魂の言葉25

その目に見られて、わたしの心は二つに引き裂かれてしまった。
半分はわたしのもの、残り半分はあなたのもの。(シェイクスピア、『ヴェニスの商人』)

・恋愛の感情とは、このようなものだろう。自分の一部分が相手のものとなる。人間は、愛を語る稀な生きもの。
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ローマ法王が性的虐待被害者と面会、訪問中の母国ドイツで

ローマ法王が性的虐待被害者と面会、訪問中の母国ドイツで
2011年9月25日 ロイター

 母国ドイツを公式訪問しているローマ法王ベネディクト16世が23日、東部エアフルトを訪れ、カトリック聖職者に性的虐待を受けた被害者らと面会。遺憾の意を表し、教会として児童らの保護に努めると明言した。ローマ法王庁が明らかにした。

 ドイツでは、性的虐待問題に抗議してカトリック教会を去る信者が記録的な数に上っているほか、約600人が教会に賠償を求めている。

 法王庁の声明によると、ローマ法王は、子どもたちを守るための効果的な方策を普及させることに教会が取り組むと、被害者らに約束したという。これに対し、被害者の支援団体は、法王庁が加害者である聖職者を裁くための十分な措置を取っていないと主張している。

 22日からドイツを訪問中の法王は23日、マルティン・ルターが宗教改革を始める前に暮らした修道院を訪れた。[エアフルト(ドイツ) 23日 ロイター]

 

・カトリック教会に賠償を求めているとは初耳だ。神父本人に加えてのことだろうが、むろん知ってしらないふりをしたバチカンや上部組織に責任があることは明白だ。

この問題を解決しないと、急速に教会離れは進み権威は失墜する。護教派の教皇にして、この実態は胸の痛む状態だろうし、故国に帰っても歓迎されないでは仕方ない。

私の自己反省7

「自分には、みずから思うことや想像すること(観念)が、そのまま事実であるかのように思い込む傾向が強くないか」(水谷啓二)

・事実と観念の違いが分からない人が多い。人間は自らの思い込みが強く、その思いに合わせて外界を色づけする。事実とは、自らの思いとは関係なくある、そのままのこと。その思い込みが、人間を悩ませ不幸にする。

ローマ法王:故郷ドイツ訪問 厳格教義嫌い歓迎ムード薄れ

ローマ法王:故郷ドイツ訪問 厳格教義嫌い歓迎ムード薄れ
2011年9月22日 毎日新聞

 ドイツ人のローマ法王ベネディクト16世(84)は22日、05年の就任以来、初めて故郷ドイツを公式訪問した。過去2回の訪独は宗教行事への参加など非公式だった。法王はベルリンの連邦議会(620人)で演説するが、離婚や同性愛、避妊・中絶を認めない法王の姿勢への反発に加え、「国家の宗教的中立を侵害する」との理由で、議員約100人が議会演説を欠席する見通し。市民団体もベルリンで抗議のデモを予定しており、「里帰り」は歓迎一色でなくなっている。

 法王の演説を欠席するのは社会民主党、左派新党、緑の党など左派系を中心とした議員。緑の党のロート代表は「現在、同性愛がいかに普通なことか、法王はベルリンに来て現実を直視してほしい」と指摘する。カトリック教徒で離婚経験のあるウルフ大統領も「多くの離婚・再婚者らに、前向きなメッセージを発してくれることを希望する」と述べるなど、ホスト役の国家元首までが厳格な教義に注文を付けた。

 外相やベルリン市長も同性愛者を公言するなど、ドイツでは公職に就く人物の同性愛や離婚を容認する空気が定着している。また、欧米各地でカトリックの神父による児童虐待問題が次々に暴露され、ドイツの最近の世論調査では7割が「教会はオープンになるべきだ」と答えている。

 法王庁のロンバルディ報道官は「法王は、ドイツでさまざまな意見があることを認識している」と話す。従来、避妊具は産児制限につながるとして使用を認めない立場だったが、法王は昨年11月、エイズウイルス(HIV)感染防止目的に限ってコンドーム使用を容認するとの見解を示すなど、変化の動きもみられる。

 法王は25日まで滞在し、宗教改革者ルターが学んだ東部エアフルトなども訪れ、プロテスタント側の代表とも会談する。独紙によると、滞在期間中に児童虐待の被害者にも面会予定という。

 また、法王訪問には多額の警備費が支出されるため、財政危機の渦中にある欧州では、この点で反対も強く、8月のスペイン訪問の際は「税金の無駄遣い」と訪問に反対する市民がデモを起こし、警官隊と衝突する騒ぎがあった。【ベルリン篠田航一】

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ドイツを公式訪問し、メルケル首相(左)と握手をするローマ法王ベネディクト16世
=2011年9月22日、AP



・凱旋とはならなかった帰国。確かにカトリック教会に対する風当たりは強いと思われる。記事にあるように、さまざまな現実と宗教の教えが乖離しており、もはやそれが現実的でないという空気も理解できる。

そして、カトリック神父による性的児童虐待は、同性愛や離婚よりも軽視されてきた現実に信者も呆れているといってよい。カトリック教会は、世俗化することと厳格化することの板挟みにあると言える。現法王は厳格化路線の筆頭であるが、それではカトリック離れが進むというジレンマにある。

人生いろいろ:日本で生きる外国人らは・・・

† たまたま午前3:30頃に、ローソンストア100へ行った。買い物を終えて駐車場にいたところ、一台のワンボックスカーが駐車し中から男女が出てきた。その男性が上半身裸だったので気になって見ていた。中には、中年の男性運転手と若い男性、そして若い女性が3~4人乗車していたようだ。その中の若い男性と若い女性2人が店内へと入っていった。男性は車外にでるとそそくさとTシャツを着こんだ。

‡ 後部ドアを開け放ししてずっと駐車していたので内部電灯がつき、内部が見えた。どうやら水商売の帰りだと推測した。そして、数分後に車に帰ってきた男がしゃべっていたが東南アジア系の言葉だろうと思う。女性たちはくったくない感じの雰囲気を持っていた。大きなレジ袋3ついっぱいに食料品と思われるものが入っていた。彼女らの朝食・昼食になるのだと思う。これから帰宅して寝てまた出勤するという想像が膨らんでしまった。彼・彼女らが日本で生きていゆく術は他にないかもしれないと思いつつ、その車を見送った。そして駐車場には化粧品の匂いだけがいつまでも漂っていた。

アントニー・デ・メロ栞4

1004.jpg
栞4

榎本栄一23

  不断光

なむ わがくろい雲の
あいまより
われはしらぬに
おのずともれるひかりあり

・光はどこからくるのだろうか。

NNNドキュメント'11 届かない死者の声 解剖率一割の現実

NNNドキュメント'11
届かない死者の声 解剖率一割の現実
2011年9月25日(日)24:50~ 日本テレビ
ナレーター:石塚運昇
制作:札幌テレビ

日本では毎年約100万人が死亡している。ところが、その中で明らかに病死以外の「異状死」とみられる15万人以上の遺体が、正確な死因がわからないまま処理されている。このことが“事故や事件の見逃し”という事態を招き、防げたはずの更なる犠牲者を生み出す「負の連鎖」を生み出している。齋藤愼也さん(当時29)は23年前、北海道北見市のアパートで死亡した。解剖されずに下された死因は「溺死」。しかし、父・武雄さんはこれを信じてはいない。死の直前、愼也さんが周囲にガス湯わかし器の不調を聞いていたことと、5か月後、同じ部屋で男女2人が一酸化炭素中毒で死亡したからだ。武雄さんは今も心の整理がつかず苦しんでいる。死因究明制度が抱える問題を検証し、目指すべき道を探る。



・30分

昨年の全国の解剖者数 19083/ 異常死者数 171025

さて、この番組についてだが、まず道内で放送(55分枠)され、関連した特集がSTVテレビで放送され、今回30分枠に縮小されて放送という結果となった。確かに、司法解剖の様子をテレビ放送したのは初めてかもしれない。

今回の放送では、遺体といっても身体の一部分(手、胸元、足)を映しただけで個人が特定できるようなショットはなかった。

番組では、日本の検視制度についての問題点を地域の実態に合わせて報道したもの。過去に他局でも、監察医制度の地域で起きた保険金殺人の原因として、解剖医の不足と国が死因解明に積極的でないことを報道していた。今回は、保険金殺人ではなく、パロマ社製の瞬間ガス湯沸かし器による一酸化炭素中毒死が疑われる事例をもとに、検視制度が整っていれば、次の事件が防げたかもしれない。

48分程度の番組を25分程度にカットする作業があったのだが、弘前大学の窮状を紹介したと部分のカットは分かったが、その他の部分は分からないくらいに構成されていた。

今回は、主に解剖医と解剖を希望しながらもできなかった遺族の視点から構成されている。そのためには、海外の検視制度との比較やきちんとした数字の紹介が一番確かな方法であることは従来から変わりない。

他局のドキュメンタリーでは、検視制度先進国である北欧を取材し、検視制度の目的が実は国民の福祉向上のためであることを紹介した。事件性のない事例であっても、国民がどのような死因で亡くなるかを知ることは公衆衛生にとっては基礎資料となるのだ。

一方で、日本の場合は大学医学部法医学教室に頼んで解剖をするということにすぎず、専門医である監察医を擁する監察医務院を整備しているのは全国5大都市だけに過ぎない。この監察医制度では、事件性のない事例でも行政解剖として取り扱うことで本来の検視制度の意味を持つ。

もう一つ突っ込めば、解剖医養成に対する国家としての仕組みが少ないことだろう。全国で170人という解剖医が、あまりにも貧弱であり、今後1割から2割に検視数を増加させたい警察庁の意向は果たせないのが現実だろう。

なお、旭川医科大学のHPには、出演した清水教授の番組紹介をしている。このような医大の告知は初めて見た。地方医大の存立はかなり厳しい時代にあり、こうしたこともPRされる時代になったのだなぁ。

ディレクター:横内郁麿


教職員出演テレビ番組 放送予定情報(230925)
平成23年09月16日
本学の教職員出演のテレビ放送予定です。

番組:日本テレビ(札幌テレビ) NNNドキュメント'11 
   「届かない死者の声 解剖率1割の現実」
放送:9月26日(月)0:50~
出演:法医学講座 清水惠子教授
内容:死因究明制度の現状とあり方を考える報道番組

ぜひご覧ください!

旭川医科大学総務部総務課広報調査係



どさんこドキュメント「届かない最期の声 死因究明の闇」
放送日時:2011年5月29日(日)10:00-10:55(55分) STVテレビ

1.みどころ
 道内の不審死の解剖率は約5%。95%については正確な死因が特定されていません。しかし、道内の3大学が引き受けられる解剖数は限界に達しつつあり、これ以上の改善は望めません。正確な死因が判明しないということは、事件や事故の見逃しが増えることにつながります。問題の背景にあるのは、全国一律の死因究明制度の不在です。番組では、道内で初めて司法解剖の現場にカメラが入ります。解剖や検視の最前線、道内の事故の事例などを取材し、死因究明制度の不備の危険性を訴え、制度のあるべき姿を考察します。

2.番組内容
 齋藤愼也(享年29)さんは、23年前、北見市のアパートの浴槽で死亡していました。警察の判断は「溺死」。事故直前、愼也さんがパロマ工業製のガス湯沸器の不調を訴えていたことから、父・武雄さんは解剖を求めましたが実施されませんでした。しかし、わずか5か月後、同じ部屋で次に入居した男女がCO中毒で死亡したのです。原因は同じ湯沸器の故障でした。武雄さんは「息子の死因を特定していれば、2人の死は防げたはず」と、愼也さんの最期の声を聞いてあげられなかったことを、今も悔やんでいます。

 旭川医科大学1階にある剖検室。去年、ここで解剖された遺体は211体。解剖後の検査を含めれば、ほぼ毎日解剖に携わっている計算です。「これ以上の受け入れは難しい」と話すのは清水惠子教授です。教育と研究という大学の本文が侵され、大学の経営にもプラスにならない司法解剖を積極的に引き受ける機関は減っていて、去年、その問題が現実となりました。青森県の司法解剖を一手に引き受けていた弘前大学の黒田教授が解剖の受け入れを拒否したのです。理由は、「責任を持って受け入れられる数を超えた」ことでした。「どこの地方大学でも起こりうる事態」。黒田教授は、そう指摘しています。

現行制度のもとでは、事件捜査と関係する司法解剖には捜査機関が関心を持ちますが、事件性がない解剖については監督責任者がいません。制度の不備は、避けられるはずの悲劇を繰り返し続けることを意味しています。
 死はあらゆる人に平等に訪れます。人生の最期の声を聞き取る、全国一律の死因究明制度の確立。今、このことが求められています。



札幌テレビ 放送番組審議会 2011年6月29日
平成23年度 第3回 番組審議会議事概(一部)

議題「どさんこドキュメント 届かない最期の声 死因究明の闇」について

ドキュメントは、司法解剖や検視の最前線などを取材して死因究明制度の現状を伝え、制度のあるべき姿を考察したもので、委員からは、以下のようなご意見、ご指摘をいただきました。

◇ 司法解剖の場にカメラが入ったのは画期的で、テレビでないとできない番組だった
◇ 死因究明に関わる解剖医や警察の検視官の少なさを現場に密着する中で鋭く描いていた
◇ 解剖や法医学者が少ない実態に厚生労働省や法務省がどう向き合おうとしているのか指摘した方が良かった
◇ 目を背けてきたものをリアルに見せてくれた取り組みは評価するが、解剖の様子など映像としてリアルすぎると感じた
◇ 司法解剖をしなければいけないケースが増えている社会にこそ問題があるのではないか



あるべき死因究明制度とは
2011年7月21日 STV News Center

★森中キャスター
事故や事件の見逃しが相次ぎ、崩壊寸前と言われている日本の「死因究明制度」。
国も重い腰を上げて対策に乗り出しています。どんな制度を目指すべきなのか、あるべき死因究明制度を考えます。

★VTR
(日本法医学会集会)
福島市で開かれた日本法医学会の全国集会。

(警察庁担当者が登壇)
そのシンポジウムで参加者の関心を集めたのは、警察庁からの報告でした。

(警察庁捜査第1課・倉木豊史検視指導室長)
「警察の死体取り扱いの目的は犯罪死の見逃し防止であります。実は、提言でも触れていますが、平成10年以降で犯罪死の見逃し事案は44件(あった)」

(警察庁の報告書)
警察庁がことし4月に発表した死因究明制度を巡る報告書では、平成10年以降、殺人事件を事故などと判断した“事件の見逃し”が、43件あったことが明らかにされました。さらに、その後の調査で44件目の見逃しも発覚しています。

(警察庁捜査第1課・倉木豊史検視指導室長)
「やはり、一番大きな問題点は解剖率の問題であります」「警察が取り扱っている死体の内、11%が解剖されております。約1割でございます。これを5年後までに20%、将来的に50%を目指すことが提言でうたわれております」

(警察庁)
見逃した多くの事件で、解剖がされていなかったことから、警察庁は再発防止策として、“解剖率の向上”を掲げました。

(日本法医学会全国集会)
しかし、その後、壇上に上がった解剖医の反応は、冷ややかでした。

(東北大学法医学分野・舟山眞人教授)
「結局のところ、(解剖率)20%の達成は難しいというのが結論」

(日本法医学会全国集会)
なぜ、解剖率20%の達成が難しいのか。

(旭川医科大学)
その理由を知るため、解剖の現場を訪ねました。

(警察車両が到着)

(遺体を運ぶ)
旭川医科大学には毎日のように事件捜査のための司法解剖の遺体が運び込まれます。

(解剖台)
道内で司法解剖を担当しているのは、北海道大学と札幌医科大学、それに、ここ旭川医科大学の3か所です。

(旭医大法医学講座・清水惠子教授)
解剖を担当する清水惠子教授。講座に常勤の医師は、清水教授1人だけです。
それでも、解剖数は年々増え、去年、始めて200体を超えました。
同じ日に数件の解剖があることも珍しくありません。

(旭医大法医学講座・清水惠子教授)
「うちは常勤医1人ですので、鑑定書作成の時間を考えますと、教育や研究という大学の本来業務を圧迫しているのが現状になっています」

(鑑定書の作成)
司法解剖で大きな負担となるのは、解剖後に実施される検査とその結果をまとめた「鑑定書」の作成です。

(旭医大法医学講座・清水惠子教授)
「解剖している時間は数時間だが、解剖をしている時間の5倍から10倍の時間が鑑定書作成に必要となります」

(実習)
毎日のように続く解剖とその後の多くの検査。
これらが大学の本分である教育や研究の時間を奪っています。

(弘前市)

(横内記者)
「増え続ける司法解剖は、確実に司法解剖の現場を疲弊させている。大きな問題となって現れたのが、こちらの弘前大」

(弘前大学解剖室)
青森県内の司法解剖を担当していた弘前大学は、おととしからことし4月まで解剖の受け入れを停止しました。
それまで2人いた解剖医のうち、1人が別の大学に移籍したため、増える解剖の依頼に対応できなくなったのです。

(弘前大大学院医学研究科・佐藤敬科長)
「全国民的にこの問題に光をあててもらうことと、国全体のシステムとして、どうするか考えて始めてもらいたい」

(解剖室)
去年、道内で警察が扱った遺体7176体のうち、解剖されたのは420体、解剖率はおよそ6%です。
警察庁が目指す20%を達成するには、更に1000体の解剖が必要となります。大学に頼る現在の仕組みでは、不可能とも言える数字です。

(神戸港)
しかし、すでに20%を達成している地方都市があります。

(兵庫県監察医務室)
神戸市にある兵庫県監察医務室を訪ねました。

(カレンダー持ってくる)
最初に見せてくれたのは、解剖を記録したカレンダーでした。

(兵庫県監察医務室・長靖医師)
「(1日)2件位の日もあれば、けっこう多い日もあります。(毎日あるのでは)もちろん、毎日あります」

(カレンダー)
ここでは、去年、1000体以上の“行政解剖”を担当しました。司法解剖と合わせた県全体の解剖率は22%です。

(兵庫県監察医務室・長靖医師)
「一番大きい建物の地下に解剖室があります」「(こちらは大学の?)神戸大学医学部の建物です」

(解剖室に案内)
監察医務室に、専用の解剖室はありません。経費を抑えるため、隣接する神戸大学の解剖室を借りています。

(兵庫県監察医務室・長靖医師)
「これがいわゆる法医解剖室です。こちら側が司法解剖を行う法医学教室の解剖台。こちらの金属の方が我々が行政解剖をする解剖台です」

(解剖室)
兵庫県監察医務室のような監察医制度は、戦後、GHQの指導を受けて始まりました。
感染症の実態調査など公衆衛生の向上がその目的です。

(日本地図)
制度は、当時、人口が集中していた東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、京都、
それに福岡の7つの都市で実施されました。その後、財政難などから京都と福岡が廃止され、現在は5都市に残るだけです。

(解剖室のメス)
監察医による解剖は行政解剖と呼ばれ、事件捜査が目的の司法解剖とは区別されています。
独自の解剖室すらない監察医が多くの解剖を担当できる理由は、その身分にあります。

(兵庫県監察医務室・長靖医師)
「(監察医は死因究明の)実務家ですから。(大学の)研究者じゃなくて、解剖だけしていればいい。そういう身分の人がいることが大切じゃないでしょうか」

(カレンダー)
監察医は、県や都などの職員で死因究明そのものが主な業務です。教育や研究に追われる大学の教員とは違い、死因究明に専念できます。

(阪神淡路大震災)
1995年の阪神淡路大震災。6000人以上の命が失われた中、兵庫県監察医務室では2416人の死因を特定しました。

(兵庫県監察医務室・長靖医師)
「震災で死因統計が作られたのは、阪神淡路大震災が初めてです。火災で死んだ人もいるのでは、焼死体も多いんじゃないかということもいわれましたけど、実は調べてみますと圧死が一番多かったんです。次の災害にどういうことをすればいいかを教えてくれた」

(解剖室)
監察医の存在は、事件の見逃し防止だけではなく、国民の命や健康を守るための死因究明の大切さを教えてくれています。ここにあるべき死因究明制度の姿がかいま見えました。

★森中キャスター
国民の健康や衛生状態を把握するのは厚労省、医師を養成する大学は文科省の管轄です。
事件性だけにとらわれない死因究明制度を目指すために、「縦割り行政」の壁を越えた省庁の連携が必要ではないでしょうか。以上、「ココに注目」でした。



2011年2月10日 NHKニュース

弘前大学は、事件や事故によって死亡した可能性のある人の死因を専門の医師が解剖して特定する「司法解剖」の受け入れを休止していましたが、ことし4月にも再開させる方針を固めました。

弘前大学は青森県警察本部からの依頼をもとに、法医学講座の医師1人が、青森県内での司法解剖を行っていましたが、この医師の体調不良などを理由に、おととし11月以降、受け入れを休止していました。

この間、青森県警察本部は、秋田大学と岩手医科大学に司法解剖を依頼してきました。 こうした中、弘前大学は、解剖を行う資格のある女性医師1人を新たに採用するなど司法解剖の受け入れに向け態勢を整備できる見通しが立ったとして、4月にも、受け入れを再開する方針を固めました。

青森県警は毎年100件程度の司法解剖を依頼していますが、全国各地で犯罪の見逃しなどが指摘される中、同じ県内で解剖できる態勢が復活することで、捜査にかかる時間や経費が軽減されることが期待されます。

弘前大学大学院医学研究科の佐藤敬研究科長は「今回は何とか態勢が整備できたが、法医学の専門家が不足しているというより根本的な問題を、社会全体が認識してもらいたい」と話しています。



朝日新聞「プロメテウスの罠」がメディア賞受賞
2012年2月8日 朝日新聞

 優れた報道を顕彰し、支援する市民団体「メディア・アンビシャス」(代表世話人=山口二郎・北大教授)が選ぶ今年度の受賞作が決まり、7日夜、札幌市で表彰式があった。活字部門の大賞には大間原発(青森県大間町)を取り上げた北海道新聞の連載「岐路 大間はいま」が、メディア賞には朝日新聞で連載中の「プロメテウスの罠(わな)」、アンビシャス賞には同じく朝日新聞の「ウィキリークスにかかわる一連の報道」が選ばれた。

 映像部門は大賞がNHK「ETV特集 ネットワークでつくる放射能汚染地図」、メディア賞もNHKスペシャル「シリーズ日米安保50年第2回沖縄“平和”の代償」、アンビシャス賞は札幌テレビ放送「届かない最期の声 死因究明の闇」だった。



追記

検視官の「臨場」半数に向上 警察庁まとめ
2013/2/7 中日新聞 夕刊

 全国の警察が昨年一年間に取り扱った遺体のうち、発見時に検視を専門とする検視官が立ち会った割合を示す臨場率は、前年より13・1ポイント高い49・7%で過去最高だったことが、警察庁のまとめで分かった。

 大相撲時津風部屋の力士暴行死事件などを契機に、検視官の増員を図ってきたため。警察庁が設置した有識者研究会が目指していた臨場率50%をほぼ達成し、担当者は「今後も少しでも高くなるように努力したい」としている。

 二〇〇八年四月には百六十人だった検視官の総数は、一二年四月には三百四人になった。昨年の遺体の取扱総数は十七万三千八百三十三体(前年比九十八体増)で、高齢化社会などを反映し過去最多だった。うち、検視官が立ち会ったのは八万六千三百三十五体(二万二千七百九体増)で、臨場率は〇八年に比べ約三・五倍になった。

 都道府県警別の臨場率は高い順に鳥取の99・0%、沖縄の91・3%、徳島の87・7%。低かったのは神奈川の34・1%、宮城の34・2%、大阪の36・0%だった。司法解剖もしくは行政解剖を行った遺体は一万九千二百十八体(四十二体増)で、解剖率は11・1%(0・1ポイント増)だった。



法医解剖、地方の人手不足がさらに深刻
2015年3月18日 読売新聞

警察庁目標に遠く、若手育成が課題

 秋田県警が2014年に扱った明らかな病死や交通事故死などを除く「異状死」の遺体1564体のうち、法医解剖に回ったのは199体。すべて秋田大学の医師2人でこなしている。解剖率12・7%は全国平均を上回っているものの、警察庁が掲げる目標には遠い。4月からは、法医がいなくなる青森県の分も一部代行することになっており、人手不足はますます深刻だ。

 警察庁のまとめでは、14年に全国の警察が扱った異状死の遺体16万6353体のうち、解剖されたのは1万9392体で、平均の解剖率は11・7%。近年は犯罪の多様化で自殺か他殺かの判別が難しいケースが増え、解剖の必要性が高まっていることもあり、同庁の有識者研究会は11年4月の段階で全国平均を20%にする方針を打ち出している。

 東京23区や大阪市などには、専従の法医が解剖する「監察医制度」があるが、秋田県など制度のない地域では、大学の法医学講座の教授らが授業を持ちながら行う。法医は全国に154人(2013年度)しかおらず、東北6県では各県に1~4人。日本法医学会庶務委員長で和歌山県立医科大の近藤稔和教授は「外国の事例などを考えると、法医1人が行う解剖は年間50件くらいが理想」だが、遺体が見つかればすぐに対応しなければならない。

 青森県では、弘前大の准教授が今月末で退職するため法医が不在になり、後任が決まるまで解剖が必要な遺体は秋田大や岩手医科大で代行することになっている。青森県では09年11月~11年3月にも法医不在となり、秋田大ではこの間、約100件を代行した。

 一方、警察庁は犯罪死の見逃しを防ぐため、09年から法医学の専門教育を受けた検視官(警察官)を増員しており、遺体発見現場に立ち会う(臨場)機会も増えた。警察庁によると、増員前の08年に全国平均14・1%だった臨場率は14年には72・3%に上昇。秋田県警でも13年に検視官が4人から6人に増員され、10年の22・1%から14年は74・4%に急上昇した。

 ただ、検視官は主に遺体の外見や体温を観察して犯罪死かどうかを判断するため、例えば、薬物や毒物が投与されていたとしても外見に異常がなければ見落とすこともあり、解剖しなければ死因が判明しないケースがあるのも事実だ。

 秋田大の美作宗太郎教授は「解剖で死因がわかることで、事件や事故の予防策を示せる。勤務状況を改善して、人を救うだけでない医学の重要性を若い医師や医師を目指す人に伝えないと法医がいなくなる」と危機感を募らせている。

<法医解剖> 犯罪の疑いがある遺体の死因などを調べる司法解剖と、行き倒れなど犯罪性なしと判断された遺体について、伝染病予防といった公衆衛生上の目的、身元確認のために行う行政解剖がある。2013年に施行された死因・身元調査法で、死因の究明が特に必要な場合は「新法解剖」も可能になった。いずれも遺族の承諾は不要。行政解剖は東京、大阪など監察医制度のある地域で行われ、秋田県など制度のない地域で同様の解剖をする場合は遺族の承諾が必要(承諾解剖)。



司法解剖:担い手の教授が異動…鳥取県でできない!
2015年03月24日 毎日新聞

 犯罪の疑いがある遺体の解剖を鳥取県内で唯一担ってきた鳥取大医学部法医学分野(同県米子市)の男性教授が4月から県外の大学に転出し、県内で司法解剖などができなくなる。早期補充は困難なため、県警は当面、同県西端の米子市から更に約50キロ西の島根大医学部(島根県出雲市)に委嘱する方針。同様の事態が青森県でも起きるなど、解剖医の不足は全国的な課題となっており、人材育成と確保の取り組みが迫られている。

 鳥取大によると、教授は2013年4月に着任し、先月下旬に退任の意向を大学に伝えた。法医学分野にはもう1人教員がいるが、医師免許がないため解剖はできない。

 今年度、鳥取県警が鳥取大に依頼した司法解剖や、犯罪性が不明な場合でも遺族の承諾なしに行える「新法解剖」などは計66件(20日現在)。大学は後任を公募する予定だが、募集開始は4月以降になり、空白期間が生じるのは確実だ。このため県警は、過去に教授の不在時などに対応を依頼してきた島根大に相談した。同大学が受け入れを受諾しても、遺体の搬送には県境から車で1時間程度かかるという。

 日本法医学会関係者によると、47都道府県のうち半数近くは解剖を担う医師が1人しかおらず、関係者は頭を悩ませている。

 青森県では、弘前大法医学講座の男性教授が昨年6月末に県外の大学へ転任してから女性准教授が担当してきた。しかし、女性准教授も4月から他大学へ転出することになり、今月16日から解剖をできなくなっている。後任の着任は早くても5月のため、青森県警は少なくとも1カ月半の間、隣県にある秋田大や岩手医科大に委嘱する。弘前大では09年11月から1年余り、担当教授の過労が原因で解剖を休止したことがあるという。

 日本法医学会理事長の池田典昭・九州大大学院教授は「大学に法医学者のポストが少ないのが人員不足の最大の要因だ。各大学が解剖の重要性を理解し、ポストを増やすなど対応をしてほしい」と指摘している。【川瀬慎一朗】


「神世界」事件 教祖の男逮捕 組織的詐欺容疑

「神世界」事件 教祖の男逮捕 組織的詐欺容疑
2011.9.12 産経新聞

 有限会社「神世界」(山梨県甲斐市)グループによるヒーリングサロンを利用した霊感商法事件で、神奈川県警は12日、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)の疑いで、「教祖」と呼ばれるグループトップの斉藤亨容疑者(53)を逮捕した。

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 県警によると、ピラミッド型組織の神世界グループでは、本社とサロン運営会社幹部らが定期的に営業方針などを協議。傘下サロンから売上金の一部が神世界に上納されるシステムになっていた。最終的にはトップの斉藤容疑者に上納金が集約されていたとみて、金の流れについて捜査する。

 県警の調べでは、斉藤容疑者は平成16~18年、東京都内の傘下サロンで、病気などに悩む客5人に「子ギツネの霊が右脳に取り付いている」などと虚偽の説明をし、祈願料名目で計1340万円をだまし取った疑いが持たれている。



・霊感商法の事件で関係者らが逮捕されている。産経新聞から時系列に引用してみた。

一連の統一教会の霊感商法との類似点が多い。ただ、中身は心霊ビジネスという実態で宗教・精神世界とは関係ないものだろう。こうした事例は、関係者たちが分派して事業を起こすことが多いだろうと感じる。一時流行した自己啓発セミナーなども元は同じグループの人たちが分派したものだった。同じノウハウで運営されている。

この事件については内容には関心はないのだが、病気・悩みを解決するという名目で商品を買わせ祈祷料を取るという構造はよく見られるものだ。以下記事では、親会社が参加のサロンに経営指導し上納金を得ていたという。それらはマニュアルで統一されており組織的であるといえる。

もう騙されたお金は行方が分からない状態になっていると思う。騙された人たちが新たな霊感商法等に引っ掛からないことを教訓として学んでほしいものだ。


「神世界」事件 詐欺容疑 役員ら4人逮捕
2011.5.31 産経新聞

 山梨県甲斐市の有限会社「神世界」グループ傘下のヒーリングサロンによる霊感商法事件で、神奈川県警は30日、詐欺容疑で甲斐市のサロン運営会社の役員ら男女4人を逮捕した。

 捜査関係者によると、4人には神世界グループ内で「会主」と呼ばれる幹部クラスの男も含まれ、サロンの客から祈願代名目で金をだまし取っていた疑いが強まった。

 県警は3~4月、グループ傘下の東京のサロン運営会社「E2(イースクエア)」元経営者の杉本明枝被告(48)=東京都千代田区、詐欺罪で起訴=を3回にわたって逮捕。神世界本社などを家宅捜索し、押収した帳簿などから他の会社についても捜査していた。



神世界「教組」ら4人に逮捕状 ヒーリングサロン利用、本社家宅捜索
2011.8.17 産経新聞

 有限会社「神世界」(山梨県甲斐市)グループによるヒーリングサロンを利用した霊感商法事件で、神奈川県警は17日、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で「教祖」と呼ばれるグループトップの男(53)ら幹部の男女4人の逮捕状を取ったことが17日、捜査関係者への取材で分かった。近く逮捕する方針。県警は同日、山梨県甲斐市の神世界本社を家宅捜索した。

 捜査関係者によると、他に逮捕されるのは教祖を補佐していた役員の44~70歳の女3人。教祖ら4人は平成16~18年、東京都内などの傘下サロンで、病気などに悩む客5人に「子ギツネの霊が右脳に取り付いている」などと虚偽の説明をし、祈願料名目で計1340万円をだまし取った疑いが持たれている。

 県警によると、同事件ではこれまでに詐欺容疑で12人を逮捕した。新世界グループはピラミッド型組織になっており、本社とサロン運営者が定期的に会議を開催し、営業方針などが決められてきた。サロンの売上金の一部がグループに上納されていたことなどから、県警は上層部が詐欺行為に関与したとみて捜査を進めていた。



「教祖」の妻を逮捕 組織詐欺容疑で
2011.8.29 産経新聞

 有限会社「神世界」(山梨県甲斐市)グループによるヒーリングサロンを利用した霊感商法事件で、神奈川県警は29日、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で、同グループ幹部、斉藤葉子容疑者(44)を逮捕した。斉藤容疑者は同容疑で逮捕状が出ている「教祖」と呼ばれるグループトップの男(53)の妻という。

 県警の調べでは、斉藤容疑者は平成16~18年、東京都内の傘下サロンで、病気などに悩む客5人に「子ギツネの霊が右脳に取り付いている」などと虚偽の説明をし、祈願料名目で計1340万円をだまし取った疑いが持たれている。

 県警によると、斉藤容疑者は「逮捕事実に納得できない」と容疑を否認。29日午後、捜査本部がある加賀町署に出頭したが、出頭の理由は説明せず、ほかに逮捕状が出ている教祖や幹部計3人の所在については「知らない」と話しているという。



「神世界」教祖宅に億単位の宝石  役員報酬6年で15億円 詐欺で得た資金?
2011.9.13 産経新聞

 神世界グループの霊感商法事件で、神奈川県警が組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)の疑いで逮捕した「教祖」と呼ばれるグループトップの斉藤亨容疑者(53)の自宅から、これまでの県警の家宅捜索で数千万円から1億円以上相当の宝石類が計数十点見つかっていたことが13日、捜査関係者への取材で分かった。

 県警によると、神世界グループでは傘下のヒーリングサロンの売り上げの3~5割が本社に上納され、斉藤容疑者は2001~07年に計約15億円の役員報酬を得ていた。県警は、一連の詐欺行為で得た資金をトップ個人に集約していたとみて、今後、斉藤容疑者を本格的に取り調べる方針。

 県警は3月、詐欺容疑で都内のサロン元経営者の女(48)らを逮捕した際、関係先として東京都世田谷区の斉藤容疑者宅を捜索した。捜査関係者によると、見つかった宝石類の中には約1億2千万円相当の物も含まれていた。



神世界「教祖の金もうけ組織」 スタッフは奴隷状態
2011.9.13 産経新聞

 神世界グループの霊感商法事件で、神奈川県警が12日逮捕した斉藤亨容疑者(53)はピラミッド型組織の頂点に立ち、「教祖(教主)」とあがめられていた。傘下のヒーリングサロンの元顧客で、一時はスタッフとして働いた山梨県の会社員女性(40)は「今思えば、トップ一族のための金もうけ組織。下は奴隷状態だった」と憤る。

 女性が友人の誘いで山梨県内のサロンを訪れたのは2002年春。仕事の悩みや家系の相談をするうちにのめり込み、「心霊能力をつける講座の謝礼」として250万円を払ったこともあった。「朝から晩まで駅前で客を勧誘し、ただ働き同然だった。売り上げの数字のことばかり言われ、『結果を出せないのは自分のせい』という思考を埋め込まれた」と振り返る。

 女性によると、客の主なターゲットは30代の主婦。お菓子作りやメーク教室などのイベントで客を集め、特に教師など社会的地位のある人を積極的に勧誘したという。



「売り上げ増やせ」 神世界トップが指示 メモに記述
2011.9.14 産経新聞

 有限会社「神世界」(山梨県甲斐市)グループによるヒーリングサロンを使った霊感商法事件で、「教祖」と呼ばれるグループトップ、斉藤亨容疑者(53)=組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で逮捕=が、グループ幹部らに「売り上げを増やせ」という趣旨の指示をした会議のメモや録音テープが残されていたことが14日、分かった。捜査関係者が明らかにした。

 神奈川県警は、斉藤容疑者がグループに組織的な詐欺行為を指示していたことを裏付ける証拠とみて調べている。

 捜査関係者によると、グループは数カ月ごとに会議を開いており、斉藤容疑者は会議の席上、出席した幹部らに売り上げを増やすよう指示していた。メモは、斉藤容疑者による会議での指示内容を出席者が書き留めたものという。

 斉藤容疑者が増やすように指示していた売り上げは、サロンを訪れた客の病気を治すと称した祈願の料金やお守りなどの販売代金のことで、斉藤容疑者には、売上金の5~3割が上納金として集まるシステムとなっていた。

 県警によると、神世界グループは一時は約200のサロンを展開し、平成12年から19年に約175億円の売り上げがあった。



サロンに売り上げノルマ 個別に契約書も
2011.9.14 産経新聞

 山梨県甲斐市の神世界グループによる霊感商法事件で、神世界本社が傘下のヒーリングサロン運営会社ごとに売り上げのノルマを課し、売上金の3~5割を上納させる契約書を各サロンと個別に交わしていたことが14日、捜査関係者への取材で分かった。

 運営会社やサロンの幹部を集めた月1回の会議で、客の定着率を上げる手法などを指示していたことも判明。神奈川県警は、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で逮捕した「教祖」と呼ばれるグループトップ斉藤亨容疑者(53)らが各サロンに一連の詐欺行為を指示し、売上金を集約していたとみて調べている。

 捜査関係者によると、上納金は掛け軸やお守りなどの物品販売の場合は売り上げの5割、病気を治すなどと称した「祈願」や、手をかざして神の力を送る「御霊光」などは3割と規定していたという。



「神世界」教祖の妻を処分保留で釈放
2011.9.21 産経新聞

 有限会社「神世界」(山梨県甲斐市)グループによるヒーリングサロンを利用した霊感商法事件で、神奈川県警に組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で逮捕された同グループ幹部で、「教祖」と呼ばれるグループトップの妻(44)について、横浜地検は20日、処分保留で釈放した。トップの斉藤亨容疑者(53)は12日に同容疑で逮捕された。



神世界事件、神奈川県警元警視に逮捕状 教組の逃亡手助け
2011年9月22日 産経新聞

 神奈川県警の吉田澄雄元警視(55)=懲戒免職=が関与していた有限会社「神世界」(山梨県甲斐市)グループによる霊感商法事件で、「教祖」と呼ばれるグループトップの斉藤亨容疑者(53)=組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で逮捕=の逃走を手助けした疑いが強まったとして、犯人隠避容疑で、県警が吉田元警視の逮捕状を取ったことが22日、分かった。捜査関係者が明らかにした。

 吉田元警視の行方は分かっておらず、県警は所在を確認でき次第、逮捕する方針。

 捜査関係者によると、吉田元警視は県警が逮捕状を取り約1カ月間にわたって行方を追っていた、グループトップの斉藤容疑者が12日に大阪市内で逮捕されるまでの間、斉藤容疑者の逃走を手助けするなどしていた疑いが持たれている。

 県警は神世界による詐欺事件について、斉藤容疑者が統括的な立場にあったとして行方を追っていたところ、大阪市内のマンションの一室が、神世界関係者が名義人となって賃貸契約が結ばれていたことが判明。

 マンション周辺で、張り込んでいた捜査員の前に姿を現した斉藤容疑者を逮捕したが、この際に、吉田元警視が斉藤容疑者と同行していたため、捜査員が任意同行を求めると振り切ってそのまま逃走したという。



<以下追加引用>

神世界霊感商法:幹部が起訴内容を否認 横浜地裁初公判
2011年9月22日 毎日新聞

 「神世界」グループの霊感商法事件で、詐欺罪に問われた「会主」と呼ばれるグループ幹部、佐野孝被告(42)は22日、横浜地裁(朝山芳史裁判長)の初公判で「私は詐欺も共謀もしていません。無罪です」と起訴内容を否認した。グループ傘下のヒーリングサロン運営会社で役員を務める浅原史利被告(48)と妻嘉子被告(48)も無罪を主張した。

 起訴状によると、3被告は06年、東京都内のサロンで、病気などで悩んでいた顧客の女性2人に「ご祈願をしてください。手術を受けなくて済みます」などとうそを言い、祈願代金名目で計150万円をだまし取ったとしている。【山田麻未】



神奈川県警元警視を逮捕 神世界トップの逃亡助けた疑い
2011年9月24日 朝日新聞

 有限会社「神世界」(山梨県甲斐市)グループの霊感商法事件で、神奈川県警は24日、グループトップの男の逃走を手助けした犯人隠避の疑いで、東京都千代田区永田町2丁目、同県警元警視の吉田澄雄容疑者(55)を逮捕し、発表した。吉田容疑者は調べに対し黙秘している、と県警は説明している。

 県警によると、吉田容疑者は、8月に逮捕状が出た「教祖」の斉藤亨容疑者(53)=組織犯罪処罰法違反容疑で逮捕=の逃亡を手助けした疑いがある。

 斉藤容疑者は今月12日、大阪市の短期賃貸マンションで身柄を確保された。マンションを契約した男は事情聴取に、吉田容疑者の指示だと説明したという。



神世界事件で最高幹部の女逮捕
2011年9月27日 産経新聞

 有限会社「神世界」(山梨県甲斐市)グループによる霊感商法事件で、神奈川県警は26日、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で逮捕状を取っていた同社代表取締役、日原易子(やすこ)容疑者(70)を逮捕した。日原容疑者は県警に同日、出頭したが、「納得がいかない」と容疑を否認している。



元警視に猶予付き有罪=神世界トップかくまう-横浜地裁
2011/12/09 時事通信

 有限会社「神世界」(山梨県甲斐市)グループによる霊感商法詐欺事件で、グループトップの「教祖」と呼ばれた男の逃亡を助けたとして、組織犯罪処罰法違反(犯人蔵匿)の罪に問われた元神奈川県警警視の吉田澄雄被告(55)の判決が9日、横浜地裁(佐脇有紀裁判官)であり、懲役2年、執行猶予4年を言い渡した。
 佐脇裁判官は、吉田被告が偽名を使って、グループトップの斉藤亨被告(54)=公判中=の宿泊手続きや関係者に口止めを指示したことを認定した。
 判決によると、吉田被告は神世界関係者らと共謀し、斉藤被告の逮捕を逃れさせるため、8月18~20日と9月11~12日、偽名で東京都台東区や岐阜県の旅館などを予約し、同被告を宿泊させてかくまった。



「教祖」に懲役10年求刑 神世界の霊感商法事件
2012.3.27 産経ニュース

 山梨県甲斐市の有限会社神世界グループの霊感商法事件で、傘下のヒーリングサロンの客から祈願料名目などで金をだまし取ったとして、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)の罪に問われた「教祖」と呼ばれたグループトップの斉藤亨被告(54)ら4人の公判が27日、横浜地裁(朝山芳史裁判長)であり、検察側は斉藤被告に懲役10年を求刑した。

 「会主」と呼ばれたグループ幹部でサロン運営会社えんとらんすアカサカ元経営者、佐野孝被告(43)には懲役6年、いずれも元同社役員の浅原史利被告(48)と妻、嘉子被告(48)には懲役4年を求刑した。

 弁護側は「神世界とグループ会社は解散し、民事訴訟で和解が成立するなど反省している」として、4人に執行猶予付き判決を求め結審した。判決は5月1日。



癒しサロン 5000円コースで得る運は“電車にすぐ乗れる”
2012年4月18日 NEWSポストセブン ※SAPIO2012年4月25日号

 マインドコントロールの実際は、いったいどのようなものなのか。『ついていったら、こうなった』(彩図社刊)など、潜入ルポの著書のある評論家の多田文明氏が明らかにする。
 * * *
 ちょうど今、組織的詐欺で公判中の「神世界」グループが、霊感商法的な手法で多額のカネを集めたことで問題になっている。2011年の摘発前、多額の金を使わされたという女性の姉から相談を受け、私も同グループが運営していたヒーリングサロンに、潜入したことがある。そこで行なわれていたのは、まさにマインドコントロールだった。
“女性の美を実現する”といった謳い文句のこのヒーリングサロンは、紹介限定でしか通えない。私は腸の調子が悪いという設定にして、女性の紹介でサロンに乗りこんだ。

 現場はマンションの一室で、20畳ほどある広い部屋に通された。内装は清潔感があり、間接照明が置いてあるなど、リラックスできる空間を演出している。
 サロンを仕切っている店長風の女性とアシスタント風の女性の2人が出てきた。
 アシスタント風の女性に椅子に座らされると、コースの説明を受けた。3000円から1万円まであるという。何が違うのかというと、「運のつき方が違う」とのことだった。

 5000円コースを選択すると、回転する椅子に座らされた。目を閉じて絶対に開けるなと言われたが、薄目を開けて見ていると、回る椅子で私をクルクル回しながら、手をかざすような動きをする。
 それが20~30分ほどあったあと、カウンセリングに移った。これが、マインドコントロールのポイントになる。
 これで運がつくというのはどういうことか、と聞くと、「この後あなたは普通なら乗り過ごすバスに乗れるし、駅についた瞬間に電車に乗れるようになる。いいことが、起こり始める」というのだ。
 続けて、彼女が「ただし」と言う。「今のは5000円分の運しかついていないので、次回また来てください。来ないと今日のヒーリングが無駄になってしまう」などと語るのだ。

 件の妹は1年半このサロンに通わされて、10万円の白いお守り袋を買うなど100万円ほどを支払わされた。そのお守り袋は印籠のようになっていて、絶対に開けてはいけないと言われたというのである。私が開けて中を見てみると藁半紙の真ん中に筆ペンで「力」とだけ書かれてあった。

 ちょうど来た電車に乗れるような些細な出来事は普通に生活していれば、よくあることだ。こうしたことで客の信頼を得ていく。私の場合は「腸の調子が悪い」ということにしたが、がんなどの病気や、深刻な悩みを抱えている人は、「何度も通わないと、あなたの病気は治らないどころか悪化する」などと言われれば、少しでも悪くなった場合、「あのサロンに行かなかったから悪化したのかも」と思ってしまってもおかしくはない。

 また、インターネットで漢方茶を格安で提供していたところに資料請求してみると、「健康診断を受けませんか」とパンフレットが送られてきたことがある。“健康診断”に行くと、おそらく医者ではない人が、「どこか身体に悪いところがあるでしょう?」と言うのだ。こうなれば、あとは不安を煽ってカネを引き出す――というお決まりのコースである。

 ここ数年の傾向としては、宗教にしても悪徳商法にしても、以前のように大人数の場所に連れてきて高揚感の中で取り込むというよりも、少人数で不安を煽り、人の心につけいるというパターンが多くなっている。「いかにも怪しい」というケースは少ないので、注意していただきたい。



「神世界」霊感商法、「教祖」に懲役5年判決
2012年5月1日 読売新聞

 有限会社「神世界」(山梨県甲斐市、3月解散)グループによる霊感商法事件で、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)に問われた最高幹部で「教祖」と呼ばれていた斉藤亨(54)ら4被告の判決が1日、横浜地裁であった。

 朝山芳史裁判長は「神世界グループの最高責任者として、責任は極めて重い」と述べ、斉藤被告に懲役5年(求刑・懲役10年)の判決を言い渡した。ほかのグループ幹部ら3被告には、執行猶予付きの判決を言い渡した。

 弁護側は、斉藤被告について即日控訴した。



元トップの男に懲役5年=「神世界」霊感商法―横浜地裁
2012年5月1日 時事通信社

 有限会社「神世界」(山梨県甲斐市、清算手続き中)グループの霊感商法事件で、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)罪に問われた元グループトップ斉藤亨被告(54)ら4人の判決が1日、横浜地裁であり、朝山芳史裁判長は斉藤被告に懲役5年(求刑懲役10年)を言い渡した。

 元幹部の佐野孝被告(43)は懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役6年)、傘下のサロン運営会社元役員浅原史利(49)と妻の嘉子(48)両被告はいずれも懲役2年6月、執行猶予4年(求刑はいずれも懲役4年)とした。

 

神世界の教祖実刑確定へ 霊感商法事件
2013年6月5日 共同通信社

 有限会社「神世界」(山梨県甲斐市、解散)グループの霊感商法事件で、最高裁第1小法廷(白木勇裁判長)は5日までに、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)罪に問われた「教祖」の斉藤亨被告(55)の上告を棄却する決定をした。懲役4年6月とした二審判決が確定する。4日付。一、二審判決によると、斉藤被告は幹部らと共謀し04~06年、経営不振や病気に悩んでいた5人から、祈願料名目で計1340万円をだまし取った。


神の風景-人間と世間-48

「喜びのない深さは自己満足している深刻さなのです。喜びのない熱心さは報いを求めている不平なのです。喜びのない正しさも他を裁く誇りに過ぎないのです」(藤木正三)2-64喜び

・喜びとは、ことの真偽を判別する大切な基準だと藤木師は語ります。熱心に奉仕していても、やはり何ら喜びを感じないのは不自然です。楽しいから手が出るというものではないでしょうか。義務的に行うことは辛いものです。

NHK日曜美術館 よみがえる地底の記憶~世界記憶遺産・山本作兵衞の炭坑画~

NHK日曜美術館
よみがえる地底の記憶~世界記憶遺産・山本作兵衞の炭坑画~
2011年9月11日

【ゲスト】画家…菊畑茂久馬(きくはた もくま)
【司会】千住明, 森田美由紀
【朗読】津田三朗

今年5月、ユネスコの世界記憶遺産(Memory of the World)に、 炭坑の仕事や暮らしを描いた山本作兵衛(明25~昭59)の絵画や日記など697点が、 日本で初めて登録された。「ツルハシで石炭を掘り出す上半身裸の男女」「ガス爆発事故」 など坑内での様子から、「男女混浴の入浴」「炭坑を訪れた軽業師」といった日常の暮らしまで、 味わいのある画風で描かれている。労働者の視点から炭坑の生活史に初めて光を当てた “炭坑(ヤマ)の記録画家”と評される。
山本作兵衛は、日本の石炭産業の中心だった福岡県筑豊地方の炭坑で、半世紀にわたって働いた後、 閉山により警備員となった66歳から炭坑の絵を描き始めた。92歳で亡くなるまでに描いた絵は 2千枚とも言われる。アンネの日記やベートーベンの直筆楽譜などと並んで、 一地方の一炭坑労働者の絵や日記が国際的に認められたことになる。
山本作兵衛の絵の何が人々をひきつけるのか。50年近く作兵衛の絵を世に広める取り組みを してきた画家の菊畑茂久馬さん(76)は、その絵を「既存の美術作品にはない、原初的な力があふれている」と語る。 番組では、山本作兵衛の人生をたどり、絵に込められた思いを探るとともに、美術的側面からその魅力に迫る。



・田川市石炭・歴史博物館での収録。映像資料となっているのは、NHKの新日本紀行「ボタ山の谷間で~筑豊~放送日:1973(昭和48)年9月3日」を素材としている。

2000枚の絵を生涯に残した。山本は当初、文書の形で炭鉱の記録を残そうとしていたという。1400枚の原稿を書いたが、妻の助言で廃棄したという。それは、具体的な記録が近隣に与える影響を考えたものらしい。それから、戦死した長男を偲びつつ絵を書くことを60歳で決意した。退職した後に炭鉱で警備員をしながら絵を書いていたいたという。

番組では、元炭鉱夫の取材や交流のあった記録作家・上野英信の子息・朱さんの証言があった。山本の絵は、炭鉱労働に関してだけではなく広く炭鉱夫の生活全般を裏表なく書き残している。彼の絵には、ことばによる注釈がついていることを見ても純粋に絵画として意識されたものではないだろう。生活記録という側面と後世への遺言という意味がある。

このたびユネスコの歴史記憶遺産になったのも、彼の絵の持つ歴史性・文化価値が評価されたためだろう。もし文章によって炭鉱を書き残したとしても、これほどの評価は得なかっただろうから不思議なことである。彼にか書けない絵だからこそ説得力がある。付け加えるならば、彼の記憶力は詳細なものであり単に印象を書いたものとは違う。炭鉱で機械保守をしていたということから、道具に対するこだわりは強く生活史としての貴重な遺産である。

残念ながら、映像資料が上記のものくらいしかないみたいである。ただ、写真資料は残されていることが幸いである。

YouTube で見る「日本の話芸」2


立川談志 勘定板 1/3

看護師の法則28

自分の救急カードは出勤時に使う順に手に取る

・急変時に助命するには一秒でも早く必要なものを取り出し、医師に渡せることが大切である。使う順番を手に取って確かめること。

N響アワー 生誕百年 尾高尚忠が残したもの

N響アワー 生誕百年 尾高尚忠が残したもの
2011年 9月18日 Eテレ

指揮者、作曲家として日本の音楽界に大きな影響を与えた尾高尚忠が今年生誕100年を迎える。N響正指揮者の尾高忠明さんをゲストに迎え、父・尾高尚忠の足跡をたどる。

1911年東京に生まれ ウィーンに留学、作曲家、指揮者としてヨーロッパでデビューし、 1939年にはベルリン・フィルを指揮しています。 1940年に帰国後は、日本交響楽団(現NHK交響楽団) を中心に精力的な指揮活動をする傍ら、 作曲家としてはヨーロッパの後期ロマン派の技法を日本的美意識と融合させた独自の作風で数々の作品を発表しますが、 1951年39歳の若さで亡くなりました。
尾高の業績は死後も高く評価され、優れた管弦楽作品に贈られる「尾高賞」にもその名を刻んでいます。

【ゲスト】指揮者…尾高忠明
【司会】西村朗, 黒崎めぐみ
【演奏】管弦楽…NHK交響楽団
 「フルート小協奏曲 作品30a」(フルート)神田寛明(指揮)パブロ・ヘラス・カサド
 「交響曲 第1番 作品35」(指揮)尾高忠明



・尚忠の自筆譜を持参し、その譜面のきっちりとした音符から性格が伺えた。

この作曲家の代表曲がフルート協奏曲である。日本的な哀愁を帯びたメロディに、フルート奏者にとっては難曲に入る曲だが好きだ。この曲は、森正(指揮者、フルート奏者)が技術的な援助をしながら初演した。一般に演奏されるのは大編成のオーケストラ版でCD演奏もこちらが主流。なお、この番組では小編成版が用いられた。

私は、吉田雅夫(元N響首席)のCD演奏を好む。今回の神田寛明(現N響首席)の演奏は非の打ちどころない完璧さがあったが、気持ちが入らず指の運動をしているように思えた。日本人作曲家が西欧で学び、その技法も加味しながら日本人としての作曲を残す。吉田は同時代を生きていたゆえに、決して流麗ではないにしても味わうべきものを持っていた。


Jean-Pierre Rampal / Hisatada Otaka: Flute concerto 尾高尚忠 フルート協奏曲

尾高尚忠 - フルート協奏曲 作品30b (1948/51)
フルート - ジャン=ピエール・ランパル
指揮 - 森正
読売日本交響楽団

《ウィキペディア》 フリー百科事典
 フルート協奏曲は、尾高尚忠の最後の作品。1948年に小編成オーケストラ版(作品30a)が作曲、初演された。のち大編成オーケストラ版(作品30b)への改訂が進められたが、1951年の作曲者の死により未完に終わった。演奏時間は約16分。

 1948年に当時フルート奏者として活躍していた森正(後に指揮者として活躍)の依頼を受けて作曲を開始、独奏パートについて森の助言を受けながら、およそ2ヶ月で完成した。この版は同年初演されたが、伴奏は小編成のオーケストラであり、作曲者は大編成オーケストラ伴奏への改訂を計画、1950年の終わり頃から作業に取りかかった。しかし、多忙な指揮活動、健康悪化(酷い頭痛に悩まされていた)のため、思うように作業ははかどらず、1951年2月16日、作曲者は他界した。最終ページの数小節のオーケストレーションは未完に終わったが、弟子にあたる林光が完成し、作曲者の追悼演奏会で初演された。その後、作曲者の長男である尾高惇忠によるピアノ伴奏版も作られている。

初演
小編成オーケストラ版(作品30a)
 1948年に森正の独奏、作曲者指揮により初演
大編成オーケストラ版(作品30b)
 1951年3月5日「尾高尚忠追悼演奏会」にて吉田雅夫の独奏、山田和男指揮日本交響楽団により初演。

人生いろいろ:カレンダーと手帳

† 社会人になって以来、手帳として使っているのは「能率手帳」である。「高橋書店の日記」と並ぶブランド。ずっと同じ体裁で内容も変わらない。この手帳がズラリと並んでいるところをみると自分の人生を感じる。

‡ 用事で100円ショップに出かけた際、9月というのにもう来年のカレンダーと手帳が並んでいた。そして、手帳を買うことにした。「能率手帳」を卒業しようかなって思っている。いつも使っているタイプの値段が966円であり、105円との大きな違い!今後は同じ手帳が並ばなくても、もう社会人仕様はいいかなって感じるこの頃である。

私の自己反省6

「自分は、人間らしく当たり前に、両親や兄弟姉妹友人その他の人びとに感謝し、その幸福を願ってきたか」(水谷啓二)

・当たり前というところが難しい。自然の恵みを当たり前に感じることも同じ。無くなってはじめて分かることが多い。特に人間は生れ落ちてから10年以上親の世話を受けなければ一人前になることができない。感謝することが難しいのは、それを当然と考えるからだろう。

中国製コーラン、誤植だらけ…イランが輸入禁止

中国製コーラン、誤植だらけ…イランが輸入禁止
2011年9月19日 読売新聞

 イスラム教に基づく厳格な統治が行われるイランで、出版社が最も大切な書物である聖典コーランを中国企業に発注した。

 ところが発売前の検閲の段階で聖典に多数の誤植が見つかり、イラン政府は中国製コーランの輸入を禁止した。メヘル通信などが伝えた。

 イランで出版される書籍は、文化・イスラム指導省が審査し、出版を許可するか決める。特に重要なコーランについては、専門機関「聖コーラン機構」が内容をチェックする。

 イランの出版社の間では今年の春頃から、印刷機の老朽化などを理由に、政府の許可を得て、コーランの印刷・製本を中国の業者に発注する動きが出ていた。

 ところが、聖コーラン機構が、中国製のコーランを調べたところ、つづりの誤りが数多く見つかった。【テヘラン=五十嵐弘一】



・イランの出版事情が分かることと、中国は印刷技能もレベルが低いことが証明された格好となってしまった。

出版されていたら大変な事態になっていたことは間違いない。

人生いろいろ:大震災と人生態度39

† ストレステストとは、コンピューターシュミレーションに過ぎない。その結果を評価するのは原子力安全保安院。福島第一原発の事故を見過ごした機関が果たしてできるだろうか。そもそも事故原因がはっきりせず、津波、地震、その他の要素がハッキリしない段階で原発再開をすることは問題がある。

‡ 東電は冷温停止が2号機3号機でも進み100℃以下になったと発表した。また、IAEAで細野原発担当大臣は、冷温停止状態は年末までに達成できるだろうという予想をスピーチした。前記事でも書いたとおり、冷温停止状態とは炉の表面温度計測だが、実際に溶けた核物質が炉内にない可能性があるのだ。

NHKスペシャル 東京スカイツリー 世界最難関への挑戦

NHKスペシャル
東京スカイツリー 世界最難関への挑戦
2011年7月24日 総合テレビ

世界一の高さに到達した東京スカイツリー。日本の建設が経験したことのない高所作業は困難の連続だった。電波塔に求められる精度と634メートルという高さ。精密な巨大建造物という相反する要求を両立させたのは、日本の卓越したテクノロジーだった。強風や地震に耐えるため地下50メートルまで掘り下げた特殊な連続壁、ミリ単位でタワーの位置を確認できるGPS測量システム。そうしたジャパンテクノロジーが最後に挑んだのが、500メートルから上に3000トンのアンテナ塔を突き出していくリフトアップ工事である。
この困難な工事は、想定外の事態を技術と工夫と勇気で乗り越えながら進められた。そして、3月11日の大震災。図らずもスカイツリーはその安全性を実証することとなった。
世界に誇る日本の技術力と難工事に情熱を注ぐ男たち。見る人に勇気を与えられる番組としたい。



・地デジ開始直前に放送された宣伝を兼ねた番組。ナレーターは草剛ということで、それが鮮明に出ている。

日本の土木・建築技術は高い技術力に支えられていることは知られている。そして、そのような技術は、やはり実際の現場で培われたものが多い。この東京スカイツリー建設においても、世界的にも初となる工法が採用されることで世界一の建築構造物をつくることが可能となった。

番組では、建設当初から映像を撮りためて完成までの道のりを振り返っていたが、技術的な説明が難しいので模式的な説明を加えながら、精密な構造物を積み上げて完成させたことを紹介した。大きな難関だったと紹介しヤマ場に持ってきたのが予想外のアンテナ塔工事時の回転だった。これが解決しなければ地デジ放送もできていなかったかもしれない。

ただ、登場人物が現場監督を中心とした若いリーダーら少数に限られており、工事そのものは順調に推移したために(それは、事前の予測が正確だったということだ)大きなトラブルはなかったようだ。そして、機械や計器類を操作するといった場面ばかりであり現場という印象すらしないのが最先端工事の現場なのだろう。

こうした番組に58分の枠を与えて二人のディレクターを投入したのはむろん地デジ推進をはかる意図しかないだろう。世界一はいずれ追い抜かれる。

これらは科学技術映画として用いる映像だろうと感じる。私も科学技術映画入選作品が好きな方だが、地道に工事記録として科学・技術の紹介に徹していた方が気持ちがいい。番組の意図に勇気を与えられるようにという気持ちがあるようだが、彼らは彼らの仕事をきちんと果たしたというだけのように感じる。

アントニー・デ・メロ栞3

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栞3

看護師の法則27

薬はシールから出して、糖衣錠はつぶさないで服用するのが原則

・薬は水で飲むようにする。食道に張りつくと炎症の原因となる。

人生いろいろ:大震災と人生態度38

† 1号機メルトダウンし核燃料がメルトスルーし圧力容器下に溶融状態である。低温冷却されているのは容器内のことであり、溶融物質の状態は不明なのだ。

‡ 2号機3号機放射線濃度が高くて温度計・水位計は取り付けていない。データ収集不能、同じ状態だろうと推計。格納容器にも圧力容器にも核燃料がないかもしれないが、それを冷やし続けることに意味があるのかという疑問。

NHKスペシャル 生活保護 3兆円の衝撃

NHKスペシャル
生活保護 3兆円の衝撃
2011年9月16日 総合テレビ

凄まじい勢いで増え続ける生活保護受給者。今年4月末の受給者は、全国で202万人を突破。世帯数で見ると146万世帯を超え、終戦直後の混乱期を上回り過去最多となった。給付額は3兆4千億円に達しようとしている。急増の背景には、リーマンショックを受け、2010年春に厚生労働省が65歳以下の現役世代への生活保護支給を認めるよう全国の自治体に促したことがある。
全国一受給者が多い大阪市では、市民の18人に1人が生活保護を受け、今年度計上された生活保護費は2916億円、一般会計の17%近くを占めている。危機感を抱く大阪市は「生活保護行政特別調査プロジェクトチーム」を設置、徹底的な不正受給防止にあたると共に、受給者の就労支援に乗り出している。しかし巨額の生活保護マネーに群がる貧困ビジネスは悪質化、肥大化し、摘発は進まない。また、就労意欲の低い受給者に職業訓練や就職活動を促す有効な手立てがない中で、不況下の再就職は困難を極めている。
東日本大震災の影響で今後受給者が更に増えるとも言われる中、今年5月から、国と地方による生活保護制度の「見直し」に向けた協議が始まっている。番組では非常事態に陥った大阪の生活保護をめぐる現場に密着。「働くことができる人は働く」という日本社会の根幹が日に日に毀損されていく状況をどうすれば止められるのか、そのヒントを探る。

司会:住田功一アナウンサー
制作:NHK大阪



・生活保護制度の問題として取り上げることに大いに疑問を感じるのが、私の立場である。それは、日本にはセーフティネットとしての政策が生活保護以外にないという実態からくることだ。

会社を辞めたら、誰でも例外なく貧困予備軍に陥ってしまうということだ。本来であれば、それ以前にいくつもの仕組みがあり生活の維持と就業への準備をすることが、生活保護という烙印を押されてしまうことに比較すると、生きる意欲が変わることは想像できる。

という先入観を持って、本ドキュメンタリーを見た。このディレクター・鈴木伸元の著作『加害者家族』を、偶然昨日購入したばかりだと気づいてびっくりした。この加害者家族問題は、支援する団体記事を少し以前に新聞で読んでいた。当然のこうした見方は大切だし、報道被害の実態に関心を持っていたから購入した。

さて、49分番組だったが、過去の生活保護については保護世帯人数の推移グラフと経済成長の影響を受けていることを示したのみだった。世帯保護率が減少したのは単に経済成長があったためではなく、厳しい運用により保護を受けさせない政策をとっていたからだということは説明がなかった。

そして、リーマンショックを契機に一気に諸問題が噴出したかのような報道だったが、それは違うような気がする。確かに深刻な経済状況による雇用減少で社会問題化し、厚労省が方針を変更し保護を受けやすい状況を作ったことは、政権交代前後の政治状況もあったことだろう。

この題名である「3兆円の衝撃」という副題もセンセーショナルさを目立たせるものの、生活保護だけに問題を押し付ける感じがして好まない。当然出てくる問題として、①受給者の自立意欲の低下、②生活保護の闇ビジネスがあげられており、この視点は以前から指摘されていることであり制度が本来持っているものだ。

これをテコとして、行政側は厳しい運用を求める。そのバランスの問題に加えて、現在はひっ迫した財源論が絡んでいる。この時期にNHKは、大阪市の取材を長期に行っており、その取り組みが厳格運用の先鞭となるという意向が含まれている。

この番組を何の予備知識がない人が見ると、生活保護受給者はダラダラして仕事を探す気持ちない、暴力団らのビジネスが横行し血税を浪費しているという印象しか受けないだろう。ただ、それはほんの一部の不心得者がやっていると考える。仕事を探そうという人が、まともに就職する機会を得ていなかったり仕事のノウハウを持たないことも多い。

そして、番組では二人の専門家から話を聞いている。財政の学者と貧困支援の活動家である。しかし、私のようなものから見ると日本の生活保護研究第一人者である日本女子大学 岩田正美教授を登場させないところに番組構成者の理解のなさを感じる。財政論という予算という大所からでは、個人の生活問題そのものを見つめることはできない。

さて、番組では生活保護者の支援をする団体の活動を取り上げて、一定の客観性を見せていたが、あまりにも地道な活動を短時間で見せることができただろうかと思う。貧困支援の湯浅氏が語っていたように、生活保護が日本における最後の生活保障の砦あることや一定の自立支援プログラムを導入して時期を区切って廃止もありうるといった極論に対する批判もまっとうだと感じる。

一番簡単なドキュメンタリーは、ディレクターがNHKを辞めて実際に貧困生活を送り生活保護申請をしてみることだろう。まあ、それは叶わないにしても、実は誰でも貧困に陥るという不安を伝えることが、現在の日本の雰囲気を伝えることのなるのではないか。番組ナレーションで繰り返し「働くには問題ない人たちを、われわれの税金で支えること」の是非と言っていたが、「働くことに問題がある」から就労に結びつかないというのが率直な実感だ。


ディレクター:鈴木伸元
東京大学教養学部卒業。NHK報道局、スペシャル番組センターなどの勤務を経て、報道局社会番組部所属。「NHKスペシャル」「クローズアップ現代」などを担当。

<番組で紹介された団体>
NPO法人 ほっとプラス (代表・藤田孝典)  http://hotplus2011.blog.fc2.com/


【追記】
さて、上記のまとめを書いて一夜明けたころに以下のブログを見つけた。

それは、NHKスペシャルにゲストVTR出演した鈴木亘教授の番組を見ての感想だった。彼は、もうNHKには出演しないと、かなり怒り心頭である。その理由は読んでもらうとして、彼の主張は理解できる。

番組ディレクターは、二項対立で両論併記としたかったのだろうが、教授の主張と湯浅氏の主張の大きな部分は違わないという認識だということだ。それが、NHK的に部分が大きくクローズアップされて報道されて、教授の真意からかけ離れた報道をされたということだろう。

私は、これを読んで一安心した。また誤解が少し解けた気がする。教授にも生活保護が最後の砦という認識があり、その効果的な運用方法の模索をされているようだ。

そして、彼の「残念さ」という表現を、私も感じている。もうNHKには出演しないという気持ちにさせた制作者の気持ちも聞きたい。


追加資料

NHKスペシャル「生活保護 3兆円の衝撃」の残念さ
2011/9/16 学習院大学教授・鈴木亘のブログ(社会保障改革の経済学)

9/16(金)の夜10時から10時50分に放送されたNHKスペシャル「生活保護 3兆円の衝撃」という番組をみました。番組の最後に、湯浅誠さんと私の2人が専門家として登場し、お互いほんのちょっとだけ発言していますが、私の発言部分について、すさまじい編集ぶりで、正直、魂消るというか、青ざめる思いがしました。

私の発言の一部だけをカットし、こういう極論に仕立てあげてしまうのが、一般的な地上波なので、私は原則として民放収録番組には出ない方針にしているのですが、これまで何度もクローズアップ現代などに出演していたNHKなので、収録だったのですが、つい油断してしまいました(いつも信頼を置いているY記者が、異動で収録時に立ち会わなかったので、一瞬、不安に思ったのですが・・・)。一般的な地上波の原則に、信頼していたNHKも例外ではなかったことが今回わかり、非常に残念に思います。

前半の番組内容(これも、関西で1年以上前から放送されている「かんさい熱視線」という番組のダイジェストで、とくに目新しいものはありませんでした。これ自体は当時、優れた取材だったと思いますが。)からいえば、私と湯浅さんの発言でバランスを取ったつもりでしょうが、この編集は、全く私の本意ではありません。

そもそも、エビデンスに基づかない恣意的な生活保護基準の引き下げに反対するなど、湯浅氏の運動に協力していた時期もあるので、お互いそれほど大きな意見の隔たりはないはずですが、今回、湯浅氏が発言した内容の多くが私と重なっていたため、あえてこの部分の私の発言はすべてカットされたようです。しかし、これでは、湯浅氏のすべての発言に私は反対していると受け止められてしまいます。

また、「稼働能力層を生活保護に入れるのは間違いであるが・・・」という発言に続いて、本来は、「入れない代わりにどうすべきか、あるいは入れてしまった稼働能力層にどう対処すべきか」、という処方箋の提言をそれこそ1時間半もかけて繰り返し話したはずで、そこが私の発言の最大のポイントであったはずですが、番組では見事にカットされました(経済学を活用したインセンティブづけを提言したその内容に関心がある方は、拙著「社会保障の不都合な真実」日経新聞に、その一部が紹介がありますが、それこそ一部ですし、落胆したので、ここでは発言内容を繰り返して書く気力がしません)。

「稼働能力層を生活保護に入れるべきではない」、「指示義務で自立支援プログラムへの参加を強制すべき」という発言だけにカットされては、世間の期待通り「血も涙も無い経済学者像」そのものですね。確かに、前ふりでそう発言したことは認めますが、発言の全部を取り上げないで、前ふりだけでカットされるとは、正直、驚きました。

そもそも、生活保護の問題について、私と湯浅さんの対談で問題を多角的に、深く掘り下げるということで、出演を引き受けたのですが、対談ではなく、それぞれの収録になったのは仕方がなかったとしても、発言のあの短さはあり得ないように思います(全部合わせても1分程度?)。

これまでたびたび、クローズアップ現代などでNHKに協力してきましたが、今日を限りにNHKに出演することは止めようと思いました。いずれにせよ、私にとっては大変残念な番組でした。ご迷惑をおかけしたであろう多くの方がたにこの場をかりて、お詫びを申し上げたいと思います。



学習院大学教授・鈴木亘のブログ(社会保障改革の経済学)
 迷走を続ける社会保障改革へ怒りの提言

 http://blogs.yahoo.co.jp/kqsmr859

「生活保護3兆円の衝撃」NHK取材班著
2012年05月17日 ゲンダイネット ※日刊ゲンダイ2012年5月14日掲載

<生活保護支給が日本を破綻させる!!>
 現在、日本国の税収はおよそ40兆円。そして、その12分の1にもあたる莫大な金額がつぎ込まれているのが、生活保護費である。

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 NHK取材班著「生活保護3兆円の衝撃」(宝島社1238円)は、NHK大阪放送局が制作したテレビ番組の書籍化。この国の住民の生存権を保障するための制度が、大きな財政負担となっているのはなぜか。その背景を探っていく。

 本書に登場する生活保護の受給者には、「生活保護を受ける生活を続けていくうちに、働く意欲が減っていく」という共通点が見えてくる。彼らは皆、かつては意欲的に働いていた人たちだった。しかし、倒産や派遣切りの憂き目に遭い、生活保護を受けざるを得なくなる。そして、最初こそは懸命に仕事を探すが、いつしかその意欲も消滅していく。

 平成22年に大阪市が行った調査によると、就労支援を行った受給者のうち、生活保護から抜け出せた人は、受給期間6カ月未満で15%。そして、1年以上5年未満では6%、5年を超えると1%と、受給期間が長くなるほど保護からの脱却が難しくなることが分かる。働いて得られる最低賃金が、生活保護を大きくは上回らないなど、働く意欲を失わせる制度としての問題を、本書は指摘する。

 2009年3月以降、65歳未満の働ける世代でも、“仕事がない”という理由だけで保護の受給が可能になった。新たな受給者は、この2年余りで40万人以上を数えている。高齢者や母子家庭、傷病者のために、生活保護は必要な制度だ。しかし、その根本を見直さなければ、日本の財政は破綻へと突き進んでしまうだろう。


神の風景-人間と世間-47

「どんなに心配りをして生きても、生きるということは所詮、人に迷惑をかけることであり、それをとりなされて成立っているのです。誰にも迷惑をかけず慎しく生きていると、うぬぼれないようにしましょう」(藤木正三)2-63平凡

・平凡に生きているからって、それが何なの。平凡に生きていても迷惑をかけているのが人間の実相です。とりなしのゆえにかろうじて生きているのが私たちです。

「動物の宗教的な食肉処理」禁じる法案、オランダ下院が可決

「動物の宗教的な食肉処理」禁じる法案、オランダ下院が可決
2011年6月29日 ロイター

 オランダ下院(第2院)が28日、儀式的な動物の食肉処理を禁じる法案を116対30の賛成多数で可決した。法制化には上院(第1院)での可決が必要となるが、宗教の自由が侵害されるとしてイスラム教徒やユダヤ教徒の反発が強まっている。

 同法案は、動物愛護を掲げて国会での議席を獲得した欧州で最初の党となる動物愛護党が提出。法案では、家畜を食肉処理する前に失神させることを義務付けており、意識のある家畜を処理するイスラム教やユダヤ教の規定に反する内容となっている。

 動物愛護党の党首は採決前の演説で「(意識のある家畜の処理は)動物に不必要な痛みを与える。宗教の自由は無制限というわけにはいかない」とし、「宗教の自由とは、人間や動物に痛みを与える時点で制限されるもの」と主張した。

 一方、オランダのイスラム教とユダヤ教のコミュニティーは同法案について、宗教の自由を侵害するとしてそろって反対している。

 オランダのユダヤ教宗教指導者はロイターに対し、「第二次世界大戦を経験した人は、当時ドイツ人がオランダで最初に制定した法律が、ユダヤ教の規定に沿った動物の食肉処理を禁じたものだったことを覚えている」とし、ユダヤ人コミュニティーにとって法案はつらい内容であると発言。ロッテルダム・イスラム大学のUca Octay氏は「ハラール(イスラム教の規定にのっとった食物)の肉を近隣の国から輸入するか、別の方法を考えなければならない」と述べた。

 人口約1600万人のオランダには、約100万人のイスラム教徒と、約4万人のユダヤ教徒がいる。

 オランダの統計によると、同国では年間5億の家畜が食肉処理されており、このうちイスラム教やユダヤ教の規定に則って処理される数は120万という。

 欧州連合(EU)の規定では、処理前に家畜を失神させるよう求めているが、儀式的な食肉処理については欧州人権裁判所が宗教の自由を保護する判断を下し、例外が認められている。

 EUでは、ルクセンブルク、ノルウェー、スウェーデン、スイスの各国が儀式的な食肉処理を禁止しており、スイスの動物愛護団体と極右政治家は「ハラール」と「コーシャー」(ユダヤ教の規定にのっとった食物)の肉の輸入禁止を求めている。



・聖書を読むと犠牲を捧げるための動物の贖罪儀式についての規定が、事細かに書かれていてびっくりする。ユダヤ教もイスラム教も、こうした伝統を保持することでアイデンティティを感じさせる。

これとは、まったく観点が違うが動物愛護という意識を強くする人たちも多い。言行一致して肉食をしないというグループもいる。

記事にあったように、失神させるか否かといったことが表面的な違いなのだろうが、宗教や伝統には意味が込められていることは間違いない。それを動物虐待と捉えるのは、一面的に感じられる。

そして、もっとも大事なことは儀式の意味が失われた時代にいるということだ。また、触れる機会があると思うが、動植物の犠牲は人間にとっては神聖なことであった時代が長く続いており、畏敬の念を持って肉体を供する動植物を敬っていた。日本人も毎食前に、これらに感謝する習慣がついこの前まであったではないか。

人間は残念ながら他の生物を食してしか生きていかれない。その現実から出発して、動植物や自然を敬うことが忘れさられてしまった。見たくないことを目の前から隠したとしても、やはり現実は変わらないだろう。

震災報道スペシャル 原発攻防180日の真実~故郷はなぜ奪われたのか~

げんせん 震災報道スペシャル 原発攻防180日の真実~故郷はなぜ奪われたのか~
2011/9/11 TBS

 3月11日に発生した東日本大震災。東京電力の福島第一原子力発電所の事故は旧ソ連のチェルノブイリと並ぶ史上最悪の原子力事故となった。旧ソ連よりもずっと技術水準が高いと見られていた日本で起きたため、世界中に衝撃を与え、エネルギーをめぐる人類の歴史まで変えようとしている。しかし、事故発生後の情報は錯綜し、「あの時本当は何が起き、危機の本質はどこにあったのか?」「その危機にどう対処し、それは成功したのか、失敗したのか」という一番大事なことが分かりづらくなっている。

番組では、事故発生から半年の節目に、取材成果を元に、「世界を震撼させたフクシマ」を一つのノンフィクション・ストーリーとして再構成する。キャスターを務めるのは、『NEWS23クロス』のキャスターでおなじみの膳場貴子。東京電力、政府、地方自治体・・・さまざまな関係者への証言を軸に、戦後最大の危機に日本人はどう向き合ったのかを4つのパートに分けて徹底検証する!

 まず、最初のパートでは、「1号機から4号機はなぜ水素爆発したのか?」を探る。相次ぐ水素爆発によって、1号機、3号機、4号機は「最後の壁」ともいうべき原子炉建屋が大きく壊れた。これによって、放射性物質が広く拡散し、食物の汚染、内部被爆など大きな不安をもたらしている。また、2号機も水素爆発によって、原子炉格納容器自体が損傷した可能性があり、多くの放射性物質を放出している。

 ここまで事態を悪化させた水素爆発はなぜ起きたのか?それを阻止することは不可能だったのか?番組は専門家の協力で、これまで発表されたデータを元に、「原子炉内で実際に起きていたこと」を徹底解析する。

 さらに、外部の電源を失い非常用発電機も動かない「全交流電源喪失」になっても、実は原子炉を冷却するシステムがあり、停電下での「命綱」ともいうべき、このシステムの使い方が運命の分かれ道となったこと。そして、事故前から稼動していなかった4号機が爆発したのはなぜか?被害を広げたポイントをあぶりだすと同時に、見えてきた「水素爆発を阻止できたかもしれない運命の分かれ道」を、最新のCGなどを用いて描く。

 また、「福島第一と「双子」の原発取材」では、原子炉内の事故のポイントとなる場所を取材すべく、番組は台湾へ。台湾第一原発は福島第一原発と同じジェネラル・エレクトリック社製のマーク1というタイプの原子炉を使っている。ここでは、日本では到底撮影できないような、「ベント」を実際に行うための核心部分の撮影に成功!そここから見えてくる福島第一原発の「ベント」が遅れた本当の訳を探る!

 さらに、「水素爆発を実験・検証」では、放射能汚染の大きな原因となった水素爆発だが、爆発後の映像を見ると、1号機と3号機では、破壊のされ方が違うことが分かる。専門機関の協力を得て、1号機と3号機で起きた水素爆発を再現。それぞれの爆発の規模の違い、破壊力の違いを検証する。

 最後にお送りするのは「奪われた故郷~広がる汚染と不安~」。福島から大阪へ避難したある一家に長期密着取材。いつ戻れるのか分からないまま、慣れない文化風土の中で苦悩する親と子どもたち。そして、一時帰宅の際に一家が見たのは、野生化した豚が町を徘徊するという変わり果てた故郷の姿だった。さらに福島のコメ農家にも密着。果たして自ら作ったコメは大丈夫なのか?果たして出荷はできるのか?広がる汚染と不安の「現場」を徹底取材する。

 9月11日(日)午後3:30~4:54放送の『震災報道スペシャル 原発攻防180日の真実~故郷はなぜ奪われたか~』では、最新情報をビビッドに織り込み、さまざまな関係者に取材を重ねてきた蓄積を生かしつつ、原発事故の問題を新たな視点で描く!

キャスター:膳場貴子
制作:JNN各局
プロデューサー:西野哲史、堤慶太、本田史弘(TBS報道局)



・非常に充実した検証報道であった。特に台湾原発一号機という事故を起こした炉と同じものを取材できたのは映像として迫力があった。ただ、それは台湾が情報公開に開かれており、日本のマスコミ取材にもきちんと応じてくれただけであり、TBS系列も日本の原発に果敢に取材する度胸が欲しかった。

今回の検証で明らかにしかたっかことは、①水素爆発は防げなかったか②ベントはなぜ遅れたかという2点である。事故の核心部分であり全ての放射能問題の源である。今まで人災ではなかったのかという問いに対して、いくつかの判断ミスや操作ミスが重なって、4つの炉が水素爆発を起こした過程を推測を交えながら紹介した。

むろん詳しい事故検証報告がでるのは先の話である。ただ、これだけの惨事になったには理由があるということだ。今まで原発は何重にも防御策があり安心だと宣伝され、事実幾重にも安全装置が配備されていた。それも、地震や津波によって喪失した電源とは別にあった、非常用腹水器(IC)の存在をクローズアップした。

それぞれの炉の安全システムは違っている。最初に水素爆発した1号機のICは、作動確認をしていなかったことで、その後のメルトダウンに加速することにつながったという。ICが適切に作動させていれば、水素爆発に至らなかったという仮説が成り立つと専門家が指摘した。また2~4号機も、それぞれに判断ミスと操作ミスが重なった可能性を指摘した。今後とも検証されるべきことだろう。

ベントの遅れに関しては、東電に停電時のベントマニュアルがそもそもなく、現場が配管の設計図から必要な作業を割り出し、停電で暗い内部で手動で行うといったことや、2か所ある弁の1か所が放射能汚染で近づけなくなり別系統から弁を開ける作業をしたために時間がかかったということだ。そのために時間を取られて、水素爆発を防げなかったという。

また、1号機と3号機の建屋破壊の違いについて、水素濃度が異なっていたことを実験で確かめた。これは、破壊の酷かった3号機の燃料棒が多くて被膜が溶け出し水素発生量が1号機よりも多かったと結論した。

この番組は、それに付け足す形で、120億円の巨費を投じたスピーディでの飛散予測が活かされずに住民が被ばくしたことを上げていた。この点に関しては追及はあまりしなかった。

最後に、コメ農家や避難者らの生活を入れて、この未曽有の事故が生活者に与えた影響をレポートしていた。個人的には、この検証番組は福島第一原発事故の検証にすべての時間を費やしてほしかった。それは、今も稼働している原発の安全性という世界的な関心を明らかにするためである。

さて、この放送後の後日談として、東京電力はホームページで番組に対する疑問を掲載した。驚くことに、東京電力は一部マスコミの雑誌やテレビ報道に対して会社としての見解を載せいている。それは、名誉棄損という法廷での争いには持ち込めない東京電力の苦しい立場の表れでもある。

引用を見て頂ければ分かるように、事故原因は未だ特定されておらず誤報ではないか、全面撤退という東京電力幹部の意向はなかったという点である。後者に対しては、管氏、枝野氏がインタビューに答える形で東京電力から話があったと証言している。

今回一連の原発対応を見ていると、日本の組織の弊害が出てしまったことだろう。縦割り組織が責任を擦り付け合い、判断する人に情報が上がらない。最悪を想定せずに楽観的に収束すると思い込む。システムの構造を理解する、判断できる人材がいない。これらは、太平洋戦争で惨敗した日本と同じ構造である。


【当社関連報道について】 東京電力ホームページ
 http://www.tepco.co.jp/cc/kanren/index-j.html


9月11日放送 TBS「震災報道スペシャル 原発攻防180日間の真実」における報道について
平成23年9月13日 東京電力株式会社

 福島第一原子力発電所に関する題記報道について、事実と異なる内容や誤解を招くおそれのある内容が報じられております。事実関係は以下のとおりです。

1.「ICの操作も含め、停電しても適切に対応すればメルトダウンも水素爆発も防げた」と断じていますが、これらの原因やメカニズム、ICの操作等の詳細などについては、現在、国の事故調査・検証委員会などで調査が進められております。
 そうした中で、事実の解明を待たずに、推定や憶測などによって、「人災」と結論づけた報道がこのたびなされたことは甚だ遺憾であり、誤解につながる可能性が大きいと言わざるをえません。

2.「ベント弁の手動操作の指示が遅かったことにより、ベント実施に時間がかかった」との報道がなされていますが、3月11日午後11時50分頃、全電源喪失により不明となっていた格納容器圧力を小型発電機の接続により把握できるようになった後、速やかに発電所長は現場での手動操作を含めたベントの準備を進めるよう指示しており(3月12日午前0時6分頃)、指示が遅かったということはありません。ベントの現場操作のために出発するまでの間は、国にベントを提案し、了解を得るとともに、作業手順や現場線量、作業時間の確認、周辺被ばく線量評価の作成・連絡、住民避難状況の確認を行っており、時間を要しました。すなわち、ベント操作を実際に開始したのは、大熊町(熊地区)の避難完了を確認した後の12日午前9時過ぎでした。また、現場の作業は、大変高い放射線量の下であったため、作業員が交代で作業しなければならず、また、電源が喪失しているため暗闇での作業を強いられることとなりました。さらに通信機能も喪失しており、作業員相互あるいは作業員と本部との連絡が極めて困難な状況であり、そうした中で全力を傾けていました。

3.当社が現場からの全面撤退を考え、それを国に伝えたという報道がなされていますが、そうした事実はありません。すなわち当社が国へ申し上げた趣旨は「プラントが厳しい状況であるため、作業に直接関係のない一部の社員を一時的に退避させることについて、いずれ必要となるため検討したい。」ということであります。
 なお、この点について、4月18日と5月2日の参議院予算委員会で、菅総理(当時)は「社長にお出ましをいただいて話を聞きました。そしたら社長は、いやいや、別に撤退という意味ではないんだということを言われました。」(4/18)、「ある段階で経産大臣の方から、どうも東電がいろいろな状況で撤退を考えているようだということが私に伝えられたものですから、社長をお招きしてどうなんだと言ったら、いやいや、そういうつもりはないけれどもという話でありました。」(5/2)と発言されています。これは、当社が認識している事実関係と一致するものと考えています。
以上



東京電力がマスコミに反撃 事故直後の「全面撤退」めぐりバトル
2011年9月14日 J-CASTニュース

東京電力が原発事故関連の報道に対し、同社サイトで「反論」を連発している。最近ではTBSの「東電が全面撤退を国に伝えた」との報道に対し、「そうした事実はありません」とかみついた。

東電サイトには、2011年3月の福島第1原発事故発生以降、9月14日現在で24件の反論が載っている。いずれも原発事故関連や、事故を受けた決算などをめぐる報道に対してのものだ。10年は2件、09年は5件なので、かなりのハイペースだ。

東電「そうした事実はありません」
東電サイトは9月13日、TBSが放送した「震災報道スペシャル」(9月11日)への反論を載せた。3点指摘しており、うち1点は「東電が現場からの全面撤退を考え、国に伝えた」との報道に関するものだ。

東電は、「そうした事実はありません」とし、国に伝えた内容とは「作業に直接関係のない一部の社員を一時的に退避させることについて、いずれ必要となるため検討したい」というものだった、と主張している。
また、当時首相だった菅直人氏が国会答弁で、東電社長に確認したところ「『別に撤退という意味ではない』と言われた」と答えたことも指摘している。

「東電の全面撤退」問題は、以前からくすぶり続けている案件だ。
当時の菅首相が事故直後の3月15日、東電本店へ乗り込み、発破をかけた。その模様はモニター画面で福島第1原発の現場にも伝わった。
単なるパフォーマンスで、現場の士気を下げたという評価が出た一方、東電が全面撤退を申し出たのが本当なら、「撤退なんてあり得ない!」と怒鳴った菅氏の行動は意味があったという声もあった。
東電の当時社長だった清水正孝氏は4月13日の会見で、全面撤退説を否定している。「直接作業に関わらない人間とか、そういう人たちは退避するという判断は当然あったが、全員が退避するという判断は持ち合わせていない」と述べた。以降、東電は同様の認識を示している。

枝野・前官房長官は「全面撤退のことだと共有」
一方、当時官房長官だった枝野幸男氏は、9月7日に行った読売新聞インタビューで、全面撤退説を主張。
枝野氏のところに清水社長(当時)から電話があり、直接話をした。「全面撤退のことだと(政府側の)全員が共有している。そういう言い方だった」。東電は、なぜかこの読売記事には反論コメントを出していない。

菅氏も退陣前後のマスコミとのインタビューで、東電が撤退の意向を示していると伝えられた、と明かしている。
どちらが本当なのだろうか。経産省の原子力安全・保安院の広報担当によると、全面撤退説が正しいのか間違いなのかは、保安院としては「確認できていないこと」だ。どうも政府側の全面撤退説は、「政治主導」の領域のようだ。

東電広報によると、3月15日、「直接事故収束にあたる」約70人のみを残し、あとは近くの福島第2原発などへ一時退避した。菅氏や枝野氏らが東電の清水氏と「撤退」をめぐる会話を交わしたのは3月15日の未明だ。結局、少なくとも一部の撤退は実行されたわけだ。
震災発生時には、福島第1原発に約6400人がいたことが分かっているが、「一部退避」の前日、3月14日時点で何人が残っていたかは不明という。17日までには、300人近くが現場へ戻り、計約350人に増えている。以降も順次増員された。

理屈の上では、(1)東電は当初、全面撤退を打診したが、菅氏から叱責を受け70人を残した、(2)当初から東電は70人程度を残し、あとの人員を一時撤退させる方針を打診したが、政府側から「それでは少なすぎ、事実上全面撤退だ」と受け止められた、といった可能性が考えられる。
そもそも、関係者らが詰めた議論をせず、雰囲気だけで「全面撤退」の言葉が独り歩きして混乱が広がった、ということもありそうだ。

残った「70人」で十分だったのか
「70人」とは、事故対応の一時的措置として十分な人数だったのか、それとも事故対応には不十分で、事実上、全面撤退と言われても仕方がない状況なのだろうか。
原子力行政にかかわったことがある経産省の関係者の間では、「70人は、通常運転を交代制で維持する最低限の人数で、事故対応という点ではちょっと少ないかな」といった見方があった。
一方、「被ばく防止の対策を整えるため、最低限の70人のみを残していったん退避し、ほどなく態勢を整えて相当数を現場へ戻すつもりだったのなら、極めて理にかなった対応だ」との分析もあった。
菅氏ら政府側と東電側のどちらかがウソをついている、というよりも、政府側と東電との意思疎通、情報交換が実にお粗末で、最初から議論はすれ違っていたという可能性もありそうだ。



菅前首相 原発事故を語る
2011年9月12日 NHK

東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故の発生から、半年となった11日、政府の責任者として対応に当たってきた菅前総理大臣が、NHKのインタビューに応じ、事故直後の状況や“脱原発依存”という考えを抱くに至った経緯を明らかにしました。

この中で、菅前総理大臣は、原発事故の初動対応で原子炉格納容器の内部圧力を下げる「ベント」と呼ばれる作業が遅れたことが、深刻な事態を招いたと指摘されていることについて、「ベントについては、関係者全員が一致してやるべきだと判断しながら、実行が遅れた。その理由が必ずしも当時はっきりしなかったし、現在もはっきりしていない」と述べました。

そのうえで、考えられる理由について、「一つは技術的に放射線量が高いとか、暗いとか、いろいろな資材が足りないとかで作業ができなかったことは十分あり得る。もう一つは、当時東京電力の最高責任者の2人が事故が発生した11日の段階で本店におらず、そういうことが影響したのかもしれない」と述べました。

また、菅氏は、事故直後東京電力が福島第一原発から撤退するという情報が伝えられたため、当時の清水社長を総理大臣官邸に呼び出したことを明らかにし、「『撤退したいのか』と聞くと、清水社長は、ことばを濁して、はっきりしたことは言わなかった。撤退したいという言い方もしないし、撤退しないで頑張るんだとも言わなかった。私からは、『撤退は考えられない』と強く申し上げた」と述べました。

さらに菅氏は、原発事故の直後に政府として最悪の事態を想定したシミュレーションを行っていたと明らかにしたうえで、「最悪のシミュレーションまで行けば、首都圏を含めて何千万という単位で人が住めなくなる状況が出てくる。日本という国が、少なくとも今のような形では成り立たなくなる。そういう大きな危険性を避けるためにはどうしたらいいかと考えた末の私の結論が、原発依存そのものから脱却していくことだった」と述べました。

そして、菅氏は「原発に対する事前の備えが全く十分でなかったことが、いろいろな対応の遅れや問題が生じた最大の原因だと思う。直接の原因は地震と津波だが、備えが不十分という意味では、私を含めて政治の責任、人災だったと思う」と総括しました。


仏教名句29

おのれこそ おのれのよるべ
おのれを措きて 誰によるべぞ
よくととのへし おのれこそ
まことたえがたき よるべをぞ獲ん  『法句経』

・有名なことばであるが深遠だ。自分自身を知ることこそが、自分を生きるということだろう。よく調えるとは、心と身体を愛しいたわることであり、宗教的には瞑想するということ。

人生いろいろ:子どもの火遊び

† 火遊びでの出火の原因が使い捨てライターということだが、子どもにとって経験がないことは危険につながることがある。生活とは経験の積み重ねなので、さまざまな場面で生活を共にすることが必要だろう。

‡ 近年、台所に包丁がない家庭もあるらしく難しい時代になった。テレビゲームでは、スイッチ一つでリセットできるのだが生の人間はそうはいかない。生命に関わることを学ぶ意味で夏休みは家族とともに過ごす時間がほしい。


子どもサポート情報 第43号  平成23年9月7日

◇発行:独立行政法人国民生活センター◇

   子どもの火遊びを防ぐ!ライターの販売規制完全実施

 子どもの火遊びによる火災が後を絶ちません。

 東京都によると、東京消防庁管内で1999年から2008年の10年間に12歳以下の
子どもによる火遊びの火災は711件発生しました。火遊びに使ったものはライタ
ーが最も多く約7割を占めています。

 このような事故を防ぐため、2011年9月27日より、いわゆる使い捨てライター
や多目的ライターでPSCマークのないものは完全に販売禁止となります。

<ひとことアドバイス>
☆消費生活用製品安全法施行令の一部が改正され、CR(チャイルドレジスタン
 ス)機能を施すなどの技術基準に適合したPSCマークのあるライター以外は、
 2011年9月27日以降、販売ができなくなります。
☆CR機能付きのライターは、子どもの力では押せないよう着火スイッチが重く
 なっていたり、ストッパーなどの安全装置が組み込まれていたりして、子ど
 もが簡単に操作できないようになっています。
☆これまでの使い捨てライター等、不要なライターは各自治体が定める分別方
 法に従ってなるべく早く処分しましょう。
☆PSCマークのあるライターであっても、子どもの目に触れず手の届かない場所
 で厳重に管理することが大切です。また、子どもには日ごろから火災の怖さ
 や火遊びの危険性を教えましょう。

イラスト入りリーフレット(PDF形式)


NNNドキュメント'11 医師たちの6か月

NNNドキュメント'11
つなぐ。命を未来へ… 3・11大震災 シリーズ15 医師たちの6か月 
2011年9月11日(日)24:50~

ナレーター:槇 大輔
制作:日本テレビ、読売テレビ(共同制作)

東日本大震災の被災地は高齢化が進み、元々医療過疎といわれる地域だった。多くの医療機関が損壊した中、被害を免れた病院を拠点に発生直後から医師、看護師たちの不眠不休の戦いが始まった。あれから半年、復興の足は遅く、医療の問題も深刻化している。岩手・宮古市田老地区のたった一人の医師は自身も被災しながら、避難所に仮の診療所を開設。残った薬をかき集め、診療を続けてきた。一方、被災した宮城・石巻市立病院では、今も復興計画が立たない。仮設の診療所に通ってくる患者を避難所や仮設住宅の近くで再開した個人医院に紹介することに腐心している。そして福島県では、原発事故が周辺住民の医療に深刻な影を落としている…。本格復興に向け不可欠な被災地医療の将来を考える。



・55分枠

過去の放送を編集し震災から半年の特番。話題性から献身的な医師を通して医療を考えるという構成。ただ医師ばかりでなく多くの医療関係者がいることを念頭に置いてみている。今回の震災以前に、過疎地の医療崩壊とのダブルパンチという側面があり美談では済まないのが現状である。

救急救命という段階は終わり、震災で受けたダメージ(身体や精神的)が徐々に被災者に起こっている。それを丁寧にフォローすべきなのだが、もともと人手不足からベット空いているものの病院機能が動かせないという厳しい現実がある。

少し気になったのは、奮闘する医師たちの気持ちを代弁するかのナレーションだが、本当に彼らがそう思っているのかは分からない。編集しても構わないので映像で構成してほしかった。また、○○医師には以前から気になっている患者がいる・・・というような、何か嘘っぽいのは見ていて興ざめする。

私の自己反省5

「よく言い訳をしたり、愚痴をこぼしたりして、人の同情や理解を求めすぎてはいなかったか。あるいは、悪いことはすべてまわりの人のせいにして、親は他の人びとを非難攻撃することばかりにかたよってはいなかったか」(水谷啓二)

・すべては自分が悪いと自己嫌悪か、世間が悪いと自己欺瞞に陥るのが人間の常だ。人間は、それほど他人に影響を与えることはないし自分のイメージはねじ曲がっていることが多い。
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