私の自己反省18

「自分は、当たり前の日常生活の実際を軽んじて、きれいごとの宗教的信仰や左翼的あるいは右翼的思想などにかぶれてはいなかったか」(水谷啓二)

・この文章を書いた水谷氏の時代背景が感じられる。当時のエリート層にとっては、大正期のキリスト教信仰や戦争を背景とした右翼や戦後の左翼思想などの大きなうねりの中にあった。それは、アタマ中心の理屈であり人間から遊離したからこそ飽きられてしまった。そこで大事なことは日常を重視した生活から生まれる知恵に基づくことだろう。
スポンサーサイト

神田橋 語録6

懐かしい物を見て、体と脳を休ませる。昔のアルバムを見るのも良い。脳に対する癒しだ。(神田橋 條治)リハビリ

・神田橋 医師によれば、懐かしいものは人間の脳を休ませるらしい。思い当たることがあり、大きな転機を迎えた時に過去を振り返ことがあって知らない間に母校にふっと行っていたりしていたことを思い出す。過去の自分が良かった時期に戻ることは精神的に楽になる。懐メロや音楽を聴いてもジ~ンとしてくる。

人生いろいろ:インターネットでは子どもも容赦ない

† 子どもたちがパソコンで何をしているのかは、親としては知っておいて欲しいものだ。履歴を残せば、彼ら彼女らの行動は分かるものだから、予想してみると良いだろう。

‡ 外国語や偽装したクリックすると勝手に入会手続きをしてしまうサイトもあり、そこでは法的処置をとると言った脅し文句があったりする。こうした場合は、消費者センターに相談してほしい。支払い義務は全くない。


子どもサポート情報 第45号 平成23年11月22日
◇発行:独立行政法人国民生活センター◇

   携帯ゲーム機もインターネットにつながるんです!

◆事例
中学1年生の息子が、家族の不在時に携帯ゲーム機でインターネットの動画サイ
トを検索していた。その際アダルトサイトを見つけ、問われるままに年齢など
をクリックしていったところ、突然登録になり6万円の請求画面が出た。驚いて
画面に表示されていた相手先に電話すると「3日以内に支払わないと利息がどん
どん増える」と怖い声で言われたらしい。息子は「ためてきたお年玉で払おう
か」などと、食事ものどを通らないくらい悩んでいる。支払わなければならな
いのか。(当事者:12歳 男性)

<ひとことアドバイス>
☆携帯ゲーム機でインターネット検索中にアダルトサイトに入り、いくつかの
 問いに答えたら、突然料金請求画面が出た、という相談が寄せられています。
☆最近の携帯ゲーム機は、無線LAN等を利用できる環境があれば、自宅や飲食店
 等で簡単にインターネット接続ができます。
☆トラブル防止策として、保護者による使用制限の設定や、フィルタリングを
 利用する方法があります。設定はいつでもできますが、購入し子どもに渡す
 前に、保護者が設定しておくとよいでしょう。
☆子どもは、携帯電話やゲーム機などで新しい機能を持ったものが出てもすぐ
 に使いこなします。保護者もそれらの機能等を把握し、子どもがトラブルに
 巻き込まれぬよう、日ごろから使い方をよく話し合っておくことが大切です。
☆事例のような場合は、業者に連絡したり、お金を支払ったりせず、お住まい
 の自治体の消費生活センター等にご相談ください。

イラスト入りリーフレット(PDF形式)


洗脳体験をナラティヴに23

「自分自身を見るのだ。自分の動機、感情、必要、不正直さ、自己追求、支配癖、操縦癖に、容赦なく気づきの光を放つのである。これは、その発見や結果がどれほどつらくても、物事をその本来の名で呼ぶことを意味する。他人と自己に対するこのような気づきに到達すると、愛の正体を知る」(アントニー・デ・メロ)3-123

† 哲学、宗教の根本は、自分自身を知るということに尽きる。デ・メロ師は、容赦なく自分自身に気づきの矢を放ち結果を直視する。そこには所謂借り物のコトバは浮かんでこない。自分の本当の動機を知ることは辛いことであるが、それが真実だから仕方あるまい。そこまで指導できる宗教家こそホンモノである。

‡ 愛の正体とは、愛でないことを知ることの裏がえしを知ることなのだ。愛という美名のもとにある、真の動機・感情を知ると正直いたたまれなくなるに違いない。人間は他人を支配し自分だけがかわいいと感じる生きものなのだ。それすら分からない人ばかりの世の中であり、「愛の証拠」と称する行為に酔ってしまい自分を知ることなく終わってゆくのである。その点で、宗教には「思い」が大事か「行動」が大事かという連綿と続く論争があるが、実は自分自身を知ることが宗教の極意なのであり、その結果が思いや行動に反映するだけのことなのだ。

京都府仏教連合会 暴力団排除の方針を確認

京都府仏教連合会 暴力団排除の方針を確認
2012/03/21 MBS

京都のおよそ800の寺からなる「京都府仏教連合会」が、暴力団排除に関する会合を開き、暴力団の法要などを行なわないなどの方針を改めて確認しました。

 「京都府仏教連合会」は、東本願寺などおよそ800の寺が加盟するもので21日は警察から講師を招き、去年府が制定した「暴力団排除条例」について説明を受けました。

 「仏教連合会」は24年前に、暴力団の組葬や法要等を排除する決議文を採択していますが、改めて暴力団との関係を断ち切る方針を再確認しました。

 京都では、左京区の金戒光明寺の一角にある西雲院が、指定暴力団・会津小鉄会に対して集団での参拝自粛を求めるなど具体的な動きも見られ、「仏教連合会」は今後、暴力団排除の意思をより明確にしたいとしています。



・集団での法要や葬儀などを自粛したい考えだろう。昨今の暴力団規制強化の影響は顕著であり、暴力団構成員や支援者に対する締め付けは大きな流れとなっている。

このような冠婚葬祭が暴力団の組織力を誇示する場所となることから、集団での行事開催を認めないようにするものである。

ただ、この大枠の規制については暴力団員には人権がないのかという識者からの指摘も聞かれることと、各地で制定された排除条例にあいまいな解釈をできる余地があり、誰を規制の対象とするのかが司法当局の判断に委ねられていることに不安を覚える向きもある。

暴力団を規制すれば解決するほど話は単純ではなく、地下に潜るか組織化されない単発的な暴力行為が頻発するだけである。残念ながら警察司法で解決できないことや時間・費用が莫大にかかるトラブルの問題解決にあたり、彼ら組織の需要はなくなることはない。

神の風景-人間と世間-74

「富を『持つ』ということは、自分一人のことに止まらず、おのずからそこに、『持たない』人との関係を伴うことなのです」(藤木正三)2-92持つ(1)

・続けて、持たない人に自分の持っているものをどのように使うかと、という問に直面せざるを得ないと藤木師は語ります。藤木師の青年時代の葛藤が、この問題でした。時代の流れに敏感に反応して、富裕層としての立場に疑問を抱いた当然の結果です。人は社会的地位に関わらずに人生に正直に対すると悩むものなのですね。

人生いろいろ:訪問販売で次々に布団を…高齢者に

† 特に認知症高齢者の被害は予想以上であると想像される。契約したこと自体を覚えていない場合もあり、業者にとってはカモである。

‡ 下記事例にあるように、本人からの訴えができない場合があり、周囲の者が気をつけてあげる必要を感じる。


見守り新鮮情報 第129号  平成24年2月7日
◇発行:独立行政法人国民生活センター◇

    2カ月で総額400万円!?次々に布団を買わされた!

 訪問販売で次々と羽毛布団などを買わされ、家の中に未使用の布団がたくさ
んある。2カ月前から同じ業者が何度も来て、勝手に部屋に上がり込み布団を置
いていった。布団は特に必要なかったが仕返しが怖くて断れず、今まで誰にも
相談できなかった。支払いは全て現金で、業者と一緒に郵便局に行ってお金を
下ろしたこともあり、総額で400万円以上支払っている。業者に「暗証番号を教
えてくれれば自分が下ろしてくる」と言われたこともあったが、それは断った。
契約書は6枚あるが、一度に300万円払ったものと最後に契約したものしか覚え
ていない。(90歳代 女性)

<ひとこと助言>
☆訪問販売で高齢者に布団などを次々と購入させるトラブルが後を絶ちません。
 一人暮らしや判断力が不十分な高齢者などを狙い、強引に契約させる手口が
 目立ちます。
☆中には契約書を渡さないばかりか業者名なども明かさずに売りつけたり、過
 去に売りつけた布団等を回収したりして、足がつかないようにする悪質なケ
 ースもあります。
☆このようなトラブルでは、被害に遭ったことを恥だと感じたり業者に対して
 恐怖心を抱いたりして誰にも相談せずに被害が拡大してしまうことがあるた
 め、身近な人による見守りが不可欠です。
☆事例のような悪質な業者は、見守りの体制ができている家を狙いません。家
 に見知らぬ人が出入りしていないか、家の中に不要なものや契約書などがな
 いかなど、身近な人が日ごろから気を配りましょう。
☆心配なときは、お住まいの自治体の消費生活センター等にご相談ください。

イラスト入りリーフレット(PDF形式)


相棒 Season6 第16話 「悪女の証明」

相棒 Season6 第16話 「悪女の証明」
2008年2月20日 テレビ朝日

 外務省の外交費不正流用が明るみになる中、外務省職員の草葉(奥田達士)がビルの非常階段から転落死した。草葉は15時に現場ビルで何者かと待ち合わせをしていたらしい。さらに不正流用問題で矢面に立たされている山浦事務次官(堀内正美)の子飼いの部下であることがわかった。
 右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は山浦から話を聞くが、山浦は外交費の不正流用などない、と強く言い切る。その言葉は、衆議院議員の雛子(木村佳乃)への非難ともとれるのだが…。

 もともと雛子と山浦は激しく対立していたが、今回の不正流用問題を追及していたのは雛子ではなく、雛子とは同じ超党派の政策集団に所属する野党議員だったはず。なぜ山浦は雛子を非難するようなことを言ったのだろうか?
 事件当日、現場近くのホテルで雛子らが集会を開いていたことが判明した。集会会場から現場まで15分もあれば往復できる。とはいえ、事件当時、雛子は講演の真っ最中だった。
 右京らは雛子に事情を聞きに行くが、雛子は自らのアリバイを主張。事件とは無関係とやんわりと突き放す。

 草場が外交費流用問題の内部告発者である可能性が出てきた。とすれば、雛子が草場から情報を入手、野党議員に流し追及させていたとも考えられる。右京は雛子の事件当日の講演テープを聴き、講演がテープであることを確認。雛子のアリバイを崩す。
 しかし、転落現場を改めて検証した右京と薫は、ホテルの13階にある雛子の控室から現場が丸見えであることをつかむ。右京は自らの推理に誤りがあることに気付き…。

 雛子の指紋が現場から発見された金属片に残された部分指紋と一致した。勢いづく伊丹(川原和久)ら捜査一課だったが、どうやら角田課長(山西惇)から右京らの推理を聞き捜査していたらしい。
 特命係あてに謎の差出人から山浦と記者の倫恵(山口香緒里)がデートする写真が送られてきた。どうやら2人は親密な関係だったらしい。さらに事件当日、倫恵が雛子にペンを貸している写真も。
 右京はビデオから事件発生直前まで山浦が現場ビルにいたことを確認。さらに薫を通じて美和子(鈴木砂羽)から倫恵が雛子の講演が始まるやいなや、席を立っていたことを確認する。

 倫恵から取材を受けている雛子を訪ねた右京と薫は、事件当日雛子が控室で草場から情報を受け取る予定だったことを指摘。その草場が自分に情報提供者になるよう近づいた倫恵が、隣のビルで山浦と一緒にいるところを目撃。倫恵が二重スパイであると悟ったのだと推理を披露する。動揺した草場は倫恵に詰め寄るが、もみ合ううちに草場が転落して…、というのが事件の真相だった。雛子の指紋が残っていた金属片も倫恵のペンのクリップ部分であることが判明。倫恵もすべてを認める。

 しかし、報道は山浦と草場、倫恵との三角関係が動機、とだけ伝えた。雛子は草場から情報提供の依頼があったが会えなかった、と巧みに事件から逃れる。実は右京らが事件を解決するヒントとなった写真も、雛子が政治記者の鹿手袋に撮らせたものだった。
 それとなくそんな雛子のやり方を察知した右京は、雛子に諭すような言葉を投げ掛ける。
「片山雛子という人間は身の回りで事件が起きるたびに、それを逆手に取り、まるで糧にするかのように大きくなっていく人間だということです」。
 雛子は右京の言葉に「ほめ言葉と受け取る」と答えると、怜悧な視線で見返すのだった。

1_4.jpg

脚本:戸田山雅司 監督:和泉聖治
ゲスト:木村佳乃、山口香緒里、堀内正美、奥田達士



・相棒シリーズも10シーズンを終了した。まだ続投のようでテレ朝の看板番組の一つだけに、水谷の意向を尊重する方向で続くことになる。一説には兄貴たる萩原健一をゲスト出演させたいという報道もあったが、どうなることか。

このシリーズにゲスト出演する俳優でも、個性的な役柄の人たちが注目されるのだが、女優・木村佳乃の役柄たる衆議院議員・片山雛子役は怪しげな雰囲気が漂い注目のキャラクター設定である。窮地を逆手にして逞しくなっていき、大局を見極めることにたけており、右京も一目置く存在に設定されている。

女優は怪しげな魅力を持った人であると良いと感じる。美貌だけならば誰でもできようが、人間的な悪知恵も含んだ知性を持つ逞しい女性。そうした女性が陰で歴史を動かしてきたのではないだろうか。

そして事務次官役の俳優に注目した。存在感があり調べたところ堀内正美であった。彼を知ったのは、テレビシリーズ『白い巨塔』(1978年) - 第1内科・谷山医局員役であり、熱血医師として不正に加担することを良しとできない役柄を演じていた。もうこの時代には俳優人生も軌道にのっていたようである。

その当時の面影はなく、最初は分からなかったのだが、声の発生が同じであった。調べてみると主役級の仕事はないにしても映画やテレビドラマにも顔を出している。随分と老けたかんじだ。怪優のようで、岸田森のような役柄を演じられる俳優となってしまったようだ。この役柄は外務事務次官ということで定年間際のポストで、知性と威厳と狡猾さが要求されるものだった。

話の筋は、相棒にありがちでスケールが大きすぎてどうにもならない、政治ネタ、官僚ネタの部類になり現実味がまったくない。一介の捜査員が政界の大物や官僚と簡単にコンタクトできるはずもなく、飛躍しすぎる筋であり引っかかる部分が多い。

この回のストーリーは、高層ホテルから別の高層ホテルの非常階段を目撃するということが鍵になるのだが、望遠カメラで見ても人物がはっきりと分かる距離でもなく、設定自体が無理がありロケ地探しができなかったろうと推測される。

事務次官が自ら、裏切った部下の盗聴をするために、隣のビルの高い非常階段部分から指向性アンテナを向けている姿は滑稽としかいいようがない。あの高い非常回階段に簡単に立ち入れるはずもなく、そこで事務次官と女性記者が抱き合うなんてシーンもあり失笑もの。そんな手の込んだことをしなくても盗聴は簡単にできるはずだが、部下の転落死というストーリーに合わせるための設定となっている。

右京というキャラクターは巨悪に立ち向かうというよりも、ちまちました難事件を解決していた方が面白い。ただ右京というキャラクターと対峙できるモリアティ教授のような存在を作り出せれば、さらに面白い展開となっていくと思うのだが無理なようである。


ki.jpg

・木村佳乃

120322_0323~001

120322_0318~001

120322_0319~001

120322_0322~001

堀内 正美 Official WebSite -Face-  http://www.horiuchimasami.com/

20120322 43442

20120322 43536

20120322 43601


白い巨塔 1978 食道での喧嘩シーン

・堀内正美 出演シーン例①


白い巨塔 (1978年 田宮二郎版) がんセンター着任~十津川村ガン検診

・堀内正美 出演シーン例② 9:55~

*それにしても、昭和の名優たちが揃い踏みした本作品は、最高のクオリティと逸話多きえに永く記憶されるだろう。

神田橋 語録5

体の歪みがあるとストレスに弱くなる。耐久力が落ちる。(神田橋 條治)耐久力・回復力

・神田橋 医師は、特に東洋的な体育に精通されており身体のメカニズムについても西洋の解剖学とは違った見方をされる。カラダの歪みに関しては、特に腰と背骨を正しくすることに落ち着くようだ。むろん身体の不具合は精神的な問題に相関する。

追跡!真相ファイル「都会の”孤立死” SOSが届かない」

追跡!真相ファイル「都会の”孤立死” SOSが届かない」
2012年3月20日 NHK

周囲に気付かれずに亡くなる“孤立死”が、いま全国で相次いで発覚している。ガスが止まった部屋で死亡した札幌の40代姉妹のケースから、社会の矛盾や壁を明らかにする。

周囲に気付かれずに亡くなる“孤立死”が、いま全国で相次いで発覚している。札幌では、ガスを止められた部屋で40代の姉妹が死亡。姉は病死。知的障害のある妹は、凍死だった。取材の過程で、姉は最後まで妹との生活を必死に守ろうとしていたことが判明。ぎりぎりの困窮生活の中、姉が生きる望みを託していた意外なものが明らかに…。なぜ姉妹は“孤立死”しななければならなかったのか、法制度の壁や社会の矛盾を追跡する。

キャスター:鎌田靖
追跡チーム:松枝一靖 清水阿喜子 長岡太郎 都築孝明
ディレクター:山口敦司 齋藤佑香
語り:斉藤由貴

1月下旬、札幌市のマンションで、40代の姉と知的障害のある妹が死亡しているのが見つかった。家賃を滞納しガスも止められた部屋の中で、姉は病死。妹は携帯電話で助けを求めようとした形跡はあるものの、結局誰にも届かず、凍死した。地域から孤立した一家が亡くなるケースは、さいたまや東京・立川など、その後も全国各地で相次いで発覚している。

NHKの取材班は、姉の手書きの履歴書や、区役所に生活保護を相談した際の面接記録などを入手。そこからは、生活の窮状を訴えたものの「申請の意志がなかった」として生活保護を受けられず、求職活動を続ける中で次第に追いつめられていった姉の姿が浮き彫りになってくる。

なぜ誰も姉妹のSOSに気付かず、手を差し伸べなかったのか?姉妹が住んでいた地域や行政への取材を進めると、本来個人を守るためのものであるはずの「個人情報の保護」によって、誰も姉妹の様子がわからず、命を守ることができなかったという皮肉な現実が浮かび上がってきた。

さらに取材を進めると、これまで明らかになっていなかった亡くなる直前の半年間の姉の行動がわかってきた。ぎりぎりの困窮生活の中で、姉が最後に生きる望みを託した意外なものとは…。なぜ、姉妹は“孤立死”しなければならなかったのか、追跡する。



・この事件については、できるだけの情報を見てきている。NHKの報道が、特に幾度も報じられてきた。今までの映像素材をどのように編集するのかが気になっていた。

全国放送で新たに追加されていたのは、障がい福祉課長へのインタビュー、追加取材と思われる堀田力氏へのインタビュー、東京都中野区地域支えあい推進課の見守りに関する新条例と町内会による見回り等。

加えて姉がファンであったという楽天イーグル野球選手ブログへの投稿を紹介し、彼女が野球ファンであったという一面を紹介した。

今までのNHK報道と同じスタンス、問題提起であり①生活保護制度の問題②個人情報保護制度の問題③縦割り行政の弊害などがあげられた。

個人情報保護制度の問題点は、これ以外にも多い。結局、いのちを助けることになる情報までも制限されて必要な情報が必要な部署に共有されていないということだ。

私見であるが、この事件で指摘された問題点が他の孤立死と関連するかは分からない。地域と交わらない世帯は都市部では多いだろうし、個人情報保護が浸透している現在では、誰もが深い付き合いを躊躇する事態となっている。

今後とも介護・医療の地域化が求められる時代にならざるを得ないのであり、どのように運用を緩和していくのかが課題となるだろう。厚生労働省では、ライフラインのインフラ業者と行政への連携を促しているのだが遅々として進んでいないのが現状となっている。

今回、気づいたことだが区役所で作成された面接相談個票だが、役所側から提供があったと思っていたらNHKが情報公開により取り寄せたものだということらしい。誰でも、この方法をとれば一部黒塗りがあるのだが他人の面接相談個票が取得できるものだろうか?

さて、今回も妹のことについての取材ができていなかった。なぜなら姉が病死したあとに彼女が助けを求めることができなかった理由が明確ではないからだ。知的障がいと報道されているが、一時は通所施設で働いていた時期もあるというのでコミュニケーションができない女性ではなかったろう。

家計簿をつけていることで、姉がしっかりものだということは言えないのだが、姉妹が中高生の時期に両親を亡くして二人暮らしをしていたことの影響があることは容易に想像できる。また、この姉妹の場合には血縁が薄いことが決定的に意思決定に影響を与えたことだろうと思う。

それに妹と障がい者支援団体との接点もないことが気になっていた。姉妹が、自分たちだけで生活しなくてはいけないと判断した動機・背景を知ることができれば悲劇は回避されたかもしれない。

もう一つは家計簿からでは、どのような生活をしていたのを推測できない。金額は分かっても、何を食べどのように暮らしていたのか、娯楽はあったのか・・・さまざま疑問が起きてくる。姉が日記や買い物レシートなどを保管していないようなので生活実態が分からない。

加えて、福祉研究者や障がい者支援団体にも詳しい方が多いので取材しても良かった。マスコミは一方では僅かな生活保護不正受給者の問題を大々的に取り上げ、厚生労働省の進める政策に協力しているのだが、このような事件があると、なぜ救えなっかたと主張する。

手厚い政策をすれば、不正の温床ともなりうるわけで、そのバランスの問題ということになる。この姉妹の場合は、自分たちの力だけでなんとかしようという意識が強くて、他人に頼ることを選ばなかった。姉には持病と思われるような症状もあり、医療を受けていたのかが気になる。厳しい環境下でなければ姉の持病の悪化はなかったろうし、妹の凍死もなかったろう。備えることも十分にできた案件であるだけに、この悲劇を汲んでできることを関係者が取り組むことを期待したい。

洗脳体験をナラティヴに22

「人々が、あなたは天才だとか、知恵者だとか、善人だとか、聖人だとか告げる。そのほめ言葉を楽しんだ瞬間、わたしは自由を失う。それからはその意見を保とうと絶えず必死になるからである。間違いを犯すこと、ありのままの自分でいること、自分のイメージを崩しかねない言動を、わたしは恐れるようになる」(アントニー・デ・メロ)3-120

† 自分のイメージを保持するために人間は懸命になる。それも自分自身がそう思われているだろう役割を演じ続けることが自分らしさを保つことだと信じて止まない。それは、それが楽だからという面もあるだろうし素の自分に対する意識が低いためとも言える。一方で、その場に成りきるような生き方も確かにある。悲しい時はオロオロし、楽しい時は心から喜ぶような素直な生き方を拡げてみたい。

‡ 宗教組織にも役割があり、牧者と信者の違い、信者でも長老・役員と平信徒は違うものだと考えやすい。ここでの問題は、あなたは○×だと言われると自惚れてしまうことがあるだろう。それが、知恵者だとか善人というような心地よい響きがあるなら要注意である。

NHK 20min. マエストロの白熱教室~指揮者・広上淳一の音楽道場~

「マエストロの白熱教室~指揮者・広上淳一の音楽道場~」
2012年3月4日深夜 NHK

東京音楽大学の指揮科で、ユニークな指揮者養成カリキュラムが行われている。指導するのは、奇才・広上淳一教授。世界のマエストロは、イマドキの学生をどう鍛えるのか?

ひと振りでオーケストラを動かし、極上の音楽に仕上げる指揮者。今、東京音楽大学の指揮科が、ユニークな指揮者養成カリキュラムで注目を集めている。指導するのは、奇才・広上淳一教授。欧米の主要なオーケストラの指揮台に上がった広上が、何より重視するのは、指揮者本人の「人間力」。学生に実際のオーケストラを指揮させ、世界のマエストロとイマドキの学生たちが真剣勝負でわたりあう「合同レッスン」に密着する。


・広上教授は、東京音大指揮科卒で母校の指導をしていることになる。

今回は同科に学ぶ4年生の卒業試験に密着し、指揮の技術や本質をどのように伝えていくのかという課題をとらえる。学部4年生ということで、その限界は明らかであるが、それでも何か一つでもつかんでほしいという気持ちは分かる。

それを言葉で伝えられても伝わりにくいし、若者らしいアタマ一杯の状態で意図したことを学生オーケストラではなかなか上手く表現することができないもどかしさ。課題曲はベートーヴェンの運命交響曲を、指示された箇所を振ることだった。

さて、企画自体は面白いのだが、どのレベルの音楽を目指しているのかが分かりにくく、主観の多い演奏評に対して何が適格なのかは分からない。つまり、広上教授の意表をつくような解釈・指揮ができればOKなのだろうが、学生はまだ基本的なところを押えることしかできない。

指揮者に求められるのは、単に指揮が上手ではいけないだろうし、オーケストラとの関係性や自身のたゆまぬ勉強に負うところが多い。世界的なコンクールに居残る強者たちは、基本しっかり+応用たっぷりを要求されて体力・精神力とも強靭でなければいけないのだ。

4年生の彼は、未消化の指示を考えながら、ふと指揮者を志した時代を振り返り自信を深めていく。このあたりはNHKらしい展開であり、決して絶望したり酒に飲まれたり失踪したりはしない。

若手ディレクターは、自分自身の仕事に重ねて考えているようだ。特に人間相手の仕事であることも同じかもしれない。自己満足に終わらずに、お客さんである聴衆に良い気持ちを感じてもらえ、演奏家たちに多少のやる気を感じさせ食べさせていく、過酷な仕事が指揮者なのだろう。

人間力は総合力だから、常に学ぶこと、謙虚になることが大事だろう。もし指揮者の道で生きていくならば、音大を卒業した後の学びこそ全てであると感じる。


まるで自分に問われているようでした
2012年03月05日 NHK「20min.」ディレクター裏話

私は普段は、音楽・伝統芸能番組部という部署でクラシック音楽の番組を作っています。
広上淳一さんは以前から注目の指揮者で、これからの日本のクラシック界の先頭を走る指揮者の1人と目されています。

広上さんの指揮は、躍動感と内より発せられるエネルギーに満ちあふれ(彼の言うとおり、光を放射しているような)、音楽をそのまま指揮にしたかのように見えます。しかも、時として笑ってしまうくらいコミカルな所作があるにも関わらず、決して音楽が軽薄になることがない、というとても希有で不思議な才能を持っていらっしゃる指揮者です。

その広上さんが指揮科で指揮を教えている、と最初に耳にしたのは5年前のことでした。しかも調べてみると、指揮科の学生は10人程度なのに対し、教官は20人以上いるというのです。

私立大学でこの状況はそもそも経済的にpayしないだろう、一体どういう授業・仕組みになっているのだろうか?という疑問が、取材をしたいと思ったきっかけでした。

実際に取材を始めたのは一昨年の秋。「何の番組になるかはまだわからないですが、是非レッスンの様子を取材させて欲しい」という私の勝手な申し出を、広上さんは快諾してくださいました。

「人間力を鍛える道場を目指しています」と見せてくださった広上さんのレッスンは、音楽を教えるものでもなく、指揮の技術を教えるものでもありませんでした。

指揮者として、音楽家として、人間としてどうあるかを問う、ある種の答えのない問答が繰り広げられる「人間修行の場」だったのです。

レッスンを通して自分自身と向き合う学生を見て、果たして自分が学生のころ、「これほど真剣に自分自身と向き合っていただろうか?」「そして今はどうか?」と私自身に突きつけられたように思いました。

事実、今回の番組はテロップを「指揮者は」を「ディレクターは」に、「曲を」を「取材先を」に変えれば、ほぼディレクターの仕事にも当てはまって通じてしまうと思うのです。

広上さんが、ある時に「オーケストラの前に立って放出してばかりでは磨滅して消滅してしまうので、充電が必要なんです。楽譜と向き合い、ピアノなどで音にして、ここはこういう音楽、と響きを確認しながら体の中に音楽を入れていく。それが指揮者の大切な充電時間です」とおっしゃっていました。

充電をして放出する、当たり前に聞こえますが、そのように考えたことはありませんでした。
私たちディレクターの充電とはなんだろう?と考えましたが、それはやはり「取材」であろう思います。取材の対象者としっかり・じっくりと向き合い、伝えたいという思いを膨らませて番組作りをする。このディレクターとしての「原点」を大切にしたいと、改めて決意する現場となりました。

撮影のために色々とご協力をいただいた広上淳一先生、東京音楽大学の皆さまにこの場を借りて心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。

ディレクター:宮崎将一郎



【追記】

心を鍛える音楽道場~指揮者・広上淳一と弟子たち~
2012年5月4日 NHK

カラヤン、バーンスタイン等、天才がひしめく指揮者の世界。指揮者は何を見て、何を感じ、どうオーケストラをまとめ上げるのか?奇才・広上淳一の若手指導の現場に密着する

1振りでオーケストラを動かし、極上の音楽に仕上げる指揮者。今、東京音楽大学の指揮科が、ユニークな指揮者養成カリキュラムで注目されている。指導するのは、世界の舞台で活躍する広上淳一。広上が何より重視するのは、指揮者本人の「人間力」。学生に実際のオケを指揮させる「合同レッスン」では、「どんな音楽にしたいのか」「指揮とは何か」を徹底的に考えさせる。世界のマエストロと若き指揮者との真剣勝負に密着!

出演
東京音楽大学教授…広上淳一
N響第一コンサートマスター…篠崎史紀
名古屋フィル指揮者…川瀬賢太郎
東京音楽大学指揮科学生…鈴木衛,喜古恵理香
京都市交響楽団

語り:三宅淳一


・19分番組を43分にまで延長させて再構成した。この合同レッスンは6年前から始まったという。

2倍近い延長であり、新たにインタビューを追加し説明の映像を加えた。今までの取材で撮りためてある映像もあれば、新たに加えたと思われる映像もあった。特に新たにナレーションを付け加えたことで、音楽の知識のない視聴者に向けた配慮をした。

中核となった部分は、そのままなので結論も同じになる。印象としては、19分構成の方がリズム感があり分かりやすかった。

特に芸術分野の大学教育で何ができるかという疑問はある。音楽界には、正規の音楽教育を受けていない人たちが少なからずいて成功している例もある。日本では、東京芸大と桐朋音大というブランドあるのだが、最近では名前も知らない音大出身者であっても世界の一流楽団に入ったりしている。

広上さんも、指揮者の役割を伝えようとしているのがよく分かった。それは年齢・経験を重ねての発言なので、分かる人には分かる。芸術では、言葉で表現できないもどかしさから身体全体で表現することが一つの方法としてある。

広上さんは別の番組で、若い時代の失敗を語っていた。それは彼が今、若い人たちに伝えていることなのだ。オーケストラのとのぎくしゃくした関係を経験したことで大きく自分を変えたということだ。それが成功の秘訣なのだ。

いわゆる怖い指揮者がいなくなり楽団員と友達付き合いできる指揮者が好まれる時代になってしまった。 そこで一緒に音楽を作っていこうというスタンスが現代的なのだ。それが本当に良い音楽作りになるのかは分からない。音楽マネージメント業界とは無縁でも地方で良い音楽作りをしている無名の音楽家は多い。

神の風景-人間と世間-73

「私たちは置かれている現実の厳しさから、どこかで目をそらしていなければ生きてゆけないのではないでしょうか。そして、飽く迄も自分自身に対しては非寛容でありましょう」(藤木正三)2-91非寛容

・深く誠実に反省しているつもりでも、目をそらしているところがあると藤木師は語ります。人間は自分に対しては分からないものです。常に鏡を見ているような状態でもなければ自分自身の癖は分かりません。あくまでも自分の考えに過ぎないと心得ましょう。

看護師の法則30

キーボード入力のできない上司にコンピュータ化を語っても無駄である

・まずキーボードを操作できることが第一条件。一般論ではらちがあかない。

全日本仏教会 異例の「脱原発」宣言

全日本仏教会 異例の「脱原発」宣言
2011.12.11 東京新聞「こちら特報部」

 全国の伝統仏教教団でつくる全日本仏教会(全日仏)が「脱原発依存」を宣言した。保守的といわれる仏教界が、国論を二分するような問題で一定の方向性を打ち出すのは異例だ。福島原発周辺の寺が避難生活を強いられる中、仏教界にとっても原発問題は切実なテーマになっている。(佐藤圭)

 ▼ 誰かの犠牲もういらぬ

 全日仏は今月一日、都内で理事会を開き、「原発によらない生き方を求めて」と題する宣言文を、採択した。八月二十五日、河野太通会長名で「二度とこのような事故を繰り返さない」との談話を発表していたが、宣言文では「原発への依存を減らし、原発によらない社会の実現を目指す」と踏み込んだ。
 戸松義晴事務総長は「即時撤廃ではないのかという批判があるかもしれないが、最終的にはすべての原発をなくしていきたい。仏教界の総意として最大限のものを出した」と説明する。

 原発事故前は、反原発運動の全国組織「原子力行政を問い直す宗教者の会」など一部を除き、仏教界が正面から原発と向き合う機会は少なかった。「時局の問題で反対、賛成どちらかに偏ったメッセージを出すのは、政教分離、政治的中立性の観点から難しい。原発についても福島事故前は、宣言や声明を出したことはない。宗教者の会などの動きが仏教界全体として共有できなかった」(戸松氏)

 ▼ 64の寺避難続く 宗派超え支援へ

 だが、原発の安全神話が崩壊した3・11以降、加盟団体では、原発を問い直す宣言や催しが相次いだ。
 「原発に依存しない社会の実現」をうたった宣言を九月に採択した臨済宗妙心寺派、原発への依存を考えるシンポジウムを十一月に開いた曹洞宗大本山永平寺(福井県永平寺町)が代表的だ。全日仏の宣言文も、これらの延長線上にある。
 全日仏では今後、衆参両院議員二百三十人が参加する「仏教懇話会」などを通じて宣言文を広めていく方針だ。
 戸松氏は「加盟団体かち要望があれば》委員会を設けるなどして具体策を検討するが、それぞれが自発的に取り組むことが基本だ」と強調する。
 仏教界としては、原発事故で故郷を追われた住職や檀信徒への支援が喫緊の課題だ。現在、警戒区域や計画的避難区域に位置する*六十四の寺が避難生活を続けている。



・この宣言の内容は、取り立てて目新しいことではない。

脱原発ということで、反原発でもなくオーソドックスな歩調である。現在日本で、原発を推進しようなどということをいう人は誰もいないだろう。

仏教は、政治的中立性など考える必要も実はない。仏教とは、どんな政治体制であっても人間の生きる道を説くのが本来性であるからだ。

宗教者が社会的な発言をし、宗教の基本に立ち人間中心の生き方からの脱却を説くことは間違いではないだろう。その言動が一致していれば多くの人たちに影響を与えることになる。


財団法人 全日本仏教会 宣言文

 ◎ 原子力発電によらない生き方を求めて

 東京電力福島第一原子力発電所事故による放射性物質の拡散により、多くの人々が住み慣れた故郷を追われ、避難生活を強いられています。避難されている人々はやり場のない怒りと見通しのつかない不安の中、苦悩の日々を過ごされています。また、乳幼児や児童をもつ多くのご家族が子どもたちへの放射線による健康被害を心配し、「いのち」に対する大きな不安の中、生活を送っています。

 広範囲に拡散した放射性物質が、日本だけでなく地球規模で自然環境、生態系に影響を与え、人間だけでなく様々な「いのち」を脅かす可能性は否めません。

 日本は原子爆弾による世界で唯一の被爆国であります。多くの人々の「いのち」が奪われ、また、一命をとりとめられた人々は現在もなお放射線による被曝で苦しんでいます。同じ過ちを人類が再び繰り返さないために、私たち日本人はその悲惨さ、苦しみをとおして「いのち」の尊さを世界の人々に伝え続けています。

 全日本仏教会は仏教精神にもとづき、一人ひとりの「いのち」が尊重される社会を築くため、世界平和の実現に取り組んでまいりました。その一方で私たちはもっと快適に、もっと便利にと欲望を拡大してきました。その利便性の追求の陰には、原子力発電所立地の人々が事故による「いのち」の不安に脅かされながら日々生活を送り、さらには負の遺産となる処理不可能な放射性廃棄物を生み出し、未来に問題を残しているという現実があります。だからこそ、私たちはこのような原発事故による「いのち」と平和な生活が脅かされるような事態をまねいたことを深く反省しなければなりません。

 私たち全日本仏教会は「いのち」を脅かす原子力発電への依存を減らし、原子力発電に依らない持続可能なエネルギーによる社会の実現を目指します。誰かの犠牲の上に成り立つ豊かさを願うのではなく、個人の幸福が人類の福祉と調和する道を選ばなければなりません。

 そして、私たちはこの問題に一人ひとりが自分の問題として向き合い、自身の生活のあり方を見直す中で、過剰な物質的欲望から脱し、足ることを知り、自然の前で謙虚である生活の実現にむけて最善を尽くし、一人ひとりの「いのち」が守られる社会を築くことを宣言いたします。

2011(平成23)年12月1日 財団法人 全日本仏教会




全日本仏教会 河野大通会長 2012.2.20

神田橋 語録4

あれこれ迷って考えるだけで、本来の方針が徐徐に固まってくる。(神田橋 條治)自然

・「迷うな」とばかり直線コースをありがたがる世の中になってしまった。無駄を一切省くことが効率的であり、余った時間を余暇・趣味に利用しようというのらしい。しかし考えてみれば分かるのだが、どう判断していいのか分からないことばかりなのだ。問題は手を付けるということだろう。まず一歩を踏み出してみること、そして身体・脳に馴染むようにしていると何がやりたかったのかがハッキリとしてくる経験はないだろうか。

人生いろいろ:海外通貨購入

† どうして儲かるのかは、さっぱり分からない。

‡ ということで、分からないものには手を出さない!


見守り新鮮情報 第118号 平成23年9月16日
◇発行:独立行政法人国民生活センター◇

   アフガニスタン通貨の買い取り話に注意!

 A社からアフガニスタン通貨に関するパンフレットが届いた数日後、B社から
電話があり「A社の資料が届いたか?自分達の代わりにその通貨を買ってほしい。
お礼を含めて高く買い取る」と言われた。パンフレットの内容もよくわからな
いため断り続けていたが、電話を切ってくれないので「買い取ってくれるなら」
と思い、A社に電話で申し込み、130万円を振り込んだ。その後B社から「もっと
買って」という電話が何度もあり「もうお金がない」と答えると「生命保険を
解約しろ」「裁判にする」「お金を取り立てにいく」と脅されてとても怖かっ
た。もう関わりたくない。(70歳代 女性)

<ひとこと助言>
☆「外国通貨を買った額より高値で買い取る」と持ちかける手口です。過去に
 イラク、スーダン通貨の事例を紹介しましたが、最近、アフガニスタン通貨
 に関する相談が寄せられています。
☆勧誘時には「通貨を買うことで貨幣価値が上がり、アフガニスタン復興の支
 援になる」「資源豊富な国で、政情も安定してきたので必ず価値が上がる」
 などというセールストークが使われています。
☆このような手口で実際に買い取りが行われたケースは一件も確認されていま
 せん。またアフガニスタンの通貨は日本の銀行では取り扱いがなく、国内で
 日本円にすることは極めて困難です。
☆おかしいなと思ったら、お金を支払う前に必ずお住まいの自治体の消費生活
 センター等にご相談ください。

イラスト入りリーフレット(PDF形式)


洗脳体験をナラティヴに21

「世間。生きることにではなく、喝采と賛辞を求めることに人生を費やしている大人の生息する、あの闇の領域。祝福に満ちてありのままの自分でいることに満足せず、神経をすり減らして比較し、競争する大人たち。隣人を負かし、辱め、破壊してまでも成功や名声というむなしい報酬を追い求めている」(アントニー・デ・メロ)3-97

† デ・メロ師は、大人の形成する世間を生きる本質とは関係ないと断言する。人間は比較地獄と、ある禅者は語っている。この領域からの脱出とは、子どものような感性を持つことに例えられるとデ・メロ師は言う。

‡ とある宗教団体に所属していた時は、世間と同じような感じを持っていた。残念ながら、一般の宗教組織も例外ではないだろう。信者の社会的地位や貢献度などで判断していたことを思い出す。

プロフェッショナル 仕事の流儀「輝く瞬間を重ねたい 長田暁子」

プロフェッショナル 仕事の流儀「輝く瞬間を重ねたい 長田暁子」
2012年 3月12日 NHK

第177回
輝く瞬間を、重ねる
小児看護専門看護師・長田暁子

病気を抱える子どもとその家族をケアする小児看護専門看護師。その草分けのひとりが長田暁子だ。神奈川の病院を舞台に親子の「輝く時間」を大切にする看護の現場に密着する。

20120312 1

看護師のなかでも特に高度な医療知識と技能を持つスペシャリスト・「専門看護師」。10の専門分野の中で、治療の困難な難病などさまざまな病気を抱える子どもとその家族をケアするのが「小児看護専門看護師」だ。その草分けの一人、長田暁子(42歳)が大切にするのが「子どもと親が輝く瞬間を増やす」こと。長田が関わるケースの多くが、難病の患者。だが、子どももその親も、どれほど苦しい状況にあっても、心の底からうれしそうな、きらきらした表情を見せる瞬間がある。長田は、子どもたちと向き合う中で、通常では見落としてしまうような細かな変化も見逃さず、輝く瞬間を生み出すために、あらゆる手を尽くす。「輝く瞬間が少しでも長くなるよう支えるのが、私の仕事」。強い思いを胸に刻み、難病の子どもと家族の“幸せの形”を模索し続ける、命の現場に密着する。



・48分構成

NHKでも看板番組の一つであり、時間とお金、人材をかけて制作しているから外れることはない。今回も二人の担当ディレクターで上手な構成をしていた。

こうした闘病を主題とする現場のドキュメンタリーでは、大きな進展があった方が心地よいのだが取材中に出会うことができるかは分からない。今回も、形成手術を受けるか否かに悩む両親、そして希少な病気で病室から出られない小学生と母親の在宅治療への移行期での日常を、長田さんを絡めて描いていく。

今回は悲劇があったわけでもなく坦々と日常を描くことで、専門看護師の役割を上手に描いていたように感じる。彼女の身の上については、高校時代に硬式野球部のマネージャーをしていたことと日本赤十字看護大学で学んで後、病院勤務を経て、大学院で学び小児がんケアについて研究していたということだけだった。独身なのか母親なのかも分からない。横浜市立大学附属市民総合医療センターに所属。横断的に指導できる立場にあり、どのようなポジションかは不明。

この番組全体のコンセプトは、業界で指導的な役割をしている人間を通して、仕事と社会との関わりを描くことで勇気を与えたいということだろう。この前枠で放送されていた、「プロジェクトX」が経済成長期にチームで成し遂げた日本人のあり方とは異なった視点である。

なお、よく分からなかったのは、この専門看護師制度がどのようなものであるのかということだ。長田さんは小児看護専門看護師で日本看護協会が認定し全国で73人という資格称号である。その数からしても、かなり厳しい基準であることは分かるが、もっと詳しく説明してもよかったのではないか。大学院専門課程で学び実務経験5年+αで、関係調整力が求められる難しいもののようだ。

ディレクター:小国士朗 本間一成


都道府県別専門看護師登録者数 2012年2月1日現在 日本看護協会 PDF

専門看護師(Certified Nurse Specialist:CNS)について 日本赤十字看護大学


<以下参考引用>
「NHK プロフェッショナル 仕事の流儀」制作舞台裏を取材してきました
2007年11月26日 GIGAZINE

追記
所属:センター病院:看護部看護師長 長田暁子

調べたところ、病棟に属することなく看護部付の看護師長ということ。

神の風景-人間と世間-72

「しかし、一体相応な分はどうして分かるのでしょう。これは分相応の注文だと主張するそのこと自体が、不相応な思い上りかも知れないのです」(藤木正三)2-90分

・自分自身の分のふさわしい状況に置かれたいと思うものです。あまり分という言い方は最近はしませんが、自分の能力の見合った…と言いますね。その能力とはいい加減なものです。本当の能力とは窮地に陥ってはじめて分かるものですからね。

3月11日のマーラー

3月11日のマーラー
2012年3月10日 NHK
 
去年3月11日、多くの音楽会が中止される中、新日本フィルの定期演奏会は決行された。演奏されたのは、マーラー交響曲第5番。奇跡的なものとなった演奏会を再現する。

3月11日、多くのコンサートが中止された東京にあって、新日本フィルの定期演奏会は決行された。演奏されたのはマーラーの交響曲第5番。世界的な指揮者ハーディングがタクトを振った。葬送行進曲に始まり、壮大なフィナーレに至る70分の演奏会。悲しみ・祈り・希望・深い感情が込められ結晶となり、94人のオーケストラ、105人の観客、誰もが忘れられないものとなった。残された記録映像をもとに、奇跡の夜を再現する。

【語り】袴田吉彦 (俳優)



・番組の感想を書く前に、この演奏会ついてのことを記す。この演奏会については知っていた。それは、震災直後からツイッターの情報を見ていたからだ。音楽愛好家もフォローの対象なので、情報は書き込まれていた。

まだ地震と津波の被害が明らかでなく、むろん原発事故も起きていない。それでも首都圏では帰宅困難者で溢れかえっていた。その時に演奏会をするのか否かを判断することは難しかったろう。ただ一人でも観客が入れば演奏会を行うという態度は基本的に持っていたようだ。

毎日新聞の記事を読むと、この番組の制作にはディレクターの取材で、音楽家と観客の思いを汲み取ることが大震災直後の一つのあり方として提起したかったことなのだろう。

番組構成としては、交響曲の進行とともに首席奏者たちの思いや観客のインタビューを通して語られたのは、曲への集中力が高まったということだった。音楽家にとっては、ルーチンの仕事とは違った演奏会となったことは当然であり、震災のことが脳裏にありながら目の前の演奏を遂行するという緊張度の高い演奏となったことは理解できる。

ただ番組最後に写された、帰宅できなかった楽団員と観客のスナップ写真では一部の人の顔にモザイクがかけれらていることが、とても気になった。この演奏会を聴きにいったことを誰にも言っていないというインタビューもあり、非常時に音楽を聴くことに対する複雑な思いを感じさせた。

この日の予定曲が、もしモーツアルトなどの軽妙な曲だったら結果も違っていたことだろう。戦火や災害の中でもプロは仕事をこなし、音楽家も例外ではなく過去にもあったことだ。それでも非常時だからこそ、芸術の持つ力を信じても良いのではないかという思いもある。

番組では、この曲が高度の演奏技術を必要とするようにナレーションしているが、マーラーの交響曲でも演奏回数が多く手慣れた曲である。また裏話に関するものは少なく53分構成は必要ないように感じた。


新日本フィルハーモニー交響楽団  http://www.njp.or.jp/

東京交響楽団首席ホルン奏者 大野雄太  http://syunju.web.fc2.com/profile.html
 (演奏会当時、新日本フィルに在籍)


3月11日のマーラー:「3.11」当夜の名演を”再現”ドラマ仕立てで伝える
2012年3月8日 毎日新聞

 昨年3月11日、知られざる名演があった。東日本大震災が発生した夜、東京都墨田区のすみだトリフォニーホールで、新日本フィルハーモニーが新進気鋭のイギリス人指揮者、ダニエル・ハーディングを迎え、マーラーの交響曲第5番を演奏した。その夜の出来事をドキュメント仕立てで伝えるNHK総合「3月11日のマーラー」が10日午後11時、放送される。【高橋咲子】

 番組は実際の映像と、ハーディングや演奏者、観客らのインタビューで構成される。「何度も余震が来たが、音楽の力で鎮められるんじゃないかと思った」「タイタニック号の中で演奏を続けた音楽家たちや、第二次大戦中に空襲の中で演奏会を続けたヨーロッパの人々のことを考えさせられた」。演奏家たちは、今までにない覚悟と緊張感のなかで楽器を持った夜を振り返る。

 番組の飯塚純子ディレクターは、震災以降、音楽家らの来日が次々と中止になるなか、ハーディングと新日本フィルが6月にチャリティー演奏会を開催し、3月11日の夜にもコンサートが開かれていたことを知った。「ハーディングの心意気に感激して」取材を始めた。その中で、当日夜の映像をホールが定点カメラで記録していたことが分かった。

 飯塚ディレクターはまず、演奏者93人にアンケートを実施。うち約60人から得た回答に目を通したところ驚いた。「どの方も言いたいことがあふれていた。ここに宝の山がある!と思った」と話す。

 事務局は、ホールの安全が確認されたことなどから、演奏会を開くことを決定。チケットは完売していたが、この日来場することができた観客は客席1800に対しわずか105人だった。飯塚ディレクターは残っていた半券105枚を元に事務局を通じて観客に連絡をとり、話を聞いた。

 105人の中には、約2時間半かけて会場にたどり着いた人、「(被災した人に)申し訳ない」と思いながら客席についた人もいた。余震の中で演奏を聴き続けた観客もまた、これまでにない心持ちだった。

 飯塚ディレクターによると、あるスタッフは「封印された名演」と例えたという。仲間同士でも話をせず、スタッフも「あの日開催してよかったのか」と悩み続けてきた。コンサートに出掛けたことを誰にも言えなかった観客もいた。それでも番組は、コンサートが開催されたわずかな時間に意味があったと伝える。

 マーラーの交響曲第5番についてハーディングは「(曲は)悲劇で始まるが、われわれを幸せで穏やかな場所へと導く」と語る。まさに、あの日の演奏にふさわしい曲だった。


クローズアップ現代 産みたいのに産めない~卵子老化の衝撃~

クローズアップ現代
産みたいのに産めない~卵子老化の衝撃~
(NO.3158)
2012年 2月14日 NHK

視聴率 12.7% 株式会社ビデオリサーチ 世帯視聴率(関東地区)

「卵子は老化する。35歳を超えると妊娠が難しくなる」。医師の言葉に、不妊クリニックのセミナーに集まった夫婦たちに動揺が走る。今や、不妊治療・検査を行ったことのある夫婦は、6組に1組。女性の社会進出につれ晩婚化が進み、35歳を過ぎて不妊治療を始め、初めて「卵子の老化」を知る人が増えている。平均寿命が80歳を超え、40代の“モテ期”や“美魔女”など、老いすらもコントロールできるようになったかに見える現代。しかし、今も老いを克服できないのが、ヒトの卵子だ。こうした中、若いうちに卵子を凍結し、いつか出産をという未婚女性も現れ、医療現場では、卵子の老化を「止める」研究が進む。しかし、卵子の時を止めれば、問題は解決されるのか?これまで知られてこなかった卵子の老化と、女性達を取り巻く現実を通して、「適齢期に産める社会」に必要なものは何か考える。

出演者
杉浦真弓(名古屋市立大学大学院医学研究科教授) の話[一部分]

学会によると35歳で不妊治療をした人のうち、子どもが産まれた割合は16.8%。40歳では8.1%です。一般の方たちは、例えば体外受精というのは、非常にハードルが高いんですが、その体外受精さえすれば、出産に至るというふうに、体外受精さえすれば100%妊娠できると、魔法の治療だというふうに勘違いをされてる方もたくさんいらっしゃると思います。

まずやはり卵子の老化ということで、妊娠には適齢期が、適齢期ということば、あまり好きではないかもしれませんが、あるわけです。ですから、その時点で、今、自分の抱えてる仕事、キャリアと、どちらが本当に子どもが欲しい人にとって大切なのかということを、しっかり考えていただいて、自分で決めていただく。そうであれば、やはり自分であとで後悔することがないのかなというふうに思います。



・今回の番組に対しては反響が大きかったようだ。

卵子が女性の出生時にすでに体内に存在し、その数は決まっていることや老化することは知らない女性が多いという。そのために妊娠の適齢期を過ぎてからの不妊に悩むということだ。

その背景には、教育でこうした情報が教えられていないこと、マスコミが取り上げる不妊治療は成功した芸能人の事例ばかりで、自分自身も高齢出産は可能であるというイメージを持って、いざ子どもが欲しくなっても思ったようにならないという現実。

そのために不妊治療にエネルギーを費やし費用もかけても成功できないという。上記の数字でも明らかなように、35歳と40歳での不妊治療成功率は大きな開きがある。そもそもの成功率も決して高くない。番組では、社会への啓発として企業での取り組みを取り上げていた。また、卵子をあらかじめ凍結保存している30代女性の例をリポートしていた。

さて私個人は卵子老化について知っていたのだが、それはNHKスペシャルの人体に関するシリーズを見ていて学んだからではないかと記憶している。ただ学校教育では全く教えられたこともないし、雑誌の特集でも見たことがない。

女性の晩婚化という時代になりキャリアを身に着けて社会性を持ったとしても、子育て環境が悪い日本では躊躇するのだが、さらに卵子が老化し妊娠過程が成立しないのは厳しい現実だ。


年を取るほど卵子が「老化」、妊娠しにくい NHK番組が働く女性たちに大反響
2012年2月15日 J-CASTニュース

女性は年齢を重ねるにしたがって卵子が「老化」し、妊娠しにくくなる――。テレビ番組で取り上げられたこのテーマが話題を集めている。

20代は仕事に没頭し、40代になって子づくりを始めたがなかなか妊娠せずに悩む女性を、番組では紹介した。インターネット上では、「若いうちに子どもをつくりたくても、仕事を考えると簡単にはいかない」という嘆きが聞こえる。

体外受精を「魔法の治療」と勘違い
「卵子の老化」を取り上げたのは、2012年2月14日に放送されたNHKの「クローズアップ現代」だ。近年は夫婦ともに健康体なのに、なかなか妊娠しないというケースが増えているという。不妊治療の経験がある夫婦は、6組に1組に達する。妊娠は年齢が増すにつれて難しくなり、不妊治療がうまくいって子どもが生まれる割合は、35歳で16.8%だが、40歳になると8.1%まで下がる。一方、不妊症に悩む女性は20代前半だと6%に過ぎないが、40代では64%にまではね上がる。

その要因が卵子にあるという。卵子は生まれた時から体内にあり、新たにつくられることはない。年齢とともに卵子も年をとり、数も減っていく。番組内で名古屋市立大学大学院産科婦人科の杉浦真弓教授は、卵子が老化するにしたがって染色体にも異常が起こりやすくなり、流産や受精障害といったリスクが発生する可能性が増すと説明した。

番組で紹介された44歳の女性は、40歳で結婚して現在不妊治療を受けている。体外受精を受けた回数は20回以上だが、子宝に恵まれない。結婚すれば子どもができると思っていただけに「どんなにがんばっても結果が出ない」現実に落ち込み、そんな妻を見て夫も心が締め付けられると苦しい胸の内を明かしていた。

杉浦教授によると、年齢にしたがって卵子が老化する事実を知らない人は多いという。原因として学校での教育不足と、マスコミ報道で比較的高齢でも妊娠した芸能人が取り上げられると「自分も大丈夫」と思わせてしまう点を挙げる。また、体外受精が「魔法の治療」と勘違いする人も多いと指摘。必ず妊娠すると思い込んでいたのに結果が伴わず、傷つく人は少なくない。現時点では、老化した卵子を若返らせる有効な方法はないようだ。

44歳の妊娠は「非常にまれ」
ツイッターでも、「卵子の老化」は議論の的となった。純粋に「知らなかった」と驚く声がある一方で、若いうちに出産したくてもできない厳しい状況を批判する人もいる。仕事を抱える女性にとっては、たとえ20代前半で妊娠を望んでも、「キャリアを積んでからでないと仕事のペースを落として出産、子育てする余裕が持てない」ため、時期を待たざるをえないという悩みだ。

産婦人科医で、「女医が教える本当に気持ちいいセックス」などの著書がある宋美玄氏も、番組の感想をツイッターで披露した。卵子の老化について、「知ってるだけで早く妊娠できるわけじゃないのが現代日本。特にキャリア女性にとって」とつづり、「本人だけの責任じゃないのよと声を大にして言いたいわ」と強調した。

一方で宋氏は、あるバラエティー番組で、44歳で結婚したタレントに子づくりについて聞いていたことに触れ、「視聴者は44歳でも十分妊娠できると誤解するだろう」と警鐘を鳴らす。44歳の妊娠は「非常にまれ」だと言うのだ。卵子が老化するという現実に傷つく人は多いだろうが、「でも知らないでいて将来後悔する人が一人でも減って欲しいし、『何歳でも望みを捨てずに妊娠がんばって』という方が残酷だと思うのだ」と、専門家の目線で冷静に分析している

番組では、若いうちに卵子を凍結して保存しておく女性も登場した。だが杉浦教授は、「妊娠が確約されているわけではない」と慎重だ。老化した卵子から、遺伝情報を含む「核」を取り出して若い卵子に移植する研究も紹介されたが、まだ基礎段階で実用化のメドは立っていない。現状では、まず各人が「妊娠には期限がある」という事実を認識したうえで、仕事と出産の両立をどうするか考える必要がある。


神田橋 語録3

脳が気持ちよくなるものを、探してするように。(神田橋 條治)根本の自分

・神田橋 医師は「こころの病」という表現を嫌う。「脳の病気」だと考えた方が都合がよいということだ。こころとは何かを考えると、それは脳の活動ということになる。臓器としての脳が疲労したり機能不全に陥ることが、すなわち病気ということだ。そして、「脳が気持ちよくなる」こととは、つまり身体全体を司る脳に適切な刺激を与えなさいということだろう。大事なことは気持ちよいという感覚のことだ。気持ち良いことを続けることが、結果的に本来・根本の自分を見つけることになる。

相棒 Season1 第9話 「人間消失」

相棒 Season1 第9話 「人間消失」
2002年12月4日 テレビ朝日

経理部員15人が集団で奇行を・・・、金庫から2億円を盗み出した知能犯の正体は?

(脚本)砂本量
(監督)吉野晴亮
(ゲスト)山本未来、篠井英介 ほか

20060718_197489.jpg

(みどころ)
 右京(水谷豊)の大学時代のチェスクラブの後輩・森島(篠井英介)が勤務する会社で、経理部の人間15人が同じ瞬間に仕事場を放棄、謎の奇行をはたらく!?その隙に、金庫から大金が盗まれるという奇妙な事件が発生した。防犯ビデオには催眠術にかかったように社員が集団で席を立ちあがり、1階の噴水の中へ。ずぶ濡れの社員たち・・・。
 経理部の人間の証言ではまるで覚えがなく、気が付いたら席を離れていたという。まさに集団催眠のようだが、そんなことは可能なのだろうか。右京と薫(寺脇康文)は経理部全員の行動記録から、リサ(山本未来)という講師から英会話を習っていたという共通項を見つけ出す。
 リサはハーバード大出身の才女。しかも専攻は心理学だとか。リサと犯人を結びつける衝撃の真実とは?そして15人もの人間を煙に巻いた方法とは?


・15人の集団睡眠という題材だが、相棒では犯罪心理とか心理学者の登場も多い。ハーバード大学で催眠療法を研究していたという犯人。後催眠暗示ということ手法らしい。誰にも気づかれずにかけることができる!?

推理の疑問としては、犯行に使った企業キャラのぬいぐみるだが、どうやって手に入れたのか。棺の中に入れても2億円もの現金を通関できるのか。

なおロケ地は実名であった。住所も変えずに映していた。調べると確かに実在した。非常に珍しいことだ。会堂内部、教会の正門前(教会名と住所表示があるプレートがそのまま映された)、教会を見渡せる小高い丘でのやり取りであるが、設定では2回訪問したことになっているが、むろん同日に撮影されているだろう。

 ★日本聖公会 東京聖テモテ教会  http://www.nskk.org/tokyo/church/timothy/
  〒113-0032 東京都文京区弥生1-3-12

Timothy Church


追記

相棒 Season9 第15話 「もがり笛」
2011年2月16日 テレビ朝日

ゲスト:火野正平 つみきみほ 遠山俊也

脚本:櫻井武晴
監督:和泉聖治


・同エピソードも、東京聖テモテ教会で撮影された。今回はエンドクレジットに明記されていた。医療刑務所の教戒師の佐野(遠山俊也)として設定でストーリーの重要な部分を占めている。教会堂の内部で撮影。

なお同教会は東京大学に隣接する。「テモテ教会ライブ配信」として、毎主日の礼拝をUstreamにて配信している。

20130525 3


追記 ①
以下の教会は、結婚式や撮影会でも利用されているようである。今回は、ロケ地を地域で応援するフィルムコミッションの斡旋を受けて撮影されたようだ。

相棒 Season6 第19話 「黙示録」
最終回2時間スペシャル
2008年3月19日 テレビ朝日

1_1.jpg

ゲスト:石橋凌 林隆三 ベンガル かとうかず子 宮川一郎太 ひかる一平

脚本:櫻井武晴
監督:和泉聖治



前橋フィルムコミッション  http://maebashi-fc.jp/

mae-catholic3_0308.jpg

前橋カトリック教会  http://maecato.org/
 住所:群馬県前橋市大手町2-14-6

追記 ②
以下の教会も結婚式でも利用されているようである。

このエピソードでは、罪を犯すことになる監察官役・田中と刑事役・小倉だが、教会へ行って出会っていたという設定だが、彼らが信者であるとは一切言及なし。教会で出会った彼らが一夜限りのアバンチュールをするという、これもとんでもない設定が敷衍となっている。結局、愛ゆえに女が男を毒殺しようとするというトンデモ脚本ゆえに仕方なし。

神父役が登場する箇所は全くない。聖歌隊の歌う箇所がある。この脚本の設定では、信仰とつながる要素は全くないので、どうしてカトリック教会を使用したのかは分からない。それにしても神社仏閣がこうした時に利用されないことが不思議だ。

教会名は最後にクレジットない。また、番組で外観を一瞬映すカットがあるが、カトリック…という名前だけが僅かに判別できるので特定するのは難しい。ただ周辺のヒントからカトリック赤羽教会と分かった。

相棒 Season4 第21話 「桜田門内の変」
最終回2時間スペシャル
2006年3月15日 テレビ朝日

20120828.jpg

ゲスト:田中美里 小倉久寛 高橋和也 藤木孝 戸田恵子

脚本:輿水泰弘
監督:和泉聖治



被昇天の聖母 カトリック赤羽教会  http://www18.ocn.ne.jp/~akb-ch/

akabane1s.jpg

 住所:東京都北区赤羽2-1-12

追記 ③
以下の教会は番組では、「桜河教会」というマリア像を抱いた表札があった。
他のブログ情報で、次の教会であると思われる。
なお、今回は神父が過去に強制わいせつで服役した過去を持つと設定されている。
(ネタバレになるが、それは実は誤解であるとのオチだ)
その内容からして、教会名を変えていることや聖公会では司祭という呼び方をするようだ。
細川、松尾とも渋い演技を披露し好演であることや、脚本が家族愛の再構築という主題であり相応しい。

相棒 Season2 第13話 「神隠し」
2004年1月21日 テレビ朝日

story_0.jpg

ゲスト:細川俊之 松尾貴史

脚本:輿水泰弘
監督:大井利夫



130323.jpg

01001.jpg

・(日本聖公会) 目白聖公会  http://www.mejiroseikokai.com/
 住所:東京都新宿区下落合3-19-4

洗脳体験をナラティヴに20

「対象物が得られても、それでも幸福を生み出さない。つかのまの快感を生み出すだけで、すぐに倦怠感がとって替わる。そして、倦怠感は自分が執着しているものを失いはしないかという不安を常に伴う」(アントニー・デ・メロ)3-35

† 執着の構造とは、得られることによる一瞬の快感と興奮。そして失われるかもしれないという危惧感と緊張感にあるとデ・メロ師は語る。モノに例えれば分かりやすいだろう。例えば高級外車をどうしても欲しい考える。かなり無理してローンを組んで購入した時の気持ちは快感と興奮だろう。ただそれも一瞬のこと。所有すれば、まだ持っていない高級外車に目が留まる。またそのローンの支払いができなければ持っているものも売らなければならないという不安が伴うことになる。これがモノ以外でも同様なのだ。

‡ 恋愛もそうで、この人を手に入れたいという根源的な欲求に支配され、ありとあらゆる手段を駆使してアタックする。そして念願かなって異性を手に入れると、今度は失いはしないか嫌われないかと不安になったり、他の異性に乗り換えられないかと猜疑心に駆られる。宗教も自分の幸福を得るための手段と考えるならば同様のメカニズムを体験することになる。こうした執着の構造を知ることが、まず一歩となる。

人生いろいろ:顔写真の取り違え

† マスコミで報道に使われる顔写真の間違いが散見されるようになった。私のブログにあったNHKの報道でもあり、朝の情報番組で使われたビデオ映像が別人であって、午後にはNHKのホームページにあった動画が削除されていた。関係者からの連絡で分かったらしい。

‡ この事件では、すでに警察の内偵段階から望遠カメラで撮影されており、追加の取材をすれば間違いは分かるのだが、それを怠った結果だった。警察提供の写真ならば間違いはないが、独自取材なので確認をしなかった。例えば、犯人や死者とし間違って報道されたら良い気持ちは誰もしないだろう。最近、マスコミの不信が募っているのだが、恐らく記者の水準が低下したのだろうと結論される。

神の風景-人間と世間-71

「蝋燭が他を照らしながら自分自身は消滅してゆくように、燃焼とは本来他に仕えることなのです」(藤木正三)2-89あなたが生きれば

・いのちの燃焼とは何なのか。獲得してゆく生き方では生命の喜びは得られないと藤木師は語ります。一人ひとりがロウソクのように他人を照らしてゆくという生き方、助け合う生き方をしたいなぁ。

生島ヒロシ 介護でオススメは音楽を流し相田みつを読み聞かせ

生島ヒロシ 介護でオススメは音楽を流し相田みつを読み聞かせ
2012年2月19日 NEWSポストセブン ※女性セブン2012年3月1日号

 現在、最も要介護者が多い年代は80代。つまり親や配偶者が70代なら、すでに介護の準備が必要になってくるということ。介護疲れを苦にした心中や殺人事件が珍しくもない昨今、少しでも“ラクする介護”は、介護をするほうもされるほうも救います。

 フリーアナウンサーの生島ヒロシさん(61)が、認知症を患う義母(当時70代)の在宅介護に直面したのは40代後半。仕事は独立直後で、子供は反抗期の真っ最中と、公私ともに困難な時期が重なった。

「義母の介護は8年間続きました。家族で役割分担をしたとはいえ、家庭崩壊の危機に瀕したこともあったくらい、本当に大変でした」

 まず、妻がひとりで抱え込まないために、家族で役割分担について話し会った。中心になって介護ができる人は誰なのか。生島さんは「仕事が忙しい」と逃げず、自分の役割を探した。

 義母は当初“要介護1”だったので、公的介護保険で受けられるサービスは、デイサービスに週2回ほど通えるだけ。妻は家事、義父は仕事があるので、家族が24時間付きっきりで面倒をみるわけもいかない。そこで、民間業者のホームヘルプサービスを依頼し、1日2人のヘルパーを交代で派遣してもらうことにした。

「担当者が交代しても義母の体調が一目でわかるように連絡ノートを作りました。例えばその日の朝の体温は何度で、昨晩は何を食べたのか、母の様子を詳細に記録してもらい、家族もノートを見ながらどんな具合なのかいつも気にかけていました」

 ヘルパーには家族が望む介護を、腹を割って話したという。ただ、介護は先が読めないので、完璧さを求めると途中で介護する側が倒れてしまう。家族もヘルパーに対しても、あまり完璧さを求めないよう心がけた。

「介護の現場でのおすすめは音楽を流すこと。音量を低めに流しておくと、仕事がはかどり、コミュニケーションツールとして役に立つ場合もあります。時間があれば本を読んであげるのもいいですね。金子みすゞさんや相田みつをさんの詩を読み聞かせるとこちらの心が落ち着いて、それが母にも伝わるのか穏やかでした」



・当然のことだが、芸能人で老親介護をウリにしている人たちも少なからずいる。亡くなった長門裕之夫妻のように晩年を公開してしまった方もいる。

それでも介護をして、こんなに一生懸命やりましたと自画自賛する人はどうかなって思う。今よりも大変だったろう昔に看取りは大変だったということをいう人があっただろうか。

現実には、大変な時期もあったが日常生活の延長をのらりくらりとしていくのが普通だろうし、その中での工夫はそれぞれの家庭においてあるに違いない。だから、全ての人に共通できる方法もなく試行錯誤の中で、その人に良いと思われることを続けていくのみ。

生島ヒロシ氏は、福祉系大学の客員教授をしていて健康や福祉には関心が高い。そして、東北大震災では実妹を亡くしている。

ただTBSラジオの朝の連続番組では、提供が大手健康食品メーカーということもあり、これこれが健康に良いという話ばかりが続く。

彼の場合は、環境音楽と読み聞かせということが効果があったと述べている。認知症者がもっとも落ち着くことを考えることは大事であり、特に昔から慣れた環境の方が馴染むことは想像できる。現在が向け落ちるわけだから、その不安を解消していくことを中心に据えたい。


生島ヒロシ、DNA鑑定で実妹の死亡確認
2011/9/29 スポーツ報知

 フリーアナウンサー・生島ヒロシ(60)の実妹でDNA鑑定中だった亀井喜代美さん(享年57歳)の死亡がこのほど、宮城県警によって最終確認されたことが28日、明らかになった。

 東日本大震災の津波の影響で行方不明となっていたが、5月に気仙沼市内で喜代美さんとみられる遺体が見つかり、遺族の唾液などを使ったDNA鑑定を行っていた。

 所属事務所によると、21日に鑑定結果が出て喜代美さんと確認された。生島は、近日中にも焼香に訪れる予定という。


FNSドキュメンタリー大賞 ぼけやへん~素人ちんどん 人生のキセキ~

FNSドキュメンタリー大賞
『ぼけやへん~素人ちんどん 人生のキセキ~』
2011年6月28日 25時50分~26時45分
制作:テレビ愛媛

愛媛県北宇和郡鬼北町。ここで活動している四国唯一の素人ちんどん「愛治ちんどんクラブ」は平均年齢は約70歳。「ぼけ防止」にと趣味で始めた素人ちんどんは結成から15年たって、はだかる「老い」に悩んでいた。気力も体力も昔のようにはいかない中、「まだやりたい」思いを察した若手メンバーが8年ぶりに新曲を提案。老人たちに気力が戻ってくるも、そんな最中に未曾有の大震災が日本を襲います。そこで老人たちは自らチャリティーコンサートを主催。これまでの自分たちでは思ってもみなかった行動に戸惑いながらも体当たりでぶつかってゆきます。



・昨年は、大震災に関連したドキュメンタリーがさまざま作られている。時代を記録する使命のあるドキュメンタリーとしては当然にしても、それだけではメゲテしまう。

FNN系列局の中で優れた番組を選ぶ大賞に選ばれたのは、素人ちんどんクラブの活動を記録したもの。その素材が明るいものであるので、まず目立つことが大きいインパクトなった。

彼らの15年目の活動を追うことで、高齢化に悩む地方都市の姿を伝える。

まず、驚くことは特に音楽の素養もない人たちが一から始めた活動であること。そして、それが続いていることだろう。むろん平均年齢の上昇で活動休止ということも視野に入ってくる時期になっている。マンネリ化した活動にも問題があるだろう。

そんな彼らが久しぶりの新曲に臨む姿を通して、人間同士の一体感を感じることができる。

映像には、ドキュメンタリー用と思われるサービスカットもあり、むろん意識的に作り上げてあることは明白である。高齢化の進む地方都市のなかで華やかな存在なのだが、合わせて挿入されたクラブ団員の日常はまったく普通である。

リア充という言葉が流行っているが、彼らもそうなのだろう。実際に人前で演奏することは、緊張するにしても充実感を伴うものだ。演奏とはそういうもの。できるならば、さらに密着して取材してほしい。


 愛媛県の南西部に位置する高知県との県境の町、北宇和郡鬼北町。ここで活動しているのが四国唯一の素人ちんどん「愛治ちんどんクラブ」だ。メンバーの平均年齢は約70歳。「ぼけ防止」にと近所のお年寄りが集まり、15年前に趣味で始めた素人ちんどん。楽器はおろか音符さえも読めなかったメンバーだが、今やレパートリーも懐メロから演歌・歌謡曲など30曲を数えるまでになった。その見た目のハデさや、曲調の親しみやすさから県内各地でのイベントに呼ばれての公演活動は年間10回を数え、高齢にムチ打っては出かける日々を送っていた。

第20回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品『ぼけやへん~素人ちんどん 人生のキセキ~』(制作:テレビ愛媛)は、高齢者による素人ちんどんクラブの1年を追った。

 結成して15年。等しく流れゆく時間は、メンバーに「老い」という現実をつきつけはじめた。気力も弱まり、昔は面白おかしくやっていた口上や寸劇など工夫を凝らす公演をするでもなく、「まだまだやりたいのに」という思いとままならない現実のはざまでただ淡々と週2回の練習に集まる日々。誰も面と向かっては口にはしないが、メンバー間には「しょうがない日常」が砂漠のように広がっていた。そんな思いを察した若手メンバー(57歳)がある日、新曲の練習を提案。曲は、愛媛県出身のテノール歌手秋川雅史さんのヒット曲「千の風になって」。この歌詞を農村応援歌版に替え歌にして歌おうというのだ。メンバーにとっては実に8年ぶりの挑戦となる新曲の練習。これに応えて15年前ちんどんメンバーにドレミを教えてくれた恩師(78歳)も久々に指導に復帰。しかし先生は耳の病でほとんど聴力を失っていた。教える先生も指導を受ける生徒も共に高齢者。久々にまた、あの楽譜との格闘の日々が戻ってきた。

 体当たりの練習が続く中、そんなメンバーの思いを受けて、小さな山里は3月の初旬、新曲の初披露の場を作ろうと町をあげてのひな祭りを計画。地元の風習に従って旧暦の節句(4月3日)にひな祭りは公民館で開かれることになった。その矢先―。3月11日東日本大震災発生。被災地から1500キロ。遠く離れたここ鬼北町でもイベント自粛があいつぎ、ひな祭りも中止になった。せっかく祭りに向けて動き出した気持ちのやりどころは? もやもやとした思いの中で新曲の練習が続く中、メンバー出した答えは、愛治ちんどんクラブが主催してのチャリティー演奏会だった。これまでイベントに呼ばれることはあっても、イベントを主催したことはなかった。今までの自分たちでは考えられなかった行動に、戸惑いながらも演奏会実現に向けてひたむきに頑張る姿は自粛ムードだった町の人を再び動かし始めた。

 4月。町の小学校で開かれた手作りのチャリティー演奏会には、メンバーの予想を反して満席御礼の盛況。笑顔をも忘れての力いっぱいの演奏。ちんどん化粧で白塗りにするも、農作業で焼けた黒い顔。汗だくになって、目には涙をためながらクラブの会長が集まった町の人々に語りかけたことは―「ここにいる人のために演奏する」。この場所に生まれ、この場所で死んでゆく。そんなふるさとが自分たちをちんどんを育ててくれた。そんな町に感謝し、自分たちはまた明日を迎える。

 元気な者が、困っている人を助けるのが道理なのだと。超高齢化社会が幕をあけた日本。誰もが抱える「生」と「老い」への不安。それは「死」をもしのぐものだと老人たちは口をそろえる。

「幸せに老いるには」というテーマのもとスタートした取材はいつのまにか、「人が明日を生きる力」を見つめていた。変わらずやってくるはずの明日は、もはや当たり前の明日ではないかもしれない。震災を境にそうした日常に対するいとおしささえ感じるようになった今、彼らが年を重ねてこそ見出した生き方に今日もまた励まされる。ここには、「まだあの日本がある」。ここには、明日を生きる全ての人にエールを送る、「お達者リアルライフ」がある。

20120303.jpg

水沼智寿子ディレクターコメント
 番組の舞台は山深い高知県との県境の町、北宇和郡鬼北町という町、人口1000人あまりの小さな集落です。過疎、高齢化、老人の独居。全国の地方が等しく抱える問題の縮図が ここにはあります。ここで活動する高齢者による素人ちんどんクラブの1年を追いました。クラブ結成15年目を迎え、メンバーの平均年齢もほぼ70歳となった今、彼らの目の前には体力、気力、さまざまな「老い」が現実となって忍び寄ります。自らの「限りある生」に気持ちの折り合いをつけながらどう残された時間を生きるのか。そんな毎日に彼らがおのずと見出した明日を生きる力、それは「意欲を持つ」ことでした。今回取材の間に私たちは、彼らがこの「意欲」に突き動かされ、自分たちでは思いもよらなかった力を発揮するさまを目の当たりにしました。そんな姿を淡々と描くことで、さまざまな明日を生きる力にエールを送りたい。そんな思いで制作に取組みました。

ナレーター:由紀さおり
ディレクター:水沼智寿子
プロデューサー:大出知典



「第20回FNSドキュメンタリー大賞」 1月29日放送 フジテレビ
2012年1月27日 産経新聞関西版

 フジテレビは1月29日、「決定!第20回FNSドキュメンタリー大賞」を、午後4時から放送する。同番組は、昨年に行われた「第20回FNSドキュメンタリー大賞」の入賞作品を紹介する番組。今回は、FNSドキュメンタリー大賞20回目の記念番組として、俳優・歌手である中村雅俊が、番組のナビゲーターを務める。中村は、昨年3月11日に発生した東日本大震災で津波の被害を受けた宮城県牡鹿郡女川町の出身で、震災後に何度も女川を訪れ、ライブなど様々な支援活動を行っている。

 今年度のドキュメンタリー大賞の受賞作品のテーマは、高齢化や教育、震災など、いずれも今の日本を象徴するもの、「地方」でより大きな問題として顕在化している。また、昨年の震災をきっかけに、「故郷」や「地方」の大切さに気付いた人も多いと言われている。番組では、震災をきっかけに、中村が女川の思い出の場所を訪ね、地元の人々と触れ合い、故郷への思いや若き日に描いた夢、さらには震災後に日本が向かうべき姿を語る中で、それとリンクするかのように受賞作品を紹介してゆく。

 大賞は、「ぼけやへん~素人ちんどん 人生のキセキ~」(テレビ愛媛)。愛媛県北宇和郡鬼北町。人口1000人あまりの小さな集落に素人ちんどん「愛治ちんどんクラブ」の1年を追った作品。平均年齢約70歳という彼らは「老い」という現実と向き合いながら、8年ぶりの新曲に挑戦。そして、東日本を襲った大震災の影響はこの小さな村にも及ぶ。自分たちに何ができるのかを考えた末、これまでの自分たちでは思ってもみなかった挑戦をする…。

 優秀賞は、「獲っちゃる~広島三栄ジムの挑戦~」(テレビ新広島)、特別賞は「自然のふところで~森のようちえん まるたんぼう流~」(山陰中央テレビ)と特別賞「浜からの証言~2011.3.11東日本大震災~」(岩手めんこいテレビ)となった。


神田橋 語録2

人間について確かなのは、唯一つ。死ぬということだけだ。(神田橋 條治)死

・人間ほど不確実な存在はないと言えよう。ただ確実なことは死をいつか迎えるということだ。それも予想していないことが多い。現代医学は不老不死を目指すかもしれないにしても、人間は限界を知ることで傲慢にならずにいられるような気がする。その事実を認めることから始めたい。
↑