどんや千羽鶴などが焼けました。いずれもけが人はありませんでした。

春日部市では3日前も、別の神社が全焼する火事があり、警察はいずれの現場にも火の気がないことから放火の疑いもあるとみて調べるとともに、関連について捜査しています。


・先手観音は駅前に近く建物が林立したところで非常に危険であった。深夜帯に無人となる施設は多く、その周辺が住宅地であれば延焼も心配され非常に怖いことである。

別の日にも関連するような火事があったということで何かの意図を持った犯行という見方もネット上には書かれている。神社仏閣が狙いらしいが、イマイチ定かではない。

このブログでも取り上げたが、神社仏閣の管理が不十分となっている現状が進行しており、こうした事件・事故が起こる背景となっている。また、それを放火する人たちも一部いることが日本の風景である。以前ならば罰当たりと、誰もが知っていたのだろうが。


稲荷神社 埼玉県北葛飾郡杉戸町本島2910番
山中観音 埼玉県春日部市粕壁2丁目


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人生いろいろ:「あるとしか言えない」

† むかしTBSテレビの特番で徳川埋蔵金を探す番組があった。何回も放送されていたようだが、結局は見つからなかった。そのキャッチコピーは秀逸であり、無くても責任を取ることもない。UFOや心霊現象を扱う番組も結局は報道でなく娯楽番組なのだ。

‡ 理研の新型万能細胞の存否を巡って女性研究者の行動が注目されている。世界的な発見と報道された後に論文の写真や文章をめぐって加工が明らかになった。女性研究者は、あくまでも発表時のミスと言い、新型万能細胞の作製には成功したと自信を持っている。理研の研究者らは、この再検証には1年以上の時間が必要であるとし存否の結論は出ていない。再検証の結果がどうであれ、女性研究者が「あるとしか言えない」と言うのならば誰も反証できないのが痛し痒しである。

参考
「あるとしか言えない―赤城山徳川埋蔵金発掘と激闘の記録」(集英社新書)

理研発表まとめリンク
研究論文(STAP細胞)に関する情報等について
理化学研究所



問題の核心

「法的ではなく科学者として反証を」 篠原彰・大阪大蛋白質研究所教授
2014.4.9 産経新聞

篠原彰・大阪大蛋白(たんぱく)質研究所教授(分子生物学)の話

 小保方晴子氏の不服申立書を読むと、悪意の認定についてなど裁判的な内容になっているが、そういう論争に持ち込むのはおかしい。研究不正ではないという不服申し立てを行うなら、あくまで科学者の立場で今回の疑義に反証してほしかった。特に不正については自身の所有する生データを開示すれば全ての疑義を解消できる。開示できないこと自体、非常に不思議だ。

 STAP細胞を見たと主張するなら、そのデータをきっちり出すべきだ。これだけ疑義がある中では、その実験データ(結果)が正しいという客観的な判断材料(証拠)がないと、主張はなかなか受け入れられない状況だ。

 捏造とされた流用画像に関しては“何らかの意図”がないとできない操作で、単純ミスとはいえない。置き換えたと主張する基の図も、博士論文にあった画像説明を消しており、これも意図的と判断せざるを得ない。再度調査委員会を作ることも申し立てているが、なぜメンバーに法律家集団を希望するのか。外部の科学者に検証してもらう形で再調査を依頼するのが、科学者としては正しいやり方だろう。科学の本質が議論できない状態は非常に残念だ。



ダメだし

<小保方氏会見>「STAPは200回以上成功」説得力なく
2014年4月9日 毎日新聞社

 体の細胞を酸に浸すだけで作製できるという万能細胞「STAP細胞」は存在するのか。理化学研究所の小保方晴子・研究ユニットリーダーは記者会見で「あります。200回以上成功した」と言い切ったが、科学的に説得力のある説明はなかった。STAP細胞の真偽は、信用ある第三者の検証を待つしかなく、小保方氏、理研ともに失った信頼はあまりに大きい。

 今回の問題は、社会的に大きな関心を呼んでいるが、研究者の間では「もう、うんざりだ」と冷ややかな反応も広がっている。明らかになった小保方氏の研究のずさんさや、不服申立書の内容はもはや「科学の常識」からかけ離れているためだ。

 例えば「改ざん」とされた画像は、別々に行った実験データの画像を「見やすくするため」に切り張りしたという。小保方氏は申立書で「結果は虚偽ではないから改ざんに当たらない」と主張するが、京都大の長田重一教授は「研究の世界で画像データの切り張りは許されない。サイエンスの基礎が教育されていない」と憤る。「取り違えた」とする画像についても「実際に実験したとの証拠が示せなかった段階でもう終わりだ」と突き放した。

 しかし、疑惑発覚以前の小保方氏は周囲の研究者から「先入観なくデータを見る」「熱心に実験する」と高い評価を受けていた。そんな研究者が、なぜ論文でデータの切り張りや他人の文章のコピー・アンド・ペースト(複写と張り付け)に手を染めたのか。この疑問について小保方氏は会見でも「研究方法が自己流で未熟だった」とするだけで、具体的な言及はなかった。

 理研は今後、小保方氏を研究ユニットリーダーとして迎え、結果としてミスだらけの論文の作成を許した経緯を詳しく説明する責任がある。

 研究者の大半は日々、地道な実験を繰り返し、得られたデータに真摯(しんし)に向き合っている。「科学研究を愚弄(ぐろう)している」。この問題に対するある研究者の言葉は小保方氏と理研の両者に向けられている。【根本毅】



STAP「信じています」は駄目…メールでクギ
2014年4月27日 読売新聞

  STAP細胞論文の問題をめぐり、日本分子生物学会の大隅典子理事長は、データの正確な記録や再現性の確認など、科学の世界で決められている手続きを守るよう呼びかけるメッセージを、同学会の全会員に電子メールで送った。

 同学会は会員数が約1万4000人で国内の基礎生物学系では最大。学会トップが改めて科学の基本を会員に説くのは異例と言える。

 メッセージは、研究者が「発見」を知らせるための手続きが決まっており、「『発見しました』『信じています』というだけでは駄目だ」と強調。データを正確に記録し、その記録を基に再現性を十分確かめた上で、論文や学会発表の場で他の研究者に見てもらい、必要があれば追加データを示すことが求められると訴えている。




女性研究者のコメントと記者会見

STAP論文:小保方リーダー「憤りでいっぱい」発表全文
2014年04月01日 毎日新聞

 新たな万能細胞「STAP細胞」作製を報告した論文の画像などに疑問が指摘されている問題で、理化学研究所の理研発生・再生科学総合研究センター(CDB、神戸市)の小保方(おぼかた)晴子・研究ユニットリーダーは、1日発表したコメントの全文は次のとおり。

***
 調査委員会の調査報告書(3月31日付)を受け取りました。驚きと憤りの気持ちでいっぱいです。特に、研究不正と認定された2点については、理化学研究所の規定で「研究不正」の対象外となる「悪意のない間違い」であるにもかかわらず、改ざん、捏造(ねつぞう)と決めつけられたことは、とても承服できません。近日中に、理化学研究所に不服申し立てをします。

 このままでは、あたかもSTAP細胞の発見自体が捏造であると誤解されかねず、到底容認できません。

 ◇レーン3の挿入(遺伝子実験データ画像の切り張り)について

 Figure 1i(画像)から得られる結果は、元データをそのまま掲載した場合に得られる結果と何も変わりません。そもそも、改ざんをするメリットは何もなく、改ざんの意図を持って、Figure 1iを作成する必要は全くありませんでした。見やすい写真を示したいという考えからFigure 1iを掲載したにすぎません。

 ◇画像取り違え(万能性を示す画像が博士論文と酷似している点)について

 私は、論文1に掲載した画像が、酸処理による実験で得られた真正な画像であると認識して掲載したもので、単純なミスであり、不正の目的も悪意もありませんでした。

 真正な画像データが存在していることは中間報告書でも認められています。したがって、画像データを捏造する必要はありません。

 そもそも、この画像取り違えについては、外部から一切指摘のない時点で、私が自ら点検する中でミスを発見し、ネイチャーと調査委員会に報告したものです。

 なお、上記2点を含め、論文中の不適切な記載と画像については、すでにすべて訂正を行い、平成26年3月9日、執筆者全員から、ネイチャーに対して訂正論文を提出しています。
***



小保方氏 理研の梯子外しに備え弁護士と反撃準備していた
2014年4月6日 NEWSポストセブン ※週刊ポスト2014年4月18日号

「調査委員会の報告を受けたとき、彼女は呆然としていました。『なんで私がこんなことを言われなければならないの!』といっていた。もともと彼女は論文のコピペ問題を気にしていて、それは謝らなければいけないといっていた。ただ画像については、真正な画像はあり再提出もしているわけで、それを『捏造』などといわれれば、これは研究者としての死刑宣告ですよ!」(代理人を務める三木秀夫弁護士)

 理化学研究所(理研)の調査報告に対して強く反論する言葉に、割烹着を着た「お姫様」のイメージはみじんも感じられなかった。

 4月1日、理研はSTAP細胞論文に関する最終調査報告書で、STAP細胞が万能性を持っている証拠とされる画像を、小保方晴子ユニットリーダーが「捏造」したと断定。しかも、調査委員長は「不正行為は小保方さん一人で行なった」と明言した。理研は懲戒委員会を設置し、1か月後には彼女の処分が決定される見込みだという。

 疑惑発覚当初、理研は「研究成果そのものについては揺るがない」(2月17日)としていたが、3月14日の中間報告では「未熟な研究者」(野依良治・理事長)と小保方氏批判に舵を切り、ついに今回、彼女の“単独犯行”と断じた。

 オボちゃん、万事休すか……誰もがそう思ったそのとき、彼女の「コメント」が発表された。
「驚きと憤りの気持ちでいっぱいです」
「とても承服できません」
「不服申し立てをします」

 理研関係者は、この迅速すぎる対応に驚いたという。
「理研内では、小保方さんは関係良好とは当然いえないまでも上の人たちとは連絡を取り合い、今後の相談をしているものだと思っていた。ところが姿を見せない間に、まさか4人も弁護士を用意していたなんて……、びっくりした」
 彼女は理研の「小保方切り」に備え、反撃の準備を着々と進めていたのである。

 彼女が代理人に選んだ三木秀夫氏は、大阪弁護士会副会長も務めた経験を持つ関西の大物弁護士で、最近では阪急阪神ホテルズのメニュー虚偽表示問題の第三者委員会委員を務めている。

 三木氏を中心に、理系に強い弁護士、人権問題に実績のある弁護士など4人の弁護団が彼女をサポートする。もともとはマスコミなどによる人権侵害に対処するため、小保方氏サイドの要望で3月中旬に結成。それが、現在は対「理研」に戦線を移している。

 三木氏はさっそく調査報告書が出た同日夕方に会見を開き、「やつれた顔がみるみる青白くなった」と小保方さんの心痛を強調した。
「体調が悪く、苦しい時に面談を受けた。その後はメールでのやりとりで、聞かれたことに素直に答えた」
 小保方氏はそうして調査協力したにもかかわらず、一方的に「捏造」認定されたことに憤り、「反論の機会がない」と不服申し立て後の記者会見も検討している。三木氏が「精神状態が安定せず、興奮することもある」というほどだ。

 再び、三木氏がいう。
「刑事事件でも、詐欺は刑罰要件に当てはまらないと刑になりません。その場しのぎの簡単なウソをついただけで有罪になりますか? マスコミも、犯罪者でないのに犯罪報道をしているようなものですよ。不服申し立てが通らなければ、民事訴訟なども状況に応じて考えます。理研とケンカせざるを得なくなりました」



小保方氏側、STAP「間違いなく存在する」
2014年4月9日 読売新聞

 STAP細胞の論文問題で8日、理化学研究所に不服申し立てをした小保方晴子ユニットリーダー(30)は、代理人の弁護士を通じて「不正には当たらず、STAP細胞は間違いなく存在する」と真っ向から反論した。

 しかし、弁護士は、主張を裏付けるデータなどを示さなかった。小保方氏は9日、問題発覚後、初めての記者会見を大阪市内で開くが、謎は解明されるのか。

 代理人を務める三木秀夫、室谷和彦の両弁護士は、理研に不服申立書を提出した後、大阪市北区の大阪弁護士会館で記者会見を開いた。

 三木弁護士によると、体調不良を訴えて入院中の小保方氏は電話で「少し落ち着いた。自分の主張を分かりやすく説明する整理ができてきた」と述べたという。ただ、三木弁護士は「記者会見への不安感が徐々に強まっている感じも受けた」と語った。



STAP細胞:小保方氏が配布したコメント全文
2014年04月09日 毎日新聞

 新たな万能細胞「STAP細胞」の論文に不正があるとされた問題で、理化学研究所の小保方(おぼかた)晴子・研究ユニットリーダー(30)が9日午後から大阪市内で記者会見をする。小保方氏は会見場で、コメントを配布した。コメント全文は次の通り。

***
 この度はSTAP細胞に関する論文の作成に関し、私の不注意、不勉強、未熟さ故に多くの疑念を生み、理化学研究所および共同執筆者の皆様をはじめ、多くの皆様にご迷惑をおかけしてしまったことを心よりお詫(わ)び申し上げます。また、責任を重く受け止め、深く反省しております。本当に申し訳ありませんでした。今日まで、筆頭著者である私から何も情報の発信が出来なかったことを重ねてお詫び申し上げます。

 国際間をまたぐ2つの研究室で、2報分のNature論文のデータを同時にまとめ執筆していく作業は私の能力を遙(はる)かに越えていたのかも知れませんが、私はその時々に論文発表に向け全力で取り組んで参りました。生物系の論文の基本的な執筆法や提示法について不勉強なままでの作業になり、それに加え私の不注意も加わり、結果的に多数の不備が生まれてしまったことを大変情けなく、申し訳なく思っております。それでも私はSTAP現象がいつか必ず誰かの役に立つと信じ、研究を続けてきました。多くの研究者の方々から見れば、考えられないようなレベルでの間違いだと思いますが、この間違いによって論文の研究結果の結論に影響しない事と、なにより実験は確実に行われておりデータも存在していることから、私は決して悪意をもってこの論文を仕上げた訳ではないことをご理解いただきたく存じます。

 そもそも私が正しく図表を提示していたならば、調査委員会自体も必要なく、お忙しい中、調査に参加してくださった調査委員の先生方にも心からのお詫びと感謝を申し上げます。しかし、調査結果では、事実関係をよく理解していただかないまま不正と判定されてしまいました。弁明と説明の機会を十分に与えてくださったならば、必ず間違いが起こった経緯を理解していただけるものと思いますので、昨日不服申し立てをさせていただきました。

 STAP現象は何度も確認された真実です。私はSTAP現象に出会って以降、この現象を発表する使命感と共に、毎日実験に取り組んでまいりました。そして、この現象のメカニズムが詳しく理解され、いつか多くの人に役立つ技術にまで発展させていける日を夢見てきました。どうかSTAP現象が論文の体裁上の間違いで否定されるのではなく、科学的な実証・反証を経て、研究が進むことを何よりも望んでおります。

 この度は本当に申し訳ありませんでした。

 小保方晴子
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小保方氏「STAPある」=論文撤回を否定―「別の人が成功」証拠示さず
2014年4月9日 時事通信社

 新しい万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の論文問題で、理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー(30)は9日午後の記者会見で、「STAP細胞はある」と明言した。英科学誌ネイチャーに発表した論文の撤回については「STAP現象が間違いであったと発表することになる」と述べ、同意しない考えを明らかにした。ただ、STAP細胞の存在を証明する明確な証拠は示さなかった。

 国内外の研究者からSTAP細胞の作製成功が報告されていないことに対し、小保方氏は「作製には、ある種のレシピのようなものがある。新たな論文として発表したい」と述べた。

 さらに「別の方にやってもらったことがあり、その方は成功している」と説明したが、作製した人物の名前は明かさなかった。

 小保方氏は、論文の記載に誤りがあったとして「未熟さを情けなく思う」と謝罪した。しかしSTAP細胞の存在については、自分で200回以上作製に成功し、証拠の画像も大量にあると主張。理研の調査委員会が3年間で2冊しかないと指摘したSTAP細胞の実験ノートについても、「少なくとも4、5冊ある」と反論した。

 一方で小保方氏は、作製方法の具体的な情報は今後の論文発表に影響するとして明かさず、実験ノートも公開しないと述べた。

 調査委の聞き取りについては「弁明する機会が少なく、事実関係を詳細に聞き取るという面では不十分だった」と批判。小保方氏1人が不正を行ったと認定され、上司の関わりが否定されたことに対し、「(不満の気持ちを)持つべきでないと思っている」と悔しさをにじませた。



小保方氏が発表の文書 全文
2014年4月14日 NHK

小保方氏が発表の文書 全文
STAP細胞を巡る問題で、先週、記者会見した、理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーが、14日、弁護士を通じて文書を発表しました。タイトルは「4月9日の記者会見に関する補充説明」です。

まずは小保方氏の弁護団が、「4月9日の記者会見における小保方晴子氏の発言に関して、いろいろな意見が出ていることを鑑みて、補充説明として小保方氏から聞き取りました点をご紹介いたします」と説明しています。そのうえで、以下の文が小保方氏のコメントとして紹介されています。

***
1 STAP細胞の存在について

(1)200回以上成功したと述べた点について
私は、STAP細胞の実験を毎日のように行い、しかも1日に複数回行うこともありました。STAP細胞の作成手順は、1.マウスから細胞を取り出して、2.いろいろなストレスを与え(酸や物理的刺激など)、3.1週間程度培養します。

この作業のうち、1と2の作業は、それ自体にそれほどの時間はかからず、毎日のように行って、並行して培養をしていました。培養後に、多能性マーカーが陽性であることを確認して、STAP細胞が作成できたことを確認していました。

このようにして作成されたSTAP細胞の幹細胞性については、培養系での分化実験、テラトーマ実験やキメラマウスへの寄与の実験などにより、複数回、再現性を確認しています。

STAP細胞の研究が開始されたのは5年ほど前のことですが、2011年4月には、論文に中心となる方法として記載した酸を用いてSTAP細胞ができることを確認していました。

その後、2011年6月から9月頃には、リンパ球のみならず、皮膚や筋肉や肺や脳や脂肪など、いろいろな細胞について、酸性溶液を含む様々なストレス条件を用いてSTAP細胞の作成を試みました。この間だけで100回以上は作成していました。

そして、2011年9月以降は、脾臓由来のリンパ球細胞(CD45+)を酸性溶液で刺激を与えて、STAP細胞を作成する実験を繰り返していました。

このSTAP細胞を用いて、遺伝子の解析や分化実験やテラトーマの実験などを行うので、たくさんのSTAP細胞が必要になります。この方法で作ったものだけでも100回以上はSTAP細胞を作成しています。

また、今回発表した論文には合わせて80種類以上の図表が掲載されており、それぞれに複数回の予備実験が必要であったことから、STAP細胞は日々培養され解析されていました。このことから、会見の場で200回と述べました。

(2)第三者によって成功している点について
迷惑がかかってはいけないので、私の判断だけで、名前を公表することはできません。成功した人の存在は、理研も認識しておられるはずです。

2 STAP細胞作製レシピの公表について

STAP細胞を作る各ステップに細かな技術的な注意事項があるので、一言でコツのようなものを表現することは難しいのですが、再現実験を試みて下さっている方が、失敗しているステップについて、具体的にポイントをお教えすることについては、私の体調が回復し環境さえ整えば、積極的に協力したいと考えております。

状況が許されるならば、他の方がどのステップで問題が生じているかの情報を整理して、現在発表されているプロトコールに具体的なポイントを順次加筆していくことにも積極的に取り組んでいきたいと考えております。

また、現在開発中の効率の良いSTAP細胞作製の酸処理溶液のレシピや実験手順につきましては、所属機関の知的財産であることや特許等の事情もあり、現時点では私個人からすべてを公表できないことをご理解いただきたく存じます。

今の私の置かれている立場では難しい状況ですが、状況が許されるならば実験を早く再開して、言葉では伝えにくいコツ等がわかりやすいように、映像や画像等を盛り込んだプロトコールとして出来るだけ近い将来に公開していくことに努力していきたいと考えております。

3 4月12日朝刊での新聞記事について

同日、一部新聞の朝刊において「STAP論文新疑惑」と題する記事が掲載されましたが、事実確認を怠った誤った記事であり、大きな誤解を招くものであって、許容できるものではありません。

この説明は同日中に代理人を通じて同新聞社にお伝えしています。(1)メスのSTAP幹細胞が作成されており、現在、理研に保存されております。したがって、オスの幹細胞しかないというのは、事実と異なります。(2)STAP幹細胞は、少なくとも10株は現存しています。それらはすでに理研に提出しており、理研で保管されています。

そのうち、若山先生がオスかメスかを確かめたのは8株だけです。それらは、すべてオスでした。若山先生が調べなかったSTAP幹細胞について、第三者機関に解析を依頼し染色体を調べたところ、そこにはメスのSTAP幹細胞の株も含まれていました。記事に書かれている実験は、このメスのSTAP幹細胞を使って行われたものです。

4 STAP幹細胞のマウス系統の記事について

2013年3月までは、私は、神戸理研の若山研究室に所属していました。ですから、マウスの受け渡しというのも、隔地者間でやりとりをしたのではなく、一つの研究室内での話です。この点、誤解のないようお願いします。

STAP幹細胞は、STAP細胞を長期培養した後に得られるものです。長期培養を行ったのも保存を行ったのも若山先生ですので、その間に何が起こったのかは、私にはわかりません。

現在あるSTAP幹細胞は、すべて若山先生が樹立されたものです。若山先生のご理解と異なる結果を得たことの原因が、どうしてか、私の作為的な行為によるもののように報道されていることは残念でなりません。

追記
4月9日の会見は「不服申し立て」に関する記者会見であり、準備期間も不十分で、しかも公開で時間も限られた場であったことから、STAP細胞の存在や科学的な意義についての説明を十分にすることができませんでした。しかしこのような事情をご理解頂けず、説明がなかったとして批判をされる方がおられることを悲しく思っております。

理研や調査委員会のご指示や進行具合にもよりますし、私の体調の問題もあるので、確かなお約束はできませんが、真摯な姿勢で詳しく聞いて理解してくださる方がいらっしゃるなら、体調が戻り次第、できるだけ具体的なサンプルや写真などを提示しながらの科学的な説明や質問にじっくりお答えする機会があれば、ありがたく存じます。(会見形式では到底無理ですので、たぶん数名限定での説明になると思いますが・・・。)

以上
***



STAP細胞:主論文を撤回 小保方氏が同意
2014年6月4日 毎日新聞

 理化学研究所のSTAP細胞論文問題で、理研が不正と認定した主要な論文について、小保方晴子・研究ユニットリーダーが撤回に同意したことが分かった。理研が4日、明らかにした。掲載した英科学誌ネイチャーが撤回を認めれば、研究は白紙になる。

 理研によると、小保方氏から共著者の丹羽仁史・理研プロジェクトリーダーに書面で連絡があったという。

 掲載された論文は、STAP細胞の作製方法などを示した1本目の主論文と、STAP細胞から作られた幹細胞の性質などを記述した2本目の論文から構成されている。小保方氏は2本目の論文については既に撤回に同意している。

 小保方氏は理研調査委員会の調査結果を受けた4月9日の記者会見で「論文を撤回すると、国際的にはこのSTAP現象は完全に間違いと発表したことになる」と撤回を強く否定していた。【畠山哲郎】


人生いろいろ:健診するしない!?

† 誕生月前に市役所から健康診断の通知がやってくる。このところ受診していなかったが、昨年度は久しぶりにやってみた。結果は思った通りでメタボで血液検査もいくつか問題があった。飲酒が多いので別に胃カメラを行った。大事なことは結果よりも生活習慣の改善であり、食事や運動ともにダメである。簡単にできないからこそ、誰もが結局は受診したくないと感じてしまうかもしれない。

‡ さて以下の記事では、今まで基準値としていたものが実は厳しすぎて、健康な人たちの統計から基準値を緩和したという学会等の動きである。それでは今まで結果が悪いと判断されていた人はどうなるのか。他にも誰もが疑問に思っているのはメタボ検診であり、国民の多くの人が該当してしまうのはどう考えても数値がおかしい。またメタボの国際的な定義はないようであり、医師と製薬会社の陰謀と考えてもいいだろう。その際に大事になのは、実際の病気が起きていない人の統計に前後した幅を大きく持たせることだろう。一病息災の時代は終わって高齢化の進展とともに多くの疾患を抱えて生きるのが当たり前であり、自分自身が健康であるという自覚をまず信じたいものだ。


人間ドック:血液検査で新基準 健康範囲が拡大
2014年4月4日 毎日新聞

 人間ドック受診者の正常・異常を判別する指標である血液検査の基準範囲について、日本人間ドック学会と健康保険組合連合会(健保連)は4日、新たな基準範囲を作成したと発表した。コレステロールや中性脂肪などは従来の学会基準と大きく異なるが、同学会は「これまでにない大規模調査の結果で、統一基準と受け止めてほしい」と説明する。

 これまでの人間ドック学会の基準は、各専門学会が設定した基準値などを用いてきた。また、人間ドックを実施する施設によっては独自の基準がある。

 このため、同学会と健保連は2011年の1年間に200施設から集めた約150万人分の健診データを解析。がんなどの病歴がない▽高血圧や糖尿病などで薬を服用していない▽喫煙習慣がない--などの条件に合う「超健康人」約34万人を抽出。この中の約1万人の検査値から、健康と判定できる数値の上限と下限を決めた。

 性差、年齢差が統計学的にはっきりしたものは、新たに男女別、年齢別も定めた。

 これまでの基準と変わらない項目もあったが、おおむね健康と判定される範囲が広くなる傾向となり、とりわけLDL(悪玉)コレステロールや男性の中性脂肪、アルコールによる肝障害の指標になるγ(ガンマ)-GTPは大幅に変わった。例えば、血液1デシリットル中のLDLコレステロールは、従来の「60~119ミリグラム」から、「男性72~178、女性(45~64歳)73~183」となった。【下桐実雅子】



健診基準値、厳しすぎる…健康な人でも上限超え
2014年4月5日 読売新聞

 日本人間ドック学会と健康保険組合連合会は4日、極めて健康な人でも性別や年齢によって健診の検査結果は大きな幅があり、同学会が定め、実際に使われている基準値は厳しすぎるとの研究結果をまとめた。

 同学会は2011年、人間ドックを受けた約150万人のうち、病気にかかっておらず、薬も飲んでいないなど、極めて健康な男女を約1万人選び、27項目の検査データを解析した。

 その結果、例えば最大血圧は、解析したデータの上限は男女とも147で、学会が定めた基準値129を上回っていた。一方、中性脂肪は女性の場合、基準値(30~149)の範囲に収まっていたが、男性は上限が大幅に上回り、男女差が見られた。

 また、悪玉と言われるLDLコレステロールや、糖尿病の診断に使われるヘモグロビンA1c(エーワンシー)は、男女とも上限値が基準値を上回った。いずれの項目も、男性では年齢による差はなかったが、女性は年齢が上がるにつれて数値も高くなった。

 研究を行った慶応大の渡辺清明名誉教授は「今後も追跡調査を行い、健診の現場で使えるようにしたい」と話している。




けんぽれん[健康保険組合連合会]  http://www.kenporen.com/

日本人間ドック学会  http://www.ningen-dock.jp/

介護主夫日記:紙パンツ破裂!

† いつものように洗濯をし終えて蓋を開けると異常に気づいた。何かがオカシイとばかりに洗濯ものを見てみるとヌルヌルとしているのである。そう紙パンツ(リハビリパンツ)を一緒に洗濯してしまったのだ。ご承知の通り、水分を吸収する素材でできており、吸い込むと膨張する。脱水することで膨張した分子が破裂し粉々になってしまったということだ。今回も、無造作に入れられていたものを知らずに洗濯した結果である。責任を追及できないことも一層、疲労感が増した。

‡ すべての洗濯ものに紙片のような状態で付着しておりヌルヌルとする。それを一枚一枚、手で落としてから再度洗濯を繰り返した。これで日干しにすれば乾燥して残った紙片も徐々に取れると思う。そう言えば過去に一回同じことがあったが、随分以前の出来ことだった。文明の利器である紙パンツも正しい使い方をしないと大変なことになる。そのかけらを見ていたら粉雪のようだと感じた。

素・極意ぃ~:人間の単純さ

「私の生き方、その生育歴や精神形成に含まれている葛藤が形をとって現れたのが、……最高裁判所調査官時代のうつの発病だったと思う。ちょうど四〇歳のことであった。
入院していた病院で私が悟ったのは、人間の単純さということだった。一本のロウソクが小さく点り、しばらくの間輝き、やがて燃え尽きる。結局、人生というのは、それだけのことであり、そういう単純なものなのだ。私は、なぜ、ただそれだけのことを、こんなに難しくしているのだろう?」

瀬木比呂志『絶望の裁判所』198-199頁


・落語の演目に「死神」というものがある。その最後に上記のようなロウソクの例えがある。死神は、そのロウソクの長短で人の人生が分かり亡くなる直前に赴くという仕組みだ。少し恐ろしい感じもするが死期を悟ることは常人には不可能なことだ。

著者の裁判官時代の体験は、いわゆる頭脳型エリートの燃え尽きにも似たもので、自分自身の指向と本来性の葛藤が深いウツ状態を引き起こした。彼は、それを通して本当のことを自覚した。

考えることと任せることのバランスができれば、ずいぶんと楽な生き方ができる。著者の達観のように、自分自身ができることはしれているし狭いものだ。自ら死を選ぶ人たちが多いが、こうした気づきの時間があれば恐らくは考え直していくことだろう。

この社会に生きるときに社会に過剰適応することは非常に危険である。結局、自分のやりたいことも自分も分からないままに終わっていく。そんな人生を歩むことは生きながら死んでいるのと同じことだろう。


裁判官に広い世界を 「絶望の裁判所」著者
2014/4/1 中日新聞 朝刊

 再審開始の可否決定や、大きな訴訟の判決言い渡しがあると注目される裁判所。市民が参加する裁判員裁判も定着しつつあるが、まだまだ縁遠い場所だ。裁判官らの素顔もなかなか伝わってこない。元裁判官が明かす知られざる裁判所の世界とは-。(上田千秋、白名正和)

◆厳しい管理社会

 「裁判所は外部から閉ざされた特殊な空間。外部からは分からない、強固でありながら見えにくいおきてで統制されており、社会の感覚との間にずれが生じている」

 『絶望の裁判所』の著者で、明治大法科大学院の瀬木比呂志教授(59)は、裁判官の世界をこう言い表した。

 高学歴で博識、世の中の事情を熟知し、原告と被告双方の意見を冷静に聞き、適切な判断をしてくれる-。多くの市民は裁判官に、そんなイメージを抱くのではないか。統計はないが、裁判官は司法試験合格者の成績上位者から採用される、という印象もある。ところが、「一般的な学識や教養に乏しく、法律のことしか知らない人が増えているのが実態だ」と瀬木氏は指摘した。

 大半は大学卒業後、他の職に就くことなく裁判官になる。任官後は法曹界以外との接触を極力避けるよう暗に求められ、社会の一般常識を身に付ける機会は極端に乏しくなりがち。裁判所の上層部は、個々の裁判官が外の世界や市民と触れ合って自己主張を強め、統制が効きにくくなることを嫌がるという。

 「裁判所は、精神的に抑圧された収容所のような場所になっている」。問題は社会と隔絶された裁判官が閉じた世界でアメとムチで管理され、人事や出世のことしか目に入らなくなることだという。

◆独自の視点冷遇

 「多くの裁判官は、事なかれ主義や前例踏襲を是とする。独自の視点を持ち、画期的な判決を出すような人は、大都市以外の裁判所支部を転々とさせられることも珍しくない。また、近年はセクハラやパワハラも少なくない」。ピラミッド型の組織である裁判所は、その閉鎖性のため、他の省庁以上に荒廃しやすいという。

 例えば民事裁判では、裁判官が和解を勧めることが多い。当事者のことを思ってばかりではなく、困難な判断をする判決を避け、短期に処理したい動機に基づく場合も多いという。「多くの事件を抱え込む裁判官は、仕事が遅いとして評価が下がる。原告や被告を人というより訴訟記録上の『記号』としか見ていない裁判官は少なくない」

◆検察寄りに注意

 刑事裁判でも問題があるとする。「検察官は被告が無罪になると、人事上の大きな失点になるので、死に物狂いで有罪判決を求める。刑事に特化した裁判官は検察寄りになり、事件の本質を見つめる目を失いがちだ。推定無罪どころか、推定有罪が前提になっているような審理のあり方が問題だ」

 二〇〇七年、痴漢をしていないのに逮捕され、有罪になった男性を描いた映画「それでもボクはやってない」がヒットしたが、瀬木氏は「日本の司法ではいつでも起こり得る。目新しいとは思わなかった」。

◆過剰な守秘義務

 市民感覚を裁判に反映させる目的で、〇九年五月に始まった裁判員裁判制度にも問題があるという。導入の過程で、「長らく劣勢にあった刑事系の裁判官が、その基盤を強化するとともに人事権をも掌握しようと考えた」と瀬木氏は指摘する。

 懲役刑まである裁判員への過剰な守秘義務の規定は「密室の中で審理をリードしたいという裁判所の考えの表れであり国際的非常識」。裁判員六人に対し、裁判官が三人という構成になっているのも、裁判員の意見を通りにくくするためではないかとみる。「痴漢など、冤罪(えんざい)が起こりやすい類型の事件が、対象になっていないこともおかしい」

 瀬木氏の批判を、裁判所はどう考えるのか。健康上の理由で定年(七月)まで三カ月を残して退官するのを前に三月二十四日、記者会見した最高裁の竹崎博允(ひろのぶ)長官は、「中には不満を持たれる方もあるんだろう。ただ、多くの裁判官が職場としても、職務の内容についても、そういうネガティブな意見を持っているとは思っていません」と話した。

 ちなみに、竹崎氏は〇二~〇六年に事務総局のトップである最高裁事務総長を務め、裁判員裁判制度の創設に深く関わった。

◆会見で出席制限

 この記者会見が裁判所の閉鎖性をよく表しているといえる。会見場にいた記者は十五人だけだった。司法記者クラブに所属するマスコミ十五社から各一人しか出席を認められなかった。最高裁広報課によると、長官会見はいつもそうだという。

 本紙も東京社会部記者が出席したため、特報部記者は出席を拒否された。東京に拠点を持たない地方紙記者や雑誌記者、フリーランス記者も参加は認められない。

 「場所の制約がある」という理由だった。しかし、記者会見場は十五人より多い人数が入れる広さがあったという。

 同じく三権の長である首相や衆院と参院の議長の記者会見は、ずっと開かれている。それぞれの記者会見で人数の制限はなく、記者クラブへの所属も問われない。

 首相の記者会見には毎回、百五十人前後の記者が集まる。首相官邸報道室によると、民主党政権が一〇年三月、首相の記者会見を開放し、自民党政権に戻ってからもその流れが続いている。

◆司法官僚の発想

 瀬木氏は最高裁長官の記者会見の対応について、「上から目線が顕著な司法官僚特有の発想」と解説した。裁判官時代には、マスコミの取材依頼を断るよう命じられたり、無断で断られたりしたこともあったという。

 法学者らが〇七年に、民事裁判に関わった人にアンケートを実施したところ、「裁判制度に満足」という回答は約24%しかなかった。〇〇年の司法制度改革審議会の公式調査でも、裁判制度に「不満」が約46%で、「満足」は約18%にとどまっている。

◆市民に不利益も

 瀬木氏はこのままでは市民の不利益が続くとし、裁判所の根本的改革の必要性を訴える。今回、『絶望の裁判所』を出版した理由を、「裁判所の中枢に比較的近い所で、多くの経験をした。現在は学者として発言できる立場にいる。何も知らせないのは、市民に対する裏切りだと考えた」と説明した。

 「裁判官を弁護士から起用することを基本とする『法曹一元化制度』を導入するしかない。すぐには実現できないが、絵空事とは思わない。市民が自分たちの利益を守るため、声を上げていく必要がある」

 <瀬木比呂志(せぎ・ひろし)> 1954年、名古屋市生まれ。東京大法学部在学中に司法試験に合格し、同大卒業後の79年4月に任官。東京地裁や最高裁、大阪高裁などで勤務し、2012年3月に退官した。12年4月から明治大法科大学院教授。


カマスの祈り

後ろを歩かないで、私があなたの先導者になりませんように。
前を歩かないで、私が従者になりませんように。
並んで歩いて、私の友人であってください。 (カマス)

・この祈りのように割り切ることは難しい。

やはり自分自身が中心であることは変わりないが、その思い・決定の中で自己のみでないものが幾分でも入っていればいいと思う。

人間は神を利用することには長けている存在である。だから祈りと言えども、隠れた動機が自覚されないうちは何も祈らない方が私は相応しいと思う。それほど人間は巧妙に神を覚える。

祈らなくても、現実にあるそのままが、神の御心であるということが分かれば、ただ得心すればいいだけのことだ。

ローマ法王、同性愛司祭の存在に理解示す

ローマ法王、同性愛司祭の存在に理解示す
2013年7月30日 ウォール・ストリート・ジャーナル日本版

 ローマ法王フランシスコは28日、同性愛の司祭について「裁く」つもりはないと述べ、ローマカトリック教会内の「ゆるし」の新時代への扉を開いた。ローマカトリック教会は、教会内での同性愛者の存在という問題に何十年も苦慮している。

 法王は28日、初の外遊からローマに戻る途中の機内で、同性愛者だが性的行為はしていない聖職者にカトリック教会がどう対応すべきか、というデリケートな質問に答えた。そうすることで法王は、同性愛司祭に対する歴代の法王の姿勢から一歩踏み出した。

 法王は機内で急きょ開かれた会見で質問にイタリア語で答え、「神を求める善良な同性愛信者の場合、わたしに彼を裁く資格があろうか?」と語った。また「こういった人々を隅に追いやることはできない」と述べた。

 法王はこの会見で、同性愛の行為が「罪」だと述べて教会の教えを再確認した。しかし同性愛者そのものは「裁く」つもりはないと述べることで、法王は自身の強大な力を用いて、ローマカトリック教会が同性愛をどう捉えるかに関するトーンを変えた形だ。

 ローマ法王庁(バチカン)のアナリストによると、ローマカトリック教会で同性愛の司祭を擁護する発言をした法王はこれまでに1人もおらず、歴代の法王は同性愛がpriestly celibacy(司祭の独身主義、禁欲)の障害になっているとの見方をしてきた。バチカンは1986年に同性愛が「客観的な障害」だと定義しているほか、現法王の前任者であるベネディクト16世は2005年に「根深い同性愛傾向」があると思われる男性が聖職に就くことを正式に禁じた。

 教会史学者Alberto Melloni氏は、フランシスコ法王が「教義的に物事を捉えておらず、人間のありのままの姿を深く尊重している」と述べ、今回の同法王発言を評価した。

 ボストン・カレッジの神学教授を務めるJames Bretzke神父は、「これは教会の教えが変わったことを示すのではない」と述べ、「重要なのはスタイルと力点が変わったことだ」と付け加えた。

 ニューヨークのティモシー・ドラン枢機卿は22日、同性愛についてフランシスコ法王と同じ見解を示し、司祭の同性愛に関しては「その人が高潔で清らかな生活を送っているのであれば、わたしには問題ない」と述べた。

 フランシスコ法王は1週間にわたるブラジル訪問を終えて、バチカンに戻った。ブラジルでは、ロックスターのような歓迎を受け、28日にリオデジャネイロのコパカバーナ海岸で行われたミサには推計300万人が集まった。

 アナリストたちは、このような支持者の歓迎ぶりは、フランシスコ法王がバチカンでバチカン銀行の汚職や長年にわたる性的虐待といった数々の難題に直面している現在、同法王の影響力が強まる公算が大きいと述べている。

 機内で80分間会見したフランシスコ法王は、前任者の任期内に発生したあるスキャンダルに長い時間を割いた。つまり、秘密のバチカン・リポートがイタリアのメディアにリークされたことで、同性愛者であるバチカンの聖職者の一団が「同性愛ロビー(圧力団体)」を結成し、バチカン内部で秘密裏に策動しているという内容だ。

 フランシスコ法王は、この件に関するバチカンの内部調査結果を今年2月に退任したベネディクト16世と協議したことを明らかにした。同法王によれば、ベネディクト16世は退任直前、80代の枢機卿3人が作成した内部報告書の書類や証言が詰まった箱をフランシスコ法王に手渡したという。

 フランシスコ法王は、バチカン内に圧力団体が存在する可能性と、バチカン内に同性愛者の司祭がいる可能性とを慎重に区別した。そして前者、つまり圧力団体が存在する可能性については「問題だ」と述べた。

 同法王は「ある人が同性愛者だという事実と、ロビーが存在する事実とは区別する必要がある」と述べ、「問題は、そういった(同性愛)志向を持つことではない。ロビーを作ることが問題だ」と付け加えた。

 フランシスコ法王の発言は、カトリックの司祭が直面する最大級の難題の核心に切り込んだ形だ。同性愛の司祭の比率を示すデータは限られている。米紙ロサンゼルス・タイムズが2002年に米国のローマカトリック教会の司祭を対象に行った調査によると、司祭の15%は自身が同性愛者である、ないし同性愛に傾いていると回答した。

 教区を統治する司教(司祭)の間でも、清廉な、つまり同性愛行為は決してしない同性愛者の司祭を受け入れるかどうかをめぐって意見が分かれている。司教の中には同性愛に寛容な者もいるが、バチカンは同性愛の男性が聖職者になることを禁じているため、自らの性的志向を教会上層部に秘密にせざるを得ない状況に置かれている聖職者も少なくない。【ローマ】


・少し前の記事である。

一読しても分かりにくい内容で、同性愛者と同性愛者の行為を同じ人間が分けて考えているのだろうか。同性愛者であっても行為をしなければOK!? 行為ありきという考え方は、つまり神学的には男色はNO!という立場は維持するということなのだろうか。

それにしても前記事のように欧米の各国で同性愛者の婚姻が認められ権利を持つとする流れの中で、聖職者の児童に対する性的虐待というショッキングな事態が現実にあったこととの乖離はカトリック教会はじめとする宗教者には大きな問題である。

宗教の縛りがないならば、社会は放縦な性文化と成り果てるのであろうか。それとも解放することで隠されている性衝動が昇華されて新たな人間関係を構築していくのだろうか。

厳格なイスラム国家では女性の権利など認めていないところがある。広く世界を見渡せばいろいろな思想と社会体制があるもので少なくとも、どういう生き方を選択していくかが本人の意志も尊重されて考える社会が理想である。同性愛=罪という短絡的な見方は、もうやめたい。

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