バチカン:初代ローマ法王の遺骨初公開

バチカン:初代ローマ法王の遺骨初公開
2013年11月25日 毎日新聞

 キリスト教カトリックの総本山・バチカン(ローマ法王庁)は24日、イエス・キリストの1番弟子で初代ローマ法王の聖ペテロのものとされる遺骨の入った聖遺物箱を初公開した。

 第266代のフランシスコ法王が24日、カトリックの「信仰年」の締めくくりにあたり、バチカンのサンピエトロ広場で聖遺物箱を前にミサをささげた。遺骨は普段、法王の個人礼拝堂に安置されており、これまで一般に公開されたことはなかった。

 聖ペテロの遺骨とされる骨片は、第259代法王のピオ11世が1939年に死去した後に始まった地下墓地の発掘調査で見つかったという。だが、聖ペテロの遺骨であることを疑問視する考古学者もおり、真贋(しんがん)論争が続いている。

 聖ペテロはイエスの12使徒の筆頭で、イエス自身によって「キリストの代理者」に選ばれたと伝えられている。歴代法王は「ペテロの後継者」と呼ばれる。【ローマ福島良典】


・前に紹介したナショナルジオグラフィックのドキュメンタリーでも取り上げられのが、この聖ペテロの遺骨であり地下墓地から見つかったとされていた。このドキュメンタリーでは映したが骨のかけらである。聖ペテロが殉教し葬られた場所から見つかったと言われている。

その真偽はまったく分からない。ただ遺骨に対する信仰があるのが興味深いところだ。今まで秘めていたのを公開し、それを見るために信者らが殺到しているというのも頷けることだ。もしニセモノであったとしても信者らには関係ない、それが信仰といえば信仰なのだろう。

その番組でも紹介されたがバチカンには過去からの多くの収蔵品・資料が眠っており、布教の際に世界中から集めたとされる貴重なものも山ほどあるという。朽ちていく、それらを整理する作業を続けているのだが、人員がおらず難しいようだ。

ブログでも書いたが、法王が代わって新しい幹部らは保守主義に徹していた体制を変えようとしているのだろう。もう一度隆盛を築かないとドン尻となるのは目に見えているからだ。


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写真は聖ペテロのものとされる遺骨の納められた箱。【EPA=時事】

聖ペテロ「遺骨」のひつぎ公開 バチカンのミサで
2013年11月24日 共同通信社

 バチカンのサンピエトロ広場で24日開かれたミサで、キリストの12使徒の一人、聖ペテロのものとされる「遺骨」の入った小さなひつぎが初めて、安置されている地下墓地から運び出されて公開された。

 ミサはカトリックの信仰年の締めくくりとなる行事。ひつぎはミサの間、法王フランシスコが広場に集まった信者に説教を行った演台のそばに置かれた。

 イタリアのメディアによると、1939年から始まった地下墓地の発掘調査で、聖ペテロの墓とみられる場所と金を織り込んだ赤紫の布に包まれた男性の骨が発見された【ローマ共同】。

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 24日、バチカンでのミサで、聖ペテロのものとされる「遺骨」が入った小さなひつぎを持つ法王フランシスコ(左)(AP=共同)


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ローマ法王選挙会議:投票数多いハプニング…再投票で決着

ローマ法王選挙会議:投票数多いハプニング…再投票で決着
2013年11月19日 毎日新聞

 フランシスコ・ローマ法王が選出された今年3月の法王選挙会議(コンクラーベ)で、5回に及んだ投票のうち1回で投票総数が投票者よりも多いハプニングが起き、「投票無効」となっていた内幕が明らかになった。仕切り直しの再投票で新法王が選出された。

 フランシスコ法王の出身国アルゼンチンの主要紙ナシオンのバチカン専門記者、エリザベッタ・ピケ氏の最新刊「フランシスコ 人生と革命」の内容として16日付イタリア紙スタンパが伝えた。バチカンで3月12~13日に開かれたコンクラーベは秘密会議で、選出過程の詳細は明らかになっていなかった。

 コンクラーベには選挙資格のある80歳未満の枢機卿115人が参加。3月12日夕の第1回投票でフランシスコ法王の得票は25票で、イタリアのスコラ・ミラノ大司教が30票でリードしていた。法王は翌13日の第3回投票で50票を得て首位に立ち、第4回投票で選出に必要な3分の2(77票)に肉薄したという。

 だが、大詰めの第5回投票でハプニングが起きた。枢機卿の一人が誤って2票を投じたため、投票総数が投票者の115人よりも1人多い116票となってしまった。投票用紙はただちに焼却され、やり直し投票で法王は最終的に3分の2を上回る90票を獲得し、選出されたとされる。【ローマ福島良典】


・法王を選ぶことも選挙であり神が選ぶということは民主制なのだ。

チベット族僧侶らの焼身自殺理解 ダライ・ラマ「尊い行為」⇒【変更後】「仏教者として心が痛む」

チベット族僧侶らの焼身自殺理解 ダライ・ラマ「尊い行為」
2013年11月19日 15時54分 東京新聞

 来日中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は19日、東京都港区の増上寺で若手宗教者との対話集会に出席し、中国政府のチベット政策に抗議するチベット族僧侶らの焼身自殺が同国内で続発していることに「自分の最も大切な命を他人のために投げ出し、世の中の不条理を問いかける尊く素晴らしい行為だ」と述べた。

 焼身自殺に理解を示したともいえ、中国政府を刺激し、内外に波紋を呼びそうだ。(共同)


 共同通信社の配信記事 差し替えられた!

「仏教者として心が痛む」 焼身自殺にダライ・ラマ
2013/11/19 22:47 共同通信社

 来日中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は19日、東京都港区の増上寺で若手宗教者との対話集会に出席し、中国政府のチベット政策に抗議するチベット族僧侶らの焼身自殺が同国内で続発していることに「最も大切な命を他人のために投げ出し、世の中の不条理を問いかける尊い行為だ。一人の仏教者として心が痛む」と述べた。

 チベット内部で、人々が焼身自殺に追い込まれるような状況にあることをあらためて訴えた発言とみられる。


・この記事を配信した共同通信社は、記事内容の力点を大きく変更した。

ただ共同通信社が全国の加盟社に配信しすでに夕刊等に印刷されて配布されているはずだろう。ネット上では上書きされて消えることになろう。

ダライ・ラマ側からか、政治的な判断の圧力か・・・中国側と日本の関係は良くない状況であり刺激を避けたものと考える。また翻訳の問題もあろうから詳しいことは現場でないと分からない。

産経新聞も書かれていないが共同通信社配信記事を使ったものだろう。

ダライ・ラマに関しては元中華民国総統らと同様の国賓クラスの警備体制だろうから、記者の制限もあろうし一般のメディアに動向が伝えられていないことも分かる。

中国の少数民族に対する支配の矛盾は一方ではテロや襲撃といったことを引き起こしている。むろん、それらの関係者も死刑などで殺されているのだろう。

生きるにしても死ぬにしても、社会を変えることが宗教の本義ではなく、どんな過酷な状況においても人間は尊厳を持って在ることしかできない。


チベット族僧侶らの焼身自殺「尊く素晴らしい行為だ」 ダライ・ラマ
2013.11.19 14:22 産経新聞

 来日中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は19日、東京都港区の増上寺で若手宗教者との対話集会に出席し、中国政府のチベット政策に抗議するチベット族僧侶らの焼身自殺が同国内で続発していることに「自分の最も大切な命を他人のために投げ出し、世の中の不条理を問いかける尊く素晴らしい行為だ」と述べた。

 焼身自殺に理解を示したともいえ、中国政府を刺激し、内外に波紋を呼びそうだ。

 集会でダライ・ラマは、チベット支援の活動を続ける若い僧侶からの「暴力的な国のために、非暴力のチベットの人々が苦しんでいる。仏教者としてできることは何か」との質問に、「2年前に政治的指導者の地位からは引退した」と断った上で、「一人の仏教者として心が痛み、悲しいことが、政治的にどうしようもなく起きている」と答えた。



↓ 産経新聞すら、配信記事内容を変えて題名も変更!

ダライ・ラマ「仏教者として心が痛む」 チベット族僧侶らの焼身自殺続発
2013.11.20 00:29 産経新聞

 来日中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は19日、東京都港区の増上寺で若手宗教者との対話集会に出席し、中国政府のチベット政策に抗議するチベット族僧侶らの焼身自殺が同国内で続発していることに「最も大切な命を他人のために投げ出し、世の中の不条理を問いかける行為だ。一人の仏教者として心が痛む」と述べた。チベット内部で、人々が焼身自殺に追い込まれるような状況にあることをあらためて訴えた発言とみられる。

 集会でダライ・ラマは、チベット支援の活動を続ける若い僧侶からの「暴力的な国のために、非暴力のチベットの人々が苦しんでいる。仏教者としてできることは何か」との質問に、「2年前に政治的指導者の地位からは引退した」と断った上で「心が痛み、悲しいことが、政治的にどうしようもなく起きている」と答えた。


山本五十六

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やってみせ
言って聞かせて
させてみて
ほめてやらねば
人は動かじ

 山本五十六(元帥海軍大将)

・恐らく人間に熟知された方であることが分かる名言。

ブラック企業という名称が一般化するにつけて、人間をきちんと扱えない組織が多い。使い捨てや過労死させては組織にとっても何ら発展は起こらない。

よく上司にしたい芸能人というアンケートがあり、時々にドラマなどで流行った主人公が選ばれることが多い。そうしたリーダーに共通するものが、上記のような人間に対する見方だろう。

誰もが、こうしたリーダーにはなれないにしても、こうしたリーダーをトップに据えることができない組織は衰退することは明らかだろう。

介護主夫日記:「にやり・ほっと」、生活記録の勧め

† 村田幸子さん(福祉ジャーナリスト/元NHK解説委員)が、NHKラジオ第一「日曜あさいちばん」の日曜コラムというコーナーで、「にやり・ほっと」という取り組みを紹介された。関東のある特養で行われているそうだ。一般的な事故防止法である「ヒヤリ・ハット法」は、小さなミスが大きな事故につながるという経験則から、小さな気づきを集めることで職員らが分析し事故防止に役立てようとする看護・介護現場の大きな取組みだ。一方で、「にやり・ほっと」は職員と入所者の間にあった事柄で、思わず「にやり・ほっと」する内容を記録し生活の一部をとどめることとプラス発想で施設生活の楽しさを見つめようという意図があるのだろう。この実施している施設では、入所者が亡くなった時に遺族に、その記録を渡すことで施設でどのような生活をしていたのかを知ってもらう取り組みをしているという。

‡ 施設の生活は極めて変化が乏しい。リハビリや娯楽の時間もあるだろうが、オーダーメイドでなく集団生活の一部に過ぎない。職員らの関心は、まず事故防止に力点が置かれている。つまり日常の生活を向上いていくというベクトルには向かないようになっている。そして事故防止を前提にして、あれもこれもダメという判断をすることが日課となっている。これでは毎日の生活が窮屈になるのも無理はないだろう。この「にやり・ほっと」の取り組みは、入所者がどんな時に心を開き笑い喜ぶかを職員が観察する動機を与えてくれる。つまり利用者の目線に立った気づきが生まれる可能性を秘めているという点で、一つの運動として看護・介護現場でも取り組んでほしいものだと思う。ただ現場は記録をする量が責任の明確化とともに増えてきており、やる気のない施設ではできないと思われる。マイナス面ばかり記録するよりはプラス面を見つめるという発想は素晴らしいことだ。


村田 幸子 (むらたさちこ)
立教大学文学部英米文学科卒業後、1963年NHKにアナウンサーとして入局。アナウンサー時代は主として、スタジオ102、NHKニュースワイド、NHKニュース(午後7時)など報道番組のキャスター・リポーターなどを歴任。1990年からNHK解説委員(厚生行政担当)に転向し、福祉・厚生問題を中心に取材。2003年退局。以後は福祉ジャーナリストとして福祉問題を専門に取材活動を続け、放送や講演などを行う。

NHKラジオ深夜便 統合失調症の母との歩み 児童精神科医・夏苅郁子

NHKラジオ深夜便
統合失調症の母との歩み 児童精神科医・夏苅郁子
2013年2月22日深夜 NHKラジオ第一

児童精神科医:夏苅郁子
きき手:佐々木智一 アナウンサー (放送時はNHK津放送局、現在広島放送局勤務)

 
・少し調べてみたが以下のように頻繁に放送されており反響がいかに大きな番組であったかが分かる。
 
 2013/2/22 ラジオ深夜便
 2013/3/16 ラジオ深夜便 再放送
 2013/4/13 とっておきラジオ 再々放送

貧困な生活・病気との母との暮らし、貧困によりイジメにあった経験も。医学部に入った動機もイジメにあったことで友人たちを見返そうということだという。

両親の離婚後に父のもとに行った。母は実母のもとで生活することになった。女子大に一時進学、後に医学部へ進学。父は再婚したが本人は二度の自殺未遂・摂食障害となり孤独が支配していたという。

10年間音信が途絶えていた母との再会は、医学部生の時に母との再会を友人に促されたからだという。北海道に行って母との再会により、新しい知見を得た。2006年に母は亡くなり、その時期に主人となる男性と出会う。この体験を公表すべきかという悩みがあったという。

話の要旨は以下の記事にあるとおりである。誰も子どもを選べないように自分の親も選べない。その母親が精神疾患に罹り理解できない娘は孤立し葛藤を生きる。その解決には医学生を経ても消えることがなかった。

このブログでは、精神疾患の親を持つ人たちの事柄を取り上げてきた。そうした動きが出たのはまだつい最近のことだ。これも時代の変化だろうと思う。ウツ病などの疾患が身近な問題とされることで、こうした病に対する敷居も低くなってきたのだろう。精神疾患は稀な病気ではない。身近に誰かしらいるはずだ。理解できないから排除されるという歴史をたどってきた。

私も境遇は違うが同じような状況を経験したことがある。また、この分野にずいぶん以前から関わりながら生きてきたものとして、よく分かる。理解できないことの辛さが重い。妄想・幻聴という体験は、恐らく人間を守る意味があるのかもしれない。それを病状として理解しようとしても教科書的な記述はほとんど人間理解に役立たないのだ。そのひとりの人間が、どういう見方で社会や他人を見ているのか、大事なことは何なのかを深く思う機会となる。

この話に飛躍する箇所はない。一人の女性が成長するにつれて、母親、父親との関係を見つめ、自分を知り理解を深めていく。こうした日常ゆえに、多くの人たちの心深くに残っていくのだろう。


NHK深夜便で紹介『統合失調症の母との歩み』圧倒的共感呼ぶ
2013年10月27日 NEWSポストセブン ※週刊ポスト2013年11月1日号

 明治神宮が朝早く開門するとラジオ体操をする高齢者グループが訪れる。「ラジオ深夜便」を聞いて、終わると外に出てくるというラジオ体操参加者から教えられた「深夜便」で繰り返し放送され、若者からも反響が大きかった『統合失調症の母との歩み』について、作家の山藤章一郎氏が紹介する。
 * * *
 渋谷〈NHK放送センター〉から歩いて20分ほど。5時40分、明治神宮の代々木門が開く。ほどなく、ラジオ体操・爺さん軍団が10人ほど、鼻息荒く競歩の勢いでやってきた。ついで、婆さん軍団も同じ数集まってくる。〈明治神宮宝物殿〉前。杖をついた爺さんが、ヨイショとベンチに腰かけた。「3時に起きて。やることないの。〈深夜便〉終わる5時、外に出て。まあ掃除でもやるかって。でも、あんた、ホウキって、シャッシャッ、結構、音出て。うるさいっ、近所迷惑だっ。うちの婆さんに叱られて。まあほんと、ラジオ体操ぐらいしかやることないの」
 ベンチから立ち上がる。6時30分。宝物殿の受付脇のラジカセから放送が流れてくる。ラジカセは〈明治神宮お早う体操会〉のメンバー会費で買った。♪「腕を前から上にあげて大きく背伸びの運動から」
 10月の朝。腕、脚を動かすと汗ばむ陽気である。全国には、約820か所のラジオ体操会場、2800万人の愛好家がいる。ラジオ体操はいまから85年前に始まった。「国民保健体操」と呼ばれたという。歌もつくられた。♪「躍る朝日の光を浴びて まげよ伸ばせよわれらが腕 ラジオはさけぶ一 二 三」

 定年から20年経つという爺さんが、意外なことをいいだした。
「『ラジオ深夜便』聞いて。ほんとに毎朝、大晦日も元旦も雨が降っても雪が降ってもここへ来て、ちょっとシャキッとすんの。もうなんにも楽しみないからね。そうそうあんた、〈深夜便〉でなんども繰り返し放送された話。あれは泣けた。もういっぺん聞きたいんだけどな」

 あとで調べた。4時から放送される「明日へのことば」というコーナーで紹介された話だった。タイトルが『統合失調症の母との歩み』という。

 私が2歳のとき母は「発症」した。父は外に女をつくり帰ってこない。娘の私は母の料理をいちど「美味しい」といった。母はそれを8年間毎日つくりつづけ、自分はせんべいだけを食べ、ひたすら煙草をすいつづけていた。

 夜は寝ずに闇のなかをのそりのそり歩きまわり、わけの分からないことをぶつぶつ呟く。家は貧しい。

 中学になって、母が制服をつくってくれた。できあがったのは変なもので、あちこち針が残っていた。学校ですさまじいいじめにあった。踊り場から突き飛ばされた。

 転げ落ちて、スカートがめくれ、下着が丸見えになった。落ちた痛みより、そのことが恥ずかしかった。私は、突き落とした5人の男女を階段の下から見上げて、心に決めた。「あいつらより絶対にいい人生を生きてやる」

 同時に母への怖れが憎しみに変わった。身なりが貧しいからこんな目に遭う。母を恨んだ。見返してやる職業をめざす。医学部に合格し、精神科医になった。精神科の勉強で、母の病気は〈統合失調症〉だったと知る。

 だが同時に思う。目的を達成しても、動機が復讐だと心は救われない。私の過去はボロボロだ。そしていまは孤独。母とはまったく会わなかった。もう1分1秒も生きたくない。2度の自殺をはかる。

 助かったが、しょんぼりと生きていた。人にいわれた。お母さんとこのまま会わなかったら、あなた自身が幸せになれない。そうだ、母を見捨てたままでは、自分はどうせろくな人生しか生きられない。札幌の奥の方に住んでいた母親に会いに行く。

 母は空港まで迎えに来ていた。1台1台のバスに首を突っ込んで、私の名前を呼びながら探している。「いっちゃん、いっちゃん」その姿が目に飛びこんできて私は驚く。なんてちっちゃくなったんだろう。再会への不安も恨みもすべて消し飛んで私は声をあげた。「お母さん」

 ひとり暮らしの家に入ると、あの8年続いた料理が出てきた。母の私への思いは子どものころに止まってしまっていた。

 私は50歳を過ぎている。人が回復するのに、締切はない。「もう遅い」といってしまってから、可能性はしぼんでいく。精神科医、夏苅郁子さんの話は、圧倒的な共感を呼んだ。中村プロデューサーも驚いた。「別の枠で再放送したらまた要望があって再々放送。〈深夜便〉だから長いお話を静かにお届けできて。この時は、若い人からも痛切な感銘が寄せられました」




心病む母が遺してくれたもの: 精神科医の回復への道のり

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単行本(ソフトカバー): 154ページ
出版社: 日本評論社 (2012/8/20)

目次
刊行によせて……中村ユキ

序 章
第1章 母の生い立ち
第2章 別人になってしまった母
第3章 両親の離婚、そして新しい家族
第4章 医学生になって
第5章 精神科医になって
第6章 母との再会
第7章 私を強くしてくれた人たち
第8章 私の結婚
第9章 母の晩年
終 章 私を変えたマンガの力

あとがき──「人生って素晴らしい」と言えるようになるまで


夏苅 郁子(なつかり いくこ)
1954年 北海道札幌市生まれ。浜松医科大学医学部卒業後、同精神科助手、共立菊川病院、神経科浜松病院を経て、2000年 やきつべの径診療所(静岡県・焼津市)を開業。
児童精神科医、医学博士、精神保健指定医、日本精神神経学会専門医、日本児童青年精神医学会認定医、日本夜尿学会会員。(2012年8月現在)




統合失調症の母との歩み 児童精神科医が本出版
2012年8月15日 中日新聞

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偏見なくし、同じ境遇の人の力に 「人薬」や「時間薬」が大切

 母が統合失調症と公表している静岡県焼津市の児童精神科医、夏苅(なつかり)郁子さん(58)は23日、母の病気で自身も心を病み、そこから回復した過程をつづったエッセー「心病む母が遺(のこ)してくれたもの 精神科医の回復への道のり」(日本評論社)を出版する。「統合失調症の親と暮らし、同じように悩んでいる人の力になれば」と、書き上げた。(佐橋大)

 夏苅さんが10歳のころ、母は発病した。

 昼夜逆転し、夜になると目つきが鋭くなり、意味不明な独り言を言いながら、部屋を歩き回っていたという。きれい好きだったのに、掃除や外出をしなくなった。父も家に寄り付かず、買い物などは一人娘の夏苅さんがこなしていた。

 エスカレートする奇行に振り回され、母への感情は悪化した。中学生のころから「まともなしつけを受けていない」との劣等感に悩まされた。何をするにも自信が持てず、特に人付き合いは苦手に。母の病気で人付き合いの経験が乏しく、周囲と適切な距離を取れず、医学部生になっても友人はできなかった。生きることに絶望して2度、自殺未遂をした。抗うつ薬が処方され、拾われるように精神科医になった。

 10年間、断絶していた母親と30歳で再会、その後、一緒に「やきつべの径(みち)診療所」を開く夫、直己さん(60)との結婚…さまざまな人との出会いや出来事を経て、夏苅さんの精神の状態は徐々に良くなった。だからこそ「精神疾患の治療には薬物療法だけでなく、人が丁寧にかかわる『人薬(ひとぐすり)』と、焦らず見守る『時間薬(じかんぐすり)』が大切」と思う。

 回復とともに、母への嫌悪感は「かわいそう」を経て、「尊敬」に変わった。母は6年前に死亡した。

 4年前、漫画家中村ユキさんの自伝漫画「わが家の母はビョーキです」と出合い、心が解放された。そこには、統合失調症の母と過ごした幼少期からの日々が描かれていた。自らと重なるエピソードや感情に「私だけじゃなかった」と涙した。

 それまで母の病気を公にしていなかった。社会に残る偏見が怖かったから。患者の家族に「病気を受け入れましょう」と言いながら、自分自身が受け入れていない矛盾。偏見があるから、家族は周囲に悩みが言えず、ストレスがたまることも実感していた。

 この漫画でやるべきことが見えた。母の病気を公表し、病気への偏見を取り除き、中村さんの漫画で元気になったように、同じ境遇の人の力になりたいと各地で講演している。自身の経験を語り「人が回復するのに締め切りはありません」と呼び掛ける。

 本は1365円。書店で予約するか、インターネットで書名を検索すれば購入できる。

 統合失調症 幻覚や妄想などの陽性症状と、意欲や活動性の低下などの陰性症状が出る精神疾患。100人に1人が発症し、10~20代で起きやすい。




精神科医の本棚から
信頼される精神科医になろう  http://npsy.umin.jp/psychiatrist/

心病む母が遺してくれたもの――精神科医の回復への道のり
出版社 日本評論社
著者 夏苅郁子

人の回復に締め切りはない―「夜と霧」以来の衝撃

フランクルの「夜と霧」から受けた衝撃以来四半世紀、精神科医への道のりを歩んできて、一定の達成感もありましたが、さまざまな困難に直面し、これでよかったのだろうか、今後どのように生きていけばよいのか、とも感じていました。そんなとき出会ったのが本書です。夏苅さんのお母さんが統合失調症を発症したのは、夏苅さんが思春期に入ろうとする10才の頃です。お母さんの症状は不安定で、お父さんとの不仲もあり、夏苅さんのこころは大きく傷つきます。医学生となり、精神科医への道を志すものの、自分自身の存在価値を見いだすことが出来ず、自殺企図を繰り返しました。友人との出会いと死、尊敬するターミナルケア医や夫との出会いを経て、人生後半になって同じ境遇(お母さんが統合失調症)の漫画家、中村ユキさんと出会います。自分の人生を物語り、価値づけることで、リカバリーを力強く果たしていきます。お母さん自身も、お父さんとの離婚後、地元の北の大地で孤独な生活を送りながら、俳句に打ち込み、出版を果たすまでに至ります。母と子のリカバリー過程の共通点は、「物語る言葉の力と勇気」でした。リカバリーに締め切りはない。これまでの人生の事実をかえることはできないが、意味を変えることは出来る、自分自身の存在の意義や新たな可能性を知ることが出来る。本書を一気に読んで涙が涸れたあともたらされたのは、私自身の存在と人生についての構造と実存の理解、すなわち私自身のリカバリーへの一歩でした。人間という存在の奥深さと世代・人生の意味を教えてくれる本書は、精神保健・医療従事者の必読書です。

笠井清登 (東京大学医学部附属病院 精神神経科教授)


墓もピンキリ、格差の時代 2000万円の青山霊園から、海洋散骨まで

墓もピンキリ、格差の時代
2000万円の青山霊園から、海洋散骨まで
2013年10月27日 東洋経済オンライン 大野和幸(東洋経済 記者)

全国にある「墓地」は87万3790カ所(2011年3月末時点、厚生労働省「衛生行政報告例」)。うち個人所有が全体の4分の3強を占めている。都道府県別で見ると、トップ3は①岡山県(10万6284カ所)、②島根県、③長野県の順で、人口比では東京都(9684カ所)は、墓の数が少ない。

死亡者数が毎年100万人以上いるのに、墓地の数は10年前でも87万カ所あり、墓の数自体は増えていない。核家族化や非婚化に伴い、檀家離れも進んだとはいえ、まだまだ地元の寺にある、先祖墓や家族墓に入る人が多いことがわかる。が、こうした統計に表れない、“従来と違った”墓が増えていることも事実だ。

まだまだ墓の値段は高い。地域による価格差も大きく、お墓案内センター(日本仏事ネット)によると、東京23区で平均309万円(主に墓石代と永代使用料。年間管理料は別途。13年9月時点)。一方、福岡県は155万円と、ほぼ半額である。これは地価を反映し、墓の面積に対する墓石代や永代使用料が高価だからだ。最近の墓石はコスト高もあって、「中国産からベトナム産にシフトしている」(全日本墓園協会)という。

犬養毅や池田勇人など、歴代総理も眠る、都営「青山霊園」(港区)。13年度の募集では8月26日に公開抽選会が行われ、50区画が売り出された。最も高い場所で、永代使用料が何と1635万円!?墓石代を含めれば、総額2000万円近いと見ていい。同じ都営で、多磨霊園(府中市・小金井市)は527万円、小平霊園(小平市・東村山市)でも480万円だ。いかに都心で墓不足が深刻なのかがわかる。これらはみな通うのにも便利で、都営ゆえに宗旨・宗派を問わない、というのも魅力だろう。

日本人の墓参りの頻度は、平均で年2.8回という(メモリアルアートの大野屋「11年・お墓参りに関する意識調査」)。墓参りが足りないと思う理由のトップは、「お墓が遠いから」(61.0%)。高齢化が進めば、体力的にもきつくなるし、郊外なら車でなければ移動できない、といったことが背景にある。

自動搬送・ロッカー式の納骨堂が増えるワケ

目下、大都市を中心に需要が増えているのが、先祖からの継承を問わない「納骨堂」だ。特にビル内にある、自動搬送でロッカー式の納骨堂が、注目されている。10年に開設された「本郷陵苑」(文京区)が、5年で販売する計画を1年半で売り切ったことから、大きくメディアに取り上げられた。

いずれも、JRや地下鉄の駅から徒歩5分圏内と、アクセスは抜群。値段も安い。4月から売り出した「両国陵苑」(墨田区)は、77万円という安さだ(ローンも可)。読み取り機にカードをかざすと、遺骨の入った厨子が自動的に、参拝口へとセットされてくる。斎場や本堂を備え、葬式や法要もできる、オールインワン・タイプである。

これらの納骨堂は、外墓地と異なり、墓石もなく、土に埋めたものでもない。だがその反面、屋内でエアコンも効いているから、掃除などのメンテナンスが楽、といったメリットもある。檀家制度の縛りもなく、子孫への継承も問われない。「お墓が一族の墓から、個人の墓に移っている」(霊園開発するニチリョクの役員)。開園時間も長いので、サラリーマンが会社帰りに手ぶらで墓参り、というのも可能である。

海への「散骨ブーム」も静かなブーム

さらにはその先を行き、墓自体が要らない、というやり方もある。「海洋散骨」はその典型だ。故人の思い入れのある海に、酒や花束とともに遺骨を粉末状にしてまく。チャーター船を借り、首都圏であれば、東京湾の羽田沖や相模湾から散骨するパターンが多い。

実は1990年頃から始まっていた海洋散骨だが、元々は「戦友が沖縄の海に眠っているから」など、個別の事情から始まったという。現在では納骨堂と同様に、継承者が不要で「子どもに迷惑をかけずに済む」、といった理由が増えている。

海洋散骨の場合、遺骨を乾燥させ、機械を使って2ミリ以下に粉砕する。現在ではサン・ライフなど上場企業も参入しており、価格はチャーター代も含めて平均20万~30万円台。墓を買うよりはずっと安い。お参りしたければ、法要クルーズと称し、3回忌や7回忌などで海上に出ることもできる。

時代が変われば、墓のありようも変わってくる。2000万円近い超一等地の墓から、ロッカー式の納骨堂、果ては海洋散骨まで。今後も格差や嗜好を反映し、バラエティに富んださまざまな墓が増えそうだ。

~『週刊東洋経済』10月26日号巻頭特集「いま知りたい 終活」


・このブログでは葬祭の変遷を綴ってきている。その変貌ぶりは、この4年足らずでも大きい。

家から個人へと、弔いの意味も変わってきており、それが寺院経営を圧迫していく。見ているとよりビジネスライクになっていくようだ。

日刊紙朝刊に入ってくる広告には、家族葬儀や永代供養をうたった宗派不問の寺院の広告が多くなった。これも時代に流れであり加速していくことは間違いない。

個人的には、ココロに墓を持ち供養すべしと思っているが、宗教に関心を持たない人たちにはさらに違った世界の出来事ととなることが悲しいことだ。

大事なことは、死後のことではなく今、生きている時間を充実させることのみだ。いくら豪華な墓に葬られても高価な戒名をもらっても、法要をしっかりしても、遺族の中にあなたがしっかりと生きていなければ仕方ないことなのではないだろうか。

ダライ・ラマの詩で新曲 いじめ撲滅願いヤーロー氏

ダライ・ラマの詩で新曲 いじめ撲滅願いヤーロー氏
2013年10月28日 共同通信社

 米国の伝説的フォークグループ「ピーター・ポール&マリー」(PPM)のピーター・ヤーローさん(75)が、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世による詩をアレンジした新曲「決してあきらめないで」を日本で来月、リリースする。いじめ撲滅を願い、ヤーローさんは「互いの『違い』を認め合うことの大切さ」を訴えている。

 いじめの被害に遭っても「愛する気持ち」を忘れないで―。フォークギターの音色に乗せたメッセージを、ダライ・ラマとヤーローさんが、来月16日に日本で共同発表する予定。【ニューヨーク共同】


・このグループも知らないが、いじめに関するメッセージを込めた新曲を出すということだ。

ハラスメントという言葉が氾濫している。最近ではマタハラというのもある。何でも、いじめと捉える。それだけ人間関係が希薄化しているのと人間の耐久力が極端に落ちているのだろう。

対等な人間関係などはないと感じている。だが、抑圧者対被抑圧者では簡単に済まされないから人間は面白い。時には立場が逆転することも人生にはあるのだ。

とにかく時間の経過で環境は一変する。苦手な人もずっと同じところにいるわけではない。だから、もう少し待つこと。そして愚痴を言える人を持つことだ。


平和な未来へ、いじめ撲滅 千葉工大で講演、新曲披露 ダライ・ラマ、ピーター・ヤーロー 習志野
2013年11月17日 千葉日報

 チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世(78)が16日、習志野市の千葉工業大学で講演し、学生約500人に平和な未来を築く責任を訴えた。米国のフォークグループ「ピーター・ポール&マリー」(PPM)のピーター・ヤーローさん(75)もゲスト出演。ダライ・ラマの詩を基に作った新曲を本邦初披露し、思いやる心の大切さ、いじめ撲滅を2人で呼び掛けた。

 「宗教者の立場から見る科学の役割」と題した講演でダライ・ラマは、核兵器の使用などを踏まえ、科学技術を使う人の心の在り方の重要性を指摘。「暴力のない、平和な未来を築く責任を負っているのは若者の皆さん」と説いた。

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 講演後、ギター片手に登場したヤーローさんが新曲「決してあきらめないで」を披露。いじめを無くそうと願うダライ・ラマの詩を、優しいフォークギターの音色に乗せて届けた。「詩の通り、お互いを愛することができれば平和につながる」と話すヤーローさん。ダライ・ラマは「思いやりの心を持つこと。まったく知らない者、敵同士も同じ人間-という意識で相手の気持ちになって考えてみること」と、詩に込めた思いをあらためて訴えた。


人生いろいろ:生演奏を聴く

† 本当に久しぶりに演奏会に行ってきた。無料である。住所地から少し離れた小都市であり今まで行ったことはなかった。その駅は新しいコンセプトをもとに公共施設併設でテナントが多くあり賑わっていた。一方で、駅前商店街は日曜午後だというのに閑散として対比が大きかった。会場まで徒歩で歩きながら、この町に暮らす人たちの生活を思いつつ会場に急いだ。

‡ 演奏会場は大勢の市民がいて盛り上がっていた。ただ演奏会そのものは騒音に近い音楽で、閉口するとともにこれが現代の流行りなのだろうと感じた。実は早朝に、CDを聴いていてゆっくりとした深い内容の交響曲を聴いていたので天地の差があった。時代の流れは早くて大きな事故・事件すらすぐに忘れ去られてしまう。そんな中で青年時代からゆっくりと聴いてきた音楽をただ聴くことが幸せである。

ロシアからの亡命理由 オランダ「同性愛も考慮」

ロシアからの亡命理由 オランダ「同性愛も考慮」
2013年11月7日 中日新聞

 オランダのティメルマンス外相は、ロシアからの亡命理由として同性愛を認める考えを議会宛ての書簡で明らかにした。ロシアの同性愛者が置かれた状況を国際社会が注視するようオランダが積極関与していく姿勢も示した。ロイター通信が五日、伝えた。

 同外相は、同性愛に関する情報の未成年への宣伝を禁止するロシアの同性愛宣伝禁止法を「偏見と差別を生む」と強く批判。「亡命認可には同性愛を考慮に入れ、禁止法違反には亡命を認める」と明記している。

 規制法はプーチン大統領の肝いりで六月に制定されただけに、規制法を同性愛者に対する迫害とみなすオランダの対応は、両国間の新たな火種になる可能性がある。

 国際環境保護団体グリーンピースが所有するオランダ船籍の船が北極圏の海で九月、ロシアの油田開発を妨害して乗組員三十人が「海賊行為」の罪で逮捕・訴追されたことや、オランダでロシア外交官が一時拘束されたことで、両国関係はぎくしゃくしている。

 十月にはモスクワでオランダ外交官が自宅に侵入した身元不明の集団に暴行され、家の中の鏡に同性愛者や性同一性障害者などの性的マイノリティーを示す「LGBT」と、口紅で書き残されていた事件があった。【ロンドン=石川保典】


・ロシアの厳しいマイノリティ政策に対して、オランダは亡命理由の一つになるという考え方を示した。

同性愛に関しても、このブログでいろいろと取り上げたが一致した見解はない。認める国や、財産制度として許容するというものから禁止されるところまで幅広い。

オランダが、このように強気になっている土壌を考えると興味深いものだ。安楽死など、日本ではタブーとされることも直視する国民性に日本人はついていくことができるだろうか。

バチカン~秘められた神秘の世界~

バチカン~秘められた神秘の世界~
原題:Vatican: Life Within
制作:ナショナルジオグラフィック National Geographic 95分 2011年

ローマ・カトリック教会の権力の中枢に秘められた驚くべき歴史や聖職者たちの任務が今語られる!

バチカン、そこは謎に包まれた権力の中枢。中に入ることを許されるのは、選ばれた少数の者だけだ。そのうちの8人が沈黙を破り、ローマ教皇のそばでの任務について口を開いた。彼らは神に仕える者であり、彼らの守るものの価値は計り知れない。小さな町なら機能停止するほど絶え間なく訪れる観光客を監視する一方で、教皇のイメージを形成し、その言葉を全世界に向けて発信する。8人の語る内容は、独特な高級感の漂う映像とあいまって、ここでしか見られない未知の世界へと視聴者をいざなう。

DESCRIPTION
Vatican: Life Within takes you on a journey into a rarely seen world and to the heart of an ancient religion. As the leader of over 1 billion Catholics worldwide, Pope Benedict XVI wields almost unparalleled religious and political influence. But to many, the Vatican is as secretive as it is spiritual.

With unprecedented access to Vatican staff, including security chiefs and the Pope's official photographer, Francesco Sforza, the daily tasks involved in managing the life of Christ's representative on Earth are revealed in full.

For these men on a mission, serving the Pope is a deeply sacred task while modern-day media pressure ensures it is also a challenging one. From supervising millions of visitors to maintaining the Vatican's extraordinary cultural archives, find out how this tiny state in the centre of Rome controls and delivers God's message to the world.


・バチカンの秘められた実情を描く。ベネディクト16世の代に撮影された番組。

番組では、バチカンの行事を支えている人たちのインタビューと仕事ぶりを追っている。教皇付き専属カメラマン。教皇のボディガード。侍者。バチカン放送職員。機密文書館職員。バチカン美術館職員。バチカン天文台職員。そしてサンピエトロ寺院の長たる枢機卿。それらの人たちを通してバチカンの表情を歴史的な建造物や遺物とともに伝える。

16人いる侍者らは寄宿舎生活をしながら宗教行事の補佐をする。バチカンの衛兵と警察官は合わせて約250人だという。

さて秘められた世界であることは確かだが神秘に包まれているのかは分からない。そして取材も自由にできているわけでないことは承知としても単にバチカンの紹介番組に終わってはもったいない。

ここに登場する人たちは、教皇にお仕えすることを仕事以上のものと捉えていることは確かであろう。それは権威ある人に仕えているという自負と喜びと高揚感のようなものが感じられる。それほどバチカンは世界の一つの中心地ということもいえる。

2000年の伝統があれば、そこにはさまざまな歴史が潜んでいることは確かであり歴史と伝統には抗いがたいものがあるのは確かなことだ。日本の天皇制度も、その是非はともかくとして、式年遷宮で過去最高の参拝者を記録した伊勢神宮をはじめとして深い神秘と魅力があることは確かだろう。

この番組が制作されてから、ベネディクト16世は退位という経過を辿っている。

番組の中で、良くも悪くも階級社会であるという答えがあった。末端の教会はいざしらずとも、ここはカトリックの中枢であるという印象は受けた。バチカンの不祥事には最後に4分ほど僅か入れただけで、これが精一杯だろう。

登場したバチカン幹部が、教会が世俗に流されてしまっている現状を憂いていた。つまり内部に巣食っている問題は見えていないということだろう。

信仰がなくなってしまったのは、科学の台頭でも娯楽の氾濫でもないのだ。伝統だけで信仰を語ることはもはや難しい時代になり、問われるのは現代に生きる指針を提供できるか否かだと気づいていないのだ。新法王となり新たな歴史を作り出せるのか、バチカンの行く末を見守りたい。

5間で仏像など458点盗難

5年間で仏像など458点盗難
2013年11月01日 NHK大阪放送局

関西の2府4県で、この5年間に寺や神社が所有する仏像など少なくとも458点が盗難の被害にあっていたことが各地の警察や府県への取材でわかりました。

関西各地の警察や府県の教育委員会によりますと平成20年から去年までの5年間に寺や神社が所有する仏像や絵画、掛け軸など少なくとも458点が盗難の被害にあいました。

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府県別の被害は▽和歌山県で282点▽滋賀県で93点▽京都府で41点▽奈良県で33点▽兵庫県で8点となっています。

大阪府では指定文化財の盗難被害のデータしかありませんが平成22年の3月に能勢町にある今養寺で国の重要文化財の「木造大日如来坐像」が盗まれているのが見つかりました。この大阪の寺は無人だったほか奈良県や和歌山県などでも警備体制が薄い無人の寺が相次いで狙われているということです。

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地域の文化財に詳しい関西大学の長谷洋一教授は「このままではまだ評価が定まっていない重要な仏像の盗難が続き地域の文化財がますます減ってしまう。行政や住民、それに警察がネットワークをつくり対策をとるべきだ」と話しています。


・NHK大阪放送局では、ニュース特集として以下の報道をした。

価値のある仏像にはブローカーが寺社側に接触し高値で売買を持ちかけるという。重要文化財は文化財保護法により売買には届出が必要というが所在不明のものもある。

その背景には、檀家不足のために寺社の経営が難しくなっている現状があるという。補助金削減で修復費等が賄えないという。

また無人となった寺では盗難に気づかれていない場合もあるというのが実態であるそうだ。インターネットでオークションされる場合もあるとのことで盗まれてから転売を繰り返すという。特定の富裕層に向けて国内・海外に流出していることもある。

この対策として仏像のデータベースを作っておく滋賀県のような自治体もある。このように闇で売買されたり盗難にあったりと文化財的な価値のある仏像は財産的な価値も高いようだ。

つまり買う側が一方にいることで、仲介するブローカーや美術商らが入り、経済的に困っている寺などの保管者が売買したり、盗んだりする人たちがいる。需要と供給があるわけだ。宗教的な価値よりも経済的な価値に目を奪われている人たちを、仏様はどう見つめておられるのだろうか。

どちらにしても価値ある報道。

追加情報
NHKでは、以下のような文化財問題取材班を組織して取材を進めていることが判明した。この取材の中心となっているのが京阪神の放送局だろう。

別の観点からも参考にしたいものだ。


参考
追跡 消えた重要文化財 (外部リンク)
2013年11月1日 NHK WEB特集

文化財問題取材班を結成
 報道局特別報道チームは、この夏、NHKにできた新しい部署です。
 政治、経済、社会、国際の各部で経験を積んだ記者が、その専門性を活かして、独自の調査報道を展開しようというのが目的です。
 文化財問題の調査報道は、社会部で事件取材の経験を積んだ2人の記者を中心に、大阪、京都、奈良、大津、福岡、札幌、それに松山の各局の記者も参加して、取材をスタートさせました。


①消えた仏像 不正売買に迫る
 2013年10月31日 NHK大阪放送局 9分7秒

国の重要文化財の仏像や絵などのうち全国で76点の所在が分からなくなっていることがNHKの取材で明らかになりました。関西でも2府3県のあわせて14点が所在不明になっています。取材を進めると不正な売買の実態が浮かび上がりました。
 石川由季(NHK大津放送局)

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②仏像盗難 無人の寺が狙われる
 2013年11月01日 NHK大阪放送局 8分47秒

国の重要文化財の仏像などが全国各地で所在不明になっています。関西では去年までの5年間で文化財の盗難被害が458点に上っていますが特に狙われているのは無人の寺です。被害の現状や対策を取材しました。
 法花(ほっけ)直毅(NHK京都放送局)

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「重文」美術品85件所在不明…仏像、刀など
2013年11月15日 読売新聞

 文化庁は15日、所在不明の国重要文化財(重文)の美術工芸品が少なくとも85件に上ると発表した。

 また、それらと一部重複する可能性があるが、郵送による別の調査で、個人所有の388件の所在が未回答などで確認できていないことも公表した。管理の不備があらわになった形で、同庁は今年度内をメドに、約1万件に上る重文の美術工芸品すべての所在調査を急ぐ。

 85件は刀剣や仏像、陶磁器など。内訳はまず、盗難届が出され、今も見つかっていない57件。仏像に付いた鈴など一部のみだが、国宝6件も含まれる。さらに、重文が全国で行方不明になっているとの報道を受け、今月、報道分の緊急調査を行った結果、無届けの売却や相続などで行方不明になった例が28件あった。



国重要文化財:85件が行方不明 その内57件は盗難届
2013年11月15日 毎日新聞

 文化庁は15日、国の重要文化財に指定されている刀、仏像などの美術工芸品のうち、少なくとも85件の所在が分からず、うち国宝6件を含む57件で盗難届が出されている、と発表した。同庁は今後、国指定重文の美術工芸品約1万500件を全数調査するとともに、所有者に国への届け出の徹底を求める。

 文化庁によると、同日時点で盗難届が出され所在不明となったままの重要文化財は57件(部分的な盗難を含む)で、うち6件は国宝だった。また、今月上旬、所在不明と報道された重文73件について緊急調査したところ、既に把握していた盗難分以外に新たに28件が所在不明であることが判明し、合計85件となった。

 国宝など重文の所有者は、文化財保護法で売買や移動、相続する際、国への届け出が義務付けられているが、徹底されていないのが実態。江崎典宏美術学芸課長は「調査結果は衝撃的だ。今後は所有者や所在地をしっかり把握しなければならない」と話している。【福田隆】

 ◇盗難届が出され所在不明のままの国宝(届け出順)

 金銅燈籠(とうろう)1基(奈良・興福寺。最上部の擬宝珠がもぎ取られた)▽木造兜跋毘沙門天立像(もくぞうとばつびしゃもんてんりゅうぞう)1体(京都・教王護国寺。収蔵庫で陳列中宝塔を盗まれる)▽同像に付属する鈴2個(同。宝物館1階展示中になくなっていた。ただし鈴自体は国宝指定外)▽木造四天王立像(東金堂)広目天の結び紐(ひも)(奈良・興福寺。拝観中に盗まれる)▽木造四天王立像(東金堂)多聞天左膝下の結び紐(同。国宝館陳列中に盗まれる)▽塑造四天王立像(所在戒壇堂)4体のうち増長天が右手に持つ戟(げき)の石突部(奈良・東大寺。拝観者の指摘により判明)



追記

国宝・重文の109件、所在わからず 刀剣が半数近く
2014年7月4日 朝日新聞

 文化庁は4日、国の国宝・重要文化財で絵画や彫刻、刀剣などの美術工芸品1万524件のうち、国宝1件を含む109件が所在不明だと発表した。調査は全て済んでおらず、行方不明の国宝や重文はさらに増える可能性がある。

 文化財保護法は、国宝・重要文化財の所有者や所在地が変わった場合、文化庁長官への届け出を義務づけている。しかし昨年、所在不明のものが多数あることが判明。文化庁は都道府県教育委員会に依頼し、全件の所在調査を進め、6月12日現在で国宝1件、重文108件を「所在不明」と判断した。このうち、刀剣が半数近い52件を占め、国宝の「短刀 銘国光」が含まれている。同庁は、刀剣は個人所有が多いうえ、売買や相続の対象になりやすいことが原因になっていると見ている。ほかに、仏像などの彫刻が17件、絵画が10件などとなっている。

 不明の理由として最も多いのは盗難で33件。所有者の転居先が把握できないものが31件、所有者が亡くなり行方が分からないものが23件だった。さらに、所有者が判明しても現物が確認できないなど、調査が済んでいないものが238件(うち国宝は12件)ある。

 文化庁によると、所有者変更などを届け出る法律の規定を知らないケースも多いという。同庁は今後、年1回、所有者と連絡を取り情報を把握するほか、4年に1回をメドに、現物確認をする方針だ。(藤井裕介)



国宝含む文化財72点 所在不明に
2015年1月21日 NHK

国の重要文化財100点余りが所在不明になっている問題で、文化庁が追加で調査したところ、新たに2つの国宝を含む72点が所有者の死亡や転居などで所在不明となっていることが分かりました。

国の重要文化財を巡っては、文化庁が1万500点余りの所在確認を行った結果、これまでに国宝1点を含む108点の所在が分からなくなっていて、文化庁は、状況が把握できなかった238点について、追加で調査を行っていました。

その結果、98点は所在が確認できたものの、国宝に指定されている鎌倉時代の太刀と南北朝時代の刀の2点、それに重要文化財70点が所在不明になっていることが新たに分かりました。

このうち、国宝2点は、それぞれ東京都の個人が所有していましたが、死亡したり転居したりして所在が分からなくなっているということです。

所在不明になっている重要文化財は、国宝3点を含む180点に上ることになります。

一方、今も国宝9点と59点の重要文化財の状況が把握できていないということで、文化庁は、さらに調査を続けるとともに不明となった文化財の行方を追跡することにしています。

文化庁の早川俊章美術学芸課長は「国民の共有的な財産が不明になっていることは大変重く受け止めており、再発防止に向け、しっかり対応していきたい」と話しています。



関連 保存・継承が困難な時代に・・・

文化庁選定の戦争遺跡、32カ所が損壊 朝日新聞調査
2015年3月22日 朝日新聞

 明治から第2次世界大戦までの主要な戦争遺跡を保存するため、文化庁が2003年から実態調査している全国50カ所の遺跡(群)のうち、32カ所が取り壊されたり破損したりしていることがわかった。同庁は調査結果を報告書にする予定だが、その間にも荒廃が進む実態が明らかになった。

 29都道府県に点在する戦争遺跡の保存状況などを聞いた朝日新聞社のアンケートに、関係市区町村の文化財担当者が答えた。

 取り壊されたり、工場や住宅に転用されたりして、一部または全て消失したという遺跡は、土浦飛行隊(茨城県阿見町)や砲兵本廠(しょう、東京都板橋区など)、鎮守府と要塞(ようさい、京都府舞鶴市)など13カ所。存在はするが傷みが進むのは、松代大本営地下壕(ごう、長野市)や回天特別攻撃基地(山口県周南市)、八日市飛行場(滋賀県東近江市)など19カ所あった。




追記 報道の先に演出・やり過ぎが!? 週刊文春で指摘されたのは大阪放送局・N記者

<「やらせ」報道>NHK放送総局長 文春記事を否定
2015年3月18日 毎日新聞

 NHKの報道番組「クローズアップ現代」で「やらせ」があったと18日発売の週刊文春が報じた問題について、同日の放送総局長記者会見で、担当の森永公紀理事は「取材のプロセスを確認しているが、今の時点ではやらせがあったとは考えていない」と述べた。

 指摘された番組は昨年5月14日に放送された「追跡“出家詐欺”~狙われる宗教法人~」。同雑誌で出演者の一人が「番組に登場するブローカーは架空の人物。記者に依頼されて私が演技した」などと証言している。

 NHK広報局は「詳細な記事なので、一つ一つ内容を精査し、取材のプロセスを確認したい」としている。【須藤唯哉】



クローズアップ現代 No.3496
追跡 “出家詐欺” ~狙われる宗教法人~

2014年5月14日 NHK



参考
最後に笑うのはアノ人!? NHKの”やらせ疑惑”は今後こうなるという予測!
2015年3月21日 Yahoo! JAPANニュース
水島宏明 (法政大学教授・元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクター)

http://bylines.news.yahoo.co.jp/mizushimahiroaki/20150321-00044068/

NHKやらせ疑惑で番組出演男性が1日にヒアリング
2015年3月31日 日刊スポーツ

 週刊文春3月26日号で、出家詐欺をテーマにしたNHK「クローズアップ現代」において、やらせ疑惑があると指摘された問題で、番組に出演した男性が、4月1日にNHKによる聴き取りに応じることが31日、分かった。男性の代理人の弁護士が、報道各社に送付した書面で明らかにした。

 番組は昨年5月に放送され、出家詐欺のブローカーとされる男性が登場したが、同誌によると、男性は、自分がブローカーではなく、出家詐欺にかかわったこともなく、NHKの記者に依頼されて演じたとしていた。

 男性は代理人の弁護士と同席し、NHKに対し、同様の趣旨の説明をするとみられる。弁護士はNHKと話し合いの結果次第ではBPO放送人権委員会に人権侵害を申し立てることも検討中としている。



NHKやらせ疑惑、出演男性会見「ノイローゼ寸前」
2015年4月1日 日刊スポーツ

 NHKの報道番組「クローズアップ現代」で昨年5月14日に放送された「追跡“出家詐欺”~狙われる宗教法人~」をめぐり、やらせ疑惑が浮上している件で、ブローカー役に仕立てられたと主張する大阪府内で飲食店を経営する男性(50)が1日、大阪市内で、代理人弁護士とともに会見した。

 男性は同日、代理人とともに、同市内で、NHK側の聞き取り調査に応じ、局側に訂正報道を求める申し入れ書を提出。男性側は7日以内の回答を求め、今後、局側の対応が意に沿うものではなかった場合、放送倫理・番組向上機構(BPO)に申し立てるとした。

 やらせ疑惑が持ち上がった番組は、昨年4月25日に「かんさい熱視線」で最初に放送され、その後、同5月14日に「クローズアップ現代」で全国放送。寺で出家の儀式「得度」を受ければ、戸籍上も法名への変更が可能となる制度を悪用した「出家詐欺」を扱った内容。多重債務者が別人になりすまし、ローンや融資などをだまし取るなどする詐欺を取り上げた。

 番組内では、NHK大阪放送局の社会部記者が、出家詐欺のブローカーの事務所を突き止めたとしてインタビューし、同所を訪ねてきた多重債務者とブローカーの会話が放送され、記者は多重債務者の後を追い、直撃取材もしている。

 ここでブローカーとされた男性が、この日、会見し「私はNHKの記者に依頼されて、再現映像か何かと思い、ブローカー役を演じた。私はブローカーではない」と訴えた。

 また、同番組に多重債務者として登場しているA氏とは旧知の仲で、男性はA氏から一昨年秋に記者を紹介された。初対面の段階では「氏素性を名乗らなかったので(NHK記者と)分からなかった」が、男性が寺修業の経験があることから、寺宝の話などをしたという。

 それから約半年後、昨年の3月か4月ごろ、男性は再びA氏に依頼され、大阪市内のホテルで記者と面会。番組収録の意向を把握したという。当初は、記者から、男性が多重債務者、A氏がブローカーを演じるよう指示されたが、途中で入れ替わった。

 収録の際には、室内には布に覆われたカメラのような物があり、録音機器も確認していた。男性は「再現VTRを撮るのだろう」と思い、協力したという。

 この一連の流れについて、男性はA氏から50万円の借り入れがあり「断りにくい負い目、詳細を聞き出しにくい雰囲気があった。お察し願いたい」とし、詳細が把握できないまま、協力を続けたと説明した。

 収録後、不安になった男性は記者側に「いつ、どういう形で放送されるのか、問い合わせたが返答はなかった」といい、知らぬままに昨年4月に関西地区で放送。その時点では放送に気付かず、同5月に全国地区での放送があり、全国版での放送を一昨年秋に知った。その後、インターネットの過去番組検索などで、番組内容を確認した。

 番組では、自分の映像の際に「ブローカーとのテロップがあった」ため、初めて、男性は自らがブローカー役に仕立てられていたことを確認。記者を紹介したA氏に確認の電話を入れ、深夜の時間帯に通話ができ、A氏から「ブローカーやろ?」などと言われたという。

 その際の音声通話には「ずっとハレーションを起こしていて、感覚では、録音しているのではないかと思った」と振り返った。その後、A氏とは連絡がとれなくなったという。

 男性は困惑し、以前から知っていた弁護士に相談。3月下旬に週刊誌報道があり、NHK側からの接触も受け、この日の聞き取りに至った。

 男性は「私自身、家族からもこんなこと(ブローカー)をやっているのか、などと言われ、ノイローゼ寸前になった。記者に説明を求めたが、謝罪はなく、言い訳から始まり、もみ消しまで求めてきた。私としては謝罪していただければよかった」と、訂正報道を求めた心境を語った。

 また、法的措置について、代理人は「金銭評価(賠償請求学)が難しい案件で、しかも顔が見えないように首から下を撮影し、音声も変えてあるため、司法的には考えていない。何より、本人は訂正を一番に求めている」とし、現状では訴訟へ発展させる可能性はないとした。



<NHK>「捏造なかった…過剰演出」会長ら20人処分
2015年4月28日 毎日新聞

 NHKの報道番組「クローズアップ現代」などでやらせが指摘されていた問題で、NHKの調査委員会(委員長、堂元光副会長)は視聴者に誤解を与える過剰演出があったとする一方、やらせによる捏造(ねつぞう)はなかったとする最終報告をまとめたことが、27日分かった。担当記者の停職など約20人の処分とあわせて28日に公表する。籾井勝人(もみい・かつと)会長を含む会長ら役員は、処分の規定がなく、報酬を自主返納する方向。

 問題の番組は、昨年5月14日に放送した「追跡“出家詐欺”~狙われる宗教法人~」。多重債務者がブローカーを介して、出家の儀式を受け、名前を変えて融資などをだまし取る詐欺の手口を紹介した。同様の内容は同年4月25日の関西ローカル「かんさい熱視線」でも放送されていた。いずれも大阪放送局の男性記者が担当した。

 やらせが疑われているのは、取材で突き止めたブローカーとされる男性の元に、多重債務者とされる男性が相談に訪れる場面。ブローカーとされた男性はブローカーであることを否定。同調査委の中間報告では、記者は多重債務者とされる男性と8~9年前から知り合いで、この男性にブローカーとされた男性を紹介されていた。

 最終報告は、やらせではなく、ブローカーとされる男性と知り合った実際の過程が、放送では逆になっていたことなどから、演出が過剰だったと判断した。【望月麻紀】



NHKの過剰演出認める 「クロ現」問題、最終報告へ
2015年4月28日 毎日新聞

 昨年5月放送のNHK「クローズアップ現代」で「記者の指示によるやらせがあった」と指摘されている問題で、NHKの調査委員会は最終報告を取りまとめ、28日に公表する方針を固めた。記者が詐欺の活動拠点を突き止めたかのような番組の構成などについて、過剰な演出があったと認める一方で、関係者の言い分が食い違うことから、演技指導などの意図的なやらせや、事実のねじ曲げがあったとの認定には至らなかったという。

 複数のNHK関係者によると、調査委は27日に会合を開き、最終報告書の内容について外部委員の弁護士ら3人の了解を得た。記者のほか籾井勝人会長や関係理事らの処分も検討するといい、28日のNHK経営委員会に報告したうえで、公表する見通し。

 番組は、出家して戸籍名を変えることで債務記録の照会を困難にする「出家詐欺」の特集。多重債務者に出家をあっせんするブローカーとして登場した大阪府内の男性が、「私はブローカーの経験はなく、記者にやらせ指示を受けた。憤りを感じる」として、NHKに対して訂正を求める申入書を提出し、21日には放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会に審理を申し立てている。(後藤洋平、岩田智博)



<NHKやらせ疑惑>国谷キャスター 涙ぐみながら謝罪
2015年4月28日 毎日新聞

 ◇「クローズアップ現代」番組最後に「残念でおわび」

 NHKの報道番組「クローズアップ現代」などでやらせが指摘されていた問題で、同番組は28日、同日発表されたNHKの調査委員会(委員長、堂元光NHK副会長)の調査報告書に基づき、検証内容とこの日の記者会見の抜粋を番組内で放送した。この日、調査委員会の検証内容をチェックする長谷部恭男・早稲田大大学院法務研究科教授ら外部委員から、「自律的に真実を追求する報道番組を全国の視聴者に送り届ける」ように見解が出されており、自らその姿勢を示したものと見られる。

 国谷裕子キャスターは番組の最後に、「22年間番組を放送してきましたが、事実に誤りがある番組を放送してしまったこと、視聴者の信頼を損ねてしまったことをおわびいたします。常にフェアで事実に誠実に向き合うことで番組に取り組んできましたが、今回調査委員会により、その一部が視聴者の信頼に反する内容と指摘されました。私としても残念でおわび申し上げます」と、涙ぐみながら頭を下げた。【中村美奈子】



<NHKやらせ疑惑>男性がBPO放送人権委に申し立て
2015年4月21日 毎日新聞

 NHKの報道番組クローズアップ現代の「やらせ」疑惑を巡り、番組内で「出家詐欺ブローカー」とされた大阪府内の男性(50)が21日、真実ではない放送で人権を侵害されたとして、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会に申し立てを行った。男性は大阪市内で記者会見し、「自分の名誉のため、ブローカーではないと訂正してほしい。(BPOには)第三者として適正な調査をしていただけると思う」と語った。

 男性は「記者の指示でブローカー役を演じた」などと主張し、訂正放送を求めてきた。会見では、これまで2度にわたり応じたNHKの聞き取り調査について「身内の(記者の言い分の)裏付けをしたいようなヒアリングだった」と批判。男性の代理人の弁護士は「指定した期限までにNHKから明確な回答がなく、基本的な話し合いは成立しなかったと判断した」と説明した。

 問題の番組は昨年4月25日「かんさい熱視線」、5月14日「クローズアップ現代」で放送された。NHKは調査委員会を設置して検証作業を行い、9日に発表した中間報告では、ビルの一室を詐欺の「活動拠点」としたのは誤りだったと認めた。近く最終報告を公表する見込み。

 申し立てを受け、NHK広報局は「現在調査を進めている。BPOには協力していく」とコメントを発表した。【棚部秀行、望月麻紀】



「クローズアップ現代」報道に関する調査委員会報告


追記

BPOが放送への圧力と自民批判 NHK番組やらせ問題
2015年11月6日 中日新聞

 NHKの報道番組「クローズアップ現代」でやらせがあったと指摘された問題で、同番組を審議してきた放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は6日、「重大な放送倫理違反があった」とする意見書を公表した。同番組をめぐり、総務省がNHKを厳重注意したことを「極めて遺憾」とし、自民党が同局幹部を呼び出して事情聴取したことも「政権党による圧力そのもの」と強く批判した。

 BPOによると、同委員会決定で総務省と自民党を批判したのは初めて。(共同)



NHK総合テレビ『クローズアップ現代』"出家詐欺"報道に関する意見
2015年11月6日 放送倫理・番組向上機構(BPO)放送倫理検証委員会

NHK総合テレビ『クローズアップ現代』(2014年5月14日放送)と、その基になった『かんさい熱視線』(同年4月25日放送 関西ローカル)は、寺院で「得度」の儀式を受けると戸籍の名を変更できることを悪用した"出家詐欺"が広がっていると紹介。番組で「ブローカー」とされた人物が、演技指導によるやらせ取材だったと告発したのに対して、NHKは「過剰な演出」などはあったが「事実のねつ造につながるいわゆるやらせは行っていない」との報告書を公表していた。

委員会は、NHK関係者のみならず、番組で紹介された「ブローカー」「多重債務者」に対しても聴き取り調査を行った。その結果、2つの番組は「情報提供者に依存した安易な取材」や「報道番組で許容される範囲を逸脱した表現」により、著しく正確性に欠ける情報を伝えたとして、「重大な放送倫理違反があった」と判断した。

その一方で、総務省が、放送法を根拠に2009年以来となる番組内容を理由とした行政指導(文書での厳重注意)を行ったことに対しては、放送法が保障する「自律」を侵害する行為で「極めて遺憾である」と指摘した。

2015年11月6日 委員会決定 PDF


善通寺:修行僧に暴行、2週間のけが 香川県警に被害届

善通寺:修行僧に暴行、2週間のけが 香川県警に被害届
2013年10月29日 毎日新聞

 真言宗善通寺派の総本山善通寺(香川県善通寺市)で今月中旬、奈良県から修行に来ていた20代の男性僧侶が、監督・指導する立場の30代の男性僧侶から殴るなどの暴行を受け、けがをしていたことが28日、分かった。寺側も暴行があったことを認めて謝罪したが、被害男性は香川県警に被害届を出した。

 寺などによると、被害男性は9月上旬、寺にある僧侶養成機関の善通寺専修学院に約3カ月の予定で入った。読経方法や僧侶としての作法などを学んでいたが、今月中旬、教わる内容が変わると、監督する僧侶から「出来が悪い」などと言われ、修行していた道場で、殴られたり蹴られたりした。

 暴行は数日あり、被害男性は善通寺での修行は難しいと判断、21日に寺を離れた。指導・監督には男性僧侶2人が当たっており、もう1人の僧侶も暴行に気付いていたが止めず、寺幹部にも知らせていなかった。

 被害男性は、頭部や腹部の打撲などで2週間のけがと診断されたという。

 善通寺は被害男性の親族から暴行を知らされて調査し、暴行した僧侶は謹慎中。寺の菅智潤(ちじゅん)宗務総長は毎日新聞の取材に、「指導の一環のつもりだったようだが、暴力は行き過ぎだ。暴行した僧に対する処分も検討する」と説明している。

 総本山善通寺は空海(弘法大師)が813年、生家跡に建立したとされ、高さ45メートルに及ぶ五重塔が有名。【古川宗】



・修行の際に暴行があったとし被害を受けた僧が被害届を出したということだ。寺側が謝罪をしたが受け入れなかったということで怒りがおさまらないようだ。

スポニチの報道を読むと、他の報道と違ってさらに具体的だ。それによると全寮制の寮長もしていた指導僧は別の僧侶にも暴行をしていたとあり、こうした行為が日常だったという印象を受ける。そして処分を検討とあるが、スポニチは解雇としている。

約3ヵ月コースで、まだ始まったばかりであり、当然慣れない生活であろうが骨折までするほど殴ることが修行であったのか分からない。

なお以下のテレビ報道では、修行僧が座禅中に居眠りや予・復習をしないなどと、修行態度にも問題があったと伺えるようなことも記されている。やはり23歳の青年像なのだ。


 善通寺によると、暴行を受けたのは、奈良県の23歳の僧侶の男性で、9月から2カ月の予定で、善通寺に泊まり込み、修行していた。しかし、10月中旬以降、指導役の40歳の僧侶から、座禅中の居眠りや修行態度の悪さをたびたび指摘され、脇腹をけられたり、手や木の札で頭をたたかれたりしたという。男性の父親が、善通寺に被害を訴え、明らかになったもので、男性は、腰を打撲する2週間のけがをして、警察に被害届を出したという。(2013/10/29 岡山放送)

 善通寺によると、男性は境内の寮に寝泊まりしながら、9月8日から2か月余りの予定で修行していたが、10月中旬頃から「予習・復習をせず、お経や作法に2倍の時間がかかっている」などの理由で、指導役の僧侶(40)から腰を蹴られたり、脇腹を殴られたりするなどし、2週間のケガをしたという。男性は21日、修行を途中でやめた。(2013/10/29 日本テレビ)


脇腹蹴り後頭部たたく…修行僧に指導役が暴行 空海生誕の善通寺
2013年10月29日 スポニチ

 真言宗開祖の空海の生誕地とされる香川県善通寺市の善通寺で、修行中だった僧侶の男性(23)が約20日間にわたり、指導役の僧侶から一方的に暴力を受けてけがをしたとして、善通寺署へ被害届を提出したことが29日、男性の関係者への取材で分かった。男性はあばら骨が折れたとしている。

 別の修行僧1人も継続的に暴力を受けていたことも判明。男性側は善通寺署に傷害容疑などで、指導役だった僧侶への捜査を求める。

 関係者によると、男性は近畿地方の寺の僧侶。9月から約3カ月間の予定で、善通寺の境内にある寮で生活しながら修行をしていた。

 寮の責任者も務める指導役の僧侶は10月に入ると、男性が自ら修行中断を申し出て寺を離れるまでのほぼ毎日、行動が遅いなどの理由で脇腹を蹴ったほか木札で後頭部を何度もたたくなどして、あばら骨が折れたり、打撲したりするけがをさせた。

 指導役の僧侶は以前、別の修行僧を暴行していたが、この修行僧が寺を出た後、男性が被害を受けるようになった。

 善通寺のより年長の僧侶は、指導役の僧侶に「それ以上したら捕まるぞ」などと注意。一緒に寮生活した複数の僧侶も状況を認識していたが、止めなかったという。

 善通寺側は男性に謝罪し、指導役の僧侶はすでに解雇したとしている。

 男性の関係者は「宗教施設内で、修行中の者を殴るようなことは、宗教家としてあるまじき行為だ」と話している。



総本山善通寺で指導役僧侶が修行僧に暴行、2週間のけが
2013年10月29日 朝日新聞

 香川県善通寺市の真言宗善通寺派の総本山善通寺で、20代の男性修行僧が、指導役の40代の男性僧侶から修行中に暴行を受けて2週間のけがを負ったとして、香川県警に被害届を出した。僧侶は謹慎中という。

 同寺によると、被害者の男性は10月中旬の数日間、寺の道場で修行中、僧侶から殴られたり蹴られたりして2週間のけがをしたという。僧侶は「修行中の態度が悪かった」と説明したという。男性は9月上旬に奈良県から寺を訪れ、3カ月の予定で修行中だった。菅智潤(すがちじゅん)宗務総長(63)は「行き過ぎた指導で絶対あってはならないことだ」と話している。善通寺は807年に空海が創建したとされ、四国霊場75番札所。



香川・善通寺で修行僧に指導役の僧侶が暴行
2013年10月29日 TBS

 香川県にある、空海ゆかりの寺、善通寺で、修行に来ていた奈良県の僧侶が、指導役の僧侶から殴る蹴るの暴行を受け、骨折していたことがわかりました。

 暴行を受けていたのは、奈良県の寺から修行に来ていた20代の男性の僧侶です。この僧侶は、先月1日から修行を受けていましたが、指導役の僧侶から殴る蹴るの暴行や暴言を受け、途中で修行をあきらめたということです。

 医師からは、上半身打撲など全治2週間のけがと診断され、先週、警察に被害届けをだしました。

 「教本等で頭部を殴られたり、腹部等を足で蹴られたり。最初は行なんで、こういうこともあるんだと思って我慢をしていましたが」(暴行を受けた男性僧侶)

 その後、僧侶はろっ骨を骨折していたこともわかりました。善通寺では、「指導の一環とはいえ手を下したのは行き過ぎだった」と話しています。また、暴行を加えた僧侶に対しては、今週中にも警察が事情を聞くものとみられています。

NHKスペシャル 中国激動 "さまよえる"人民のこころ

NHKスペシャル 中国激動
"さまよえる"人民のこころ
2013年10月13日 NHK総合 58分

“先に富める者から豊かになれ”鄧小平氏による改革開放の壮大な実験から始まり、急速に経済成長を続けてきた中国。しかし今、貧富の格差が拡大するなど、13億すべての民に「豊かさの約束」を唱え続けることが難しくなってきている。2回目は、経済的な成功に代わる新たな“心のより所”を模索し始めた中国の人々の内面に迫る。

今、人々の間で急速に求心力が高まっているのが、2500年の伝統を誇る中国生まれの“儒教”だ。「他人を思いやる」「利得にとらわれない」ことを重要視する儒教にこそ、中国人の心の原点があるとして、儒教学校の設立や、儒教の教えを経営方針に掲げる企業が続出。現代風にアレンジした新興グループまで登場し、中国全土に儒教ブームが広がろうとしている。

国も、かつては弾圧の対象でもあった儒教を認め、支援することで人々の心を掌握しようとしている。孔子の故郷、山東省曲阜では国が主催する孔子生誕祭が盛大に行われるなど、仁徳の国を復活させるための取り組みも始まっている。

拝金主義の夢から覚め、「心の平安」を求める人々――。次なる時代へと向かおうとする中国の姿を描く。


・上記の番宣とはかなり異なった内容となっていた。

この儒教ブームを挟んで、キリスト教の公認教会と未公認の「家庭教会」の動きを前後に入れていた。また儒教の教えを経営方針に掲げる企業はまったく紹介されなかった。

導入部で、子どもが親の足を洗う行為をして親孝行を実践させている風景が映されたが、やはり違和感を感じた。この行為は、「洗脚礼」といって儒教の伝統だと説明されていた。

キリスト教の布教に関しても、地方から都会へやってきた若い女性が店のノルマをこなせずに辞めさせて意気消沈していて家庭教会を訪ねた。その場面で、信者らの女性から「悪魔よ去れ!」と祈られていた。

これに関して、NHKのナレーションでは、「拝金主義」を「悪魔」と呼ぶと解説していた。これは間違いだろう。彼女たちは、本当に悪魔が彼女を妨害していると言っているのだ。拝金主義ということで番組の主張に沿った説明に変えてしまったのだろう。

この番組を最初みて感じたことは、残念ながら自己啓発セミナーの一場面かと見間違うような情景であったことだ。中国人民が直面する経済格差、政府の腐敗、人心の荒廃は経済成長の見返りとして発生するものだが、規模が大きい社会だけに矛盾も計り知れないことだろう。

そこで競争に疲れた成功者も失敗者も、お金儲けだけという虚しさと、気がつけば他人との交流もない現状に唖然として、拠り所を求めて彷徨うという風景となることは分かる。これは日本でも過去のあったことだからだ。

中国共産党政府も、2007年の共産党大会で示された宗教勢力を利用して人民の不満を押えようとする政策の一環として、儒教精神の復興を目論んで各地で行事を行っているという。その儒教の精神とは親を敬うとかいうことで、つまり上に従うことを学ぶという政府にとっても都合がいい教えといえよう。

非常に気になってしまったことは、番組ではすでにキリスト教徒は1億人になると言っていたことだが、例えば家庭教会で行われている洗礼風景の場面で、その教会では一回で100人もの信者が生まれたと報じていた。

本当に宗教の中身を知って信じているというよりも、半ば場の雰囲気で勢いで洗礼を受けてしまったり、キリスト教の組織の仲間らに依存できることを目的とするような印象を持ってしまった。

そして信仰とは、このようなものでいいのかと率直な疑問が湧いた。儒教の紹介場面でも、成功した女性企業家が没落していた時に触れた儒教の教えに共感して、自分の葛藤を解決していく挿話を入れていたが、これも何か雰囲気で行っているような感じをもった。

これは中国だけの問題ではなく、宗教をどう捉えるかという問題であり、救いを求めている人には何であろうと真実に見えるということを忘れているように感じる。儒教などの道徳がなぜ廃れてしまったかは、それが単なる教えに成り下がってしまったからだろうし、宗教の教えも同じようになってしまっている。

結論として、自己啓発セミナーのように、中途半端に自分を分かった気になってしまった人たちが、仲間を増やしていくことを推し進めるような場面が重なって映ってしまう。それが実は巧妙に作られた心理操作=洗脳であることに気づくことができない。

昨今の中国の台頭を見せつけられている日本だが、こうした人々ら一人一人が非常に不安にあえいでいることが、結局は強力なナショナリズムに変換され見えざる仮想敵に怒りをぶつけるという構図となっているのだろう。非常に危惧を覚えた。


中国政府が弾圧する“地下教会”の実態! 暴行、リンチ…冤罪被害者も!? 
2013年7月18日 ハピズム

 今年4月22日、米新聞大手ニューヨーク・タイムズは、昨年4月に逮捕され、裁判にかけられていた中華人民共和国河南省の地下教会の指導者7人に、実刑判決が下ったと報じた。

 女性4人、男性3人の指導者(牧師)たちが有罪となったのは、「違法カルト組織に属し、法秩序を破壊した罪」。テキサスを拠点に活動する、中国に住むクリスチャンの人権を擁護するNGO団体「ChinaAid」によると、7人に科された罪は、3年~7年半の禁固刑とのこと。刑は、4月1日に河南省葉県の人民法院(裁判所)で確定したが、被告である7人には2週間以上、告げられなかったというずさんなものだった。

「地下教会」という言葉から、「迫害され、地下洞窟に身を潜めているキリスト教信者たち」をイメージする人が多いと思うが、実際はどうなのだろうか。中国政府が言うように、彼らはカルト寄りの組織なのだろうか。

■中国キリスト教の歴史
 中国には、6000万ものキリスト教徒がいると推定されているが、その3分の2が「政府から公認されていない教会」、すなわち、地下教会に通っていると英BBCは伝えている。その背景には、中国では教会を運営するにも、政府の許可が必要で、公認の教会は政府の監視下に置かれており、政府に不満を抱え嫌う人たちが地下教会に流れ込んでいる実態があるというのだ。

 中国にキリスト教が伝来したのは、635年。中国におけるキリスト教の歴史は長いが、かなり複雑だ。
 1942年に中華人民共和国を建国した共産党が、外国人聖職者や、海外勢力が自国に影響を及ぼすことを嫌い、ローマ教皇をトップに全世界に広がる一大宗教組織であるカトリック教会を弾圧。

 これを受けて、プロテスタント教会は教団の存続をかけた「中国人たちだけで教会を支え、運営し、伝道する」という「三自愛国運動」を展開し、その結果、活動を監視・指導する「中国基督教三自愛国運動委員会」が設立され、プロテスタント系の「中国基督教協会」とバチカンから独立したカトリック系の「中国天主教愛国会」が、政府に公認された。

 新たに教会を設立するには、政府の役人や「中国基督教三自愛国運動委員会」役人との交渉を行わなければならないうえ、何かと干渉されるため、「ただただ、神に自由に祈りを捧げたい」と願う人たちが、地下に極秘教会を作るようになった。

 さらに、1966年から1977年まで続いた文化大革命の最中は、公認の教会までもが「資本主義」の対象とみなされ、活動を停止させられたことから、地下教会の数は爆発的に増えたと伝えられている。ちなみに、共産党員は、党理論により無神論者であるよう命じられており、宗教を邪悪なものとみなす傾向にあるそうだ。

■弾圧される地下教会
 地下教会の指導者たちは、政府公認ではないため、地元の役人たちから何かと目をつけられ、迫害されてきた。酷い暴行なども受けてきたという。80年代に迫害は激化し、90年代にその動きは弱まり、現在は地区により未公認の教会に理解を示す役人もいるとのこと。地下ではなく、一般の住宅を教会とし、礼拝を行っているケース、いわゆるハウス教会も増えているそうだ。

 だが、政府が多くの信者を導く指導者たちのことを脅威に感じていることは変わっておらず、2008年には北京オリンピック時に活動することを恐れて、山東省の地下教会の指導者21人を労働キャンプに送り込むなど、あからさまな圧力をかけている。

 地下教会の指導者が逮捕されるケースは年々増えているのだ。
 現在、地下教会は、河南省と浙江省を中心に数を増やしており、この2つの省にある地下教会を拠点とし、中国全土で福音宣教も行っていると伝えられている。

■地下教会の実態とは?
 You Tubeに掲載されている、アメリカ人牧師が地下教会を訪問した際に撮影した映像を元に製作されたドキュメンタリーを見ると、暗く狭い部屋の中に、大勢の信者がすし詰めになり、両手をあげ、涙を流しながら神に祈りを捧げており、一般的な教会のミサとは大きく異っている。

 映像で紹介されている地下教会に通う信者たちは、毎朝4時半に集まり2時間、神に祈りを捧げるとのこと。地下教会の指導者や信者たちが、地上にあがり、信者勧誘を行っている映像も流れ、集まった民衆に「指導者がクリスチャンになり身体の障害がなくなった」と語りかけたことで1,000人が新たに入信したと伝えていた。

 カトリックで見られる、悪魔祓い的なことも行っており、キリスト教というより、カルト的な空気が漂っている。この2つのケースは、貧しい村で撮影されたもののようであり、貧困にあえぐ人々が、地下教会に救いを求めているように見受けられる。

 映像の後半では、大都市・上海にある「ハウス教会」や、音楽学校という名乗る「秘密教会」を紹介。

 上海には3,000以上のハウス教会があり、若者が中心になって運営しているというナレーションが流れ、「信者である若者たちは共産党と一切の関わりを持ちたくないと思っている。彼らの願いは1つ。神の愛、イエスの愛を人々に広めたいだけなのだ」「音楽学校は名ばかりで、指導者(牧師)育成学校である」と解説する。

 ハウス教会には、空調のない狭い部屋に信者を集め、12時間ノンストップでミサを行うところもあるとのこと。アメリカ人牧師が、僻村の地下教会でミサを行ってほしいと頼まれた際、指導者から、「朝8時半から夜の7時まで、休むことなく説教をしてほしい」「"創世記"から"ヨハネの黙示録"まで、すべてを教えてあげてほしい。彼らは聖書を持たないのです」と言われたという話も紹介していた。

 地下教会やハウス教会は、欧米の教会とは異なる独特な雰囲気ではあるが、信者たちは神に救いを求めており、神の愛を感じ、神に感謝している点では同じなようである。

 指導者も信者たちも、何も悪いことはしていないが、あれだけ多くの人々が、逮捕、拷問されるリスクをしょいながら、一心不乱に神に祈りを捧げる姿を見ると、共産党が彼らを脅威と感じるのも納得できる。

■地下教会の今と中国が抱える闇
 そして、今年5月末、地下教会の1つ、华南教会の元指導者で、終身刑囚である龚圣亮牧師が、意識不明の重体だと報じられた。

 彼は、2001年12月に「違法カルト組織を運営し、法秩序を破壊した罪」で死刑判決を受けていたが、国際世論の批難を浴び、裁判がやり直され、「強姦罪」で終身刑に減刑。裁判で証言した信者たちは、後に海外に逃れ「中国当局から酷い拷問を受けたため、仕方なく嘘の証言をした」と告白したが、終身刑が覆されることはなかった。

 彼は、刑務所で酷い暴行を受けていると伝えられ、娘が、「父は、持病があるのに医師の治療を受けさせてもらえてない。どうか助けてほしいと」祈願しているが、当局は動こうとしない。

 今回、禁固刑を命じられた7人の指導者は、龚圣亮に比べようにならないくらい軽い刑だが、刑務所で殴る蹴るの暴行やリンチを受けられる可能性が高いと懸念されている。

 中国中央テレビは、 「わが国の経済は安定を維持しつつ成長している」と伝えたばかりだが、その恩恵を受けている国民はごくわずかであり、多くの人は三度の食事にも困るほど、貧しい暮らしをしているとされている。

 ここ数年、地下教会やハウス教会への迫害は増しているが、圧力をかければ、かけるほど、信者の数は増え、収拾のつかない状態となっているようだ。中国政府が、宗教活動家や信者を弾圧することに、国際社会は強く批難しており、アメリカ政府も何度か「反対する」と意見している。

 中国の地下教会、ハウス教会などの秘密教会が、今後、どのような運命を辿ることになるのか。まさに、「神のみぞ知る」なのである。



中国:クリスマス祝祭を妨害…河南省で信者弾圧
2013年12月24日 毎日新聞

 中国河南省濮陽(ぼくよう)市で23日、地元当局が拘束中のキリスト教牧師、張少傑氏を支持する弁護士や信者が当局に拘束され、クリスマス祝祭開催を妨害された。抗議集会を行おうとした信者らを当局が弾圧したとみられる。米政府系の自由アジア放送などが24日までに伝えた。

 張氏は政府公認教会の牧師だが、教会施設用の土地割り当てに関する地元当局との合意が破棄されたことに抗議。11月中旬に公共秩序を乱したなどとして約20人の信者らと拘束され、弁護士との面会も許されない状態が続く。信者らは23日、クリスマスを祝い、拘束に抗議しようと上海などから河南省の教会に向かったが、当局が雇ったとみられる数十人の男らに暴行を受け、一部は拘束された。【上海・隅俊之】


NHKスペシャル 病の起源 第3集 うつ病 ~防衛本能がもたらす宿命~

NHKスペシャル 病の起源 第3集
うつ病 ~防衛本能がもたらす宿命~
2013年10月20日 NHK

人類が苦しむ病気を、進化の観点から追求する「病の起源」。シリーズ第3集は、働き盛りを襲い自殺に追い込むなど、深刻な社会問題になっている「うつ病」。世界の患者数は3億5千万人に達し、日本でもこの10年あまりで2倍に急増している。なぜ、私たちはうつ病になるのか?その秘密は、意外にも5億2千万年前に誕生した魚の研究から明らかになってきた。魚でもある条件を作ると、天敵から身を守るために備わった脳の「扁桃(へんとう)体」が暴走し、うつ状態になることが分かってきたのだ。さらに2億2千万年前に誕生した哺乳類は、扁桃体を暴走させる新たな要因を生みだしていた。群れを作り外敵から身を守る社会性を発達させたことが、孤独には弱くなりうつ病になりやすくなっていたのだ。そして700万年前に人類が誕生。脳を進化させたことで高度な知性が生まれ、文明社会への道を切り開いてきた。しかしこの繁栄は、皮肉にも人類がうつ病になる引き金を引いていた。文明社会によって社会が複雑化し、人間関係が一変したことが、扁桃体を暴走させ始めたのだ。
番組では、研究の最前線で明らかにされてきたうつ病の秘密に迫り、そして進化を手掛かりにして生まれた新たな治療法を紹介。人類の進化がもたらした光と影を浮き彫りにしていく。

ナビゲーター: 橋爪功(俳優)
ナレーター: 伊東敏恵
プロデューサー: 水沼真澄
ディレクター: 山本高穂


・ウツ病に関して、その起源を探る番組となった。扁桃体という古い脳に属する器官をめぐる功罪がウツ病の原因となっていると報道した。生物進化において獲得した保護回路が、過剰に反応することで起きるとするのが最近の研究で判明したとする。

天敵+孤独+記憶+言語という環境変化がウツ病を発現させる構造だという。その模式的な説明は何となく理解できるようにも思えるが、それだけで説明されると本当かなと思ってしまう。

ウツ状態の魚、チンパンジーと言っていたが、それらの活動不活発の状態が人間の疾病概念であるウツ病と同じものと決めてもいいのかと思う。それも外敵から身を守ることや孤独が原因だとすることも、それだけだろうかと思う。

この番組だが、俳優を司会進行役として用いながら豊富なCG映像を多用した、かなり費用がかかっている番組だと思うが、こうした演出は必要なのだろうかということを感じる。

NHKは海外取材など豊富な資料を用いているが放送に使うのは僅かであり、それを出版化することが多い。CG映像などで時間を割くならば、もっと多くの資料紹介をすべきではないかと思う。

NHKは視聴者に分かりやすい説明をしようという姿勢は分かるのだが単純化する余りに間違った印象を与えてしまう可能性がある。

ずっとNHKスペシャルのウツ病治療番組を見てきたが、的外れな報道を繰り返した。特に新薬で大幅に治療が改善するということで、現在では疑問視され薬漬けとなっている精神医療を推し進めた功罪がある。

今回もドイツの事例として、脳内に外科手術で電極を埋め込んでホルモンバランスを改善するという様子を映したが、これを見た視聴者には外科手術で治るという印象を与えてしまう可能性がある。

別に米国で行われている生活改善法だが、その治療を受けた7割が改善したと報道した。この改善したという曖昧な言い方が精神医療では問題とされてもいい。なぜなら、ある治療法の評判を聞いてこれを受けたいという思いで受診した人にとって、それが本当に効果があったかという主観に対しては改善したという言い方に疑問がある。外科手術で患部が消え去ったというようなハッキリしたものはないのだ。多くが改善した・・・というような主観の集計だが、知らない人にとっては治るという印象が残ってしまう危険性がある。

この番組を見た視聴者が持つ印象は、ウツ病は脳の病気であり、多くが解明されつつあり治療法も進んでいるという印象を受ける。ただ現実は、精神疾患の原因はほとんど分かっていないというのが専門家の見方なのだ。

NHKが強く推しているのは、過去には新薬であり、その次は心理療法(認知行動療法)、そして光トポグラフィー(NIRS)検査や経頭蓋磁気刺激(TMS)であった。

冷静に見てみると、新薬の効果は疑問視され、認知行動療法は思った効果はない、そして検査法は補助検査の試行段階に過ぎない。つまり有効な対処法は未だ道半ばなのだ。

ウツ病は極めて現代的な病であり、恐らくは脳の過度の疲労蓄積が起こす身体の反応であろうと思う。だから疲労の原因となる現代生活を見直すこと、つまりライフスタイル全体の見直しが必要であり、薬や検査法、心理療法や外科治療で治るという見方は大きな誤りを含んでいくだろう。

番組では、現代の狩猟生活をする人たちを紹介し彼らには平等感を持っていて結果としてウツ病はないと断言していた。これも間違いだと直感する。

複雑になった現代生活の中で失ってしまったものを回復するあらゆることが、ウツ病のような過度のストレスから人間本来のあり方に戻ろうとすることが大事なのは当たり前のことだ。

脳が全て解析されても精神作用とは何かは永久に分かることはできないと思う。それほど人間は複雑でありナイーブな存在なのだ。簡単に分かり得るとするよりも、不思議な機構を備えた人体の仕組みを示し続けることが大事なのではないだろうか。

ウツ病を克服できるという言葉には多くの視聴者が戸惑いを受けるだろう。病は克服すべきものなのか、それとも学ぶものなのかにより病気に対する見方と対処法が異なってくることは間違いないだろう。


20131022


参考

「新型うつ」はアメリカの陰謀だったのか
2013年10月21日 エキサイトレビュー

アメリカの製薬会社がどうやって、新たな日本のうつ病観を作り上げたか。新しい「うつ」を、どうやって「病気」にしたてあげ、ブームを作り、一大マーケットを形成したか。それを描いているのが『クレイジー・ライク・アメリカ』という本の第四章「メガマーケット化する日本のうつ病」だ。

いきなり京都での豪勢な接待場面からはじまる。接待されているのは精神科医であり研究家のカーマイヤー。接待しているのは製薬会社だ。だが、「我々の薬を使ってください」という接待ではない。“文化がどのように病気の体験を作り上げていくのか”を調査するためだ。

それまで、日本の「うつ」は、“慢性的で破壊的な、仕事を続けたり、上辺だけでも普通の生活を送ったりすることが困難になるような精神疾患”だった。重く、珍しいものだった。だが、それでは市場規模が小さすぎる。製薬会社としては、日本人に、悲しみや抑うつに対する考え方を変えてもらう必要があったのだ。

1902年の日本。
“診察を求めて病院を訪れる患者全体の実に三分の一がこの新しい病気にかかっている”と記事に書かれた「病気」がある。何か?神経衰弱である。大ブームだったのだ。神経衰弱の自己診断法やチェックリストがメディアで喧伝される。

不眠や耳鳴り、集中力の低下、目の疲れや、頭に鍋をかぶっているような感じといった症状が挙げられ、エリートがかかりやすいと言われ、自分は神経衰弱ではないかと心配になり、薬市場が活況を呈す。こういった状況と今のうつ病の状況が似ている、と著者は指摘する。

著者はイーサン・ウォッターズ。アメリカのジャーナリスト。
接待の現場や、被験者募集に見せかけて新聞に何度も全面広告を出したことや、研究論文の多くが製薬会社の雇ったゴーストライターの手によるものだと発覚したことや、うつ患者擁護団体風なサイトだが製薬会社が資金援助していることとや、捏造や、捏造が生まれる仕組みや、「心の風邪」という表現で深刻な疾病でないことを印象づけようとした過程などが、ルポルタージュスタイルで書いてあって、読みやすい。

特に、あああーと思ったのは、「中立な立場での研究がいかに難しいか」というその仕組だ。抗うつ剤に関しての臨床試験研究を調べた結果、74本のうち、肯定的な結果が得られた試験(38本中37本)は専門誌に載ったが、否定的な結果が出た36本のうち公になったのはたった3本だというのだ。しかも、残り33本のうちいくつかは、“実際とは異なる肯定的な結果が出たとする形で報告”されていたのだ。

これ、研究者の立場になると、肯定的な結果が出る方向でしか研究したくなくなっちゃうだろう。
そうしないと、出世どころか、発表もままならないのだから。

イーサン・ウォッターズは、こう書く。
“他国の文化に及ぼしている厄介な影響の象徴はマクドナルドではなく、人の心に対する見方を均質化させようとする潮流であるということだ。我々アメリカ人は、世界における人間の心についての理解の仕方をアメリカ流にしようという壮大な陰謀に加担しているのだ”

 ***

マイル・ミルズ監督も、アメリカ人でありながら、同じような不安から作品をつくったひとりだ。
“ハッピーじゃないとダメだ、という考え方を輸出することで、私たちアメリカ人はビジネスをするわけです。だから、このプロジェクトをはじめるにあたって、グローバリゼーションというものが、まず頭の中にありました”(マイク・ミルズ監督インタビュー)

マイク・ミルズ監督は、ネットを使って以下の条件に合う人を募集した。
・抗うつ剤を飲んでいること
・日常生活をありのままに撮らせてくれること
・東京都内在住者

こうして集まった人の中から、ドキュメンタリー作品『マイク・ミルズのうつの話』に登場するのは5人。
ミカ:酢を呑むことを日課にする20代、実家暮らし。
タケトシ:うつ歴15年。仕事なし、両親と同居。
ケン:ハイヒールとホットパンツで外出。縄師のもとに通って、縛ってもらうのが趣味。
カヨコ:自殺願望あり。犬と暮らしている。
ダイスケ:毎日4種類の抗うつ剤を服用しつつ、飲酒、喫煙。

映画は、彼/彼女たちの生活を、静かに映し出す。専門家が登場して「うつ」や「抗うつ剤」について語るシーンはない。膨大な統計データを差し込んだりすることもなく、ナレーションで解説することもない。
「うつ」になっている本人と暮らしが、展開していく。自分の息子について、ほとんど何も語ることができない父親。ケンが通っている縄師の先生が語る、縛ってもらうお客さんのなかには何故かうつの人が多いという言葉。集会で描いているたくさんの絵をカメラに見せるタケトシの表情。「うつとではなく、抗うつ剤と戦ってる」というミカの声。犬がいなかったら自分はもう死んでいただろうと語るカヨコ。
どこにでもある、でも、それぞれの人がそれぞれに生きている様子。

いろいろな暮らしがあって、その人らしく楽に生きていけるといいと思う。
ハッピーでありたいと思う。
でも、それを疑ってもいい。

ぼくたちは「ハッピーであれ」という単純な呪文で生きていくには繊細すぎるのかもしれない。
(米光一成)


『クレイジー・ライク・アメリカ』
 (イーサン ウォッターズ著/阿部宏美訳/紀伊國屋書店)
副題は「心の病はいかに輸出されたか」。第一章:香港で大流行する拒食症/第二章:スリランカを襲った津波とPTSD/第三章:変わりゆくザンジバルの統合失調症/第四章:メガマーケティング化する日本のうつ病
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『マイク・ミルズのうつの話』
 (マイク・ミルズ監督/84分)
2013年10月19日、渋谷アップリンク/ブリリアショートショートシアター公開中。2013年冬、大阪シネマート心斎橋公開。


「ヒト祖先は同一種」の新説…進化過程見直しも

「ヒト祖先は同一種」の新説…進化過程見直しも
2013年10月19日 読売新聞

 これまで複数種がいたとされてきた、原人(ホモ・エレクトス)などの「初期ホモ(ヒト)属」と呼ばれる現代人の祖先が、実は同一種だったとする新説を、グルジア国立博物館や米ハーバード大の国際研究チームが18日付の米サイエンス誌に発表した。

 同国で2000年ごろから相次いで見つかった約180万年前の人骨の分析で判明した。

 初期ホモは、アフリカを出た最初の人類。種の分類の見直しは、私たち現代人の進化や拡散の考え方にも見直しを迫る。

 研究チームは、グルジアのドマニシ遺跡で見つかった5体の初期ホモの頭骨などを分析。5体と、約200万年前のアフリカにいた「ホモ・ハビリス」や「ホモ・ルドルフェンシス」は、同じホモ・エレクトスと結論した。5体の頭部や顔、歯などの個体差からみると、アフリカの2種との違いは別種と呼べるほど大きくないという。【ワシントン=中島達雄】


・原理的な宗教組織にとっては進化論は大敵である。人間は神が創造されたものであり、決して進化したものではないという固い信念がある。

進化論はあくまでも「論」であって仮説だとする。また神は一部進化の過程を利用したという見方をする人たちもいる。

DNAの解析や上記のような考古学上の遺物鑑定から、人類の起源については相当綿密に分かってきている。

最初の人間は果たして何人いたかという論争が科学界にあるが、それに対する一つの解答だろう。

人間のみを創造物のトップと位置付ける考え方が、どのように宗教に入っていたのかは興味深いところだ。

日本は自然崇拝が残っているが、それは豊かな自然に囲まれているからだという説明は納得ができる。

一方で医療技術は生命誕生の領域にまで入ろうとしている時代に、そうした科学を否定するような見方を是正できないならば、それこそ淘汰されてしまうだろう。

ローマ法王:福島、広島、長崎などの訪問求める

ローマ法王:福島、広島、長崎などの訪問求める
2013年10月15日 毎日新聞

 日本カトリック司教協議会は15日、フランシスコ・ローマ法王に対して福島、広島、長崎などへの訪問を求める書簡をバチカン(ローマ法王庁)に送付したと発表した。書簡では、東日本大震災による東京電力福島第1原発事故で、多数の住民が避難生活を送る現状を指摘。「日本の人々に直接、福音のメッセージをいただきたい」として被災地が含まれる仙台教区と福島、被爆地である広島、長崎への訪問を求めた。

 書簡では、2015年が江戸時代末期、弾圧を受けたキリシタンが大浦天主堂(長崎市)で宣教師に名乗り出た「信徒発見」から150年、広島と長崎への原爆投下から70年にあたると指摘。15年を軸に訪日を検討するよう求めた。

 1981年、法王として初めて訪日した故ヨハネ・パウロ2世は東京、広島、長崎を訪れた。【吉永康朗】


・1981年以来の好機ということで実現する可能性もある。目下のところバチカン改革の方が優先度が高いので海外訪問は時期を考えるのだろう。

日本ではキリスト教徒の割合は増えているわけではない。ローマ法王が来日しても、カトリック信者は狂喜乱舞するにしてもそれだけのこと。それよりももう一度自らの組織の拠り所とは何かを、神学でなく信徒の視点で考えることが大事だろう。

清貧の意味を問うならば、今後すぐに世界的な問題となる人口爆発に伴う、食糧問題・水問題・エネルギー問題と生活を正さないといけない。人間の限りない欲望を押え、分かちあう生活を指導することが宗教家の役割に違いないだろう。

法王自身が、豪邸に住まず通勤しても、それを見習う聖職者は残念ながらいない。本当にキリストに倣うというならばマザー・テレサのような生き方をせずにいられないだろう。そうした目に見える行動こそが新たな宗教改革運動を産むのだが・・・。

なお、来日要請を伝えたメディアは毎日新聞のみである。


ローマ法王:来阪? 司教協、来日要請で望む声
2013年10月05日 毎日新聞 大阪朝刊

 日本カトリック司教協議会は4日に特別臨時司教総会を開き、フランシスコ・ローマ法王に来日を要請することを決めた。近く文書をバチカン(ローマ法王庁)に送る。バチカン報道官は、法王が2014年以降、アジアを訪問する可能性に言及しており、早ければ来年にも実現する見通し。1981年の故ヨハネ・パウロ2世以来、2回目の法王来日となる。来日が実現した際には、長崎のほか、キリシタン大名で知られ、高槻城主だった高山右近と縁のある大阪への訪問を希望する声が上がっている。【大場伸也、吉永康朗】


オランダの安楽死者数 2006年1900人から2012年4200人へ増加

オランダの安楽死者数 2006年1900人から2012年4200人へ増加
2013年10月14日 NEWSポストセブン ※週刊ポスト2013年10月25日号

 2001年4月、世界で初めてオランダで安楽死法が成立し、翌年4月に施行されてから11年が経った。オランダの他、国によって事情は違うが、ベルギーやスイス、アメリカの4州の法律で安楽死は認められている。

 安楽死法を研究する元最高検察庁検事の土本武司氏(筑波大学名誉教授)が解説する。

「オランダにおいて安楽死とは、患者の要請に従って医師が注射や服薬によって生命を終わらせる“積極的安楽死”のことを指します。日本では“尊厳死”と呼ばれ、延命治療を控えることで死期を早める“消極的安楽死”は、通常の医療行為に含まれ、安楽死とは見なされません。

 適用基準は厳格です。患者の希望が自発的で熟考されていること、苦痛が耐えがたく改善の見込みがないことなどの条件を満たせば、医師は処置をしても刑事責任は問われません。ただし、処置後の審査で条件を満たさないと判断されれば、医師は最高で禁固12年の刑を受けることになります」

 オランダにおける安楽死数は2006年に約1900人だったが、2012年には約4200人までに増えている。これは同国の年間死亡者数の3%にも上る数だ。内訳を見ると、約8割は末期のがん患者で、残りが重い神経障害や心臓血管障害を抱える患者だった。医学誌『ランセット』によると、全体数の20%以上は報告されていないといい、実際の処置数はもっと多いと見られている。

「もうお考えは変わりませんか」
 夕刻、アムステルダム郊外の自宅マンションの一室で、かかりつけ医が末期がんの男性患者(75歳)と向き合っていた。大腸がんが全身に転移したことがわかり、3か月前、病院から自宅に帰ってきた。

 前日の夜から痛みで一睡もできなかった。早朝、妻に「今までほんとうにありがとう。先生を呼んでくれ」と声をかけた。自宅に駆けつけた医師は、希望を再度、確認した。

「はい。今はただ安らかにしてほしいだけです」覚悟はしていた。だが、妻の涙は止まらなかった。
「愛してるよ。天国でずっと見守っているから。先生、お願いします」「いい旅路を」

 医師は睡眠薬、続いて筋弛緩剤を注射した。男性はゆっくりと目を閉じた。たった数分のことだった。


・積極的な延命を願う人は少なくなっている日本。個人として生命を考えることは極めて重い判断が必要だろう。

私個人は、ジョーゼフ・キャンベル教授の示された考え方に近いものを感じる。人間にとっては生きる意味の探求が目的でなく、生きている経験そのものが大事であること。そして生命とは、生きる意志を持った細胞の集まりというドライな見方だ。

人間の生命だけが特別などとする宗教の見方があろう。ただ冷静に見てみると、生命とは厳しい生存競争のなかで繰り返される現象であり細胞にあるのは環境に適応しようとして形態を変え続ける本質だけのように思える。

人間が地上にいなくなっても生命現象は続くだろう。それが真かどうかは分かることはない。宇宙の果てがあるのか、それもまた夢なのかもしれない。

大きな生命現象のなかで、個人として有限な表れをして消えて・・・また生きるのかもしれない。自分を大事にしつつ大事には考えないことが宗教的なあり方なのだろう。

インド 参拝者が将棋倒し91人死亡

インド 参拝者が将棋倒し91人死亡
2013年10月14日 0時33分 NHK

インド中部で13日、ヒンズー教の寺院に向かっていた大勢の参拝客が、橋の上で折り重なるように倒れ、これまでに91人が死亡しました。

インド中部マディアプラデシュ州で13日、ヒンズー教の寺院に続く橋を渡っていた大勢の参拝客が、折り重なるように倒れ、地元の警察によりますと、子ども17人を含む91人が死亡し、110人がけがをしました。

13日はヒンズー教の重要な宗教行事の日に当たり、警察によりますと、事故が起きたとき、長さ500メートル、幅がおよそ7メートルの橋の上に、数千人の参拝客がいて、非常に混み合った状態だったということです。

警察では、大勢の人が歩く振動で橋が揺れたことで、一部の参拝客が橋が崩れるのではないかとパニック状態になり、逃げようとしたことが原因とみて、当時の状況を詳しく調べています。

ムンバイの日本総領事館によりますと、これまでのところ日本人が巻き込まれたという情報は入っていないということです。

インドでは、大勢の人が集まるヒンズー教の行事で過去にもたびたびこうした事故が起きていて、ことし2月にも北部のウッタルプラデシュ州で、祭りに参加した人たちが駅のホームで折り重なるように倒れ、36人が死亡しました。


・インドで起きた事故であるが、現在ネット上で見られる3つの記事を比べると、被害状況など大きく異なっている。こうした原因はむろん情報ソースによるものであるが、このまま報道されなくなっていまいそうだ。この事故について知りたいならば、現地の情報を直接調べるしかない。

FNNが現地の映像を伝えているが、橋の全景が撮影されておらず分かりにくい。ヘリを飛ばして空撮なんてできないのだろう。映像では病院、道端でうずくまる人たちが撮影されている。

それにしてもインドのこと何も分かっていないことを痛感する。マスコミの報道も欧米、特に米国中心報道は変わらず、米国の片田舎で起きたどうでもいいニュースが話題になる一方で、日本に利害関係がないと思われる場合の扱いは貧相なものである。

海外報道は主に通信社の記事により、日本の特派員がいるところでも広い範囲をカヴァーさせられて情報も限られている。私たちが知りたいのは正確な情報であり、日本語で間接的に知ることは難しい。少なくとも英語が堪能であればいいのだけどね。

この事故であるが寺院へ通じる橋の上で、大勢の参拝者が重なり合って圧死したり橋から飛び降りて死傷したということだろう。つまり宗教行事での最中の出来事だといえる。


巡礼者が橋に殺到 89人死亡 インド中部の寺院
2013/10/14 0:55 中日新聞

 インド中部マディヤプラデシュ州で13日、ヒンズー教の大寺院を訪れていた巡礼者が倒れて折り重なり、少なくとも89人が死亡、100人以上が負傷した。PTI通信が報じた。

 この日はヒンズー教のお祭りの日で、寺院には約5万人の巡礼者が訪れていた。参拝するには川にかかった橋を渡る必要があり、巡礼者の間で橋が崩落するとの風評が広がって混乱状態となった。急いで橋を渡りきろうとする人々が殺到し、倒れて圧死したり、川に落ちたりして犠牲者が増えた。【ムンバイ共同】



寺院で将棋倒し、115人死亡=「橋崩落」うわさで混乱―インド
2013年10月14日01:31 時事通信社

 インド中部マディヤプラデシュ州のヒンズー教寺院で13日、殺到した参拝者が重なり合って倒れる事故が発生し、地元メディアによると、子供約30人を含む少なくとも115人が死亡、100人が負傷した。

 報道によると、事故が起きたのは同州ダティア地区にあるマンドゥラ・デビ寺院。参拝者が寺院に続く橋を渡っていたところ、「橋が崩落する」とのうわさが広まり、混乱した人々が将棋倒しになった。

 橋の上には当時、2万5000人以上の参拝者がいたとの情報もあり、一部は川に飛び込んでおぼれたという。【ニューデリー時事】


20131014

「橋崩落」うわさでパニック、参拝客89人死亡
2013年10月14日12:23 読売新聞

 インド中部マディヤプラデシュ州のヒンズー教寺院前で13日、橋の上に殺到した参拝客らが折り重なるように倒れ、地元テレビ「NDTV」によると、少なくとも89人が死亡、100人以上が負傷した。死傷者は増える可能性がある。

 寺院では当時、ヒンズー教の大祭「ドゥルガ・プジャ」が開催されていた。同州当局関係者によると、祭りには約5万人が詰めかけ、橋の上で多数の参拝客が寺院に入る順番を待っていたが、橋が崩落するとのうわさが広まってパニックになり、一部は川に落ちて流されたという。【ニューデリー=田原徳容】


人生いろいろ:「ロト6の当選番号を事前に教えます」詐欺

† 記事を読んでいて、こんな簡単なことで引っかかるのかと思った。これぞ詐欺という話法なのだろう。さも予見できたように上手に言うのだろう。作文を書かせて保険証のコピーを送るという馬鹿らしさに気づかないほど目がくらむのだろうか。

‡ 個人的には宝くじの類をいっさい買ったことない身なので、今後とも一攫億金の夢すらない。CMなどは買わないと当たらないと連呼しているが、買っても当たらないだろう。その資金の一部が自治体や福祉に例え使われようとも、多くが経費としてどこかへ(誰かの懐へ)消えることだろう。


見守り新鮮情報 第175号    平成25年10月11日
◇発行:独立行政法人国民生活センター◇

  「ロト6の当選番号を教えます」は詐欺!!

突然、「会員になれば、ロト6の当選番号を事前に教える」という電話がかかっ
てきた。「当選番号を言うから、明日新聞で確認してみて」と言われ、翌朝の
新聞を見たところ、当たっていたので、すっかり信用してしまった。会員にな
るため、審査費用1万円を指定口座に振り込み、「宝くじが当たったら」という
将来の夢を書いた作文を保険証のコピーと一緒にファックスで送った。後日、
合格の連絡の際に、情報料として350万円かかると聞き、あまりに高額だったの
で不安になった。払っても大丈夫だろうか。(60歳代 男性)

<ひとこと助言>
☆ロト6などの数字選択式宝くじの当選番号を事前に教えてもらうのと引き換え
 に、高額な情報料や預託金を支払わされたという相談が寄せられています。
☆他にも「くじで使う出玉にICチップを埋め込んでいるので、自在に数字が出
 せる」と説明され、信用してしまったケースもあります。
数字選択式宝くじの抽選は、毎週月曜から金曜の18時45分から行われ、イン
 ターネットで生中継されます。抽選結果が翌朝の新聞に掲載されるまでの時
 間差を利用して消費者をだますのが、この詐欺の手口です。

☆宝くじの抽選は厳正、公正に行われており、抽選を操ることや、抽選結果が
 事前に分かることは、絶対にありません。
☆うまい話には耳を貸さず、お金は絶対に支払わないようにしましょう。困った
 ときは、お住まいの自治体の消費生活センター等にご相談ください。

イラスト入りリーフレット(PDF形式)



ロト6詐欺:埼玉の女性7370万円被害
2014年5月10日 毎日新聞

 埼玉県警越谷署は10日、同県越谷市の無職女性(55)が情報会社社員を名乗る男に数字選択式宝くじ「ロト6」の当選番号を教えると持ちかけられ、約7370万円をだまし取られる事件が発生したと発表した。詐欺容疑で捜査しているが、女性は詐取された金の一部を借金してまで工面していたという。

 同署によると、女性は3月20日ごろから数回、男から電話で「会員になれば1等の番号も思いのままだが、お金がいる」などと言われ、4月15日までに4回計約6690万円を東京都内などの指定場所に出向いて手渡した。

 さらに、4月下旬に2回、指定された住所に計約680万円を郵送。5月2日以降連絡が取れなくなり被害に気づいたという。

 女性は「勧誘を受けた際、発表済みの当選番号を未発表の番号として教えられ、翌日に当選案内に電話して一致していたことから信じてしまった」などと話しているという。【西浦久雄】



「宝くじ当たる」と電話...越谷の女性、7370万円詐欺被害
2014年5月10日 埼玉新聞

 9日午後2時50分ごろ、越谷市内の無職女性(55)から「現金約7370万円をだまし取られた」と越谷署に届け出があった。

 同署によると、3月20日ごらから5月2日にかけて、情報会社の社員を名乗る男から「宝くじの当せんを代行している会社です。会員になれば1等も思いのままです。会員になるにはお金が必要です。当たりの30%はこちらでもらい、残りはあなたのものです。これから何億というお金があなたに当たりますので、報奨金費用としてお金を支払ってください」と電話があった。

 男はすでに発表されている宝くじ「ロト6」の当せん番号を悪用し、女性に「これから1等の当せん番号を言います。明日、ガイダンス(当せん番号電話案内)で確認してみてください」と伝えた。

 ロト6を買ったことのなかった女性はガイダンスで番号を確認すると、男の言った通りだったため、男の話を信じ、金融機関から「土地を買う」と言って預金を引き出したり、一部を借り入れたりして現金を用意。3月26日から4月15日にかけて4回にわたり、越谷市内や東京都内で男に計約6690万円を手渡した。さらに4月21、28日には、現金約680万円を指定された宛先に郵送した。

 その後、女性は男と連絡がつかなくなったため、今月9日に会社の所在地に行ったところ、「そのような人間はいない」と言われ、だまされたことに気付いた。現金を手渡した男は2人で、1人は25歳前後、もう1人は30代でいずれもスーツ姿で痩せ形だった。同署は詐欺事件として調べている。


住居に40億円…独のぜいたく司教に批判集中 清貧モットーの法王と協議へ

住居に40億円…独のぜいたく司教に批判集中 清貧モットーの法王と協議へ
2013.10.11 産経ニュース

 住居建設に約3100万ユーロ(約41億円)、飛行機はファーストクラス-。ドイツ西部リンブルク司教区のテバルツファンエルスト司教(53)のぜいたくな生活ぶりがこのほど明らかになり、激しい批判にさらされている。

 建設工事の大部分が司教区の許可なしに進められたとされる。ローマ法王フランシスコは「貧しい人たちのための教会」を掲げており、ドイツ司教会議は10日、法王と対応を協議すると表明した。

 司教は2008年1月、リンブルクに赴任。その後住居の工事が始まった。司教は昨年1月、貧しい人の救済活動のためインドのスラム街を訪れた際、ファーストクラスを利用した。

 今年3月に就任した法王はバチカン内の専用住居に入らず、他の聖職者らと寝泊まりを続けるなど清貧をモットーにしている。(共同)


・注目したいのは贅沢司教ではなく、今も法王が専用住宅に入っていないというところだ。

カトリック教会であるから、この司教住宅も個人所有のもではないだろう。豪華な調度品があるのか・・・ファーストクラスで移動しているとだけで、それ以外の具体的な贅沢は書かれていない。

考えたいのは、庶民にとって聖職者がこのような生活を送っていると分かった場合の反応だろう。それはカトリック教会だけの問題ではなく、宗教家の生き方の問題だ。

マザー・テレサのように、極貧地帯で奉仕するものは、それと同じ境遇でなければ分からないだろうし、それがキリストの生き方だったという信念であった。一方で、教会くらいは日常を忘れる空間を提供してほしいとし豪奢な教会・施設を求める人たちもいるだろう。

個人的には、貧しさ・暴力は経験しないと分からないものと思う。神学を究め聖書に精通してもイエスの生き方を自分のあるべきものと考えないならば何になるのだろうか。それをまず考えて生活するのが聖職者ら指導者の基本的態度だろう。


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独西部リンデンブルクに建てられたテバルツファンエルスト司教の豪邸(ロイター)


追加情報

ぜいたくな生活ぶりに批判の司教、職務を一時停止する処分に
2013年10月23日 TBS

 豪華な住居を建設するなど、ぜいたくな生活ぶりに批判が集まっていたドイツのカトリック司教に対し、ローマ法王庁は23日、職務を一時的に停止する処分を下しました。

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 ドイツ西部・リンブルク司教区のテバルツファンエルスト司教は、住居にあたる司教館の建設に3100万ユーロ=41億5千万円を費やし、そのぜいたくな生活ぶりに批判が集まっていました。

 この問題について、ローマ法王庁は23日、司教に対し、調査結果が出るまで司教区を離れるよう命じ、職務を一時的に停止する処分を下しました。

 「司教が職に留まることができないのは明白でしょう。今の状況で、人を教え導くことはできませんから」(地元の人)

 テバルツファンエルスト司教は21日に法王フランシスコに謁見し、事情を説明したとみられますが、バチカンの専門家は、「清貧」を掲げる法王は、この問題に厳しい態度で臨むと分析しています。



ぜいたく聖職者:住居改装などで41億円、ドイツ
毎日新聞 2013年10月15日 11時26分(最終更新 10月15日 11時38分)

 ドイツ西部リンブルクのカトリック司教が、住宅建設などに3100万ユーロ(約41億円)もの大金を使っていたことが発覚し、問題となっている。「貧者のための教会」を掲げるフランシスコ・ローマ法王の方針に反するとの批判が起き、司教は13日、状況説明のため急きょバチカンを訪問。独メディアによると、検察当局は教会財産を流用した背任容疑での捜査も検討しているという。

 豪邸の「主」はフランツペーター・テバルツファンエルスト司教(53)で、2008年にリンブルクに着任後、住宅や礼拝堂の工事に乗り出した。

 白い円柱に囲まれた中庭の改築に約3億円、礼拝堂のクリスマス装飾品に約1300万円など多額をつぎ込み、住居の浴槽などの改装も進めた。工事の大半は、司教区の許可を得ずに進めたとみられるが、司教は独紙に教会文化財の保護が目的だったと釈明した。

 司教は昨年1月、インドのスラム街を訪ねたが、その際の飛行機もファーストクラスを利用。ただ、今回のバチカン訪問は格安航空会社を使ったという。【ベルリン篠田航一】


中国 「邪教」信者増に苦慮 「全能神」背景に貧富の差拡大

【国際】中国 「邪教」信者増に苦慮 「全能神」背景に貧富の差拡大
2013年10月4日 東京新聞

 中国政府が「邪教」に指定するキリスト教系の新興宗教「全能神」が急速に信者を増やし、中国当局は対応に苦慮している。「巨大な赤い龍」(共産党のこと)を倒して新国家を樹立すると主張する全能神は、貧富の格差拡大を背景に勢力を伸ばしており、当局が対応を誤れば大きな社会不安を招く恐れもある。

 中国政府関係者によると、全能神の信者は現在、百数十万人に上り、「組織の規則は非常に厳しく、内部管理も徹底している」という。信者は貧しい農民や農民工(出稼ぎ労働者)が多く、省レベルの指導者から県レベル、末端組織の指導者まで細分され、安徽省や陝西省など少なくとも全国二十二省・直轄市に広がっている。

 全能神は脱退者を厳しく処罰する専門組織をもち、入会すると抜け出すのは難しい。中国当局が「一時は二百万人を超えていた」とする邪教指定の気功集団「法輪功」よりも強い組織力があり、映像や書籍を利用した宣伝も活発だ。

 さらに、信者になれば金銭が支払われ、別の入会者を紹介すると「激励金」を渡すシステムを確立させ、信者数は急増。中国当局の調べでは、農民工の信者らが帰郷や友人訪問などの名目で個別の家庭に入り込む形で布教するケースが多く、実態をつかむのは困難という。

 中国には「反邪教(カルト)法」がなく、刑法や宗教管理条例によって新興宗教の活動を規制。しかし、取り締まりには限界があるため、専門家は法律制定を求めている。

 ただ、法律が施行されれば、中国政府・共産党に反発する宗教組織は全て邪教扱いされ徹底的に弾圧される恐れが強い。中国の憲法は「信仰宗教の自由」を保障するが、実際は国家の管理下にある宗教団体の活動しか認めていない。

 中国内に六千万人以上いるキリスト教徒の三分の二は「地下教会」で信仰する非合法の信者で、取り締まりを受けている。

 迷信を含むさまざまな新興宗教が出現する中、中国政府は格差是正や反腐敗キャンペーンを続け、国民の不満を軽減させることで、新興宗教の活動を抑えるしか当面は打つ手がないのが現状だ。

<全能神> 1990年代に活動を開始したキリスト教系新興宗教。教祖は黒竜江省出身の趙維山(ちょう・いざん)氏で「大祭司」を名乗り、2000年に「邪教」指定された後、米国内で生活。中国当局は、全能神の活動資金は外国から提供されているとみている。12年末には古代マヤ文明の終末論を利用して信者を集め、反政府活動の疑いで幹部ら1000人以上が逮捕されたが、その後も信者を増やしている。【北京=白石徹】


・「法輪功」よりも強い組織力とあり中国当局にとっては弾圧した時の反発を考えているとの記事。記事を読んでいても宗教団体と名乗っているがカルト色のある経済団体のようだ。

経済成長の鈍化で国民生活の不満が今後一気に膨らむ中国。特に経済格差は拡大し自由経済政策の負の部分が大きくなっていく。共産党政府に期待を持てない人たちが、こうした団体に心を奪われることは当然であろう。

ソ連崩壊後のロシアでも、政治・経済の大混乱で怪しげな新興宗教が増えた。人々が心の拠り所を失えばさらに負のスパイラルに入ってしまうことになる。

<成田山新勝寺>1億円の申告漏れ 精進料理経費巡り

<成田山新勝寺>1億円の申告漏れ 精進料理経費巡り
2013年10月3日 毎日新聞

 千葉県成田市の成田山新勝寺が、東京国税局から2011年3月期までの5年間で約1億円の申告漏れを指摘されたことが分かった。過少申告加算税を含む追徴税額は約2100万円。

 宗教法人には税の優遇措置があり、宗教活動には課税されないが、物品販売業や飲食業など34事業は収益事業とされ、その所得には法人税が課される。

 関係者によると、新勝寺は希望者に1000円で精進料理を提供する一方、宗教活動である特別大護摩の法要を受けた参拝者には同じ料理を無料で提供。双方の材料費などを収益事業の経費として処理したが、国税当局は無料提供分は経費と認められないと指摘したという。

 新勝寺は取材に「見解の相違はあったが、既に修正申告し納税した」とコメント。その後は経費を分けて処理しているという。【太田誠一】


・特別大護摩法要を受け場合の精進料理は無料で宗教活動、精進料理を食べるだけは収益事業なのだ。

本来ならば特別大護摩を受けた場合は無料で提供されているはずの精進料理の製造の費用を非収益事業の一部を収益事業に計上していた。収益事業である精進料理を作る人件費や材料費を多くして、つまり売り上げを少なく申告し課税を逃れれたということになる。

その額が、年間2000万というから、いかに儲かるかが分かるだろう。

ついでにホームページを見てみると、祈祷や御札などのオンパレードだ。

こうした個人の欲望を満たすことが宗教のあり方だとは個人的には思わない。加えて宗教法人に身を隠して金儲けをするだけの一部の宗教団体や宗教家を簡単に信じてしまうことに疑問を感じる。


成田山新勝寺  http://www.naritasan.or.jp/

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成田山新勝寺が申告漏れ
2013年10月3日 日刊スポーツ

 成田山新勝寺(千葉県成田市)が東京国税局の税務調査で、2011年3月期までの5年間に約1億円の申告漏れを指摘されていたことが3日、分かった。

 精進料理の経費で、非収益事業の一部を収益事業に計上していた。過少申告加算税を含む追徴税額は約2100万円。新勝寺は「見解の相違はあったが、国税局の指摘に従った」としており、既に修正申告と納税を済ませたという。

 宗教法人は法人税法上の優遇措置があり、物品販売などの収益事業は課税対象だが、お布施など宗教活動は非収益事業として収入に税金がかからない。

 新勝寺などによると、同寺は希望する参拝者に精進料理を1人前1000円で提供し、人件費と材料費を収益事業(料理店業)の経費に計上していた。

 さらに宗教活動である特別大護摩で祈とう(3万円以上)を受けた参拝者に「坊入膳」として無料で出した精進料理の人件費と材料費も、収益事業の経費に算入。このため課税対象の所得が過少になっていた。

 成田山新勝寺は真言宗智山派の大本山で940年に開山。正月三が日には毎年約300万人の初詣客が訪れる。(共同)



料理経費めぐり成田山新勝寺1億円申告漏れ
2013年10月3日 日本テレビ系(NNN)

 千葉県の成田山新勝寺が、精進料理の経費をめぐり、東京国税局に約1億円の申告漏れを指摘されていたことがわかった。

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 関係者によると、新勝寺は3万円以上の「特別大護摩」の祈祷(きとう)を受けた人に千葉県産の大浦ごぼうを使った、通常1000円で希望者に提供する精進料理を無料で提供していた。

 新勝寺は精進料理にかかった費用を一括して経費として申告していたが、東京国税局は「祈祷は宗教活動として収入に課税されていないのに、かかった費用を経費として認めることはできない」として、祈祷で無料提供された精進料理の費用については経費と認めない判断をしたという。

 申告漏れの総額は11年までの5年間で約1億円に上る。新勝寺はすでに修正申告しており、現在は有料分と無料分の精進料理を分けて処理しているという。


ヨハネ・パウロ2世 異例の早さで「聖人」に

ヨハネ・パウロ2世 異例の早さで「聖人」に
2013年10月1日 東京新聞

 世界中の信者から敬愛された先々代のローマ法王ヨハネ・パウロ二世、在位一九七八~二〇〇五年=を、カトリック教会で最高の崇敬の対象とされる「聖人」とすることが決まり、来年四月二十七日にバチカンのサンピエトロ広場で列聖式が執り行われると三十日発表された。死後九年で聖人となるのは異例の早さ。

 法王フランシスコが三十日、バチカンで開かれた枢機卿会議で明らかにした。ヨハネ二十三世(同一九五八~六三年)も同時に聖人となる。

 聖人の前段階の「福者」とする手続きは死後五年以上たってから始められ、認定まで数十年から数百年かかることもある。聖人になるにはさらに時間がかかり、十六世紀末に殉教した日本のカトリックの二十六聖人の場合は、死亡から二百六十五年を要している。

 聖人となるには通常、その人物が死後に起こした奇跡の認定が必要。ヨハネ・パウロ二世は福者に列せられた二〇一一年五月一日、コスタリカの女性が病気から回復した出来事を奇跡と認められた。

 ヨハネ・パウロ二世はポーランド出身で、冷戦時代に旧ソ連や東欧の民主化を後押しした。イタリア人のヨハネ二十三世は、教会近代化の道を開いた第二回バチカン公会議を招集した。【ローマ=共同】



・現代の「奇跡」とは、医学的な理由は不明であっても病気が治癒したという認定をバチカンがしたということ。

従来は時間をかけて行っていたらしいが、近頃は人気のある方であれば早々に聖人となってしまうようだ。カトリックの聖人はめちゃくちゃ多くて毎日のように記念されている。

個人的には、信仰者の行いは参考にしたいと思っても、その人を信仰するような対象として考えるのは好まない。できなくとも自らが福者となり聖人となりキリストのような行いを心掛けることに尽きる。


キリスト教の聖人一覧 《ウィキペディア》


死後9年、異例の早さで「聖人」 ヨハネ・パウロ2世、来年4月に
2013.9.30 産経ニュース

 先々代のローマ法王ヨハネ・パウロ2世(在位1978~2005年)を、カトリック教会で最高の崇敬の対象とされる「聖人」とする列聖式が来年4月27日にバチカンのサンピエトロ広場で執り行われることが30日、決まった。ヨハネ23世(同1958~63年)も同時に聖人となる。

 法王フランシスコが30日、バチカンで開かれた枢機卿会議で発表した。世界中の信者から敬愛されたヨハネ・パウロ2世は、死後9年という異例の早さで聖人となる。

 聖人となるには通常、その人物が死後に起こした奇跡の認定が必要。ヨハネ・パウロ2世は聖人の前段階の「福者」に列せられた2011年5月1日、コスタリカの女性が病気から回復した出来事を奇跡と認められた。ヨハネ23世については、法王により奇跡の認定が免除された。(共同)



故ヨハネ・パウロ2世が年内にも聖人に、法王庁が認定
2013年07月03日 AFP

 カトリック教会の列聖の認定手続きを担当するバチカン(ローマ法王庁、Vatican)の列聖省(Congregation for the Causes of Saints)は3日、2世代前の法王であるポーランド出身の故ヨハネ・パウロ2世(John Paul II)による2つ目の「奇跡」を認定した。これにより、ヨハネ・パウロ2世の列聖には現法王フランシスコの署名を必要とするのみとなった。伊ANSA通信が2日に伝えた。

 ヨハネ・パウロ2世の列聖は12月までに正式決定し、年内にも列聖式が行われる見通しだ。

 聖人と認められるには、その人物が起こした2つの奇跡が認定される必要がある。ヨハネ・パウロ2世は、2005年の死去からわずか6か月後に1つ目の奇跡が認められ「福者」となっている。

 福者となったのは、フランス人の修道女、マリ・シモンピエール(Marie Simon-Pierre)さんが故ヨハネ・パウロ2世による「とりなし」を求めて祈ったところ、パーキンソン病が治癒したことが奇跡と認められたため。治癒の理由は医学的には説明がつかないという。

 2つめの奇跡が起きたのは2011年5月1日。バチカンのサンピエトロ広場(St Peters' Square)でヨハネ・パウロ2世の列福式の当日、コスタリカ出身の女性が、病気から突然回復したという。正式に「奇跡」と認定されるためには、こうした病からの回復が瞬間的かつ永続的で、医学的に説明が付かないものでなくてはならない。

 在位中だった27年間を通じて非常に人気が高かったヨハネ・パウロ2世については、2005年に執り行われた葬儀の時点ですでに、すぐにも列聖されるべきとの声が上がっていた。

 カトリック教ではかつて、列聖の主な根拠は殉教とされていたが、現在では主に死後に起きた奇跡とされている。【7月3日 AFP】


NHK SWITCHインタビュー 達人達(たち)「宮崎駿×半藤一利」

SWITCHインタビュー 達人達(たち)
「宮崎駿×半藤一利」
2013年8月3日 NHK総合

零戦の設計者という実在の人物を主人公に、初めてリアリズムに挑んだ映画監督・宮崎駿と、歴史探偵・半藤一利。二人が読み解く「昭和」、現代に投げかけるメッセージとは?

子ども向けファンタジーに徹してきた宮崎駿(72)が、初めて戦争のただ中に生きた人々を描いた「風立ちぬ」。この映画をどうしても見せたかったのが、近現代史の裏表を知り抜く作家・半藤一利(83)だった。半藤が独自の視点で読み解く「宮崎版昭和史」とは? 今、昭和に向きあう意味とは? 声優のプロを起用しない理由から、トトロ誕生秘話まで、宮崎を「久々に出会う天才」という半藤が、その創作の秘密に迫る1時間。

【出演】映画監督…宮崎駿、作家…半藤一利
【語り】吉田羊、六角精児
【ディレクター】李 憲彦
【撮影協力】文藝春秋


・この撮影時には宮崎監督の引退発表はまだ行われていない。この番組は対談番組であり名前を変えているものの、従来からあったNHKのものと大きく変わりがない。ただ対談そのものでない付随する情報を入れて分かりやすくしている分だけ、対談部分が大幅編集・カットされている。

その内容は一部分であっても興味深いものであった。

半藤氏は、むろんアニメに興味があるわけでもなく歴史作家としての視点である。トトロは何者なのってボケた質問もあり、ここらが難しいところだ。

個人的には、できるだけ編集せずに長時間ナマの対談を聞きたいものだ。対談の良いところは、話をしている時に急に関連事項を思い出したり、新たな発想を得ることだろう。だから編集者の視点で切り貼りすると、その発想が生まれている瞬間を失うことになるのだ。

この出演者二人の対談本が、文芸春秋2013年八月号に抜粋が掲載され、文春文庫として発売されている。このNHKと同時に収録されたものと考えられる。また別に鈴木プロデューサーのFMラジオ番組でも一部分が放送された。

文藝春秋を見ると、テレビでカットされた部分も分かり番組の編集がどのようであった分かる。対談のかなりの部分が欠落している。また反対にテレビ番組から文芸春秋編集者が書き直した部分もはっきりと分かることになる。

当たり前のことだが、対談ではかなりあやふやな情報をやり取りしていることが多く間違いもあり、後日編集担当者が資料を調べて直すことになる。このような見方もまた楽しいものだ。


半藤一利と宮崎駿の 腰ぬけ愛国談義 (文春ジブリ文庫)
半藤 一利 , 宮崎 駿

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文庫: 269ページ
出版社: 文藝春秋 (2013/8/6)


ユダヤ系米国人の2割、「神を信じていない」=調査

ユダヤ系米国人の2割、「神を信じていない」=調査
2013年10月1日 ロイター

 自分が文化的もしくは民族的にユダヤ系だと考える米国人の5人に1人は、神の存在を信じていなかったり、特定の信仰を持っていないことが調査で明らかになった。ユダヤ系米国人のアイデンティティーに変化が起きつつあることを示している。

この調査は、ピュー・リサーチ・センターが1日発表したもの。自分たちを「宗教的にユダヤ人」と考えているユダヤ系米国人の割合は、1914─1927年生まれでは93%に上った一方、1980年以降生まれでは68%に下がるなど、世代間で大きな差があることが明らかになった。

全体では、ユダヤ系米国人の22%が無神論者か不可知論者、もしくは特定の宗教を信仰していない人だった。この数字は、米国社会全体と同程度の水準だという。

同センターによると、ユダヤ系米国人の数は、無宗教の人も含めると約530万人で、同国成人の2.2%を占める。

また調査では、ユダヤ系米国人がユダヤ系以外の人と結婚するケースも過去50年で大幅に増えていることも分かった。ユダヤ系の人の結婚相手が非ユダヤ系だった割合は、1970年以前はわずか17%だったが、2000年以降では約60%になっているという。[シカゴ 1日 ロイター]


・団結力が強く政財界に極めて強い影響力を持つと言われているユダヤ人であるが、そのアイデンティティにも若干の変化があるという報道である。

この22%が高いのかは意見が分かれるところだろうが、末尾にある同じ宗教を信ずる者同士の結婚が減っていくことは大きな変化をもたらすだろう。

イスラエル問題が世界情勢にとってキーとなる問題であることに違いなく、ユダヤ教徒と国家イスラエルが今後とも注目されていくことは間違いないこと。

菅元首相、足かけ9年でお遍路達成 「達成感と寂しさ」

菅元首相、足かけ9年でお遍路達成 「達成感と寂しさ」
2013年9月29日 朝日新聞

 四国霊場八十八カ所の遍路を続けてきた菅直人元首相(66)が29日、最後の88番札所大窪寺(香川県さぬき市)に到着した。年金未納問題で民主党代表を辞任した後の2004年7月から9年余をかけ、歩き遍路を終えた。

 「原点に戻ってみよう」と遍路を始め、首相退陣後に再開。札所に着くたびに、東日本大震災の被災地や原発事故のことを思い手を合わせた。この日午後2時半、大窪寺に到着すると、出身の山口県から駆けつけた小中学校の同級生ら約30人が迎えた。

 菅元首相は「ゆったりとした時間の流れや、人とのつながりにふれた遍路だった。最後の札所の門をくぐる際には、達成感と、終わってしまう寂しさを感じた」と語った。【戸田政考】


・元首相の四国巡礼だが9年余で達成という報道。このブログでも過去に途中経過の記事を転載した。

その際には、イラ菅と言われる短気な性格を見つめるような内容も書かれていた。歴史のイフとして、もし福島原発事故に際して、別の首相が対応していたら何かが変わっていたかもしれない。

彼の主張は一貫して間違った判断はなかったとし対応ができなかった東京電力の組織を批判している。ただ元首相が猜疑心のない性格であったなら、もっとスムーズな判断や取り巻きたちの意見聴取を行えただろうということは関係者らが語るところだ。

市民運動家としてスタートした彼は政治に対する根深い不信を持ち、厚労大臣当時は秘匿資料を厚労省に開示させた功績も大きいが首相の器であったかは疑問が残るところだろう。

個人的に思うことは、こうした巡礼のようなことは自らのために隠れて行うことがいいことで、SPや関係者らに取り巻かれてすることでもないだろう。

元首相の村山富市さんは政界引退後に地元に帰ったが、2005年に自動車事故を起こして示談となり起訴猶予処分となっている。当時81歳くらいだったろうが独りで乗用車を運転していたらしい。うろ覚えであるが田んぼに農作業に行く途中だったような報道を記憶している。彼にSPはついていないのは自ら断わっているようだ。

地元愛知県議会議員や名古屋市議会議員らが、政務調査費をめぐって不正な請求・取得をしている事例が相次いでおり、辞職し逃げたもの、辞職せず会派を離れただけのもの、そして返還すればいいとばかりに居座るものと極めて見苦しい状態が続いている。

政治家には政治信条を持つ人たちは多い。その信条と現実の狭間で国民のために最善を尽くしたかが一点問われるところだ。


菅元首相「原点見つめ直す」八十八か所巡り達成
2013年9月30日 読売新聞

 民主党の菅元首相が四国霊場八十八か所巡りを達成した。2004年から約9年かけ、29日に最後の八十八番札所・大窪寺(香川県さぬき市)に到着した。

 菅氏は04年、年金未加入問題で党代表を辞任した後、同年7月から「お遍路の旅」を始めた。

 菅氏は読売新聞の取材に対し、「お遍路は自分の原点を見つめ直すために始めた。この間、首相も原発事故も経験した。大きな宿題が残っているが解決していきたい」と話した。



菅元首相がお遍路終了 9年かけ「ようやく結願することができました」
2013年9月30日 産経新聞

 民主党の菅直人元首相は29日、四国霊場八十八カ所を巡る「お遍路」を終えた。自身のブログで、88番札所の大窪寺(香川県さぬき市)に同日午後に到着したと報告。「約1200キロを歩き、ようやく結願することができました」と書き込んだ。お遍路を始めたのは平成16年7月。参院選東京選挙区で無所属候補を支援したとして党員資格停止中の菅氏だが、これで心機一転、出直しを図る?


法王庁改革に本腰 資金洗浄疑惑のバチカン銀行にメス、聖職者の性的虐待も厳罰化

法王庁改革に本腰 資金洗浄疑惑のバチカン銀行にメス、聖職者の性的虐待も厳罰化
2013.7.14 産経ニュース

 ローマ法王フランシスコが法王庁(バチカン)改革に本腰を入れはじめたようだ。不透明な運営が問題視される財政管理組織「宗教事業協会」(通称バチカン銀行)にメスを入れ、聖職者による性的児童虐待も厳罰化する。ともにカトリック教会の信頼を損なった大きな要因で、改革への期待が強かっただけに、その成果が注目される。

 法王庁は12日、伊検察当局に6月下旬に逮捕されたバチカン財務管理局の経理担当者、ヌンツィオ・スカラノ容疑者(61)の資産を凍結したと発表した。容疑者はスイスからイタリアに現金2000万ユーロ(約26億円)を不正に運ぼうとした疑いがあり、バチカン銀行の口座を使ったマネーロンダリング(資金洗浄)疑惑も浮上している。

 逮捕を受け、法王庁は資産凍結だけでなく、独自調査に乗り出す考えだ。法王庁は5月に公表した年次報告書で初めて資金洗浄の疑いのある事例が6件あったと指摘した。調査はこれに関連したもので、法王庁は調査対象者が「広がる可能性もある」としている。

 法王は6月下旬、バチカン銀行の運営を調べる調査委員会も設置した。外部の法学者が加わり、必要な書類などを集める権限が付与された。今月10日の初会合には法王も参加し、委員を激励した。最近ではバチカン銀行の幹部2人が辞職したが、伊検察が別の資金洗浄疑惑で2人を捜査中とされており、事実上の更迭ともみられている。

 一方、法王庁は11日、刑法の改正を発表した。あいまいだった未成年者に対する性的虐待や買春、児童ポルノ所持を明確に犯罪と位置づけ、罰則は最大12年の禁錮とした。改正では前法王時代の内部文書流出事件を受け、機密漏洩に対する罰則強化なども図った。9月から施行され、バチカン内の市民や聖職者ら約5千人に適用される。

 バチカンは1990年に国連の児童権利条約を批准したが、条約に合わせた法整備は遅れが指摘されていた。法改正について性的虐待の被害者団体は「微修正に過ぎない」との見方を示す一方、児童の権利保護団体は「法王庁は大きな後れを取り戻そうとしている」とも評した。【ベルリン=宮下日出男】


・一連の記事を見ると、バチカンが新法王の指示で内部改革に着手しているという。

特に前法王は退位したものの影響力があろうためにナンバー2を解任し、勢力図を書き換えているのだろう。やはり数は力は宗教界も変わらない。それを権力闘争と表現しても間違いないだろう。

バチカンの抱えている大問題は、マネーロンダリング疑惑と未成年者に対する性的虐待だろう。これで信者離れが加速している。

その不透明さが信者には重荷になっている。新法王に込められた期待に教職の方が応えられるかが注目される。単に刑罰を重くしたから犯罪が減るわけでもない。

こうした組織の問題は、どの宗教団体でもあろうし表面に出にくいもの。権力闘争ということが何か宗教にはそぐわないと感じるのは私だけだろうか。


性的虐待、隠蔽を否定 前ローマ法王、伊数学者に手紙
2013.9.25 産経ニュース

 24日付イタリア有力紙レプブリカは、2月に退位した前ローマ法王ベネディクト16世(86)が、イタリア人の著名数学者に宛てた手紙の抜粋を掲載した。前法王はこの中で、世界各地で発覚した聖職者による未成年者らへの性的虐待スキャンダルを「隠そうとしたことはない」と強調した。

 前法王は退位後、公の場に姿を見せておらず、手紙や肉声などはこれまで伝えられていなかった。聖職者の性的虐待をめぐっては、前法王や法王庁(バチカン)が組織ぐるみで隠蔽を図ってきたとの非難が被害者らから寄せられている。

 前法王は、無神論者でもある数学者、ピエルジョルジオ・オディフレッディ氏の著作の内容に応える形で「あなたがおっしゃる聖職者による虐待についてはがくぜんとしている」としたが、隠蔽については否定した。11ページにわたる手紙は同氏に今月上旬に届き、前法王の許可を得て一部が掲載された。(共同)



バチカン国務長官交代へ ローマ法王が改革着手
2013.8.31 産経ニュース

 ローマ法王庁(バチカン)は31日、法王フランシスコが法王庁の官僚組織のトップで首相に相当するベルトーネ国務長官(78)の辞意を受け入れ、後任に駐ベネズエラ大使のピエトロ・パロリン大司教(58)を任命すると発表した。3月に就任した法王は最高幹部の人事を行い、法王庁の本格的な改革に着手した。

 法王庁では昨年、内部文書をメディアに流していたとして前法王ベネディクト16世の執事が窃盗容疑で逮捕されるスキャンダルが発生。前法王側近で絶大な権力を持つベルトーネ氏を追い落とすための権力闘争が背景にあると報じられた。

 このため法王フランシスコがいつ同氏を交代させ、法王庁改革に着手するかが注目されていた。新国務長官は10月15日に就任する。

 ベルトーネ氏は前法王の就任前からの右腕として知られ、2006年に国務長官に任命された。(共同)



法王庁改革へ提言グループ 法王フランシスコが8人指名
2013.4.13 産経ニュース

 ローマ法王庁(バチカン)は13日、法王庁改革などについて提言を受けるために法王フランシスコが8人の枢機卿からなるグループを指名したと発表した。近年、数々のスキャンダルに見舞われてきた法王庁の改革は、新法王の大きな課題の一つとされてきた。

 8人は世界各地から選ばれた枢機卿で、他にイタリア人の司教1人が事務局長を務める。初会合は10月1~3日に予定されている。

 法王庁は世界各地で発覚した聖職者による未成年者らへの性的虐待や、権力闘争が背景とされる内部文書流出などのスキャンダルで組織改革の必要性が叫ばれてきた。(共同)


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